2020/07/08 のログ
水無月 斬鬼丸 > ラーメンの屋台のにおいがする。
腹は、減ってたっけっか?
いや、まぁ、今食っても味がわからなそうだし、コンビニでエナジーバーでも買えば良いだろう。
なんだかよくないことがあったわけじゃない。
むしろいいことが起こっているといってもいいだろう。

だが、状況の変化がワッと波のように襲いかかってきては身がもたないのだ。

「つかれてんのかな……」

水無月 斬鬼丸 > 確かに、よく寝れていない気はする。
まぁ、色々とあるのでしかたない。しかたないが
それにしたってだ。
そもそも自分は陰キャだし、人付き合いは苦手な方だ。
いろいろあった、とはいっているが、そのうちまともに喋れたことなんて一回もあっただろうか?
とくに沙羅ちゃんのときとかひどかった。今思い出しただけでもめまいがしそうだ。
キモかったかなぁ…いや、あれは我ながらキモかっただろ…

物思いにふけりながらもラーメンの屋台の前を通り過ぎる。
頭を垂れ、肩を落として…

ご案内:「歓楽街」に妃淵さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に萌良 さだめさんが現れました。
ご案内:「歓楽街」から萌良 さだめさんが去りました。
妃淵 >  
「おーい、そこのにーちゃん」

斬鬼丸へと女の子の声がかかる
目深くパーカーのフードを被った、黒髪の
赤い瞳がちらりと覗いている

「ハラ減ってない?俺も減ってるんだけどラーメン奢らない?」

……が、突然かけられる言葉はなんとも都合の良い、軽口だ

水無月 斬鬼丸 > 「むえ…?」

思わず顔を上げる。
そこにはパーカーをかぶった少女の姿。
黒い髪、赤い瞳の…よくは見えないが…
なんとなく、可愛いらしい顔立ち…のような気がする。
逆ナン…などではないな、これは…

「ぁー……安いのでよければ…」

最近色々ありすぎて、心の整理もできてないし
疲れも溜まっているような感じ…奢ってすむならそれでいいだろう。
あまり事を荒立てたくないのだ。

妃淵 >  
「へ、いいのかヨ?
 なーんだ気前いいんだなカレシ」

ラッキー、と白い歯を覗かせる少女
すぐに近くへと歩み寄る。小さい、小学生高学年?ぐらいの身長だが、
女性として主張する部分ハーカーの上からでも一応確認できる

「さっそくいこーぜ。ハラペコでさー」

強引にその腕をぱっととって、引っ張るように

水無月 斬鬼丸 > 小さい体だが、一部は小さくない。
おそらくは思うほど子供ではないだろう。
たぶん。

「……いいって言ったほうが波風たたないっすから…
それに腹減ったってなら…まぁ、やることもなかったし
飯も食ってなかったし…」

情けない話だが、ことなかれ主義と言われてもしかたない。
仕方ないのだが…まぁ、女の子にラーメン食うくらいなら出費もたいしたものじゃないし

「あ、うぇ!?ちょ、ちょっと・・・!?」

などと考えていると、こちらが歩き出すより先に腕を引っ張ってくる。

妃淵 >  
「なんだよお前、元気ねーな。
 こんな美少女にラーメン奢れるんだからもちょっと張り切れよ」

なかなか勝手なことを言いつつ、ぐいぐいと屋台へと引っ張ってゆく
それなりに身長差もあるので腕自体を抱き込むようにして、ぐいぐいぐい

「安いヤツだっけ?へへ、まぁナンでもいいや。タダ飯にありつけるだけラッキーだ。
 おっちゃん一番安いラーメンくれ!」

引っ張っていって先に座れば、早速注文してる、はやい

「お前も早く座れば?」

と隣の椅子をぺんぺんと叩いて

水無月 斬鬼丸 > 「美少女っつっても、よく見えないし…
つか、張り切ってなんかいいこと…いや、それはいいか…ってか…
あんま引っ張ると!あたる!あたる!!」

体躯の割にはボリュームのある部位はその引っ張り方だとよろしくない。
おとなしくついていってはいるのだが、彼女のペースのほうがいくらか早い。
そんなに腹が減っていたのだろうか?

