2020/06/15 のログ
■水無月 斬鬼丸 > 自分はと言えば…格ゲーしにきた!!
今日は比較的新し目のコンボゲー。
待望の望まれた追加キャラがクソクソアンドクソキャラでプレイ人口が激減したといういわくつきのあれ。
ここにおいてあるのは少し前のやつなので大丈夫なようだが
それでも、あまり人はいない。結構前のゲームでもあるため。
だが、そういうゲームだからこそ、コンボ練習にはうってつけ
他のゲームをやるにおいても、手の運動にはいい。
ちゃちゃっとキャラクターを選んで、ぱぱっと開始。
これは落第街のゲーセンでやったゲームとは違い
多少慣れている。
だから大丈夫だ。
■水無月 斬鬼丸 > ワンコイン分コンボ練習。
わざわざしばらく間を開けたのは、あえてブランクを作って上達しすぎないためだ。
異能と特殊能力の弊害。
自分はやりすぎてはいけない。
努力は嫌いじゃないが、努力はセーブしなければならないのだ。
もどかしいが、しかたない。
勘はあまりにぶっていない。
3ラウンド目には前回までのピークまで戻している。
特殊能力もよりけりだ…
練習もそこそこにして、そろそろ別の筐体に移ろう。
■水無月 斬鬼丸 > ゲーセンのバイト?
そう言えば前に整備の子を見たっけ。
自分よりは年下だったような気がする。
お兄ちゃんと呼ばれたし。ならば自分も可能かも?
いや、流石に危機のメンテナンスとかはなれていたからこそだし…
あのこ、機械の三本腕だった。
それに脚も。
まともな、普通の少年…というわけではないはずだ。
そもそもゲーセンバイトだからってゲームやり放題ってわけじゃないんだ
「(難しいな)」
■水無月 斬鬼丸 > まぁ、考えるのはいいや。
今はゲームだ。
この辺はまだ治安いいし、音ゲーとかの筐体もまだまし。
たまーにウェイ系がいるくらいだ。
正直音ゲーはあんまやってないためそこそこ以下の腕前だ。
それでも、なんかやってるとちょっと楽しい。
みられてたりしなければ。
動きの大きいやつだったりすると、ギャラリーがいると萎縮してしまう。
■水無月 斬鬼丸 > ドラム洗濯機のような筐体についてゲームをプレイ。
直感的な操作が多い音ゲー
ぺしぺしぺしんと調子よくプレイする。
これから軽音部として、こういう音楽にも慣れ親しんでいかなければならない。
自分がああいう陽キャ的な部活に入っているというのもなんか変な感じだ。
慣れないゲームのためにミスが目立つが
流れてくる曲は好きなものをいれたため、聴いてるだけでもたのしい。
■水無月 斬鬼丸 > が、結構このゲーム忙しい…
二曲目くらいで早々にゲームオーバーだ。
連コはせずに筐体をはなれる。
「…さて…」
体を動かすと喉が渇く。
そしてお腹も減る。
そしてここはゲーセン。
ならば決まってる。
アイスだ。
アイスの自販機でボタンをポチッ。
出てきたのはライトグリーンに黒いつぶつぶ。
見た目だけなら人間の食せるものではなさそうな。
そう、チョコミントアイスだ。
ご案内:「歓楽街」に九々端 栂さんが現れました。
■九々端 栂 > 「なんだこっちにもいンのか。」
見知った顔に声がかかるか。
缶ジュース…シンプルなサイダーを片手に近づいてくる。
「よぅ、水無月。」
ジュースを持った片手を軽く掲げて。
■水無月 斬鬼丸 > アイスをもぐもぐしていると聞き覚えのある声がかかる。
聞き慣れたとはいわないが、知っている。
たしか…
「あ、はい…えー、ククバシさん…でしたっけ」
アイスを咥えたまま軽く会釈して。
こっちにもいるというのは、こっちのせりふでもある。
彼女はなんだかんだアウトロー感あるし。
それでもなんだかんだで悪い人ではないような。
そんなふうに思える。
■九々端 栂 > 「トガでもいいぜ。
呼びやすいし、覚えやすい。」
微笑むように口角を上げて応える。
そうして、サイダーを軽く一口あおった。
自販機のそばなら少し休む程度のスペースはあるだろう。
とりあえず顔を見たから声をかけたが、どうやら相手も休憩中のようだ。
そちらのほうを軽く指し示して見せる。
「こっちも日課か何かか?なンか気になるモンでもあったか。
オレのほうはまぁ…ガンシューやるくらいだけどよ。」
■水無月 斬鬼丸 > 「トガ、さん。下の名前の方ですか?」
女子を下の名前で呼ぶとか
なんか照れくさい。
彼女の言うようにククバシ、よりは呼びやすいが。
彼女の合図にしたがってうなずくと
休憩スペース…柵状のベンチが設えられた場所に移動した。
彼女の隣に身体を落ち着けると、アイスを一口。
「そんなもんっす。っていうか、まぁゲーム好きなんで
ゲーセンにはよく来るっていうか。
あっちと違ってこっちは最新のも多いですし…」
知り合ってまだ間もないせいか、タメ口とは流石にいかない。
■九々端 栂 > 「そうだ、二文字だから呼びやすい、だろ?
