2020/08/05 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に黒井結城さんが現れました。
■黒井結城 > 僕はシスターとのお話で出てきた、常世渋谷と言うエリアに足を踏み入れました。
(…うわぁぁぁ、リア充がいっぱいだ。)
街に入った瞬間、僕の目の前に居たのはリア充の大軍でした。
男女ともお洒落で綺麗で、店員さんもお洒落な方だらけです。
僕は早々に気押されてしまったのですが、リア充のことを知る為と自らを鼓舞し、
まずはウインドウショッピングを始めることにしました。
ショーウインドウ越しに綺麗な服を眺めたり。
ですがお店の中には入れそうにありません。
店員さんに声を掛けられた時になんと言っていいのかわかりませんから。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」にレザーズさんが現れました。
■レザーズ >
この街で容姿に気を使うものは、自身がどのようにすれば映えるかというのを考えているからこそ目を引くだけの魅力がある。
そして、そう言った者たちの気を引くために店側もまた容姿には気を使っている。
そういう風にしてある。
ともすれば、それらを眺めている存在がいれば、
「少年、ここで社会見学かな?」
とも考えられなくはない。
少年よりやや背が低いかという少女の姿をした存在が
低い、成人男性のような声で
ウィンドウショッピングをしている君に声をかける。
■黒井結城 > 「え、あ、はい…そうですけど。」
僕はいきなり声を掛けられ、おどおどして様子を隠せませんでした。
繁華街の声掛け=キャッチ、勧誘、販売などと良い事を聞きません。
それはそれと、この人も不思議な人です。
ローブから見える顔は女性のように見えるのですが、
聞こえた声は男性の様。
流石都会。 不思議がいっぱいです。
「あの、どこかでお会いしましたか?」
ショーウインドウから目を離し、フード姿の人物に顔を向けます。
首を傾げ、不思議そうに眼を丸くして。
■レザーズ >
「君と私は『はじめまして』だよ。
ああ、悪いね。 なに折角街にいるというのに勿体ないと思ったんだ」
優しく語りかけるような男性の声。 声だけ聞けば美形イラストのゲームキャラクターなんか思い浮かびそうな、低く耳に残るそんな声。
片手を腰にあててもう片手で手のひらをみせる。
「と言っても怪しさはそのままだな……」
とフードを取れば、長い黒髪の少女の顔が姿を表す。
フッと鼻で笑って顔も笑みを浮かべる。
「悪いね、商売柄で顔はそこそこ隠すようにしているんだ。
私の名前はレザーズ。 この街で『やり手』のような事している者だよ」
■黒井結城 > 「そうですか。
僕は黒井結城と言います。 初めまして。」
今もまだ頭の中は霧が広がっているような状態ですが、とりあえず会釈をしました。
声も良い声です。 配信映えしそうな感じです。
「あははは、そうですね。」
僕は笑いを浮かべ、相手の言葉に肯定しました。
ご自身で口にされた通り、どう見ても怪しいです。
それはもう間違いありません。
「レザーズさんですか。
やり手と言うのはどんなことでしょう?」
やり手…なんだかよくわかりません。
女衒的なお仕事でしょうか?
■レザーズ >
「黒井結城くんか、よろしく。
そうだな、『やり手』っていうのは簡単に言えば大人のお店を指導だとか客にそういうお店を手配する仕事人でもある」
顎先に手を当てて説明をすると、
君のことを上から下まで一瞥して少し冗談を言うようにして続けた。
「少々君の年を想像するに……私が君に対して『仕事』をすれば風紀のお世話になってしまう」
両手首をくっつけるようにして、もう少し成長したら利用してくれたまえと笑う。
「さて、そういう事にお増せて興味を持ってくれるのも嬉しいが、
君はこの街や、そう、洒落た人たちに興味があるようだが、そちらはいいのかい?」
人差し指揺らして歩く人々に向けたり、君が見ていた店へと指先を動かしてみせた。
■黒井結城 > 「やっぱりそうなんですね。
聞いてたイメージと同じですね。」
この島は思ったよりもそういった大人のお店が多いです。
この渋谷エリアも今いる場所とは違う場所に行けばそう言ったお店がたくさんあるようです。
たまに近くを通るのですが、目のやり場に困ります。
「すいません、僕まだ14歳なので。」
足元から頭まで向けられる視線を意識してしまいます。
レザーズさんから見たら僕はどのように見えているでしょうか。
「あ、そうですね。
でもここはリア充の人が多すぎてちょっと居心地が悪いです。
レザーズさんは今日は何の用事なんですか?」
ひょっとして、スカウトなのでしょうか。
僕はトンボの様にレザーズさんの指先の向く先に視線が動きます。
■レザーズ >
「ほう……リア充か」
君の発言に少し表情を動かして、なるほどと一人頷く。
「ああ、私は……そうだね。
暇だったので、暇つぶしに『お上りさん』のような少年に声をかけてみたというだけだよ。
悪いね、人と話すのが好きなんだ」
などと言って声とは裏腹に可愛らしくウィンクをしてみせる。
正面から君のことを見て、改めて口を開く。
「それで、気になったのだが
リア充が多く居心地の悪いと感じてしまう街へ来たのはただの社会見学だけが目的かな?
なにか、他に思う所があるのではないかな?
馴染めない相手が多い場所へ足を運ぶというのは、ただの好奇心だけではないような気がしてね?
