2020/07/02 のログ
■神代理央 >
視線を感じて顔を向けるが、彼女からの言葉は無い。代わりに、眉を顰める彼女に気付けば、おや、と言った様な表情。
右手の煙草を左手に持ち替え、揺らめく紫煙を彼女から遠ざける。携帯灰皿は何処に仕舞いこんだかな、とぼんやり思考を巡らせつつ――
「まあ、缶コーヒー自体は嫌いでは無いがね。無糖のものは味が好かぬ。どうせ阿呆の様に化学調味料だの安定剤など入れてしまうなら、糖分で誤魔化している方がマシというものだ。
おや。であればメーカーのバリスタでも買ったらどうかね。朝一番に飲む珈琲は格別だぞ?」
そんな珈琲談義も、特段意味がある様なものではない。
話題の中身では無く、こうして己を偽らずに語り合う時間は、案外気楽なものだと今更実感していたり。
と、彼女の指先が己の懐を弄れば、怪訝そうな表情の後、その意図に気付く。
「手癖の悪い事だ。本当に補導してやらねばならぬか?
……知っていた、というより、あの場に居たのか。変装している連中もやたら居た記憶があるが。まあ、仕事なら。それが最大の効率だと上が判断するのなら従うさ。私が守るべきは、規律と秩序なのだからな。
――ん…ああ。本当に、手癖の悪い…いや。横暴な女だな、お前は」
彼女の言葉の意味が、己の羞恥を煽る変装であった事を理解すれば、小さな溜息の後、納得はしていないが、と言う様な口調で言葉を返す。
規律と秩序。法とルール。それらを守る多数の幸福の為ならば、多少泥を被るのは仕方の無い事だと。ソレらに従っているからこそ、従わぬ者に鉄槌を振るう資格があるのだと信ずるが故に。
不意に叩かれる肩と、寄り添う身体。その理由を察すれば、僅かな苦笑いの後咥えた煙草を、彼女のそれへと押し付ける。
寄せ合い、近付く互いの身体と、仄かに灯る二つの焔。不夜城の如き此の街において、それは余りに儚く。しかし、確かに瞬いている灯。
■群千鳥 睡蓮 > 「糖分が入ってないからイヤなだけだろ、あんた……?
あたしも人工甘味料はあんまり好きじゃないけど――ああ?
マシンは持ち歩けないでしょうに……ん、あ、でも……いいかも、そっか。
百貨店が出来たんだっけ。メーカーかエスプレッソマシンでも置くかな…?
なんか良いの見繕ってよ。 風紀委員様のお暇な時にでも?」
ちょうど、金の使いみちに悩んでいたところである。
物が殆ど増えてない寮の一室、実利を備えたインテリアとしても悪くない。
ぴんときた様子で、機嫌が上向いた。
「――――……」
普段は隠した――隠れきれてはいないが――女の軟み。
その奥の、人外の体軸、無防備なまでの距離感。信頼か余裕か。
吸引。じりっ、と音を立てて火が移り、目を伏せて距離を離した。
口のなかでふかしただけの煙を虚空に吐き出して、味の乗った舌を空気に晒す。
「……甘っ、なにコレ……なんてやつ……?
