2022/10/24 のログ
ご案内:「常世渋谷 常夜街」に笹貫流石さんが現れました。
ご案内:「常世渋谷 常夜街」に笹貫流石さんが現れました。
笹貫流石 > 常夜街――この辺りにあまり足を運んだ事は無い。そもそも用向きが無い、というのもある。
けれど、今は何故か普段足を運ばないこの街を歩き…訂正、宙を飛び回っている。

「――よっ…と!いやーーしっかし、この辺りは土地勘あんましねーんだよなぁ。」

そう呟く少年は、服の両袖口からそれぞれ今は1本ずつ、銀色の鎖を出して壁や電柱、建造物の一角などにそれを絡まらせ、突き刺し、その反動で宙を飛び回っている。
足よりこの方が移動が早いし、街中だとを立体的に高機動で動けるのは便利だ。
もっとも、最初の頃はうっかり壁に激突したり落下しかけて怪我した事もあったが。

「――で、今回は妙な霊的流動が観測されたって話だっけ?俺じゃなくて【祭祀局】の出番がじゃねーかなぁ。これ。」

と、ぼやくのも無理は無い。専門外だし、そもそも怪異や霊的あれこれなんて素人にも程がある。

(――それこそ、【化外殺し】か【不朽祭器】辺りに頼めよって思うけどなぁ)

人選めっちゃ間違ってないだろうか、と彼が思うのも無理は無いだろう。

笹貫流石 > (と、いうか例の『暗号』まだ解けてねーから、そっちに注力したいんだけどな!俺の人生初デートが掛かってるんだ…!!)

尚、馬鹿なので未だにヒントすら辿り着いていない模様。もう駄目かもしれない。
それはそれとして、常夜街に限った話でもないが、このように欲望が渦巻く場所は霊的あれこれや怪異が発生、成長しやすいと聞いた覚えがある。

(…確か話だと”流動”だよな?つまりどっかから”流れてきた”ってことか?ここで自然発生かと思ったんだが。)

うーん、素人が考察してもたぶん外れだろうし。まぐれ当たりもあるかもしれんが。
ともあれ、報告があったポイント付近に到着、と。
そのまま、鎖を収納しつつ雑居ビルの一つ、その屋上に着地して街並みを見下ろす。

「……うむ、大人の街って感じだ。いや、それはそれとして。こん中から怪異とか霊的あれこれどう探せと。」

そんな道具とか武器とか何も貸与されてないんだけど。もしかしてノリで俺を派遣してないだろうか?

笹貫流石 > 「……いや、待てよ?」

もしかして、と思いつつサングラスを一度外して、正直嫌々ながら瞳を『開く』。
それだけで、華やかな世界が”クソッたれ”な世界に変貌する。
視界的に何かが激変する訳ではない。ただ、様々な『死』が形となって見えるだけだ。

(――ビンゴ。みょ~な死の流れが見えるな…。)

何やら、細かくあちこち無作為に流れてるように見える。正直、自分の異能を”こういう形”で使うとは思わなかったが。

(霊的”流動”なら、死人=幽霊のエネルギーの流れを残滓として辿れるって事か。
怪異に適用されてるっぽい理由は謎だが、俺のは認識特化だからたぶんなんかあるんだろ。)

最後、結論が大雑把に過ぎるが、正直この異能そのものが【残滓】みたいなものだ。
出来れば使いたくないし見えたくも無いが、これが黒歴史の負債というやつであろう。

笹貫流石 > ――まぁ、見えてもだからどうした?という感じだが。そもそも、見つけても自分に出来る事は無い。

(やっぱ【祭祀局】に任せた方が確実かつ速いんだけどなぁ。…まぁ、俺は風紀じゃねーし。)

偶に身内から間違われるのだが、自分は風紀から命令されているが”風紀委員に所属してはいない”。
だから、彼らと連携するのが実は意外と難しい。基本的に一般生徒扱いなのだ。

(いや、監視対象とはいえ一般生徒に何無茶やらせてんのって話なんだが。)

何度死に掛けたり必死こいて逃げ回った事か。そう思いながら”死の流れ”を目で追う。

「――んん?流れが消えた――……!?」

不意に、幾つかの死の気配が消えたかと思えば。『目の前』に反応が。

「うぉぉぉぉぉぉいいいい!?!?何!?瞬間移動!?」

目の前に現れたのは、南瓜頭のふわふわ浮かぶ…髪の毛からして女の子だろうか?
ちなみに幼女だ。だが俺は別にロリコンではないので、そこで反応はしない。

「……えーと、お嬢さん?俺、無害だから見逃して欲しいかなぁ?」

あはは、と笑いながら両手を挙げて降参のポーズ。僕、弱いので、戦闘、ノーサンキュー。

笹貫流石 > 取り合えず、南瓜頭のロリ少女と間近で見つめあう感じ。
あちらは何も語らないし、こちらもホールドアップした姿勢のままで眺めている状態。

(…と、いうかそろそろ瞬きしたいんだけど、俺、ドライアイとか勘弁よ?)

流石に、視線をずっと合わせたままでいるのは疲れるのですが。
と、唐突にまた南瓜のロリ幼女さんの姿が消えた。あれ?と、思ったら背中に何かが覆い被さる感触。

(こ、これは……あ、おっぱい無いな。そりゃそうか)

男として残念だがそれはそれ。何故か俺は怪異?幽霊の南瓜ロリ少女を背負っている形になっていた。

「――あー何だ?トリック・オア・トリ―トみたいな?お菓子持ってねぇんだけど。」

不思議と、悪意や敵意や害意は感じない。無邪気な子供の悪戯?という感じだ。
しかし、どうしたものか…と、思っていたら人の頭をぺちぺち叩いてきた。

「こら、人の頭をぺちぺちすんな!…わーかったよ!気の済むまでそうしてろって。」

結局、悪いロリ幼女じゃないぽいので、苦笑気味に右手を伸ばして南瓜頭を撫でて。

「さーーて、もうちょい調査はしますかね。しばらく付き合えよパンプキン・ガール!」

そして、再び鎖を伸ばして――束の間、幽霊?怪異?のパンプキンなロリ幼女を背負って夜の街を駆けるのだ。

ご案内:「常世渋谷 常夜街」から笹貫流石さんが去りました。