「……ぁ、はい…じゃ、その…おなじので」

ペンペン叩かれた椅子に腰を下ろす。
言ったとおり一番安いやつを頼んでくれるあたり
カツアゲのたぐいではなさそうだ。

妃淵 >  
何やら喚いていたが気にするようもなく、ひたすらマイペースに斬鬼丸を巻き込んでゆく

「いやーダメ元で言ってみるもんだなー」

へへーと笑いつつフードを脱ぐとよく見える、黒髪と赤い眼の少女の風貌

「なんだよ、テンションひっくいなー。
 もしかしてこの店ウマくねーの?」

歯に衣着せぬ物言いをしていると店主がジロりと見た気がした

水無月 斬鬼丸 > こちらの抗議はまるで聞こえてなかったようだ。
いや、ほぼほぼ聞いていなかったのかもしれない。
まぁ、それはいいか…

「美少女ってなら断られるなんてことはないんじゃないっすか?
なんつーか…そういうことお近づきになりたいってやつなんていくらでもいるし…」

というか、男子ならだれもがそうだろう。
おごるかはともかく。

「いや、前食った時は…普通のラーメンだったけどうまかったっす。
最近慌ただしいってだけっす」

店主の視線が怖くて早口でまくしたてるように。

妃淵 >  
「なわけねーじゃん。いくら俺が美少女だからって
 見ず知らずの相手にいきなり飯奢れって言われてOK出すお人好しなんて超レア」

どうやら超レア扱いされているらしい
割り箸を心地よい音で割って、早速食べ始める
ずるずる
特に啜る音を気にする様子はない、女の子らしい食べ方、とはいえなかった

「ん、慌ただしい?疲れてんの?
 おーいオヤジー、このアニキ疲れてんだとよー。なんかおまけしてやれよオメー」

突然店主へ絡みはじめる自称美少女
二人揃って最安値メニューを頼んでる上にこの言い草にやや視線がコワい

水無月 斬鬼丸 > 「そういうもんなんっすか…?
ってか、超レアなのに声かけたんっすか…
分の悪いかけしなくても良かったのに…」

結局奢ってしまっている以上なにも言えないのだが…。
彼女と同じようにずるずると音を立ててする麺。
少女の食べ方と自分の食べ方…そうかわりはなかった。

この少女、突然すごい絡み方するな!?
主に店主相手に。
彼女の言葉に少し顔を背けて苦笑し

「あー……お金は払うんで…煮玉子2つ…」

妃淵 >  
「まぁなんか特にチョロそうに見えたからってのはある」

歯に絹着せぬ発言は続く
ずるずる
確かにウマい、値段の割には大当たりの部類だろうか
普段の食事がスラム基準というのもあるが

さて、店主と雑なやり取りをしたところなんか煮玉子を頼んでもらえた

「え、いいのか? なんだよーオメー金もってんじゃん」

無遠慮に背中をばしばし叩く、馴れ馴れしいことこの上ない

「いやー、ラーメンもうめーし、今日は良い奴に会えたなー!」

すっかり上機嫌だ
追加注文+ラーメンを褒めてもらえた店主も上機嫌だ

ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
水無月 斬鬼丸 > 「ちょろいって……ァー…そんな顔してんのかな…
なんか、そういうこと多い気が…」

