2020/05/31 のログ
■神代理央 > 「謙遜等ではありませんよ。それに、解決に至った事件の多くは同僚達の協力あってこそです。私個人の力ではありません」
模範的な、真面目な。そんな返答を笑顔で返してみせる。
半分は本心であり、半分は欺瞞。己の能力は何方かと言えば大多数の相手と相対する為のもの。近接戦闘になれば、どうしても強力な護衛が欲しくなるのは本心。
とはいえ、唯の違反部活程度ならば後れを取る事は無い。それは彼女も同じ事だろうとの思いも込めた謙遜の笑み。
「先輩の力を発揮するのなら、落第街やスラムを覗くべきでしょうね。……騒ぐ口実が欲しいのなら、風紀の腕章を取って裏通りでも歩けば直ぐに集まりそうなものですが。
先輩程の容姿があれば、男達も放っておかないでしょうし」
どうにも、彼女は刺激を求めている様に見える。
それならば、所謂おとり捜査。彼女の整った容姿を武器に男でも釣ってみたらどうか、と首を傾げてみせるだろう。
そんな冗談の様な、或いは揶揄う様な言葉が出る辺り、既に被っている猫の皮は剥がれかけているのかも知れない。
■御輝炎華 > 「そういうことにしておこう」
どうせ謙遜するやつはどれだけ言っても謙遜し続けるものだ。それに、如何に謙遜しても彼が優秀なことには変わりない。
彼の能力は殲滅に特化している割りに対個人でも優秀と聞いている。下手すれば自分よりも優秀である。
少なくとも自分はそう評している。
ただ、近接むきかつ中距離殲滅に関して優れた自分は彼にとって天敵ではあるだろう。
「ああ...その手があるな。今度やってみよう」
普段から特に何も考えずに風紀の腕章をつけているためその考えに至らなかった。
確かにそのほうがならず者は釣れそうだが、有象無象しか釣れない気はする。
時折後ろから話しかけられては振り返ると形相を変えて逃げていくのはそういうことなのだろう。
それでも、そのほうが摘発率は上がりそうだし面白そうだ。後日やってみようと思う。
「容姿といえば君もなかなかに美少年だな。女かと思ったぞ」
神代が容姿を気にしているということを知らない彼女は、特に何気ない様子でその一言を発した。
■神代理央 > 「…意外に乗り気なんですね。そういう手合いの捜査には、余り興味が無いかと思っていましたが」
少し意外そうに、己の提案に頷く彼女に視線を向ける。
己の中の彼女のイメージは――データベース上で知り得たものでしかないが――武人、或いは戦闘狂といったもの。
それ故に、色事を用いた捜査など一笑に付されるのかと思っていた。イメージだけで思い込むのは良くないな、と自省の念を抱いていた矢先――
「…………それは、どうも。何分こんな容姿ですから、敵を欺くのも随分と楽なものでして。それに、先輩程では無いですが、他者を篭絡させるのも若干楽なものですよ。こんな風に」
先輩相手に怒り狂う事は無い。だが、明らかに表情筋が凍り付いた。
浮かべた笑みは、社交的というよりも笑いながら怒っているかの様な。そのまま彼女に歩み寄ると、ずい、と密着するかのようにその紅蓮の瞳を覗き込もうとするだろうか。
身長差故、見上げる様な体勢になってしまうかも知れないが。
■御輝炎華 > 「私は今はそういう気分なだけであって普段は基本的にそう言った輩を一掃することが目的だ。
別に手段は問わないさ」
先ほどまでのストレス発散のために見回りする風紀ではなく、少し真面目な表情でそう語る。
元々自分は自身の贖罪のためと、悪を滅ぼすために自分の正義を達成するために生きている。
そのためであれば自分の容姿を利用するのも問わない。
ただの戦闘狂というわけではない。
「あ、ああ...そうだな」
突然彼の表情が固まったことに気づかないほど鈍い性格はしていない。彼の怒りだか不快感だかを買ったことは確かである。
突然寄って来てその冷たい笑みを浮かべた瞳を向けられては顔を逸らして気まずそうな表情になり。
■神代理央 > 「…成程。そういう合理的な思考を持った人が居てくれれば、風紀委員会も安泰なんですけどね。違反生徒に甘い考えを持った方々もいらっしゃると、やりにくい事この上ない」