行儀かしこまってククバシとか呼ぶよりはしっくりきてるぜ。」
ファーストネームではあるが名前の上とか下とか栂に気にすることではない。
それよりはその不慣れな態度のほうが気になるのだろう。
試しに読んだその呼び方にやっぱりそっちのほうがイイな、と指を向けようか。
「最新なァ…目立つとこにあったでっかいヤツか。メタ…なんとか。
面白いのか?アレ。」
一番新しく、そして目立つゲームといえばやはりあれだろう。
なによりでかいしスペースもとっていた。それ目当てかと、問いかける。
■水無月 斬鬼丸 > 「まぁ、そうっすね…俺は…まぁ、水無月のほうが呼びやすいっすからね
それじゃその…えーっと、トガさんで…」
たしかに呼びやすい。
照れくささ云々は置いといて。
彼女がそのほうがなんか機嫌が良さそうと言うか。
名前で呼ばれたほうが好きなのだろう。たぶん。
それでひとまずは納得するとして…ふと、指を向けられた方に視線を向け。
「あれはやったことないっす。
プレイに金かかるんで…
いいバイトでもあればやろうかなーとかおもったり」
それでも、最低限の情報は持っている。
彼女がロボットゲーに興味があるかはしらないが。
■九々端 栂 > 「だろ、水無月。」
ニッと笑う。
不慣れさが消えてよりよくなった、やっぱり呼びやすいだろうと。
特にどう呼ばれるかには気にしてはいないが――ニックネームとかだと
随分と好き勝手に呼ばれたりしたものだ。
「なンだ、アレ目当てってわけじゃア無えのか。そんなに高いのか?
いいバイトなァ…。割がよけりゃオレもやりたいとこだケドよ。
金が無えわけじゃネエけど、いくらあっても足りねえモンでもあるからな。」
特に…個性的な彼女の趣味に使おうとおもうとあっさりとお札が飛んでいく。
何か仕事の当てがあればそれをやるのにやぶさかではない…が
まだまだ常世には不慣れ、彼女自身にはそういう伝手はまだそれほどであった。
■水無月 斬鬼丸 > 「はい。くくば…トガさんは…
今日もガンシューっすか?」
アイスもそろそろ無くなりそう。
ハモハモと食いつつ、ふと彼女のサイダーが目に入る。
ちょっと飲み物も買うか…
「一応見に来て安かったらって思ったんっすけどね…
ワンプレイ500円ってなると二の足踏むっつーか…
まぁ、回転率見るにじっくりできそうではあるんっすけどねぇ…。
そっすね…金はいくらあっても足りねーっすし…」
とは言え、コンビニなどの接客はだめだ。
自分陰キャなので。そうなるとあまり稼ぐアテがないのが学生だ。
「あ、俺飲み物買ってくるんで
トガさんもなんかいります?」
アイスとか。お菓子の販売機も近くにあったっけ。
チョコつきプレッツェルとか…
■九々端 栂 > 今日も、と言われてわずかに奇妙な顔になる。
「…そんなにヤってそうな顔してるか?」
ガンシューを。