相変わらず何が良いんだかよくわからないわ。
ニコチン様が受容体を愛撫してくださる法悦、覚えてしまえば悦くなるのかね」
吸いさしを指に挟んだまま苦笑する。立ち上る紫煙もまた二つに。
好みも違うのに、嗜好品の趣味を同じくする部活とは、何だかおかしい話。
部活といえば、大仰な話になったそもそもの発起人が隣に居た。
「日ノ岡先輩のことが気になってたからね。聴衆として参加させてもらってた。
風紀委員様の苦労にも触れられましたので、そこに敬意を懐いたわけですよ。
――あれだよね。 もうそろそろなんでしょ? 小金井先輩のお店ができるって」
■神代理央 >
「失礼な。私とて糖分の無い飲料を嗜まざるを得ない時もある。ただ、プライベートの時くらいは好きな物を飲んでいようと思っているに過ぎぬぞ。
持ち歩かずとも、車に積んでおくだけでも便利なものだがな。まあ、用途は人それぞれ――む、ああ。確かに、扶桑ならば色々と揃っているだろう。構わぬよ。私が手隙の時であれば見繕おう」
因みに、己の場合は送迎車(自家用)に態々備え付けさせていたりする。態々珈琲を飲む為にバリスタを備え付け、ガムシロップとミルクがハイヤーに常備されているのは、この風紀委員のハイヤーくらいだろう。カスタムした業者は首を傾げるばかりだったのだが。
閑話休題。ともあれ、幾分上機嫌になった様に見える彼女の姿に、僅かに笑みを零しながら頷き、己の予定を脳内で再確認していたり。
――そして、交わる灯。触れ合う肩。絡まり合うかの様に、重なり合う黒と金の糸。或る意味で、最も此の街らしい男女の距離。
それは、彼女の煙草が無事に熱を灯した事で終わりを迎える。距離を離し、紫煙を燻らせる彼女を視界に移しながら、此方も深く吸い込み、肺を穢した煙を吐き出した。
「…ザ・ピース。前世紀から日本で売られている煙草だよ。甘いが、香りも良く、喉に不快感が無い。煙草にしては少し値が張るが、その価値はある煙草だよ。
その様に小難しく考えるから、脳も思考も煙らんのだ。何も考えず、己の体を有害物質が穢す背徳に溺れていればよかろうに」
クスクスと笑いながら、虚空へ立ち昇る二本の紫煙に視線を向ける。甘さの増した空間の中で、再びぼんやりと夜の歓楽街に視線を落とそうとして――投げかけられた言葉に、緩く首を動かして視線を向ける。
「……ほう。以前も言ったが、好奇心は猫をも殺す。首を突っ込むなとは言わんが、踏み入れる足を直ぐに抜ける様にはしておく事だな。…まあ、日ノ岡の真意はさておき。奴自身はそれほど悪人では無いと思うがね。……敬意、ね。まあ、皆の嘲笑を浴びる程度で済んだと思っておきたいものだが。
――ん、ああ。今週の土曜日、の予定だ。…群千鳥は、来れるのか?開店記念に、色々やるつもり…らしいが」
■群千鳥 睡蓮 > 「くるま…???
……ああ、なんか渋いヒゲ生やした執事みてーなおっさんが
『おぼっちゃま、今朝のお飲み物はいかがいたしますか?』
『じいや、夜が遅かったからエスプレッソをダブルで頼むよ』みたいな…」
住む世界が違いすぎるわ、と苦笑い。
僅少とはいえ笑みで承諾されるとは思わなかったが、相手も先輩だ。
金持ちながらに甘味とコーヒーには拘りがあるようだから、期待しておくのが後輩の役割。
「あー、あれ。逆さの鳩が書いてあるやつ!
あの箱が格好良い色のやつだよな……ロゴが金の……
……なんかその齢で色々吸ってますって感じだけど、
いいの?もう肺とか真っ黒なんじゃない?味覚も鈍ってそーだしし。
大丈夫かー? 選択間違えてません?
―――あたしは、……いいよ。 考え続けてたいから。
まあでも、煙いのはイヤだけど、この灯りと、煙をみてるのは……すき」
思考を煙らせる。その言葉に少し迷ったように言いよどんだが、
見つめた先に視えた燃える葉に、微笑が立ち戻る。
鋭ささえ感じる夜のネオンのなかで、かそけき灯りと、
どこまで登って行くかもわからない紫煙は、理屈でない部分で心を騒がせる。
「真意かはともかく――それなりに、あのひと、という人間には得心はいった。
とはいえ、あたしは善悪二元論に興味もなければ、
善人悪人が登壇を許される盤に上がれないし上がるつもりもない。
……ご心配どうも。でも、好奇心なんてものに殺されるほどヤワじゃあないよ」
肩を竦めて見せた。忠告だろう。口では反発するが、視線を見つめ返しての返事は、
引き際を誤ることはない、という意思表示でもある。
そして遊びのない表情のまま、問いかけを重ねた。
「ああうん。 いちおう行くかな。
食べさせてもらいっぱなしもあれだから雑用くらいはやるようにしようと思うんだけど。
――大丈夫なの? 『神代理央が建てた店』という箔は、さ」
■神代理央 >
「どんなステレオタイプの金持ちか。それに、私は一人暮らしだよ。
車は自動運転。飲んだ後の屑はその日の内に業者が清掃している。げに素晴らしきは、科学と文明の発展と言うべきかな」
苦笑いに返す苦笑い。僅かに解れた様な雰囲気の中で、己の生活スタイルをほんの少しだけ、明かす。
金があれば人と会わずとも何とでもなる、という様なその口ぶりは、奢るでもなくひけらかす訳でもなく。ただ単に、資産を持つ者の生活様式を事務的に伝える様なものだろうか。
「ほう?詳しいな。その通りだよ。此れはその中でも一際高い部類のものだ。味わって吸えよ?