此れは純粋な本音。落第街やスラムの被害を問わない戦い方を好む己は、所謂穏健派と呼ばれる様な風紀委員達からは良く思われていない。
そう言った意味では、彼女も同族だろうかと向ける視線は好意的なもの"だった"既に過去形ではあるのだが。
「…どうしたんです?勇猛果敢で知られる先輩には、そんな表情は似合いませんよ。それとも、存外初心だったりするんですか?言い寄る男は多そうですけどね」
気まずそうな表情と共に顔を逸らせた彼女に紡ぐのは、愉快そうな声色と言葉。しかし、その瞳は全く笑ってはいないだろう。
余り揶揄い過ぎるのも失礼だろう、と理性で理解してはいる。しかし、己の地雷を知らずとも踏み抜いた彼女に多少怒っていますと言外に告げておきたいとの思いが勝った。
ゆっくりと腕が上がり、彼女の頬を撫でようと伸ばされていくが――
■御輝炎華 > 合理的な思考を持った風紀が増えればそれだけ常世の悪は掃討される。だが、どちらかというと戦力が欲しいものだ。
統制や質は大切だが戦闘は質量だ。
戦わないなどという風紀は言葉で剣や銃弾、魔術を防ぐらしい。
謎理論を展開している彼らには言葉ではなく武器や異能で闘うか肉壁になっていただきたい。
「いや...容姿を気にしていたようだったらすまない...」
とりあえず初心ではある。楽しそうな声の裏に怒りを隠した彼の様子に耐えきれずに謝罪の言葉をつむぎ、彼の手を防がず、甘んじて耐え、彼の手はそのうち頬に当たるであろう。
■神代理央 > 彼女の頬に至った手は、その柔らかさを愉しむ様に滑っていく。傍から見れば、歓楽街の路地裏で逢瀬を楽しむ生徒にしか見えないだろう。
しかし、その手は直ぐに。ゆっくりと離されて――
「…別に構いませんよ。それに、僕も少し悪ふざけが過ぎました。存外先輩が初心な反応だったので、つい揶揄いたくなってしまって」
流石に謝罪の言葉を口にした相手にこれ以上怒りを向ける事は無い。小さな溜息と共に苦笑いを零すと、一歩身を引いて彼女から離れるだろう。
此方も揶揄い過ぎた事の謝罪を告げながら、初心な反応を見せた彼女に対してクスクスと零す様な笑みを見せる。
■御輝炎華 > 「...ッ...」
怒りを含んだ彼が添わす手は不気味さすら内包しており緊張した表情で手が離れるのを待つーが、そこまでその時間は長引かず-それでも彼女からすれば長い時間ではあったが-すぐに離れていく。
「そう言ってもらえると助かる...私は戦うことはできるがそれぐらいだからな...すまなかった」
自分の反応を見て楽しんだであろう彼を見てどこか悔しげな表情を浮かべつつ、近くの自販機で先ほど彼が飲んでいた缶コーヒーを購入し、彼に軽く放って渡す。詫びのつもりのようで
■神代理央 > 彼女の言葉を咀嚼した後、ふむと考え込む様な素振り。
その後、ゆっくりと口を開き――
「……であれば、先程の提案は修正させて頂きます。年下の男子相手に狼狽える様では、色仕掛け紛いの捜査は先輩には相応しくない様な気がしますし」
仕掛けてきた相手をそのまま成敗するだけなら別に良いのだろうが。大抵そういう操作というのは、時間をかけたり敵地まで侵入したりと面倒事が多い。
揶揄うというよりも、彼女には純粋に戦闘要員として活躍して貰った方が良いのだろうとの思いからそんな言葉を投げかけるだろうか。
「…でも、そういう先輩の姿を見る事が出来ただけでも、今夜の巡回任務は当たりでしたね。同僚達に自慢出来るというものですよ」
放り投げられた缶コーヒーを受け取り、有難う御座いますと礼を告げながら悪戯に成功した子供の様な笑み。
悔し気な表情も含めて。勇猛果敢な彼女のそういった姿を見る事が出来たのは十分役得だっただろうと笑みを向けた。
■御輝炎華 > 「...あー...そうかもしれない」
てっきり容姿で釣ってそのまま焼き殺せばいいと思っていたが、実際の手順を考えてみると、一切思いつかない。色仕掛けというのだろうか、どのようにすればいいのかわからない。