前に合ったさびれたゲーセンには大した筐体はなかったとは思うが…
そういう話をしたんだったかと、記憶を探る…まあちらほらと話題に出すくらいはしたかもしれない。
今日の目当てとして言いはしたが。
「そッか。こないだのゲームクリアと同じくらいだと思うンだが
感覚としてはやっぱ高えンだな。」
五百円が高いか安いか、ゲームとしては先日の五十円と比べれば
一回あたりは十倍だが…栂にはあまりこう実感の沸くものではない。
とはいえ無駄遣いをする、という性格でもないが。
「あァ、いやオレはこのサイダーが…あ。
いや、くれるッツーなら遠慮なくもらうぜ。水無月の好みで選んでくれてかまわネェからよ。」
断ろうとして、途中で素直に申し出を受けることにする。
■水無月 斬鬼丸 > なんか匂わせぶりな言い方。
だが、そういうことではない、少し戸惑いつつも首を横に振り。
「ああ、違います違いますって。
ここにはガンシューやりに来るって言ってたんで…
いつもそうなのかなって…」
彼女の言葉を聞いていたからこその話。
そういえば刀のゲームだなんだとか言ってたような
銃が好きなんだろうか?
「回数とか時間の問題ってやつですね。
それにあっちってチームプレイでして…
俺一人でやるのが性に合ってるっていうか…」
そういいながら、自販機へと向かう。
小銭をチャリンと投入し、コーラをいっぽん。
そして、チョコつきプレッツェルのハコを一個。
「おまたせしました。飲み物はもってたんで…これ、くいます?」
■九々端 栂 > 「前も今日もゲーセンで会ってるからな。
こう頻繁にきてるわけじゃァないンだが。」
ゲーセン以外にもあちこちに足を運んではいるのだが。
やはりこう、相手と行動範囲が重なるとなるとゲーセンになるのだろう。
以前のゲーセンにもしばしば足を運ぶようになったし。…つまり彼のせいだともいえる。
「チーム制か。二人じゃまだ足りなさそうだな…
こういうゲームは連携も肝だろたぶん。オ、ありがとう。もらうぜ。」
水無月の買ってきた菓子の箱を受け取り、中身を一本口に咥える。
そうして、咥えたまま問い返しに。
「水無月も食えよ。ホラ。」
■水無月 斬鬼丸 > 「ゲーマーって感じじゃないですもんね…
俺はほぼ毎日きてるんで続けて会うとそう思っちゃうもんで…
すんません」
小さく頭を下げつつ
柵型のベンチに再び腰を落ち着ける。
コーラの蓋を開けて一口。
まさか自分のせいでゲーセン通いを再開したとは思ってはいない。
「そっすね。最大8対8らしいっすよ。
まー、マナーの悪い人もいるらしいんで…あ、どうぞどうぞ」
さっそく菓子を咥えるトガに対しのんびりとコーラ…
といきたいところだが、促されれば……
「……あ、はい…」
一瞬トガの咥えている方に視線が行くが、箱の方から一本抜き出そうと。
■九々端 栂 > 「ほぼ毎日きてンのか。部活とかはしねえの?
