2019/02/22 のログ
ご案内:「歓楽街」にセシルさんが現れました。
セシル > 試験から解放された学生達による歓楽街の賑わいは、夕方になるといや増す。
寒さが少しずつ緩みつつあるとあれば尚更だ。

「…せっかく学んだことを、すっかり吹き飛ばすなよ?」

この島に来てそれなりの時間が経ち、この島で生きていくことを決めてなお、この街に対して注がれるセシルの視線は冷ややかだ。
試験から解放されたという点では、この街で騒ぐ学生達と警邏業務にあたるセシルに差はないのだが。

セシル > 授業期間は教師になるための高度な授業に忙殺され、明けた途端警邏に入ろうとするセシルに対して、『いつ休んでいるんだ』『いつ遊んでいるんだ』という声もあった。
しかし、この街で出来るような遊びに手を出すよりは、まだ警邏に回っている方が気が晴れるのである。大事な友人との約束もあるし。
…本当は、野山に出て探索やら狩りやらに興じるのが一番楽しいのだが。

ただ、しばらくろくに業務に当たっていなかったところで落第街の警邏は危険だろうということで、今月いっぱいは基本的に歓楽街を担当しているのだった。
喧騒の中で不自然な物音がしていないか、おかしな動きがないかに気を配りながら、大通りを堂々と歩く。

セシル > ととっと、歓楽街の建物の上を猫が軽やかに渡っていく。
特に特殊な力を有しているように感じなかったので、セシルは一瞬視線を投げたものの、すぐ注意を逸らした。

(こんな場所にも、ああいう生き物が生きているのだな…元気でやっていけるといいのだが)

そんなことを考えながらも、真面目に業務を続けるセシル。
猫の日とか、そういったゆるい記念日のようなものには疎かった。

セシル > そうして歩いていると、建物の並びの中からガシャーン!と派手な破壊音が聞こえてくる。若い悲鳴。

「どうした、何があった!」

セシルは、喧騒を収めるべく騒ぎの中心に飛び込んでいった。

ご案内:「歓楽街」からセシルさんが去りました。