わずかに持つその類の知識を思い浮かべてみれば頬を少し赤くし、恥ずかしそうに顔を逸らす。
「う...他の風紀には黙っていてくれると...助かるのだが...」
自分の印象がどのようなものであるかはあまり知らないが、今日のこの自身の醜態は他の人に知られるのは耐えられる自信はない。
慌てた様子で情けない表情を浮かべており。
■神代理央 > 「向き不向きもありますし。先輩は先輩らしい戦い方というものがあると思いますよ」
此れは別に揶揄っている訳でも無く、純粋な本心。
己が近接戦闘を苦手とする様に。搦め手を用いた様な、所謂戦闘に入る前にごちゃごちゃする様な作戦よりも、決戦の場を準備した方が彼女は輝くのではないかと思うのだ。
尤も、頬を染めて恥ずかしそうに顔を逸らせた彼女をまじまじと見つめれば、案外いけるのではないかと思わなくも無いのだが。
「……助かると言われましても。僕の言論の自由を制限する権利は、先輩には無い筈ですけどね?」
気丈な彼女が浮かべる気弱な表情。その表情に、仕舞いこんでいた悪戯心が鎌首を擡げる。
どうしょうかな、と言わんばかりに首を傾げながら、幾分大袈裟なまでに一歩踏み出して、再び彼女と密着する迄の距離に近付こうとするが――
■御輝炎華 > 「そうだな...私はやはり炎をばらまき刀を振るうほうが似合っているみたいだ
...もう少し器用になれればいいのだが」
ただ戦うことにならこの島でも自分に勝るものはかなり少ないであると自負しているが、逆にそれしか出来ないだろう。
今のところそのようなことはおきてないが、言葉巧みに騙され武器も異能も封じられるようなことがあれば簡単に沈むであろう。
もっと器用に、何事も完璧とはいえずこなせればいいのだが...
「勘弁してくれ...私が動かなくなっても知らないぞ...
そうなったら私がする仕事を君に押し付けてやる」
先ほどと同じような、しかし怒りはなく、揶揄う気である彼の様子に先ほどとは違い、軽いカウンターを仕掛ける。近づいてくる彼に逆にこちらから近づきー
■神代理央 > 「器用貧乏という言葉もあります。こと戦闘能力において右に出る者のいない先輩は、その長所を存分に振るうべきかと。搦め手や面倒事は、僕達の様な後輩に任せて貰えれば良いのですよ。
高い向上心も、先輩らしくて良いと思いますけどね」
戦闘能力が高いと言うのは、それだけで十分此の島では逸材足り得る。それ故に、彼女の長所を存分に活かせる様な環境を整えるのが此方の仕事だと応える。
それでも、その向上心は尊敬に値するもの。それ故に、彼女の言葉を否定する事は決してしないだろう。
「…それは困りますね。僕は後方勤務希望なので、先輩の様に英雄には成り得ません。
――だからこそ。安易に挑発に乗る事はお勧めしませんね。態々近付いてくれるなんて、誘っているんですか?」
資産家の生まれ、という事もあり、金に釣られた者達の謀り事等日常茶飯事。つまり、恋愛には慣れておらずとも、色事には年齢に全くそぐわない程こなれていた。
にっこりと笑みを浮かべれば、此方に近付いてくる彼女の腰に手を回し、その腕を掴もうとするりと腕を伸ばす。
とはいえ、それは回避も振り払う事も容易な速度。彼女が一歩身を引けば、あっさりと逃れる事は出来るだろうが。
■御輝炎華 > 「私は強くなりたいんだ。強くなることは戦いが上手くなることだけではないだろう?何事も自分で出来てこそ最強だ。その上で他者の協力を仰いでこそ最もいい成果を得ることができる」
強くなることをやめたくはない。強くなることは自分にとって楽しく、最強を目指しているわけではないが、それに近づければいいとは思っている。
「う...優しくないな...君は」
カウンターを仕掛ける相手を間違えたようだ。
炎華は神代がそのようなことに慣れていることを知っていたわけではないため、仕方ないのだが、それでも先ほどの行動は考えなしが過ぎたというべきだろう。揶揄う上で頬に躊躇いなく手を添える上代に仕掛けるべき行動ではなかった。やはりこのままでは問題だ、器用さや思考能力を身につけなければならないな、と思い...
