2020/11/08 のログ
ご案内:「裏常世渋谷」に照月奏詩さんが現れました。
照月奏詩 >  
 夕焼けに染まる街。どこかノスタルジックな雰囲気漂う街に彼はいた。

「さて、面倒な事になったな」

 頭を掻く。気を付けているつもりだったが街に呑まれたようだ。
 彼はいつものように黒街を通って抜け出していた。表から堂々と落第街から出るよりは見つかるリスクも少ないし間違えて迷い込んだ。それこそ街に呑まれていたという言い訳も通用するためだ。
 溜息を吐き出すと首を軽く回す。

「まぁ……呑まれたものは仕方ないか」

 脱出するにしても観光するにしても、ここは危険だ。
 いつでも戦闘に移れるように周囲に警戒を飛ばしながら歩く。

照月奏詩 >  
「にしても」

 周囲を見ている。裏というだけあり人影は全くない。夕日に包まれた町に一人というの何とも言えない気分になる。
 
「まぁいやじゃないが」

 別に一人という状況に慣れていないわけでもない。
 それどころか今のこの状況は不思議でなんとなく楽しくも感じているのが現実である。
 もっともいきなり怪異が飛び出してくる可能性もあるから油断はできないが。

「せっかくだし少し探索してみるのもありか?」

 色々な噂がある。曰く新しい力が手に入る、曰くアーティファクトが手に入る、曰く願いが叶う、曰く死んだ人にもう一度会える等
 確実に来れる場所ではない以上呑まれたタイミングで少し調べてみるのはありだろう。最後のひとつはともかくそれ以外の3つはもし手に入るなら手に入れたいものでもあるわけだし。

照月奏詩 > 「ま、そう簡単に見つからないわな」
 
 少し探索するも、やはり見つからない。そんな簡単に見つかるのならほとんどの生徒がここにきている事だろうし当然といえば当然だ。
 あり得るとすれば地下深くだろう。

「しゃあない。真面目に帰る方法を探すか」

 そういって歩き始める。少し歩いた当たりでいつの間にか元の街へと戻っていた事だろう。

ご案内:「裏常世渋谷」から照月奏詩さんが去りました。