奢らされたり食べ物を持っていかれたり。
なんかそういうことが多い気がする。
自分はそういうつもりはないが…
雑魚に見られやすいというのはあるかもしれない。

「もってないっすけど…俺だけなんかくうってのもなんか気分悪いんで…」

ずずずず…

妃淵 >  
「って、マジに考えるなよー冗談だってジョーダン」

なんだか真に受けてしまっているような斬鬼丸を見てけらけらと笑う
なかなかいい性格の持ち主のようだ

「ふーん…まぁいいや、ありがたく食わせてもらおっと。
 じゃー、タダ飯だけってのもなんか悪いしなんかしてやるよ。なにがいい?」

半分ほどラーメンを食べ終わり、視線を送る
口元に微笑みを湛えていると粗野な口調なわりにしっかりと少女然とした顔つき
目つきはあんまり、よくないけど

水無月 斬鬼丸 > 「いやぁ…色々と身に覚えがありまして…
いまんところは、カツアゲとか暴力とか…
そういった目には会ってないんでましなんっすけど」

笑う少女に向かっては、乾いた笑いをかえし
ラーメンをさらにズズズとすする。
煮卵も味がしみてて美味しい。

「まぁ、せっかくなんで…遠慮せず食ってどうぞ。
残されるよりはそっちのがまだましっすから。
……え?なんか?」

まさか、こういう申し出をしてくるとは思わなかったというような表情。
目つきは鋭いが、少女らしく可愛らしい顔だち。
それにしても漠然となんかと言われても…

妃淵 >  
ずるるるーっと残った麺を平らげて、煮玉子を頬張る
絶妙な味の染み加減、たまらず頬が綻ぶ

「ぷぁー、ウマい!このラーメン屋のオヤジ天才かー?
 ん?どうした?なんかはなんかだよ」

スープをぐいーっと飲みつつ、視線を斬鬼丸へと戻す

「なんかしてほしーことでもあったらしてやるーってコト」

にっと笑みを浮かべて、そう説明する
…それでも漠然としていることには変わりないが

水無月 斬鬼丸 > 「ふー……まぁ、コスパいいっすよね」

スープも飲み干し深くため息。
学生が食べるには値段も味も丁度いい。
少女も絶賛しているし…気に入ったようでよかった。

「何かと言われても…」

むむむと少し唸る。
所詮ラーメン+煮玉子。
そんなだいそれた事を頼むのも何だ。
かといって、なにもいらない…などと応えるのもラーメンのおごり損。

「えーと…じゃあ…癒し、的な?なんか、こう…元気が出るような…」

今自分が求めているのはそういうことなのだろう。おそらく。

妃淵 >  
「んー、癒やし?癒やしねえ…。
 そーいえばなんか慌ただしくて疲れてるって言ってたナ」

それはウマいラーメンと煮玉子程度ではまったく癒えない程度のものなのだろう
何やら少年が考えた末にでた答えに少女も視線を天に向けつつンーと考えて

「元気の出るようなコトねー、こういうのとか?」

ずい、と唐突に顔を近づける
そのままだと確実に接触する勢いで
男ならこれで元気出るんじゃね?という安易な発想
…顔を背けるか避けるかしないと、奪われる危機だ

水無月 斬鬼丸 > 「そうっすね…ここ最近ワチャワチャとしてて…
まぁ、これもこれでふわっとしてる感じしますんで
聞き流してくれりゃいいっすけど…」

ラーメンも煮卵もうまいには美味いが、気苦労とかその他いろいろ
幼馴染のこととか気がかりなことも増えたし
とはいえ、少女の口調とかから考えるにそういう術を持っているとは考えにくい。
のだが……

「ぇ…」

少女の動きは素早い。
唐突な動きに目を丸くしてると更に接近してくる。
これは、あれか?

「ちょ、ちょちょ!まっ…そういうんじゃ…もっとこう!」

もっとこう?もっとこうなんだ?
いや、たしかに美少女のキスとか男子からすれば元気の出るものなのだろうが…
それに、自分が美少女だと自負する少女…避けるというのは流石に失礼なのでは?

妃淵 >  
「んッ」

避けなかったのでそのまま唇と唇が接触
柔らかいぷにっとした感触を与えて、すぐに離れてしまう

「元気出たか?」

くすっと笑みを浮かべる様子に、ひゅーっとか言ってる店の店主
見せつける形になってしまったようなものであった

「ラーメンの代金分だとこんくらいだろー、不満?」

水無月 斬鬼丸 > 「んぇ」

我ながら情けない声がでる。
柔らかな感触。
少女の見た目と言動には似合わないソフトなキス
先日に味わったものとはまた性質が異なる。
これはこれで気恥ずかしい。

「……ぇ…ぁ…ぁー…不満なんて…ことは…」

思わず視線をそらし、声を出しづらそうにぼそぼそと。
ようは、照れている。
が、いろいろあったなかにはキスの件も含まれていたためなんと言っていいものか。
もちろん不満はないのだが、余計に悶々としてしまいそうではある。