もういっそゲーセンの店員になるのがよさそうだケドよ。」
最低限の対応さえできればなんとかなるだろう。
いいよどみっぷりが多少気になるが…鍛えてあとは経験を積ませればなんとかなるものだと考える。
栂自身が鍛えるわけでもないのにだ。
「8人は集めンの大変そうだな。
そっちのおごりだ、遠慮なく食うモンだぜ?」
苦笑して見せて、箱から菓子を取り出しやすいように差し出す。
目線が口元に行ったのには気づいていて
そういう文化もあったし気にはしないがなどとぼんやりと考えつつ、咥えたままだった菓子をかみ砕いた。
■水無月 斬鬼丸 > 「部活は最近始めたんすよ…
まぁ、それはそれでゲーセンは日課っていうか…」
その部活が軽音部だといったら、似合わないと笑うだろう。
実際自分でも似合わないと思う。
トガの視線に対しては、少し首を傾げて。
「そうっすね…まぁ、大体は野良なんじゃないっすかね。
ああ、はい、俺も食うつもりで買ったんで」
視線には気づかれていないと思っている。
冷静を装い同じように菓子をポキリとへし折るように食べた。
■九々端 栂 > 部活に入っていたのか、最近といってはいるものの…
言ってはみたものの少し意外だと感じつつ、やはり想像するにゲーム部とかそういった類かと考えていよう。
「いままでの習慣をそう変えられねえってか。
でも入ってンだったら、ちゃんと顔はだせよ。水無月ってそのうち顔出しづらくなりそうだかンな。」
水無月みたいなやつはいつの間にかこう…物陰から見守っていたりそういった影の薄い存在になりそうだ。
悪いわけじゃないんだが、扱いづらくなっちまうだろうと。
呑み終えたサイダーの空き缶をゴミ箱に入れ。
「なンだったら今からでもいいんじゃねえか。
オレもそろそろ行くからよ。菓子ありがとうな、もう一本もらうぜ。」
菓子の箱と、彼のへし折ったプレッツェルを交互に見、微笑むように口の端を上げ。
さっと彼の手にある半分のほうへかすめとるように手を伸ばす。
■水無月 斬鬼丸 > 「部活にも顔は出すけどゲーセンには来ますよ。
まぁ、どっちも…です」
せっかくだし、トガさんともなんかやってみたくある。
前にちょっとであってそこからもう会うことはなさそうとも思っていたくらいだ。
同じくゲーセン周りを活動範囲にしているのならば
一緒に遊べる友達にでも……それは流石に贅沢か。
そんなことを思っていると
さっと手に持っていた菓子を奪われる。
「あ、そっすか。
それじゃ、また……え?」
■九々端 栂 > 「じゃーなー。
今度はゲーセン以外で会おうぜ。」
とったプレッツェルの切れ端をひらひらとさせながら。
すっとゲーセンの中を通り抜けて出口へと向かう。
それを食べたかどうかは、栂のみが知る。
■水無月 斬鬼丸 > 「あ、え?あ…は、はぁ…」
菓子を奪われた手とそれを手にとった彼女を交互に見て
その背中を見送る。
やはり、ペースは彼女のものであった。
ご案内:「歓楽街」から九々端 栂さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に彩紀 心湊さんが現れました。
■彩紀 心湊 > 時は夕方が過ぎ去ろうとする頃だろうか。
帰宅部にも関わらず長々と学校に残っていた女学生は、その帰り道に歓楽街へと足を伸ばしていた。
6月といえば、島全体で何かあるわけでもないような月である。自ら何かしらを行わなければお年頃の少年少女としては些か物足りなさを感じる期間でもあった。
「(…流石に専門店にでも行かないともうないか。)」
などと、ぼんやりとコンビニから出てくる。
そのお目当てはとあるホットスナックであったのだが、季節外れなのもありもうなくなってしまったらしい。
楽しみらしい楽しみがない彼女にとって、食べ歩きは細やかながら紛らわしてくれるものであったのだが。