彼の動きには気づいているし当然防ごうと思えばはたき落としてやることもできるのだが、敗者らしく大人しくしており。
■神代理央 > 「…強さを追い求めるのは結構な事ですが、それは危うさを含む事もあり得ます。先輩が力に溺れる、と言う訳ではありませんが。強さと勝利する事は比例しません。それだけは、留意して頂きたいですね」
彼女の言葉に、僅かにではあるが己と似たものを感じる。
違いがあるとすれば、彼女は強さを追い求め、己は勝利を追い求めている事。一件同じ事の様だが、その意味合いは微妙に異なる。
だからこそ、忠告と言う程の偉そうな物言いではないにしろ、杞憂を滲ませた様な口調で彼女に言葉を返すだろう。
「よく言われますよ。意地悪だとか、人でなしだとか。自覚はあるので、反論しませんけどね。
……でも、流石に心配になりますよ。こうやって男子に腰を抱かれ、腕を取られて。此処、歓楽街ですけど此の侭ホテルに連れ込んでも構わないんですか?」
彼女はその絶対的な強さ故に、些か男に対しての警戒心が薄いのではないだろうか。今の己の様に、同じ組織に属していてその力を振るえない時、大人しくされるが儘では流石に彼女の身を案じてしまう。
呆れた様に小さく溜息を吐き出すと、彼女に少し危機感を抱いて貰おうと言葉を選びながら抵抗しない彼女を腕を引いて抱き寄せてしまう。
そのまま抵抗が無ければ、腰を抱いていた手は彼女の腰から背中へと撫でる様に伸びるだろうが――
■御輝炎華 > 「だからこそ様々な強さを求めているんだ。
戦闘における力以外も全てが強ければ、駆け引きや話術もうまければそれはもう負けなしじゃないか?私は負けるのが嫌いだから強くなりたい」
自分は強くなることを望み、勝利を望むわけではないが、負けることは嫌っている。
負けたから強くなる、のではなく勝ち続けて強くなることこそが至上であろう。
それこそが強くな流と言うことだと思っている。
「それは...困るが...君はそんなことはしないだろう?」
特に根拠があるわけではないが、そんな気がする。
このような根拠のない考えでは、いつか唆されてしまうのではないか、と彼は言いたいのだろう、先ほどよりも体を寄せられて背を這わせる彼の手にくすぐったさを感じつつ、恥じらいなどに体を硬直させ、頬を赤く染めて戸惑ったような表情をしており。
■神代理央 > 「…まあ、その通りではあるんですが。異能や魔術が溢れても、最後に勝つのは群れで有り、組織であり、その頂点に立つ者です。仮に、此の常世学園の理事長が仮に無能力者であり平凡な人間だったとしても。先輩は理事長を倒す事は出来ません。理事長と戦う前に、学園と財団の総力が先輩に襲い掛かるのですから」
だから、個人で強くなることを否定しないが組織を。ひいては自分達を頼るべきなのだと締め括る。
彼女の想いを否定する訳では無いが、そんな一途で純粋に強さを求める彼女につけこむ者がいないとは限らないのだし。
「…どうでしょうね?先輩が恥ずかしがる姿が可愛らしいので、此の侭頂いてしまっても良いかな、くらいには思っているかも知れませんよ?」
彼女の予想通り、そういう事をするつもりは無いのだが、それを盲信して油断されても困る。
此れは中々荒療治が必要な気がするな、と内心で苦笑いを零しつつ。身を硬直させ、不慣れな様に戸惑いを見せる彼女をじっと見上げる。
彼女の耳元で小さく笑みを零しながら低く囁くと、その耳元を刺激する様に吐息を吹きかけながら、背中を撫でていた掌は背中から腰へ。腰から脇腹へと伸びようと。
■御輝炎華 > 「ああ...そうか...戦いが数であるのなら一番強いのは戦う力を持つ者じゃなくて人を操る力を持つものか...」