妃淵 >  
「なーんだヨ。言いたいことあンならはっきり言えって」

視線を外して照れている様子をからかうように笑っている少女

「今のより先のコトする?
 それだとラーメンじゃちょっと足りないナー。
 …あ、煮玉子の分忘れてた」

そう言うと、視線を外しそっぽを向いている斬鬼丸の今度は頬へと、キスを落とそうとする

水無月 斬鬼丸 > 「えぁ、えーっと……元気は出るけど
余計いろいろ考えちゃいそうだなぁって…」

からかうように笑う少女。
なんか、ごまかすよりはあけすけな少女には素直にいったほうが
単純に笑い話にできそうだった。
自分の悶々とした気持ちが大したものではないと
笑い飛ばせるなら、少しは気が楽になるような気がして。

「先…って…
つか、ラーメンで今以上望むってのは贅沢ってのは俺でもわかるっす…
…………あざす…」

まるで不意打ち。
なんでもないように言ってさっさと動くもんだから避けようがない。
さっきのも、いまのも。更に頬を熱くして、小声で礼を言う。
この先…いや、いや…流石にそんな。

妃淵 >  
「ふーん…コレじゃダメか。
 っても野郎が元気でそうなコトなんてもう直接触りまくるぐらいしかないんだケド」

それは物理的に元気が出るヤツ
まぁラーメンのお礼はそれでいいか、なんてひとりごちる
すっかりスープも飲み干した器を置いて、立ち上がると斬鬼丸の手を引っ張った

「バカだから男が元気出るコトなんてそんなに浮かばねーんだよナ。
 いこーぜ」

ぐいぐい、引っ張る
どこへ行こうというのか

水無月 斬鬼丸 > 「ダメってわけじゃないんで!
つか、十分っつーか…贅沢言ってごめんなさいっていうか…」

なんか話が怪しい方向に進みそうになってないか?
いや、ラーメンのお礼としてはこれ以上望むべくもない。
とりあえず彼女からもらうものがこれで十分だと言おうとするも
手をひかれる。

「え?いく…?え、え、ちょ、ちょっと?どこに?」

慌てて財布を取り出しカウンターにお金を。
お釣り!お釣りまだ受け取ってない!
でも少女はグイグイと引っ張るのでやむなしについていく。

妃淵 >  
「元気出てるならいーんだけど、そうっぽくなかったしナー」

手を引っ張りながらスタスタと歩いてゆく
歩幅が広くはないのでついていくのに苦労はしないだろうが

「遊んでりゃ元気出んじゃね?
 アソビに付き合ってやるからそれで元気出せ、えーと」

名を呼ぼうとしてふと立ち止まる

「お前名前は?」

水無月 斬鬼丸 > 「いや、元気は出てるんっすよ
あの、俺だって男子ですんで…」

情けなく笑いつつも、少女に手を引かれる。
とても小柄な少女だが、背が低いと言うだけで
たぶん同年代くらいだと思われる。顔立ち的に。
なんか妙に世話を焼いてくれると言うか…
『お返し』が十全にされないと満足しないのか…何にせよ律儀だ。

「あっはい…ア、名前は…水無月…ザンキマル…っす…」

聞かれれば名を名乗る。
名字だけ言っても満足しなさそうなのでフルネームで。
でも、名前負けも著しいので名前のところだけは小声だ。

妃淵 >  
「水無月…ナンダッテ?おめーもうちょっとハッキリ喋れよなー」

男のくせにー、と腕を引っ張り歩きつつ

「俺は妃淵(フェイエン)、フェイでいいぞ。
 まー俺もハラ膨れたし後はヒマなんだよ、ついでにアソビ付き合え水無月」

ぐいぐいと引っ張られて向かう先に見えるのはゲーセン
元気が出るどころか逆に疲れるかもしれないが、気がつけば日を跨ぐ時間まで少女に付き合わされ、
ようやくそこで別れることになるだろうか

水無月 斬鬼丸 > 「斬鬼丸!ですっ!」

だから引っ張るとー!引っ張るとーーー!
男だからこそいろいろ困るんですがー!?
といいたいところだが、それは胸の中にしまっておこう。

「フェイ…さん?
ま、まぁそれくらいなら…」

引っ張られながらも首を傾げる。
これはまさか、ココでもおごる羽目になるのでは?
というか、結局は再びフェイの要望に応えることになっている。
まぁ…気分転換にはなるのかも?いや、なるのか?
日を跨いでようやく開放され、電車が止まったあとに気分は転換されたが結局疲れが溜まる一日になったことを思い知らされることとなるのであった。

