2019/05/10 のログ
ご案内:「歓楽街」に佐藤重斗さんが現れました。
■佐藤重斗 > 赤い怪物、パンデミックを誘き寄せる為に一人で歓楽街に来たのはいいものの、道に迷ってしまいました。
ハハハ…。笑えよ。
昨日内心でカッコ良く決意してこの様だよ!
畜生!来るなら来い!今ならこの鬱憤も一緒にぶつけてやらァ!
「……クソ、一人でいれば来ると思ったんだがな。」
蜘蛛はまだ路地裏に潜んでいるのだろう。
だが優先事項は蜂だ。こいつはマジでほっとけない。
知り合いが関わっているなら尚更。
■佐藤重斗 > 恐らく風紀委員やその協力者、裏の人間、その全ての中で最も狙われやすいのは俺だろう。
一目で素人ってわかるし、超常の力も使えない。
そもそもチンピラに絡まれてもヤバい。
なぜ歓楽街で一人出歩いてるのかわからない人間だ。
パンデミックが仲間を増やそうとしているなら狙わない理由がないと思ったのだが…。
「俺はここに居るぞ!なんか出てこい!」
チンピラは出てくんな。いやマジで。
ただの凡人だからこそ尊い日常を守りたい。
そのためならば、命すら餌にしよう。
ま、パンデミックと戦って無事かはわからないんだけどネ!
■佐藤重斗 > 他人が死のうと、不幸だったで片づけられる。
目の前で困っていたら助ける。
知り合いが危険なら何とかする。
その程度の凡愚なのだ。俺は。
痛みで叫ぶし、苦しいのは嫌だし、怖いことからは逃げたい。
できればしたくない。ホント誰か他の人にやってほしい…。
この野郎、出てくるまで毎日でも徘徊してやる。
その間に誰か解決してよ!お願いします!
効率的な方法は試すけど、できれば会いたくない!
ご案内:「歓楽街」にイビルアイさんが現れました。
■イビルアイ > 佐藤重斗が迷い込んだその先は、落第街と歓楽街のおよそ境目だった。
細い路地、暗い道。
そこに現れる、真っ赤なドロドロした影。
蝙蝠の翼と単眼の珠、なにより血のように赤い色は、
それがパンデミックの手先であることを知らしめよう。
写真を見たことがあれば、この赤色が、ソレであるのだと。
生前のこいつの名前はイビルアイ。
最も弱く、最も低級ながら、種の中では最もよく知られているだろう、使い魔種族だ。
長さ、40cmにして、それが持つ翼で暗がりを飛行している。
特徴を一言で言い表すなら、こいつは見た目通り、使い手の眼の働きをしている。
そう、このイビルアイは、何者かによって、この落第街と歓楽街の境界を踏み越える者が来ないか、
ここで監視しているのだ。
そして、監視の目が光れば―――
果たして、どうなるか。やってみるしかないだろう。
■佐藤重斗 > なんか目の前にパンデミックと思われる奴がいる…。
おそらく使い魔の一種だろうか?低級の悪魔的なアレを発見した。
使い魔を殺れば何らかの反応を示すかもしれない。
あんま強くないといいなぁ…。
足音を殺し近くまで行く。
愛銃のコンテンダーに50口径の弾を入れる。
対物ライフルにも劣らない弾丸だ。お願いだから効いてくれよ…!
「死にさらせ!パンデミック!」
恐らく死角だと思われる場所から飛び出し、コンテンダーを発砲する…!
■イビルアイ > そう、悪魔的なアレ、である。
大よその認識として知られるのは、それくらいかもしれない。
死角と思われるヵ所から放たれた弾丸は、イビルアイの片翼をその威力で吹き飛ばして、眼球部分も僅かにえぐって。
動く力を失ったイビルアイは、ベトリと地面に叩き付けた。
普通の魔物であれば、恐らく、これで死亡して、動かなくなっただろう。
しかしながら、パンデミックはアンデッド。その全身を機能停止に追い込むまで、
視力を尽くして標的を殺害しようともくろむ…!
