2020/09/09 のログ
ご案内:「常世渋谷 黒街(ブラック・ストリート)」にアストロさんが現れました。
■アストロ >
常世渋谷の東側。
落第街にしては治安がよく、常世渋谷にしては治安が最低な地帯。
通称、黒街(ブラックストリート)。
少女が壁にもたれ掛かり、往来する人々を眺めている。
常世渋谷に遊びに来たにしては一人でこの場所にいるのは不自然で。
落第街の住人にしては小綺麗な格好をしている。
とにかく、少女は明らかに浮いている。しかし、それを気にもしていない。
当の本人はというと……お金を貰えそうな人を見定めている。
お金を持ってそうで、カツアゲが通用しそうな弱っちい人か、
あるいは、自分のような子供を悪い目で見る人。
いつもなら負ける気がしないので、適当に声を掛けるのだが……
昨日の大敗が尾を引いていた。
ご案内:「常世渋谷 黒街(ブラック・ストリート)」にクロロさんが現れました。
■アストロ >
「……」
この常世島という場所は、学生前提で作られているため、
表の殆どの施設利用に学生証が要求される。
諸事情で持たない人間は、管理の行き届いていない落第街や、
西方の未開拓地域を拠点にしているらしい。
アストロは不法入島者であるため、そういったものは当然持たない。
また、そういった物を入手できるようなコネを作る能力は持っていない。
前開きのベストにあるポケットに手を突っ込んで、一人ため息。
■クロロ >
そんな何処となくブルーなときに、例の奴がやってきた。
クロロは元々無法者寄りの人格だ。
故に、こう言った黒街や落第街のが落ち着く。
何よりも、其方のが"金稼ぎ"がしやすいのもあった。
人込みに紛れて、ジャケットのポケットに手を突っ込み、往来していた最中
金色の瞳は、見慣れた少女の姿を見つけた。自然と足も、少女へと向いていく。
「よォ、アストロ。何して……アァ?どうかしたか?溜息吐いて。クソでも詰まッたか?」
開口第一声、気安い声が飛んできた。
■アストロ >
聞き覚えのある声がすれば、壁にもたれるのをやめて、くるりとそちらを向く。
曇天のようだった表情はすぐにかき消え、にやにやとしたいつもの顔になる。
「お、クロロ君だ。別になんでもないけど……。
女の子にそんな汚い言葉使っちゃダメなんだよ~?」
放つ声もいつもの調子だ。
ほとんど常世渋谷であるこの辺りも行動圏なんだ、と意外には思った。
■クロロ >
「何が?お前、ンな事言うキャラだッたか?」
何なら汚い言葉は常に相手へと向けて使っていた気もする。
ただ口が悪いだけとも言う。訝しげに顔をしかめた。
声も笑顔も、いつもの調子だが、如何にも何かが違うような…。
一種の獣の勘めいたものだ。理由もよくわからない。
ずぃ、と顔を近づけた。爛々と輝く金の瞳が細くなり、じ、と顔を覗き込む。
「本当になンもねェのか?もしかして、病気か?」
それは明らかに心配しているものだ。
そう言うと同時に、クロロの両手が伸びた。
そして、抵抗なくば遠慮なく、そりゃもうベタベタとくまなく顔中触られる事になる。
■アストロ >
「クロロ君のことだから知らないかなぁと思って」
相変わらずの挑発的な物言い。
アストロにとって、クロロは今の所負けなしの相手。
話しているだけでだんだんと余裕が戻ってくる。
それを自覚できる。不思議なものだな、と思う。
そうしていると、手が伸びてくる。
「おっと。遠慮なく女の子に触るのもダメだよぉ。
セクハラっていうんだよ~?まさかこれも知らないの~?」
その場で体を引いて、避けようとする。
触れるからにはその価値を理解してもらいたい。喧嘩の時はともかく。
強引に手を伸ばせば捕まえることは出来るだろう。
ただ、触れるとすこしひんやりしている。
炎の体であるならば、少し嫌な感じがするかもしれない。
「なんにもないよ?ちょっと変な人に会っただけだし~」
これは真。
ただ、常世は恐ろしいところだと思うと同時に、楽しみな気持ちも強まっている。
派手に負けて理解も追いつかなかったが、
別にこれまでの人生で負けたことが無いわけでもない。
そこまで心配されるのも不思議だなぁと思う。