ご案内:「歓楽街」から妃淵さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
水無月 斬鬼丸 > 夜の歓楽街は少年少女たちのかっこうの遊び場。
今日も何人もの生徒が群れをなし眩い明かりの中享楽にふける。
俺?もちろん一人ですがなにか?
環境が変わろうと、状況が変わろうと、人の根っこというものは相変わらずで
異能を持っても一般人だった自分は、いろいろあったところで陰キャのまま。
それでもまぁ…鬱屈とした気持ちは多少は晴れたのか、今日は前を向いて歩いている。
前向きになったので多少遊ぼうという気力がある。
そういえば明後日からテストって?
…ははは、しらないしらない。
だが、ゲーセンばかりというのも芸がない…というか、好みのゲームのローテにも限界がある。
余分に上達してはこっちが困る…何か遊びの幅を広げていきたいところだが
一人というのは割とネックかも知れない…

「(ひとり、カラオケくらいか…?)」

悩みながら歩く。もちろん、人通りの多い場所を避けて。

ご案内:「歓楽街」に妃淵さんが現れました。
妃淵 >  
さて思わぬ臨時収入が入ったので今日も歓楽街へと足を伸ばしてみたものの
他の二級学生が風紀や公安を警戒してついてこなかったため一人である

「ったく、根性なしのタマなしばっかかよ……──ん」

ぶらぶら歩いていると見知った顔を見つけた
あれだ、こないだ奢ってもらったなにかとオイシイやつ
名前は確か──

「オーイ、斬鬼丸。何してんの」

丁度道を挟んだ向こう側から、大声で声をかける
とても声が大きい、まわりが一斉に振り返るくらいには

水無月 斬鬼丸 > 「あ、えーと…フェイさん。どーも……?え?どこ?」

ブラブラしてると声がかかる。
自分にはそんなに知り合いが多くない。
それゆえ、声をかけられてだれだ?と悩むことも少ない。
声の主はラーメンを奢って…まぁ、うん、いろいろあった少女だ。

だが、振り向いてもそばにはいなかった。
どこだ?どっから?
とキョロキョロしてると…みえた。
通りの向こう岸。あんなところから自分の姿が見えたのか?
いや、見えたとしてこの距離で呼び止めるか?
面食らった表情をしつつも、無視というのも気が引ける
手を上げてひらひらと手をふってみた。正直恥ずかしい。

妃淵 >  
「よっ」

スタっと道路に降り立って、ひょいひょいと人の間を縫いながら斬鬼丸少年の元へ
相変わらずパーカーのフードを目深く被り、背も低いため赤い瞳がちらりと覗いて見える程度
そんな角度で少年を見上げて

「へへ、目ーいいだろ?鼻もいいんだぜ」

主に金に対する嗅覚が
前の邂逅でなんだかちょろい相手と認識されてしまったのかもしれない

「で、何してんの一人で」

水無月 斬鬼丸 > 結構な人並みのはずだが物ともせずに縫って歩くフェイさん。
軽やかな身のこなし…ダンスでもやってるのだろうか?
あっという間に自分の目の前にたどり着いた彼女はこちらを見上げて軽く挨拶をした。

「どーも。そっすね。声も思った以上に大きかったっつーか…
あんな遠くから声かけるもんだからびっくりしたんっすけど」

見上げる少女の赤い瞳。血の色…というよりはもっと鮮烈な…
思わずじっと見とれてしまったが、小さく頭を振って

「とと、え、あーなにってわけでもねぇっす。
なんかどっかで適当に遊ぼうかなと…」

ひとりで。そう、ひとりで。

妃淵 >  
「? どうした?何もついてないだろ顔に」

じっと見られてやや不思議そうに首を傾げる
その後にすぐ会話を初めたので、まぁ特に何かあったわけでもないんだろうと勝手に納得する

「歓楽街で一人で?
 オマエ前も一人で歩ってなかった?
 もしかして友達イナイ系?」

ズバ、ずば、っとした物言い
やや目立つことをしてしまったので二人で並んでいるとやや周囲からの視線が多い

水無月 斬鬼丸 > 指摘されると返事に困る。
赤い目というのはどうも目が行ってしまうというだけだ。
まぁ、なにか弁明する必要もなく
彼女も別の話題に入ったのでこれ以上は言うまい。
恥ずかしいし。