まあ、褒められた行為では無い事は自覚しているが、頻繁に嗜んでいる訳でも無い。ストレスを抱えて任務に支障が出るよりは、偶に紫煙と一緒に吐き出した方が効率が良いと"選択"したまでだ。
――そうか。なら、精々噎せ込んで、辟易しながら味わうと良い。それもまた、一つの楽しみ方。燻らせる目的になる。
しかし、お前もそんな顔をするのだな。紫煙に溺れず、考え続けたいというのなら、それを手折ってみたくもなる程度には、良い顔をしている」
彼女は、此の背徳の街に何を見て、その夜景と交じり合う紫煙に何を想うのか。
それはきっと、彼女にしか分からないこと。己が土足で踏み入ってはならない様な場所――なのかも知れない。
微笑を浮かべた彼女に、クツリ、と笑みを零しつつ、半分程燃え尽きた煙草を軽く叩けば、車道へと落ちていく灰。
「…所詮善悪の基準などあやふやなもの。であれば、確かに個人個人を其処に充て込めるのも可笑しな話だろうしな。
……だから、心配などしておらぬ。選択を誤るな、と言っているだけだ」
肩を竦める彼女に、フンとそっぽを向きかけて。
続けて紡がれる問い掛けに視線を戻せば、僅かに瞳を揺らし、紫煙を虚空へと吐き出す。
「……自信は無い。寧ろ、私の名前は極力伏せて欲しい、とは思う。ああ、お前の言う通りだよ。私が建てた店だの、私が関わった店だの、と噂が立てば――」
其処で、紫煙の交じらぬ僅かな吐息を。溜息にすらならぬ、短い吐息を一つ吐き出した。
「……土曜日は楽しめ。小金井も雪城も、きっとお前を歓迎するだろう。こんなモノではなく、良き甘味で心を癒すと良い」
そう締め括れば、少し困った様な、それでいて穏やかな口調と笑みを浮かべるのだろう。
■群千鳥 睡蓮 > 「へえ……一般生徒にそういう生活ができればいいんですけどね……。
寮もいまひとりだから気楽だけど、ね。
住みたいなー、高い部屋!一面硝子で夜景を展望してホロプロジェクターで映画観たーい。
可愛い後輩にその一端をあやからせて欲しいもんだ。
奢っていただけません?高層マンションの一室とか?そしたら遊びにいってあげるよ?ン?」
羨ましいと思う反面、彼にとって富や生まれが一概に良い影響だけを与えているのかはわからない。
特別な生まれ、選ばれた者。彼はその上で他人と交わろうとしたのを識った。
あの部室で――だからこうして距離を詰めてくだらない冗談を投げる。
「……へんたーい」
不思議そうに向けて、自分がどんな顔をしていたのかと問う前に、
続く言葉にはうえ、と煙草を吸った時よりも苦い顔をして罵倒した。
「美少女なのは自他ともに認めるところではありますが――まあ、……
それは、そうだね。 ありがと……あんたより先には死にたくないしな」
言葉の色をごまかすように、ひとくちこちらも吸った。
肺まで入れる勇気はなくて、格好つけで吸うだけの紙巻きふかし。
いや、だいぶ様にはなっているはず。でも周囲で吸っていたのはこんなのばっかり。
「理央はさ」
煙草を、飲み終わったボトルに入れて、僅かな残りで消化する。
紫煙を吐き出した唇が、言葉を濁した彼に寄り添うような静かさで、
「なんかあった時、やさしく許されただけじゃ自分を許せないタイプでしょ。
あんたは歪で外道も外道で変態でサディストだし煙草も吸うし女装癖もありそうだけど、
全裸アフロの有名人とお友達だとしても、生来、真面目なひとっぽいから。
悪に天誅、因果に応報。そうならないことはあたしの存在が証明しちゃってるけど、
