2022/10/29 のログ
ご案内:「常世渋谷 風紀委員会常世渋谷分署」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 風紀委員会常世渋谷分署――正確には【歓楽街第一分署】らしいが、大体が【常世渋谷分署】と呼んでいる。
その分署のロビーの一角。比較的出入り口から近く、ロビー正面から見渡せば目に留まる、そんな一角。
ソファーの一つに気だるそうに腰掛けつつ、携帯を片手に何やら話し込んでいる眼帯の男が一人。
「―――あァ?笹貫の野郎と真詠が”やらかした”ぁ?…何やってんだアイツ等は。
…つーか、【鉄火の支配者】も何か投入して鎮圧したって?ご苦労なこった。」
寝耳に水、といった形で辟易したように電話の向こうへと言葉を返す。
で、自分に連絡が来るという事は、つまりアレか?
「…んで?あの二人をぶった斬ればい――ハァ?違う?じゃあ何だよ…つーか、廬山の奴に任せたって?
…どう考えても『逆』だろうが。
俺があの二人をぶった斬って、廬山の奴をパラ何とかにぶつけりゃいいだろうがよ。」
胡乱げに物騒な事を口走るが、この男にとっては斬る事は呼吸と同じくらい当たり前の事だから問題ない。
周りで慌しく動いている風紀の連中が、一瞬「え!?」という感じで顔を向ける。
(…何だよ、見世物じゃねーんだぞ、コラ)
追い払うようにしっしっ、と黒い革手袋を肘の辺りまでした左手を振って「こっち見んな」のジェスチャー。
構わずに電話の向こうの声に耳を傾けるが、眉根を寄せてから嘆息を一つ。
「――だったら、いい加減に武器の一つ寄越しやがれ。
…はぁ?異能の半分を返却しただけで感謝しろぉ?…ふざけやがって。」
話にならない、とばかりに通話を終了しそうになるが何とか持ち直して。
■追影切人 > 監視対象同士、一応『同類』ではあるし思う事もまぁ、それぞれにあるにはある。
が、それはそれ、これはこれだ。斬る事に躊躇いは全く無い。
むしろ、そこで躊躇するほどの真っ当な人の心があれば第一級の一角になっていないだろう。
親も友も恋人も仲間も同類も何もかも、斬ると決めたら一切関係なく躊躇もせずに等しく斬り捨てる。
それが、【凶刃】と言われる追影切人の馬鹿なくらいに分かり易い真理である。
そこに善悪は無い、性別は無い、種族も無い、世界も関係ない。そういう意味ではアホらしいくらいに男は『平等』だ。
――だからこそ、”上”も頭を抱えつつ駒としては使えると利用しているのだろうが。
「――チッ、じゃあ『現地調達』かよクソが。まぁいい。
仮に俺がくたばった場合の『後詰め』はちゃんとやっとけよお役所連中。」
そんな嫌味を零しながら、今度こそ通話を切って。あぁ、クソが…と、呟きながら携帯を乱暴に仕舞い込む。