だが、続いた彼女の指摘は…まぁ、図星もいいところ
痛いところをついてくる。
歯に衣着せない…といえばいいか。

「あ、あはは……
まぁ、そう、っすね…」

ふいっと目をそらすと…なんか見られてる?

「あー…場所、移しません?」

妃淵 >  
「なんだヨ、友達いないのに歓楽街に遊びに来るとかなかなか勇気あんなオマエ。
 それとも引っ掛けるオンナでも探してるとか?」

からかうような返事を返しつつ、ふいと目を逸らす先を追いかけるようにして視線を巡らせる

なるほど、見られているのが気になるらしい

「んじゃどっか遊びに連れてってくれよ。
 カワイソーな友達イナイくんに付き合ってやるよ、暇だし」

そんなことを言うからには当然奢りを宛にしているのだろうけど
場所を変えるついでにどっかいこーぜ、と誘うのである

水無月 斬鬼丸 > 「そんなんじゃねーっすよ!
商店街とかよりこっちのゲーセンのが色々あったりするし
食べるもんも結構あるんで…」

少し慌てるように否定。
なんで焦ってるのか。そらした視線を追われると
困ったように笑う。
彼女も一人で歩いていたが、一人で遊び歩く…といったことはあまりしないのだろうか?
もしくは彼女の場合は彼女の言うことの『後者』かもしれないが…

「え…俺、一人で遊びに行くとこしかしらねーっすよ?
ゲーセンとか、カラオケとか…ネカフェとか…」

付き合ってくれるのはまぁ、いいとして
彼女の眼鏡にかなう遊び場…結構遊んでそうな少女だ。
満足できそうな場所を自分は知らない。

妃淵 >  
「へー、学園のほーの商店街ってそんなモンなのか。
 わーかってるよムキになるなって。からかっただけだ」

慌てて否定に入る少年に悪戯な笑みを向ける
苦笑している斬鬼丸が内心で思っていることは計り知れないが、
少女もまた一人だったのは間違いない

「イイよ。どこでも。俺も暇つぶしてーだけだし。
 行き先はオマカセ。別にホテルとかいってもいーけど金取るぜー」

へらっとしたまま、これも冗談なのか、挑発的なことを言いつつ、
パーカーのポケットから出した手でお構いなしに少年の手を取る

水無月 斬鬼丸 > たしかにそうだし言われてムキになって否定したのも確かだが
わかってるということはまぁ、そう思われているということでもある。

「ははは……まぁ、こんなんでナンパとか流石に無理っすからね…
商店街はここに比べれば遊べそうなとこも少ないっすから
フェイさんには退屈かもしんねーっすね」

彼女はアウトローサイドらしく、それでもなんか親しみやすい。
若干距離が近いが…。

「っ…ぁー…流石にそんなに金持ちってわけじゃねーっす…」

静かなツッコミ。
だが、顔は真っ赤だし視線は泳ぎに泳いでフェイさんの方は見れないし
手を握られるとなんかびくっと体が跳ねた。

「ゲーセンは前行ったんで…カラオケでも行きます…?」

妃淵 >  
「なーんだ。金ないんじゃダメだな。
 男は金だよ金。甲斐性ナシじゃやってけねーぞ」

なんか突然説教くさい言い方である
あいかわらずあけすけな様子で言葉を返しながら…

「へー、カラオケね。いいよそれで」

歌うめーの?なんて言いながら手を繋いだままの距離感で、ついていくだろう
手を繋いだ時にびくっとしたことなんかには気にしない
顔を赤くしてる様子には、少しニヤニヤしていた…ように見えたかもしれないけど