ご案内:「歓楽街」にスリヴォヴィッツさんが現れました。
■スリヴォヴィッツ > 腹が減った。もう何日物を食べていないか。
来たばかりの世界、金など持っているはずもなく。
「…。」
建物の物陰。
地べたに尻をついて、項垂れた頭を上げて、鋭い眼光で行き交う人を睨みつける。
この際、食えるものならなんでもいいだろうか、と。
■彩紀 心湊 > 「…ぅん?」
そろそろ諦めて寮へと向かおうかと考えていたその途中。
視線を感じた。
何だ何だ?とその方向へと視線を移せば、映るのは異邦人だろうか。
異邦人自体、珍しい存在でもないが街の雰囲気に似合わない風貌である。
間違いなく面倒事、ではあるのだが…ほんの少しの好奇心から『ほんの少し見るだけ』と野次馬根性で獣人へと近づいていく。
■スリヴォヴィッツ > 近づけば、物陰に隠れるように座り込んでいる獣人の姿がはっきり見えるだろう。
でかい図体をさらに大きく見せるようなごわごわした毛皮に隠そうともしない鋭い牙に伸び切った爪。
近づいてきた女を目を凝らすように細めて見た。
「…ここの人間か。」
■彩紀 心湊 > 巨体。
遠目からだとよく分からなかったが、いざ近づいてみると一般的な成人男性よりも一回りほど大きいことを理解する。
それにしてもまあ、見事な毛皮と牙…スラムにでもいけば似たようなものと会えるのかもしれないが、あいにくそちらへ向かう理由などない立場だ。
「……どうも…?…こんなところにいたら、風紀のに絡まれますよ…。」
正直話しかけられるとは思わなかった。
あと正直、ちょっと臭う。そんなことを呑気に思いながら、獣人へと問いかける。
■スリヴォヴィッツ > 「風紀…?」
眉間に刻まれた皺がさらに寄る。
ここでも獣人を追い回すような人間がいるのか。
「絡まれて、どうなる?獣狩りにでもあうのか?」
■彩紀 心湊 > 「…狩り…?そんな山中じゃあるまいし……。
…警察、みたいな人。分かる…?警察。」
さて。どうやら目の前の獣人はこの島の事をよくわかっていないようだ。
これは然るべき場所に案内してあとはお任せ…なんていうのが理想的な動きだと先のことを組み立て始める。
眉間の皺にまで気が向けば多少なり警戒した素振りを見せたのかもしれないが、そこまでの理解が及ぶなら彼女はもうちょっと陽寄りの人間だっただろう。
■スリヴォヴィッツ > 「俺は捕まるような事はまだしてない。」
吐き捨てるように呟く。
ここにいても絡まれるなら、スラムに居た方がまだマシなようだ。
立ち上がり、暗がりに向かって歩き始めた。
ご案内:「歓楽街」からスリヴォヴィッツさんが去りました。
■彩紀 心湊 > 「…あ。」
行ってしまった。
『まだ』ということはする予定でもあるのだろうか…などと思考するが冤罪をふっかけるのもそれはそれで可哀想だというものか。
「…しかし…変わった、人?だったな。」
特別、強く心配するわけでもないのだが…せめて、この島のことくらい教えてくれる人に出会えれば良いな、程度にはお祈りをして。
彼女は何の変哲もない日常へと戻っていった。
ご案内:「歓楽街」から彩紀 心湊さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 歓楽街内のあるゲームセンター。
音楽ゲームを遊ぶ一人の少女が居た。
「いみわかんない。いみわかんない。いみわかんない」
クスクスと笑いながら呟く彼女がプレイしている曲は、懐かしのゲーム機の起動音。
特殊難易度で設定されたそれは、テンポの緩急や譜面停止で彼女の反応を翻弄する。
「うーん、本当意味分かんない」
なんとかクリアするも、スコアとしては本人として物足りない。
特殊難易度を冠するだけのことはある、と笑うしかない。
■雨見風菜 > そう言いながら、また同じ曲を選曲する。
