2022/12/17 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に蘇芳 那由多さんが現れました。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」から蘇芳 那由多さんが去りました。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に蘇芳 那由他さんが現れました。
蘇芳 那由他 > 「…やけにあちこちイルミネーションとか派手だなぁと思ったけど…うん、クリスマス間近だったね…。」

ぽつり、と呟く声は賑わいの雑踏に埋もれて呆気なく掻き消えてしまう程度に小さい。
『アルバイト』を何とかかんとかこなし、未だ慣れないそれに疲労感を背負いながら雑踏に紛れて歩く凡庸な姿。

クリスマス…と、いうのは記憶は失われているが知識としては知っている。
だが、体験=記憶が無いので正直実感という物がいまいち沸いてこない。
茫洋とした視線を周囲へと緩く向けてみれば、友人同士や家族連れ、カップル達の姿が何時にも増して多い気がする。

視線を転じてみれば、呼び込みの姿もサンタクロースや赤鼻のトナカイのコスチュームだ。
…一部、矢鱈と薄着というか肌面積が多い気もするが寒くないのだろうか?

(…お店の方針なのかな……まぁ、うん。寒空の中、ご苦労様です…。)

そんな、他人事のように…実際他人事だけれど心の中でささやかな激励をぽつり。
しかし、こうも人が多いとうっかり誰かと肩などがぶつかりそうになるのが少し困り者で。

蘇芳 那由他 > 色彩豊かな絢爛の景色の中、時々揺らいで見え隠れするものがある。…アレは何だろう?

(…僕の目がおかしくなった…訳じゃないよな。時々見えるんだけど)

それは、影のようで形が定まらず、けれど確かに色彩と雑踏の中に見え隠れするもの。
少なくとも、視力検査などは異常が無かったと思うから目の病気とかではない筈だ。

或いは、死神の神器なんて物の所有者になったから、『あっち側』の世界が見えるようになった?
…いやいや、そんな事はさすがに無いだろう。僕はそこまでぶっ飛んでいない。

「…多分、慣れないバイトとかで疲れてるせいかもしれないな…いや、それはそれで問題かもしれないけど。」

疲れて幻覚が見えたりとか、どんだけブラックな環境なのだろう。別にそんな事は無い。
そもそも、少々…いや、かなり変わった内容のアルバイトだから有り得なくも無いが。

そんな、時々見え隠れするモノはさて置き。この浮かれたノリにはどうにも入り込めない気がする。

(楽しい思い出とかあれば少しは違うんだろうけど、そんなモノは無いからなぁ…)

蘇芳 那由他 > 「…うん、やっぱり疲れてるのかも…何か夕飯を適当に食べてから早めに休もう…。」

凡人が無理しても良い事なんて何一つ無い。少なくとも今は。
相変わらずの賑わいを見せる雑踏の中、地味に苦労して人込みを抜けながら呟く。

それから、やっとこさ人通りが落ち着いた場所に出れば一息を零す。
賑わいは嫌いじゃあないけれど、やっぱり人が多すぎるのはどうにも苦手だ。

さて、今日の夕飯はどうしようかな、とかそんなありきたりな事を考えながら帰路へと就くだろう。

ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」から蘇芳 那由他さんが去りました。