水無月 斬鬼丸 > 「まぁ、カラオケおごるくらいなら困んないんで…」

言うことはわからないでもないが
所詮は学生。
遊ぶ時間を極力削るか、生まれの時点で勝ち組か、商才に恵まれるか
金儲けに使える異能を持っているか…このどれかを満たしてない限りは
浴びるほど金があるというやるも少ないだろう。

「まぁ、ふつうくらいっす。
でも部活とかもあるんで少しはやれるようになってるとは…
フェイさんは歌とか大丈夫っすか?」

話していると気が紛れる。
手はつないだままなので落ち着かないが。
少し歩けば歓楽街でカラオケなんてすぐにみつかる。
軽く言葉をかわしつつ、受付を済ませれば、小さな個室…。
あれ?これ軽く気まずい距離じゃね?

妃淵 >  
「おっけおっけ。いーよヒマ潰しさせてくれればそれで」

お手々繋いでのんびり歓楽街を歩く
周囲からどう見えてるかは定かではないが、まあ悪いようには見えないだろう

「んー、俺はカラオケはあんまりいかねーけど、
 別に歌が嫌いってワケでもねーし、いいよ」

さてカラオケボックスにつけば当然ボックスルーム
小さな個室なのは当然だろう

「えーと…お、あったあった」

部屋に入るなり何かを探すと、その探した何か…おそらくカメラの位置を探しごそごそした
ごそごそ
多分カメラの角度をちょっと変えた

水無月 斬鬼丸 > 「一応飯も食っていいっすけど…
ポテト盛り合わせかなんかでいいっすか?」

暇が潰れるかどうかはわからない。
今の自分が歌でそこまで場を盛り上げることができるかと言われれば…
まぁ、無理だ。
かと言って、好き勝手食べ物を注文されたら破産しかねない。
なので大盛りのポテト盛り合わせが妥協案。

歌が嫌いではないらしいので…まぁ問題はないだろう。
個室が思ったより狭く面食らったが…
まぁ、うん、大丈夫だろう。
だが、こちらがマイクなどのセットをしているうちに…フェイさんがなんかしてる。

「…フェイさん、それ、カメラ…」

見られるの嫌いなのだろうか。………いや、まさかな…

妃淵 >  
「いーよーなんでも。
 え?あ、うん。なんか店員に見られてって落ち着かないじゃん?」

ほらこっちこっち、と席を軽くはたく
丁度カメラから、この席だとギリギリ映る角度
部屋の全部は映らない角度だけれど、客の様子は把握できるといった具合で、
すぐに店員がやってきて位置を直すほどでない絶妙なやつ
ついでに席の横のマイクスタンドにトンとメニューを立てかければ…
まあ、この席に座ってる二人の顔は確認できるかなといった…

「ほらほら、はやく座れって」

隣をぽふぽふ

水無月 斬鬼丸 > 言いたいことは何となく分かる。
というか、手慣れた感すごい。
見られてるのが落ち着かないというのであれば
食事を不意に持ってこられるのもあまり好まなそうだ。
注文は彼女のタイミングに合わせるとしよう。

それはいいとして。
後はまぁ、席に座ってさあ歌うぞーってだけなのだが…
え?なんでとなり?対面じゃだめなの?
俺は別に映ってても問題ないんだけど…

「あっ、はい…」

おとなしく隣りに座った。

妃淵 >  
「ホラ、なんか一緒に歌うにも隣のが具合イイじゃん?
 イタズラもできるし」

不穏な言葉を追加しつつ、テーブルの上にあったタンバリンなんかも手の届く位置へと持ってきて

「やー、カラオケなんて久々だなぁ…。
 あんま歌いにはこないんだよな、カラオケって」

よくわからないことを言いつつ、ハイっと選曲ユニットを渡す

水無月 斬鬼丸 > 「イタズラって…宣言されると身構えちゃうんっすけど…」

まぁ、一緒にうたうというならばそれもありだろう。
賑やかしの小道具までもってきて
結構乗り気なのだろうか?
彼女いわく、あまり歌わないようだが。
カラオケなのに?