この島においてあんたは多くの因果に絡まってる。数知れぬ恨みの因果が……
そこに小金井先輩と、雪城先輩を巻き込んでしまったんだよ」
手すりから顔を離して正対する。「視る」。真っ直ぐ。
「今までぶっ壊してきたツケをはねのけられるほどに、
つよく『護る』という覚悟を決めて力に変えたなら、『なんか』なんて起こらない。
あんたがそこで選択を誤らなきゃ、払いきれない火の粉はあたしが払ってやるよ」
だから苦い不安なんざ抱えて店に顔を出すなよ、と、微笑んだ。
問いかけた時に見せた顔。自信はない、なんて言われたら、後輩としては捨て置けない。
すれちがい様に背中から心臓を軽くノックして、煙草ごちそうさま、と、一言告げた。
■神代理央 > 「ふむ?女子寮は設備が充実していると聞いているが、無いのか。プロジェクターとかジャグジーとか。それに、一人暮らしだと持て余すばかりだがね。
…マンションを奢るってなんだ。自分で買え自分で。遊びに来るのは構わんが、何も無いぞ。基本風呂と寝るだけの部屋だからな」
実際、何LDKなのか数えていない部屋も、豪華な設備も。
一人で暮らす分には必要ないものばかり。ベッドだけ金をかけたくらいか。遊びに来たところで、生活感の無いだだっ広い部屋がお出迎えするだけだろう。
と、呆れを滲ませた言葉を返す。図らずも彼女の思惑通り、冗談を投げ合い、笑みを零す程度には、互いを知ってしまったのだし。
「下らん罵倒だな。とはいえ、顔の良さを自認するお前も中々に良い性格をしているとは思うが」
尊大に、傲慢に。何時もの様に、見下ろす様な言葉。しかしその口調は、揶揄いを含ませた軽いものだったのだろう。
「……別に、礼を言われる様な事は言っていない。勘違いするな、馬鹿者」
その傲慢さも、彼女から告げられた言葉には僅かな乱れを見せる。
ムスっとした表情に切り替われば、大分少なくなった煙草を吸いこみ、深々と紫煙を吐き出した。
そうして、すっかり短くなった煙草を懐から取り出した携帯灰皿に仕舞いこみ。締め括った言葉に彼女が応える言葉に、視線だけを向けて耳を傾ける。
「……分かった様な事を言う。随分と生意気な後輩を持ってしまったものだ。
大体、先程とは違い侮蔑に随分とバリエーションがあるじゃないか。それと女装癖は無い。あれは仕事の時だけだ。
……だが、そうだな。ああ、私は巻き込んだ。私自身の浅はかな欲望で、巻き込むべきでは無い者を巻き込んだ。
それは、認める。俺は違えた。俺自身が、安寧を求めるなど、あってはならなかった。俺だけの事なら構わなかった。最後に立っていれば、俺は誤って等はいないと豪語出来た。過ちは正さなければならな――」
彼女はあの日、選択を誤った時受け止められる強さを持てるのか――と、己に問うた。己はその問いに、選択したのが己自身ならば後悔等無い、と尊大に答えた。
だが、今はどうだ。己自身が危機に晒され、恨みつらみの怨嗟の焔に包まれる事は全く問題ない。だが、あの二人が。己が巻き込んでしまった二人は、言うなれば己の選択によって発生する損失。
――損失では無い。そんな統計上の数字を見る様な言葉では無い。二人が、死んでしまうかもしれない。それは、それは――
そんな昏い思考は、此方に真直ぐに。射貫く様な視線を向けられた事により中断される。
ほんやりと。紫煙の様に煙る瞳が、彼女の視線を受け止めて――
「……全く。ああ、全く。随分と、頼りになる後輩を持ったものだ。護る、護るか。そうだな。俺は違えない。俺は、俺の選択に後悔等しない。お前の手は借りぬさ。二人も、お前も。全て護ってみせるとも。鉄火の支配者という大仰な二つ名が、伊達では無い事を教えてやるさ」
