2020/11/24 のログ
ご案内:「裏常世渋谷」にセレネさんが現れました。
■セレネ > 片手に刀、空いた手には紅く輝く小さな石を指先で弄びながら黒く染まる街を歩く。
見たところ怪異もいないし人も居る様子はない。「実験」するなら好都合だろう。
手に持つ紅い石は内部に揺らめく炎を持ち、未だ消える事無く安定している。
だがこの魔力を引き出せばどうなるだろう。
この魔力はどれだけの威力を持っているのだろう。
気になって気になって、仕方ないのだ。
本当なら”本人”に直接聞きたい所だが、答えてくれるとも限らないし聞きたい事なら他にも沢山ある。
自らで知れるのなら其方の方が手っ取り早いと考え此処に訪れた。
衣服には耐火、耐熱の魔術を付与してある。念には念を入れて強力な術式をだ。
大きな高揚と、少しの不安を抱えながら広い場所に出て歩みを止める。
■セレネ > 初めから一気に魔力を放出したりはしない。未知数故、核が壊れてしまえばとんでもない事になるからだ。
少しずつ、慎重にやらなければ。
魔力核から細い糸を紡ぐ様に魔力を引き出す。
引いた魔力は焔のように赤く、熱を帯び、それだけでも薄らと肌を焼く感覚がする。
「魔力というより炎そのものみたいね…。」
耐火や耐熱の術式などなかったら一瞬で火達磨になっていたかもしれない。
恐ろしいものだと、改めて感じた。
■セレネ > 己が少しでも炎の属性に傾いていればまた少しは違ったかもしれないが、ないものはないのだから仕方ない。
ある程度魔力を引き出せば一度やめ、魔力核の様子を見てみる。
さて様子は――
【内部の炎が揺らいでいる:変化なし】 [1d2→2=2]
■セレネ > 少しくらい引き出した程度では問題ないのだろうか、揺らぐ事なく変わらない光を灯していた。
核自身にも変化は見られず、罅が入っている様子もない。
…一先ずは安心、といったところか。
引き出した魔力は上手く戻せる自信がなかったので、一つに纏めて適当に前に放ってみる。
着弾した火の玉は炎上し、炎が触れた箇所を抉り焼き尽くした。
その様子に思わず蒼を瞬かせる。
灼く、というより一瞬で蒸発させているようにも見え、
それは先日模擬戦という名の再現をした際に見た光景と似ている気がした。
「……やはりもっと情報を集めないとねぇ…。」
■セレネ > 尤も、彼の事を知った上でどうするつもりはない。
己が何かの研究者でもなければ組織に依頼されているものでもない。
研究施設に突き出すつもりでもないし、得た情報を売ったり論文を書いて発表する訳でもない。
ただの興味で、個人の意思でやっているだけのこと。
得た情報は外部に漏らすつもりは一切ない。
情報はそれだけでも価値があるものだし、むやみやたらとひけらかすのは己は好きではないのだ。
己自身の情報も、あまり広げられると困るのだから。
とりあえずは大きな事故もなく、一応の結果は得られたので満足。
「…そういえば、誕生日まであと一ヵ月か…。」
月日が流れるのは早いものだ。
■セレネ > 去年の事を思い出すと嫌な気持ちになるからあまり思い出さないようにして、今年はどうするかと考える。
一緒に過ごしたい人、居るには居るけれど…彼の都合は合うかしら。
なんて思いつつヒールを鳴らして此処から出る為歩き出そう。
溜息一つ吐き出して。
ご案内:「裏常世渋谷」からセレネさんが去りました。