地面に落ちたイビルアイは、片翼だけの力で佐藤重斗の方へ向くと、
死んだような淀んだ真っ赤な眼球をそちらへ向ける。それと同時に、
「ギリリリリリリリイイイイイーーーッッ!!!」
魔術的な意味合いを含んだサイレンがけたたましく眼球から放たれる。
非常にやかましい。耳に悪影響を及ぼしそうな轟音…
警報装置だった。
…その悪知恵は、獲物を狩るためにと働くパンデミックの学習能力によるものだった。
「うううーううー……」
「ぐぁぁああぁおぉおん…」
そして、それが引き金となって。
夜の街、歓楽街から、事件が闇へと葬り去られる街、落第街へ…引きずり込まんと、
音を聞きつけた、赤い人型が二つ影から這いずり出た。
どちらも、随分と体格がよく学生というよりは大人に見える。片方は金属バットを持っている。
体に、何かに噛まれた後が見えるが、死因はソレかもしれない。
■佐藤重斗 > しくじった!警報装置の意味合いもあったのかよ…!
先程のパンデミックを足で力任せに踏み砕き舌打ちをする。
鳴らしたままでもいいが、多過ぎると相手にできない。
迅速な判断のおかげか集まったのは二匹だけだったようだ。
金属バット男と素手男、いや武器持ってんの!?
嚙まれた跡を見て他の何かが落第街にいるのだろうとあたりをつける。
ボスはまた今度だ。今は目の前のゾンビを倒さなければ。
「チンピラはお呼びじゃねぇって言ったろ!」
リロードをしながら走る。
狙いは素手男。武術の欠片もない力任せの蹴りで押し倒し、金属バット男に照準を合わせ発砲しようと試みる。
■イビルアイ > 「ギリッ…リイイ…」
警報装置となったイビルアイは、砕かれたことによって停止する。
その判断は、正しかった。放っておいたら、ますます落第街からパンデミックを呼び出すことになるだろうから。
素早く乱雑な絡みと力技で押しやると、素手の男は仰向けに倒れる。
しかしながら、それでパンデミックは黙るはずもなく…
「ううううーーーー!!アアアア…!!!」
こちらの男は、魔術を持っていたようだ。
とはいえ、その魔法自体は大したことがない、低級の火属性魔法。
火の球を服へ向けて飛ばすけれど、倒された姿勢では狙いも定まらない。
「ガアゥッ!!」
問題は、金属バットを持った男。銃で打ち抜こうと照準を合わせたころには、
素手の男と取っ組み合いをしていた隙にその視界から消え去って、真横に位置どっているではないか。
あわや発砲されんとばかりのタイミングで、
その腕を金属バットの一撃が振りかしていかれて…
撃たれる前に銃を叩き落そうとするが…
■佐藤重斗 > 「…!ヤバい!」
ガンッという音と共に銃がはじかれる。
やばいやばいやばいやばい!
調子に乗った。慢心した。
相手はただの動きの鈍いゾンビだと侮った…!
「クソが!調子に乗るなよ、佐藤重斗。
お前は凡人だ。お前は凡人だ。」
言い聞かせる。何度も何度も。
素手男、改め魔法男から目を逸らさず、金属バット男にも警戒する。
一挙手一投足にまで神経を使い、この状況を何とかするために攻撃をさばこうと。
■イビルアイ > 「うううああああ…っっ!!」
魔法使いの方は、次の動きを取るまでに時間がかかりそうだが、
金属バットを持つ男は、すぐさま次の動きに映りだす。
銃を弾き落としたら、次は?決まっている。
一撃でその意識を、生を刈り取り、こちらへ引きずり込むのだ。
それが、パンデミックの行動理念。より多く殺す事、より多くの仲間を増やす事なのだから。
頭をめがけた金属バットの一撃が振り下ろされる。
遠くから、…何かのうめき声が聞こえてくる。
それは、先の警報音で、場所を探しそびれたパンデミックの徘徊だった。
この二体をすぐに片付けるか、それとも、どうにかして逃げだすか。そうしなければ…迷った、ではすまなくなるかもしれない。