2020/09/12 のログ
ご案内:「常世渋谷 底下通り」に干田恭支さんが現れました。
干田恭支 >  
「あのー、こういうの売ってる店って知りません?
 あ、スマホ屋さんとかじゃなくって……」

雨上りの常世渋谷。高架下に並んだ露天商を一軒一軒訪ねながら干田恭支は歩いていた。
目的は『裏』で拾った謎のアイテム。使い方はおおまかに理解したものの、結局これが何であるのかはさっぱりだ。

なので、せめて手に入れた場所の近くで聞き込みをしようと思い立って今に至る。
5軒目の露店商人に首を横に振られて、心なし気落ちしたように肩を落とす恭支。

「分かってたけど……ここまで空振るとちょい凹む……」

干田恭支 >  
「ま、こういうのは地道に行かないとね。
 ……あのー、すいませーん。」

下り気味になる気分を無理やり上向きへと持ち直す。
6軒、7軒と訪ねて回って15軒連続空振り。
店同士の間隔は狭いため、体力も時間もそれほど消費してはいないが……

「こ、心に来るなぁ……」

ずっしりと。そりゃもうずっしりと。
先の見えない不安が胃の底の方に溜まっていく感覚。
やっぱり自力で何とかしていくしかないのか、と制服のポケットから端末を取り出してもう一度肩を落とす。

干田恭支 > どうにも思う様に成果が得られない。
しょうがないしょうがない、と初めは思っていた恭支も、今や深刻な表情である。

「ちょと出直してみるかな。
 ありがとーおじさんたち、また来るね!」

露天商の面々へ軽く手を振って。
その後、雨の止んだ常世渋谷を軽く見て回った恭支なのであった。

ご案内:「常世渋谷 底下通り」から干田恭支さんが去りました。