微笑む彼女に、きょとんとした様な表情を浮かべた後。
穏やかに。そして、ほんの僅かにではあるが、嬉しそうに、笑った。16歳の少年が浮かべるべき笑みで、きっと己は笑ったのだろう。
そうして、背中を叩かれれば。僅かに噎せた後に向けるのは何時もの顔。傲慢な支配者の表情。
「構わぬさ。煙草一本くらいは、後輩に恵んでやらねばな。
……さて、巡回の交代も入る時間だ。送ってやるから、帰るぞ。夜遊びに巡るには、もう遅い時間だ」
そうして、彼女がその言葉に了承すれば、出逢った時よりも僅かに近い距離で、互いの家路までの帰路を共にするのだろうか。
仄かな紫煙の香りを互いに纏わせながら。
■群千鳥 睡蓮 > 「結論は終わった時に出る。
結果論者のあんたと、必然の落着を視るあたし、そこは共有できるとこでしょ。
あんたはこれから、あの時に違えたわけじゃないって、証明し続けることになるんだから。
終わっても居ないのに、そんな弱気なこと言うなよ。殺しちゃうぞー?」
いい顔で笑うものだ。歪な炎に懐いた期待とは少々異なるけれども。
それはそれとして、強者の風格。せいぜい踊り死ぬまで視ててあげよう。
「吹くこと吹くこと。剣呑な騎士さまも居たもんだ。 これであのお店も安泰ですね。
――で、えっと、なんて名前だったっけ、お店。たしか――」
送るなら車出してよ、なんて軽口を叩きつつ、帰路は随分短く感じた。
おやすみを言って分かれるまで、自分は彼の後輩であったはずである。
ご案内:「歓楽街 歩道橋」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「歓楽街 歩道橋」から群千鳥 睡蓮さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」にフィーナさんが現れました。
■フィーナ > 「すみません、これください」
いかがわしい雰囲気の店内で、子供にも見えるフィーナが買い物をしている。
店員はというと…ドン引きしていた。
■店員さん > 「……あの。ここ、一応未成年駄目だし。あと、多分それ、使えないと思うよ。」
カゴの中に入っているのは人間じゃまず無理なサイズ…それこそ馬並のバイブだった。
それこそ、特殊嗜好を持つ大人の女性が使うようなものだ。こんな小さな少女に入ることなんて想像すら出来ない。
「目ぇつぶってやるから、買うならこっちにしときな。それじゃ入らんって」
小さめのサイズのモノを取り出して、渡そうとする。
■フィーナ > 「いらない。満足できない」
一蹴する。もう、こんな小さいのじゃ満足できない身体にされてしまったのだ。
「売るの、売らないの。どっち。」
店員に迫る。
■店員さん > 「…返品は受け付けないからな。通われても困るし」
返品しないことを条件に、金と引き換えに馬並みバイブを渡す。
こんな小さな子がこんなモノ買いに来るなんて世も末だな。
■フィーナ > 「…ありがと」
バイブを受け取る。そして、『その場』で使い始めた。
股間に手を伸ばして、元々挿し込んでいたものを抜き取る。ばしゃり、と。まるで漏らしたかのように液体が滴り落ちる。
それの栓をするように、買ったバイブを挿し込んだ。
そして、何事もなかったかのように、店を後にする。
■店員さん > 「………世も末だな」
あまりの光景に、ぽつりと、呟いた。
ご案内:「歓楽街」からフィーナさんが去りました。