……すまない、どうにも気になることは聞きたくなってしまってね。
良ければ暇にしてる輩に聞かせてくれないかな」
単純な疑問と好奇心。
よければ興味を満たす回答がほしいと趣味の悪い質問だ。
■黒井結城 > 「お上りさんですか?
う~~ん、確かにそうかもしれません。」
男性の声でしゃべる女の子にウインクをされてしまい、不思議な気持ちになります。
確かに他所の世界から来たのですが、元の場所もそれなりに都会だったので
厳密にはお上りさんではないのですが、洗練されてないのでしょう。
「それはですね、僕もリア充になりたいんですよね。
その為にはリア充の方を観察して学ぶ必要があると思うんです。
レザーズさんは洗練されてますし、ひょっとしてリア充のなり方とかご存じですか?
あ、今は夏休み中なので2学期からデビューする前提でお願いします。」
既に1学期中に布石を打つ作戦は失敗しています。
なので、2学期に向けて今から作戦中です。
さてさて、レザーズさんは興味を持ってくれるでしょうか。
■レザーズ >
「ほうほう、なるほどなるほど……」
理解した、と不敵に笑みを浮かべて呟いた。
この手の輩はこういうやや面倒くさそうな話が好きだ。
「今の黒井結城くんに必要なのは、意識を変える事が先ず第イチかも知れないな。
相手を知ろうとすることは素晴らしい。
でも、君は"リア充"の事を遠い存在だとは考えていないかな?」
自分はリア充ではない。
彼らは綺羅びやかでコミュニケーション能力が高いとか、そんな思考んんじゃないかと『やり手』としてはるか昔に相手にした「こじらせ童貞」というものを思い出した。
「君の考えてる"リア充"というものについてをちょっと確認したいな」
■黒井結城 > 「おわかり頂けましたか。」
レザーズさんの表情には余裕が伺えます。
こういう相談を持ち掛けられたご経験があるのでしょうか。
「…う! そうかも知れません。」
グサリと突き刺さりました。
僕は一瞬言葉に詰まります。
さすがやり手です。
「そうですね…僕が思うにコミュニケーションが高くて、
服のセンスが良くて…でしょうか。
あと、たいてい男女で居る様な。」
口元に手をやり、考え考えながら絞り出すように話します。
言われてみるとそれほど理解できていないのかも知れません。
■レザーズ >
「君の思う印象は間違いではないな」
うんうん、と頷いてから「だが」と続けた。
「彼らも最初は君と同じところからスタートだったんだ。
では、君が彼らのようになるには、先ず"リア充"とはなれるものだと
認識しないとなれるモノもなれなくなるぞ」
説法臭い事を言い始めるのは、年寄りっぽくてかなわないなぁと苦笑いを浮かべつつ。
忠告だ、と一つ告げた。
「一つの君とリア充になった彼らで違ったところがあるとすれば、
彼らは自分がリア充になるために恐れていなかった事だ。
そう、彼らは手に入れるために進む勇気があっただけなんだ。」
そう言って先程、君が見ていた店へと指を伸ばす。
「彼らは君と同じ気持ちを抱いた時に、その店に入って行き店員さんに声をかけることが出来た人たちという訳なんだ」
そう、違いというのは実はシンプルで、一つの条件が違ってそこから進む先が自然と違うだけなのだ。
■黒井結城 > 「ですよね。」
語気がつよくなります。
少しだけですが、得意げな気持ちを味わっていました。
「ほんとですか?」
僕は訝しみます。
説教じみたお話を聞くのが苦手ではないのですが、流石にこの発言は疑ってしまいます。
「勇気ですか…。」
ううん、なんだか凄いことになってきた気がします。
つまり、レザーズさんの指さす方へ足を踏み入れる必要があるわけで。
「わかりました!
とりあえず、マネキンのセットを買ってみますね。」
僕はレザーズさんの指さす方へ、足を動かします。
頭の中で映画のワンシーンのような壮大なBGMが流れています。
心臓は高鳴り、体温が上がっていきます。
■レザーズ >
「最後に余計なアドバイスだ。
入ってすぐにマネキン買いというのは一見正しくはあるが、
リア充を目指すのであれば、店員さんに自分に似合うチョイスなど聞いてみるがいい」
まくし立てるように言葉にする。
「そう、勇気を出してゆけ。
傷つくことはあるだろうが、それもリア充を目指すのであれば必要なものだ」
少年よ大志を抱け、と店に向かうのであればそれを見送ろうとするだろう。
流石に勇気を出す少年の隣に誰かがいるのは、この場では余計と考えるからだ。
これから先の若者の青春に幸あれと笑みを浮かべる。
「君が歩む限りいつか憧れにいずれ、なれているかも知れないな……」
■黒井結城 > 「ええ、マネキンだめですか。」
後ろから聞こえた声に思わず右足を踏み外しそうになります。
でも、よくよく考えるとその通りかも知れません。
リア充がマネキンを指さして買っている所が想像つきません。
「がんばります、レザーズさんありがとうございます。」
僕はリア充溢れる空間に突入していきます。
シャドウゴーストの刺客と戦う時よりも遥かに恐怖が襲う中、店員さんに声を掛けました。
さて、どうなることでしょうか…!
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」から黒井結城さんが去りました。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」からレザーズさんが去りました。