使うチームの中央には、長期間のプレイが要求されるカードが設定されている。
とはいえ彼女の腕前は全ての難易度を網羅できるわけでもなく、そのカードもまだまだ先がある状態だ。
「いやー、まだ理解できないや」
と言いつつも先程より確実にスコアは向上している。
まあ、それでも物足りないレベルなのだが。
■雨見風菜 > 次は、稼ぎ目の譜面を選曲する。
1ボタンで複数撃破できてしまう曲だ。
「あほくさー♪」
このゲーム会社の音ゲーで同意されないことに定評のある曲は難易度も低い。
難なくクリアする。
「当然のことながら私の精度ダメダメですねぇ」
ハイスコアの更新には至らない。
とはいえ、現在のスコアでも未経験者や初心者であれば驚異的なものなのだが。
■雨見風菜 > その後は、自分が攻略に取り掛かっている難易度の曲をなれた手付きでやってみたり。
曲が好きだけども難易度の高い曲に手を出して撃沈してみたり。
そうして、プレイできる曲数がなくなると一度中断する。
近くの自販機で麦茶を買い、飲み歩きながら次は何のゲームをするかゲームセンター内をうろつきだす。
■雨見風菜 > そうして、レースゲームの筐体に座る。
首都高速を爆走するレースゲームだ。
手慣れたアクセルワークとハンドルさばき。
シナリオが進み、NPCの速度が下がった途端どんどん距離を詰めたかと思えば、ゆうゆうと抜き去る。
そのままゴールに先着。
コンティニューはせず、筐体を離れる。
ご案内:「歓楽街」にエリク・スタンさんが現れました。
■雨見風菜 > 次に座ったのは、人気漫画の過去キャラクターを使ったバトルロイヤルゲーム。
素材は良いのに如何とも普段から席が埋まっている気配がない。
かくいう風菜も、あまりオンラインプレイを選択することはなく。
もっぱらトレーニングでCPU相手に暴れまわるくらい。
「操作が複雑なのはウケないって学ばなかったんでしょうね。
残念なゲームです」
最初に入れたクレジットがなくなるあたりで筐体を離れる。
■エリク・スタン > 歓楽街での仕事を終え、後は寝床へ向かうだけ。
そんな時に、楽し気なお店を見つける。
こんな所にゲームセンターなんてあったのだと、特に予定もなかったので足を踏み入れた。
元々エリクの住んでいた世界ではゲームセンターは無く、ピカピカ光る看板がとても格好良く感じた。
「うっわ、結構凄い音するんだな。」
独特のゲーム音も聞きなれないエリク。
きょろきょろと、落ち着きなくゲーム機を見渡したりしていた。
「あれ? 風菜?」
ゲーム機の前で退屈そうな顔をしている知り合いを発見。
友人の少ないエリクはいそいそと、嬉しそうに駆け寄る。
「久しぶり、ゲームとかやるんだな。」
意外な趣味に驚くと同時に、首輪を着けた姿にやっぱり風菜だなとちょっと安心してしまう。
■雨見風菜 > 「あら、エリクくん。
ええ、ゲームは好きな方なので」
相変わらず可愛いなぁ、と思いつつ笑顔で返す。
■エリク・スタン > 「お~、風菜はゲームとかするのか。」
エリクの中ではゲームは光る、ピコピコ音がする、ややこしそう、程度の認識だった。
皆が楽しそうに話しているのを聞いてたりすると、興味はあるが敷居が高いと思っていて。
「風菜はどんなゲームをするんだ?」
色々と器用そうだったので、ちょっとプレイする姿を見て見たかったり。
やるのは逃げてだが、見てるだけでも楽しそうなので。
■雨見風菜 > 「メインは音楽ゲームですね。
こういうの」
と、最初にやっていた筐体を紹介する。
ゲームがプレイされていない筐体では、銀河背景に女の子が浮かび素っ頓狂なあらすじが流れている。
■エリク・スタン > 「お~、こういうのか…。」
紹介されたマシンでは、早くもデモ動画が流れている。
「なんだか早くて難しそうだな。
で、風菜はどれくらいうまいんだ?
