2020/07/28 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に鞘師華奈さんが現れました。
鞘師華奈 > 常世渋谷――中央街(センター・ストリート)。
頻繁に、ではないが時々この辺りには足を運ぶ事もある。
巨大な街灯スクリーンに映る何処かの有名メーカーのCM放送を何気なく見上げつつ、スクランブル交差点で信号待ち。

「――さて、仕事の合間に息抜きで来てみたはいいんだけど…。」

何時ものように煙草を蒸かす――訳にもいかないので、スーツのポケットに手を突っ込みながら往来や周囲の店舗をザッと眺める。
――何と言うか、歓楽街とはまた少し違った意味で欲望と絢爛さに満ちているなぁ、と思う。

「流行の最先端――だっけ?まぁ、私はそういうの疎い方だけど…。」

何せこんなスーツ姿を好んで着込んでいる女が流行最先端なぞ聡い訳もなく。
――と、歩行者用信号が青に点灯する。一斉に歩き出す人々の波を擦り抜けるように女も歩く。
何気なく赤い瞳で往来の格好を眺める――成る程、流行の最先端…あのトルネードみたいな髪型も流行の最先端?

(……あっちは変なサングラス…眼鏡?…してるし、向こうはアロハシャツ――あ、背中に文字がプリントされてる。…一休入魂?)

「――いや、休んでどうするのさ」

思わず突っ込みが口を衝いて出てしまった。…こほん、と咳払いをしてから交差点を渡りきり、適当に店をウィンドウショッピングの真似事。

鞘師華奈 > あまりお洒落とかには興味が無い、というか凄く苦手なのでこういうのは見るだけに留めている。
そういえば、ちらほらと水着のマネキンモデルを見かけるがもうそんな季節だったか。

(水着――水着…ねぇ?)

自分の水着姿をちょっと想像して――うわ、無いわぁと即座に思考を遮断する。
最早、何かの病気かというレベルで自身を着飾ったり女性らしいファッションを纏うのが苦手だ。

「まぁ、こういうのは他の女の子の方が似合いそうだね」

と、一息零しながらも暇潰しに一応は眺めながら歩くが――何か凄い際どい水着もあるのだけど。

(――痴女専用水着かな?)

誰が着るんだこんな物――いや、ちょっと待って【SOLD OUT(完売御礼)】になってるんだけど?

「――流石、常世島――攻めた女子が多いんだなぁ」

いや、女子が購入したとは限らないが――考えたら身の毛もよだちそうになったので止めておこう。

鞘師華奈 > 「――まぁ、一人でブラつくのもいいんだけど、こういうのは誰かと巡るほうが楽しそうな気はするね」

今まで、あまりそういうのを意識したことは無かった。怠惰な傍観者だったから。
ただ、再燃してからだとこういう一人の時間が偶に”勿体無い”と感じる事が増えてきた。

――歩きながら、もう一度往来の人たちを眺める。友人、カップル、家族、仕事の同僚、変態…様々な人達がそこに居る。
――うん、何かおかしいのが混じった気がするけど私の気のせいだろう、多分。

「――ま、水着は私には関係ないし…あーそうだ、そろそろジッポライターでも買おうかな…」

かっこいい奴を。何時までも安物の電子ライターなのもちょっと寂しい。あと、葉巻も吸ってみたいものだ。