例え戦闘の才がなくとも、人を操り壁を作れば力を持つものは押さえ込めてしまうであろう。そうなれば強いのは一騎当千の兵より一人の凡夫だ。
だからこそ、人を操るという面についても自分は力をつけるべきだ。
その面で劣らなければ、こちらも軍勢を築き上げ、戦力はぶつかり合う。
数に数をぶつけることができるのだ。
「そ、それは...困る...のか?」
彼が本気ではないのは、流れからして明白...なはずなのだが、それでも彼が本気で言っているような気がしてしまうのは彼の口がうまいからか、それとも自分がこう言ったことに弱いのか。
それともどちらもか...
背から腰を経て脇腹へとたどる掌が焦燥を掻き立て、恥じらいを強めていく。振り払えばいいのか、それともそのままにしておけばいいのか。
どうすればいいのかわからず、半硬直しているようだ。
ご案内:「歓楽街」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から御輝炎華さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に神代理央さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に御輝炎華さんが現れました。
■神代理央 > 「そう言う事です。かつて、現代の英雄は戦場では無く執務室で秘書に囲まれていると言った政治家が居たそうですが、正しくその通りなのでしょう。
人を操る。大衆の支持を得るというのは、時に何より重要な武器に成り得るでしょうし」
戦場を駆ける一騎当千の兵よりも、数千万の民を従える凡夫が強大になり得る。勿論、個人の強さを追い求める事が間違いという訳では無い。
それでも、組織というものの強大さを改めて彼女に説いてみせるだろう。
「……困らないんですか?それならそれで、別に構わないんですけど」
そういった意味では、戦場における強さは間違いなく彼女に軍配が上がるにせよ、こういった謀の類は己に一日の長があるのだろうか。
恥じらい、硬直した彼女の躰を滑る様に己の掌が蠢き、脇腹を撫でてそのまま上へと昇っていく。
彼女が振り解かなければ、脇腹からお腹へ。そして、お腹から胸元へと掌は伸びていくのだろうか。
■御輝炎華 > 「いつでも武力を振るえばいいというわけではないからな...人に慕われるようになりたいものだ」
武力や権力全てを支配する。
それではただの恐怖支配であり、恐怖による支配は長続きしない。
操る、ではなく慕われ、ついてこられる人間に自分はなりたい、と思う。
まあともかく、数を持つものが勝つのであれば、自分も適応していかねばならない−とっくの昔から数は力であるため今更ではあるがーと思い。
「いや...困る...な」
戦場では自分が有利であっても、このような場面ではあっという間に年下に追い詰められる自分が情けなく、このような場面に置かれていることが恥ずかしい。
彼の掌が脇腹から際どいところへ迫ろうとしているのはわかっているのだが、どうしたら良いのか、自分で判断できず、混乱しているが、止めた方がいいとなんとなく感じるのか、少し腕を動かし、しかしそのうでは宙を彷徨っており、そのまま胸へと達しようとしているのを諦めと共にまぶたを閉じ硬直している。
■神代理央 > 「まあ、究極の個となる存在がいれば、こんな話も無意味なものなのですが。そういうのを、ヒトは神様とでも言うのでしょうね」
と、ちょっと堅苦しくなった話題を締め括る様に、幾分冗談めかして告げる。
実際、かつての世界とは違い魔法や異能が存在する此の世界では、如何なる存在にも勝利し得る個体というものが存在するのかも知れない。