ランキングってのに載ってたりするのか?」
ゲームが上手い生徒の間ではランキングを更新し合う遣り取りがあるらしいと耳にした。
風菜の横顔を見やりつつ、興味深げに尋ねる。
■雨見風菜 > エリクの問いかけに苦笑し、
「そこまで上手くはないですね……」
そもそも最上級の難易度に何一つ手を出していないのだ。
その一つ前でも全く理解が追いつかないというのに。
■エリク・スタン > 「なるほどな~。」
風菜の表情に、一筋縄ではいかない世界なのだと察する。
さてどうしたものかと一瞬考え。
「なあ、これって対戦とか一緒にやったりできないのか?」
スパッツのポケットよりごそごそと財布を取り出す。
どうやらやる気満々な様子。
■雨見風菜 > 対戦はできないことはない。
だが、慣れてないと無理なのは間違いない。
「出来るといえば出来ますが、まずは少しやってみて慣れてからにしたほうが良いですね」
先日の海での学習力を見れば、大丈夫そうな気はする。
■エリク・スタン > 「お、じゃあ横で見ててどうすればいいか教えてくれるか?」
風菜には先日泳ぎ方を教えて貰ったことを思い出す。
あれだけ上手に教えてくれるのなら得意のゲームはもっと上手に教えてくれるだろう。
さっそく硬貨を入れ、ゲームをスタートさせる。
「えっと、どの曲を選べば簡単なんだ?」
こっちに来て日も浅く、曲の違いもよく分からない。
早くも瞳が潤んで来てしまう。
■雨見風菜 > 「ああいえ、チュートリアルが始まってるので説明されてる通りにやれば良いんですよ」
まずは画面上でオブジェの説明が始まる。
最初は両手の前にある3色のボタンを画面下のラインに重なったときに押すものだ
■エリク・スタン > 「お、本当だ。」
デモ画面を見て難しいと思っていたが。
チュートリアルは当たり前だが簡単にプレイできた。
押すタイミングも割かし余裕があり、少し物足りない気分になる位。
「てか、この子たち可愛いな。」
チュートリアル中は画面を見たりする余裕があるので、ふとそんなことを思ってみたり。
■雨見風菜 > 「ええ。
ちなみに女の子ばかりです」
そうしてチュートリアルが進む。
3色ボタンの長押し。
横の壁についているボタンを押すオブジェ。
その長押し。
レバーを使ってキャラクターを動かし赤い弾を避け黄色のベルを取る説明。
レバーを動かすオブジェ。
初心者向けに、ゆっくりしたテンポで流れてくる。
■エリク・スタン > 「へ~、でも風菜の方が可愛いけどな。」
周りの大人から影響されたのか、無自覚で妙なことを口にしたりする。
エリク事態は段々とゲームの内容に夢中になっていた。
長押しだの、他のボタンだのとちょっとずつ操作が増えていく。
「よ。……ほ。」
テンポ自体がゆっくりなので、なんとか助かっているが。
泳いでいた時と違い、意外に余裕がない。
ボタン一つ押すだけなのに掛け声が入る。
レースゲームをすればコーナーで体が動くタイプだろう。
■雨見風菜 > 急な褒めに頬が緩む。
「え、えへへ……」
エリクが難なくチュートリアルをプレイし終えた後。
あ、ととある事に気がつく。
「しまった、これデータカードでデータ保存するんですよね……
今回のプレイ結果、保存されないなぁ」
うっかりしていたと言わんばかりに、財布から予備として取っていたゲーム用の新品のゲームカードを出す。
「今回はどうしようもないんですが、次回からはこちらのカードを差し上げるのでここに当ててプレイしてください。
ゲームの進行が保存されるので、カードを集めたり強くすることが出来るんですよ」
■エリク・スタン > 「どした?」
条件反射的に口から出た言葉だったので。
風菜が喜んでいた理由が分からず。
「へぇぇ~~、こっちの世界ってなんでもカードだよな。
買い物もカードだし、どっか入るのも、乗り物乗るのもカードだったりするんだろ?」
風菜から一枚のカードを受け取ると、両眼を星のように輝かせている。
元の世界では呪符として使われていたりと、潜在的にカード類への憧れを持っていた。
マイカードを貰えると言うのも、とっても魅力的で。
「こんなに良い物貰ってしまったらなんかお礼位しないとな。
どっか飲みに行かねえか? もちろん、酒とかじゃねえけど。」
風菜は自分と違って寮生だ。
あまり学校に咎められるようなことに誘うと具合が悪いだろう。
と言うことで、この時間でもやっていそうな喫茶店かファミレスの類になるだろうか。
「それとも、お腹空いてるなら飯でもどうだ?」
■雨見風菜 > はしゃぐエリクを微笑ましそうに見つめる。
「300円程度の安いものですので……そうですね、喫茶店で」
実際、店内の自動販売機で簡単に買えるものである。
とはいえ、せっかくだしとその申し出を受ける。
■エリク・スタン > 「お? そうなのか?
