2020/06/23 のログ
ご案内:「歓楽街」に日ノ岡 あかねさんが現れました。
■日ノ岡 あかね > ウェーブが掛かったセミロングのブルネットを棚引かせ。
肩で風切る女が一人。
「いつもの景色も……気分が違うだけで、全然違って見えるものね」
常世学園制服の女。
首に黒のチョーカーをつけた女。
日ノ岡あかね。
だが……あかねは、普段と……いや、今までと、少しだけ違う。
少しだけ違うところは。
「悪い気分じゃないわ」
左腕につけられた、風紀の腕章。
それを見せびらかすように付け直して……あかねは笑った。
「『楽しみ』ね……これから、色々と」
■日ノ岡 あかね > 歓楽街。
普段ならあかね一人誰も気に留めないこの街も……今はあかねのその姿を見て、眉間に皺を寄せ、眉を顰めて道を空ける。
街全体が……あかねを遠巻きにする。
まるで、腫物のように。
「なんだか新鮮ね」
それでも……あかねは気にした様子もなく、薄く微笑む。
軽く髪を直しながら、音もなく道を往く。
「まるで怪物にでもなったみたい」
強かに……口角を吊り上げながら。
ご案内:「歓楽街」に紫陽花 剱菊さんが現れました。
■紫陽花 剱菊 > 誰もが少女に近寄らず、遠巻きに距離をとっていく。
須くして、其れは異端者に対する扱いと同様。
だからこそ、少女へと真っ直ぐと寄ってくる人影は
この歓楽街ではやけに目立って見えた。
くびれたコートに身を包んだ、紫陽花柄の竹刀袋を背負った男。
正面から真っ直ぐ、少女へと歩み寄る。
「……あかね。」
周りの目を気にする事無く、男は静かな声を出す。
一礼。挨拶の会釈だ。
「……随分と浮かれているようだな。些か、雰囲気が変わったか……?」
男は訝しげに訪ねた。
尤も、変わったのは男も同じ。
初めて出会った時と違い
その黒の瞳から淀みは消えていた。
ご案内:「歓楽街」に園刃華霧さんが現れました。
■日ノ岡 あかね > 「あら、コンギクさんじゃない。お久しぶり」
嬉しそうに、剱菊に満面の笑みを浮かべる。
以前と何も変わらない顔。
何も変わらない笑み。
だが、一つだけ……違うところがある。
「ふふ、新しいアクセサリ付けてるから……確かにちょっと浮かれてるかもね?」
以前と違うところ。
それは……左腕につけた、風紀の腕章。
「少しイメチェンって感じよ。コンギクさんも……前よりちょっと表情が柔らかいかも? 何か良い事でもあった?」
■園刃華霧 > 「今日も外れデのんビりと、トくらぁ~……」
風呂に入った年寄りか何かのような妙な調子でつぶやきながら、ぶらぶらと巡回という名の散歩。
日課、とも言う。
今日もこの辺りは平和だなー、と思っていれば少し空気感が違う気がする。
なーんかなにか避けてるような。
アタシじゃないな、これ
「……おンや?」
ちょっと怪しいあたりを見てみれば、佇む男女。
かたや風紀の女、かたやコートの謎の男。
「刃傷沙汰……てーノとは、違いソ―だナ……
てカ、あっちの女。今話題のヤツ? わぉ、モンスターエンカウント」
わーお、と思いながら好奇心に負けて近づいていく。
何を話してるのヤッパ気になる
好奇心猫を殺す……大丈夫、猫は9つの命を持つって話だし
■紫陽花 剱菊 > 「……うむ、久しいな……。」
彼女は何一つ変わっていない。
相変わらず、何処か魅力を、魔性を放つ。
それでも依然と違い、男の表情は仏頂面と変わらない。
「……いめちぇん。」
聞きなれない言葉だ。
何かが変わったようだ。
一瞥した右腕の腕章。
あれは、確か……。
「学園の治安維持組織。風紀委員の腕章……。」
今、自らが坐する組織が違えど
同じ志をしている組織だったはず。
男は真面目だからこそ、一晩でその手の関係性は洗い
多くの資料に目を通した。
だからこそ、眉間の皺が険しくなってしまった。
「……嗚呼、私もな。此の島で成すべき事を見つけた。
私に適材と言える場所だ。……其処で、様々な事を知った。」
二級学生、違反組織、違反部活。
その他様々な歴史とそこに刻まれた人物の名前。
その中には────。
「…………だから、其方に聞きたい事が幾つかあった。其方は…………。」
男が何かを訪ねようとしたとき、その言葉は別の気配に遮られた。
視線を一瞥すれば、それはまた一人の少女のようだ。
「……どうも。」
ひとまず、新に現れた少女。
園刃に対しても小さく会釈した。
■日ノ岡 あかね > 「それは重畳。コンギクさんも『楽しむ方法』がわかってよかったわね……あら? カギリちゃんもいるのね、ふふ、今日は賑わっているわね?」
むしろ、普段より静まり返った歓楽街で……あかねは何でもないように笑う。
風紀に入った時点で、名簿はあかねも目を通してた。
今動いている風紀委員の事は……名前と顔だけはほぼ一方的に知っている。
「それで、聞きたいことって何かしら? コンギクさん? カギリちゃんも気になるわよね?」
華霧と剱菊の顔をそれぞれ一瞥しながら、あかねは笑う。
■園刃華霧 > 男は……刀に似つかわしい、無骨な仏頂面。
まあ、やっぱ浮いた話でもないよな多分。
雰囲気も、んー……仲がいいとも悪いとも言えない感じ?
「うェーイ……」
そんなふうに悠長に観察していたら、二人から声がかかる
あ、コソッたつもりだったけれどみっかった。
ですよねー。
高みの見物は許さない、というどこかのお導きかな……
「おヤおや、こンばんこんチハ、お二人サン。
いやはヤ、あかねちんに名前ヲ覚えテもらッテるなンてコーエーでスねー」
ばれた以上は開き直る。
へらへらとしたいつもの態度で、堂々と前に出る。
「そーネ、大いに気になるカな。そもソも事情が見えンしナ!!」
えっへん、と無関係な第三者であることを無駄に誇った