「フェイさん聞き専なんっすか?上手そうなんっすけどね…」

首を傾げつつ端末をポチポチ操作。
やはりわかりやすいメジャーな曲から様子を見るべきだろうか…

妃淵 >  
「身構える程のことじゃないだろ、何されると思ってんの?」

怪訝な目線を向けるといい加減フードを脱ぎつつ、タンバリンを手にとった

「ほらほら、賑やかしやるから歌えよー。
 歌はまあふつーかな、ふつー」

賑やかなのはまあ嫌いではない
当然歌いもしないのにボックスに何をしにきてるのか、とか
なんでカメラの位置を大体把握してるのかなんかは懸命なROM諸君ならば推察の通りである

水無月 斬鬼丸 > 「何って…歌ってる間に脇腹突かれたり…」

身構えるというか
フェイさんの動きに意識が向いてしまうというか
なんにしてもされるとなると警戒するというだけ…
別に妙なイタズラをされるということは考えてはいない!

「いいっすけどね…
なんつーか…フェイさん、タンバリン似合いますね」

タンバリンを持つさまが妙に似合っている。
歌いに来てないなら賑やかしには期待できるかもしれない。
ということで、最初に入れたのはアップテンポな最近流行りの歌…ではなく
激しい曲なのは同じだが、一昔前の曲だ。多く知られて多く歌われているとなるとこのあたりが無難!

妃淵 >  
「ちっ…地獄突きはバレてるか……」

バレたーと言うように悔しがる素振り

「お、この曲なんか聞いたことあるな。
 のみモンなんか頼んで良い?」

ポテトだけじゃ喉乾くだろー、とソフトドリンクをタッチ

「タンバリンが似合う…って褒め言葉なのか?」

やや複雑そうに眼を細めた

水無月 斬鬼丸 > 「めっちゃ高音出してるときにそれされると割と洒落になんねーっすから!
っと、そろそろっすね」

悔しがる姿に笑顔を向けて……
ん?なんだこれ。
まるで普通に友達とカラオケに遊びに来てるような…。

なんだか感慨深い思いに浸っていると
フェイさんからの提案。
それにうなずきつつ、歌う。
運良くフェイさんも聞いたことあるやつだったらしい。

「褒め言葉っていうか…使い慣れてる感じが…」

間奏の間に返事を返す。
褒め言葉…というか、なんか似合ってて可愛いとは流石に言えない。

妃淵 >  
「おー、普通に歌えるじゃん。やるなー斬鬼丸」

さて、使い慣れてると言われればにこっと笑ってタンバリンを構える

シャン──♪

それは、奏でられる澄んだ軽やかな音色
絶妙な叩き加減と、手首の返しが生む決して歌を阻害しない理想の音
楽しげにそれを叩く様子も年齢相応といったような、無邪気な明るさを見せ、
ポテ盛りさんとソフトドリンクを持ってきた店員さんも思わず苦笑いして帰る…
それくらい壊滅的にリズム感だけが死んでいた

水無月 斬鬼丸 > すごい…これは…
すごいぞ。フェイさんのタンバリン。

すごい、歌いづらい。

見た目100点リズム0点。
音の加減も理想的なのに、すごい歌いづらい。
それでも普通に歌いきれたあたり
いうほど邪魔にはなってないのかもしれない。
ただ…そう…笑っちゃうほど下手だった。

「…く…は、はははは!
フェイさん、だめっすそれ!」

二度目は笑って歌いきれるかどうかわからない。
マイクを置いてポテトを一本もぐもぐ

妃淵 >  
「……え?」

笑っている斬鬼丸に首を傾げている
この顔は確実にわかっていない顔だ
まあ、すぐに自分のタンバリンのことだと気づくが

「なんだよ!盛り上げてやろうとしたのに!」

ポテトを掴んでむしゃる
指についた塩と油を舐め取る様子は年齢不相応に艶めかしい

別に怒ったというほどでもなく、やや拗ねたような表情を見せて

「じゃ次はオマエがやれオマエが」

タンバリンを投げ渡すと……ユニットを操作して流行りの曲をいれてゆく
一応流行りなんかは知っているのだ。ラジオなんかから流れて来るから
足を組んで座り直し、マイクを持って、歌いはじめる

歌詞は見ながら、歌い方もまぁたどたどしい
歌声を作る…ということもしていないがまぁ声は悪くない
でも、やっぱりものすごくリズムがズレていた