でも風菜がくれたものだしな。
大事にするよ。」
無くさない様にいそいそと財布に入れる。
そして、風菜の手を取りゲームセンターを後に。
案内したのは近くの喫茶店。
部屋の中に大きな水槽を配置し、客席の目の前を魚が通り過ぎたりするちょっと洒落た店である。
他の客はどちらかと言うとカップルが多く、二人は空いていた中央の島の一つに座り。
「ここはコーヒーも紅茶も飲み物も種類が多いんだぜ。
何にする?」
メニューを風菜に渡し、簡単に店の説明を。
風菜が飲み物を決めるまでの間、エリクは財布から先ほどのカードを取り出し、もう一度裏表を眺めていた。
■雨見風菜 > 渡したカードは自分も使っている平凡な、赤いeの描かれたカードである。
裏面には二次元バーコードやアクセスコードが書いており、エリクの心を刺激するかもしれない。
喫茶店に案内される。
小洒落た店だという感想を抱いたが、周囲のカップルの多さに浮くのでは?と感じてしまう。
だがそもそも一人できたのではない、エリクと来ていることにすぐに気づいて気を取り直す。
「そうですね、アイスカフェオレにします」
■エリク・スタン > 「これって、予算の追加とかはどうなってるんだ?」
キラキラと光るバーコードは視覚的にエリクを楽しませてくれるが、
見ているうちに気になることも。
これで遊べるとなると、お金とかはどうしてるんだろうかと。
カップルだらけの店でも、風菜の見た目が良いだけに周囲と見比べても浮くことはないだろう。
「じゃあ、俺もそれで。」
店員を呼び、アイスカフェオレを二つ頼む。
持ってくるまでの間、少し時間が。
「風菜は普段はあっこでゲームとかしてるのか?
随分と慣れている感じだったけど。」
■雨見風菜 > 「いえ、電子マネー機能はないタイプのカードです」
別の会社のカードならば電子マネー機能はあるが、このカードにはない。
ゲームデータをただ保存するだけだ。
「そうですね、行きつけのお店です。
品ぞろえが良いんですよ」
■エリク・スタン > 「そうなんだ。 じゃあ安心だな。」
カードのことについて教えて貰い、また財布へと。
クレジットカードの類は魅力的だが、口座などを持っていないエリクにとっては使い辛い。
「さっきの音楽ゲームの他にどんなのやるんだ?
今度対戦しようぜ。
まあ、そのまえに俺が練習しなきゃだけどな。」
品ぞろえが良いと言うだけあって、色んなゲームが
風菜が全部のゲームをするのかは分からないが、特定のゲームをしているのなら同じゲームから始めるのもいいかもと。
話している間にアイスカフェオレが運ばれる。
大きなグラスにカフェオレ、そしてその上にクリームがたんまりと乗っていて。
添え付けのスプーンで掻き混ぜて飲むようだ。
■雨見風菜 > 「さっきの以外に、でしたら……」
たまに自分がやるゲーム。
洗濯機のような筐体の音楽ゲーム。
それと似たような、でも違う操作感覚の音楽ゲーム。
プレイヤーの態度が動物園と評判のロボット対戦ゲーム。
見かければやりたくなるガンシューティングゲーム。
そういった話をつらつらとしていく。
運ばれてきたカフェオレを飲みながら。
■エリク・スタン > 「へぇ~、そんなにあるんだ。」
音楽ゲームにも色々と種類があるんだな、と思ったり。
ガンシューティングと聞いて、銃を撃てるのかと異様に興奮してみたり。
カフェオレのクリームを掻き混ぜ乍ら話を聞いていて。
「途中で出てきた動物園みたいなゲームの話だけど。
風菜もやっぱり叫んだりするのか?」
ゲームについて詳しく語ってくれるだけに、思い入れも強いのだろうと伺える。
となると、興奮したり、叫んじゃったりするのだろうかと興味が芽生えて。
序でに言うと、そんな姿もちょっと見て見たかった。
■雨見風菜 > 「流石にそれは下手なので色々と諦めてます。
なのでそうそう叫んだりはしません」
むしろ音ゲーでやっちゃってるんだけど、というのはカフェオレとともに飲み込む。