そういう規格外なモノを目指してもいいんじゃないですか、と肩を竦めるのだろう。
「…困るなら抵抗して欲しいんですけどね。先輩、案外押しに弱いタイプなんですか?」
深々と溜息を吐き出すと、胸元の近くを彷徨っていた右手は瞼を閉じた彼女の頬へ。その頬を軽く摘まみながら呆れた様に声をかけてみる。
とはいえ、未だ互いに密着した儘であり、己の左手は彼女の腰を抱いたままなのではあるが。
■御輝炎華 > 「だろうな。私は神にはなれないから無理な話だ。
そもそも神がいて、それが本当に究極の個足り得るかすらわからない話だが」
自分の実力、そして限界は自分が最も理解しているだろう。自分はただの人間が付属品を得ただけであり、異能の性質や扱う能力の事情上、無限たり得ず、つまり究極たりえない。
そんな話も私たちには遠い話だ、と一息吐く。
「わ、わかっているならやめてくれると助かるのだが...
どうしたらいいか知らないものでな...」
いつの間にか多少その気になっていた自分が在るため少し恥ずかしげに目を逸らしつつ、拗ねた様子で頬に添えられた彼の手を傍目に見てから本人を迫力の感じられない眼で睨む。
■神代理央 > 「案外、神様とやらは信じてるんですけどね。人々を救ってくれるモノではなく、完全な別次元の上位個体としての神様、って感じですけど。僕達がゲームのキャラクターなら、神様はプレイヤーみたいな」
話が弾み、幾分此方も砕けた口調になりながら神様の定義を問い掛ける。
人々を救う存在ではなく、自分達の次元より高位に存在する者は等しく神と呼べるのではないかと。
「……分からないなら、教えてあげても良いんですよ?個人的には、強気な先輩を泣かせてみるのも楽しそうではありますし」
力無く此方を睨む彼女の瞳を見つめると、本気とも冗談ともつかない様な笑みを浮かべて見せる。
頬に触れていた掌は、再びゆっくりと。指先でなぞる様に彼女の胸元へ滑り落ちていこうとするが――
ご案内:「歓楽街」に御輝炎華さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」から御輝炎華さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に御輝炎華さんが現れました。
■御輝炎華 > 「私も異能やら魔術やらが存在する以上、神は存在すると思っているが...ろくなものではないと思っているな
私たちがキャラクター...いや、コマならきっと神はコマ残虐な性格をしていると思う」
神が本当にいるのであれば、なぜ自分がこのような異能を与えられたのは、神の性格の悪さゆえだろう。
今更何を言っても無駄だが、この異能がなければ、と何度思ったことか。
こんな世の中だ。
神が一人二人いても違和感はない。
しかし、いい神様や、見守る神はいないと思い込んでおり、宗教が乱立し、権力を握る地域の孤児院にいた時期があるとはとても思えない思考である。
「う...わかってはいたがいい性格をしているな...
だが君がその気であれば私は簡単に泣かされそうだ」
自分に対して呆れている。
そんな風な態度をとりつつ、彼の本音とも冗談とも取れる発言に怯えており。
流石に、このままいいようにされるのはまずいと、思ってはいるのだが...
体を少し引こうとしてみるが、腰を抱かれ、密着された状態では、それも難しい。
結果的には特に抵抗できない状態は変わらず...
ご案内:「歓楽街」から御輝炎華さんが去りました。
■神代理央 > 【部屋移動】
ご案内:「歓楽街」から神代理央さんが去りました。