2020/07/17 のログ
ご案内:「歓楽街」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 > 歓楽街の古びた雑居ビルの合間。裏寂れた駐車場だった場所に、滑り込む様に現れる黒塗りの大型セダン。他者を睥睨する様な威圧感のある車内から現れたのは、車体と比較すると随分と小柄に見える少年。
着慣れぬ私服姿で車から降り立つと、懐から取り出した煙草に火を付ける。
「………今回は失敗だったな…。偵察任務で目立つつもりは無かったのだが…」
態々私服に着替えてまで訪れていたのは、違反部活が運営に関わっているとされる闇カジノ。
つい先程まで【お金だけ持ってるボンボンです】みたいな風体でカジノの客として潜入し、内部調査に当たっていたのだが――
「……まさか、普通に出る様になっているとは思わなかったからな…」
何気なく腰掛けたスロットマシンが大フィーバー。
レートが高額だった事もあり、結果として入店して1時間程で大金を稼いでしまい、店中の注目を浴びながら撤退する羽目になってしまった。溢れ出すコインを積み上げている間、どうか当たりが終わって欲しいと念じながら興じていたのだが。
■神代理央 > 因みに、店員に凄い顔で見られながら換金した札束は、適当な紙袋に入れて後部座席に放り込んである。凄く重かった。
車まで運搬を手伝いつつ、店の客が此方に"手を出さない"様に見張り迄立てていてくれたので、賭博場としては比較的健全にやっているのだろう、レートが少々問題ではあるが。
「…ま、ガサ入れする程の案件でもなさそうだな。注意勧告だけ出せば、勝手に店を畳むだろう」
要するに"賢しい"連中が運営している店という事だ。
そんな店に一々リソースを割くのも面倒ではあるし、風紀委員会と程良い距離感を保った連中は後々役に立つ。
「地下牢に行く順番を後回しにしてやるくらいの礼は、してやらんとならんだろうな」
吐き出した紫煙が、薄暗い街灯を覆い隠す様に、虚空へと昇っていく。
ご案内:「歓楽街」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 歓楽街をのんびり散歩していた風菜。
そんな中、豪華そうな車の横で喫煙している理央を発見してしまう。
「あらあら、神代先輩。
未成年喫煙しちゃって良いんですかー?」
そう言って、彼に近づいていく。
■神代理央 > 投げかけられた言葉に、おやと視線を向ける。
その様子に、喫煙が見つかった事への焦りや狼狽は無い。彼女に言葉を投げかけられても、ぷかりぷかりと紫煙を燻らせたまま。
「何、ストレスの絶えない職場故な。こうして隠れて吸うくらいは、お目こぼし願いたいものだが」
学生街で出会った少女。随分と変わった下着の趣味をしていた少女。雨見風菜、と言ったか。
此方の名前は覚えていたのだな、と少し感心しながら、ゆるりと笑みを浮かべて甘ったるい紫煙を吐き出した。
■雨見風菜 > 「でしょうね。
ちょっとした冗談です、誰にも言いませんよ」
必要もないですし、と言わんばかりに。
「英治さんも、悩んでいらしたようですし。
風紀も大変ですね」
なお、風紀を悩ませてる一因ではあるのだが。
痴女だし。
■神代理央 > 「ふむ、てっきり脅しの一つや二つ来るかと思ったが。
まあ、黙っていてくれるなら此方も楽で良い。不要な面倒事は好かぬでな」
小さく肩を竦めて、彼女に言葉を投げ返し――
「…ほう?山本と面識があるのか。奴も色々と悩む事はあるだろうが、女に相談するとは隅に置けない奴じゃないか」
彼女が痴女である事は知らず。
あの愉快な髪形の年上の後輩が、彼女と何かしら面識があったのかと愉快そうに笑うのだろう。
■雨見風菜 > 「流石に神代先輩を脅すと後が怖そうですね」
くすくすと笑い。
「まあ、最初は同類と思ったのですが。
それはそれとして、落ち込んでいる姿を見たものですからつい」
■神代理央 > 「試してみても良いぞ?その場合は、人の絆だのなんだのというのは、存外脆いものだと知るだけだ。大抵の人間は、金に目が眩む故な」
笑う彼女に、尊大な口調と言葉を、緩く浮かべた笑みと共に返して。
「ふむ。因みに、落ち込んでいる姿を見たからつい…どうしたのか、参考までに伺っても良いかな?」
あの後輩を揶揄うネタになれば、と。
面白そうに笑いながら彼女に向けて首を傾げるだろうか。
■雨見風菜 > 「ううん恐ろしいですね。
そう言われるとますますやる気が消えていきますよ」
風菜は痴女であるだけで積極的に悪事に手を染める気はない。
いや痴女であるという時点でいかがなものかとは思うが。
「残念ながら普通におしゃべりしただけです。
エッチな事はやっていませんよ」
残念でしたと言わんばかりの笑顔。
■神代理央 > 「よいよい。身の程を知って行動する者が、私は嫌いではないよ。
それに、本来糾弾されるべきは私なのだからな」
半分程灰になった煙草を指先で叩き、崩れ落ちる灰を地面に落としながら笑う。
「ふむ。それは残念極まりない。あの山本にも春が来たかと期待したのだがね。まあ、今の内容だけでも奴を揶揄うには十分やも知れぬが」
やれやれ、と言わんばかりの表情で答えながらぷかり、と紫煙を燻らせる。
二人の間を漂う様に、甘ったるい紫煙が流れていくだろうか。
■雨見風菜 > 「まあ、程々にとは言っておきます。
煙草は体に悪いものですし」
取り敢えず言っておくだけの言葉。
流石に聞き入れなくてもまぁしょうがないと思いつつ。
「英治さんをからかうなら初対面時のほうが……」
そう言いかけて。
相手が誰かを思い出して。
でも先刻のやり取りもあるしなーとそのまま茶を濁したままにしておく。
■神代理央 > 「ん。まあ生徒からの忠告を無碍にする訳にもいかんからな。程々に、適度に喫煙は愉しむとしよう。止められはしないだろうがな」
聞き入れられないと分かっている言葉に、社交辞令の様な返礼。
とはいえ、それが御互いに分かっていれば、さして険悪な空気になる訳でも無し。
「……興味深い事を言うじゃないか。山本と初対面の時、何があったというのかね?」
言葉を濁す彼女に、僅かに瞳を細めて。
後輩のゴシップを愉しむ様に、クツリと笑みを零す。
■雨見風菜 > 「うーん、そんなに興味を持たれるなら仕方がないですね。
私、最初は英治さんを同類だと思ったって言いましたよね」
ワンクッション挟み。
「このパーカーのジッパーを下げてたら途中で逃げられちゃいました」
無論、今と同じ下着なしの緊縛状態だ。
まあそんなことは理央は知るまいが……。