2023/01/17 のログ
■セレネ > 古びていても鳥居は立派な「境界」として機能している。
鳥居を潜らなければ今居る己の姿は見えないし、
潜ってしまえばそこは神域に足を踏み入れる事になる。
とはいえ、此処ならそう大それた事ではないけれど。
祀られているのも毛髪だし、どの神を祀っているかなんて知っている者など
それこそ祀った本人であるあの少女くらいだろう。
それが己にとっては幸いでもあるが。
『此処、大分色々と込み入ってる場所だしね…。』
何も考えずに祀る子ではない筈だから、何かしらの考えがあっての事だろうとは思って居るけど。
…ともあれ、此処があれば己も裏世界から出るのは容易になりそうだ。
■セレネ > 『さて、場所がどういう所か分かったから今日は帰りましょうか。』
僕なり置いておけばより分かりやすいが、
そうまでして構える気はないからやめておく。
パチンと指を鳴らせば、その器は月の光の粒となりこの場から消えて行った――。
ご案内:「常世渋谷 古びた月の社」からセレネさんが去りました。