2020/08/01 のログ
ご案内:「歓楽街」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 地べたに座りながらも人の目を怖がりつつも

路地裏のゴミ箱の横に座っている。

うつろな目をしつつ、憔悴しきった顔をしており、ボロボロのパーカーを着ている。どうやら不良達にボコボコにされたようだ

・・・雨が降ってきた。

持流 童男 > 体は痛くない痛みにもなれた、だけど、心が・・・・

心が怖い、人の目が怖い、だから路地裏のゴミ箱の横に座っている

自分自身が、ゴミなのはわかっている。メイドさんに助けを求めたいと思ってしまう

情けない自分に苛立つ。

「・・・・・・・・・・・・・・」

空を見上げる。雨で濡れる。

持流 童男 > 「誰かに頼りたいでござるなぁ・・・・頼りたいでござるなぁ」

うなだれながらもひとり愚痴る

もうだめなのかも知れない。ギリギリまで頑張って出たのが

「某は、女の子にちやほやされたくて、モテたかったんでござるな・・・」

「そして、自分が辛くて苦しいのを人を巻き込んで自分のために、誤魔化して。恋まで、誤魔化して、やってた」

「頼りたい、けどこんな某が誰かを頼りたいんなんてのは駄目なんでござる」

いいつつも、未練が未だ自分を救う気があるのだろう。

「頼りたいでござるなぁ」

持流 童男 > 「・・・・キモいでござるな某は」

自分を救うのはやめたほうが良いのだろうか。

でもこれをしないと誰も救えない救う資格がない

「もうぐっちゃぐちゃでわからないでござる・・・!」

ご案内:「歓楽街」にラヴェータさんが現れました。
ご案内:「歓楽街」からラヴェータさんが去りました。
ご案内:「歓楽街」にラヴェータさんが現れました。
ラヴェータ > 「悩むことがキモいだと?誰がそんなことを言った?」

白い狐の尻尾を穏やかに揺らしながら、持流の後ろから声を掛ける。
足音はしなかっただろうし、路地裏から来た様子でもない。
まるでずっと居たかのようだ。
腰を折り曲げて、言葉に反して優しく、慰めるように見下ろしながらそう問いかける。
路地裏の薄暗い中で紫の双眸が怪しく輝く。

持流 童男 > 「・・・・誰でござるか・・・」

ゴミ箱の横に、いながら雨に濡れられている

「某は、最低なクソ野郎で、気持ち悪い野郎で、自己陶酔のヒーロー・・・いやヒーローを名乗れないもはやなんでもない。キモイやつでござる」

うなだれながらも。笑顔ができない

目を見れない、人の目が怖い。心が怖い

「・・・恋をする資格も、誰かを救うのも、・・・もうわからない。メイドさんに頼りたいとか思ってしまって」

「もうぐちゃぐちゃでわからないんでござる・・!!」

ラヴェータ > 「私はただの通りすがりの狐だ。歓楽街を歩いていたら雨が降ってきたのでな。路地裏に入ったら貴様がいたと言うことだ」

嘘だ。路地裏に入らなくとも影に入れば問題ない。
しかしそんなことを童男は知る由はないだろうし、その言葉はいとも真実であるかのように流暢に語られる。
どこか冗談のようにも聞こえるかもしれないが、まあこれは些細なことだ、気にするまでもない。

「ほう?貴様はヒーローなのか。立派ではないか、ヒーローとは。
私は真逆だったからな、貴様がそれはもう立派に写るぞ」

冗談を言っているわけではない。その言葉には尊敬と憧れ、そして僅かな妬みが含まれている。
そしてそれらは本心で。

「なあヒーロー。貴様にとってヒーローとはなんだ?聞かせてみろ」

興味深い、とでも言いたげに。
そして私に協力させろと。
混乱した状態ではわからないかもしれないが、狐は頼られようとしている。
相談を聞こうと、話し相手になろうと。

持流 童男 > 「頼って・・いいのでござるか・・・」

いいつつも、うなだれつつも

「某のヒーローは、かっこよくて自分を救えて、他人をたすけられて、誰かに必要とされて憧れられて、忘れられなくて讃えられるヒーローでござる」

雨で濡れた顔を見せつつも

「だけど・・・だけど某は、それにすら慣れなかった。自分自身のために、自分のために他人をたすけて辛くて苦しいのを誤魔化した。
恋すらもそれに利用しようとしてた。」

地面に拳を思い切り叩きつける。血が飛び散る。
しかし知ったことではない

「なんで・・某は!!!自分自身を救えないんでござるか!!・・誰かに頼ろうと思った!!けど!!こんな某が・・!!最低な某が。誰かに頼るなんて・・!!メイドさんや、想い人に頼ろうなんて・!!!」

泣きながらも頼る相談する

「・・・笑ってくれでござる。軽蔑してくれでござる・・・・」
うなだれつつも憔悴しきった顔で。らヴェータさんに言った。

ラヴェータ > 「なに、ただの気まぐれだ。私の気が変わらないうちに頼れ」

これは冗談。
わざわざ聞いてやるだから、そして私が聞きたいのだからさっさと話せ。
そんな、随分と優しく雑な催促。

「そうか。貴様にとってのヒーローとは誰もに頼られ、一人で全てをこなし、自分を含めた全てを救える、そしてカッコいい。
そんな存在なのだな」

地面に叩きつけられた拳やそれによって飛び散る血など興味はない。
確認するように一つ一つ要素を言葉にしていく。

「そうだな、貴様は2つ間違えている。」

少し厳しい言葉。現実を突きつけるように。
自分の理想と現状が矛盾していると思い込む持流に対してそれを理解させようと、そのための言葉だ。

「まず、ヒーローというのはそもそもエゴだ。
貴様はヒーローになって、理想の上で誰かを救おうとしたのだろう?
ならばそもそもだ。そもそも貴様は自分のエゴでヒーローとなったのではないか?
自分の為にヒーローになった。違うのか?」

何をするにしても、それは自分で決めることだ。
ならば、何をしようがそれは結局エゴであるわけで。
それこそヒーローなんて、エゴの塊だ。
それを今更後悔するのは、わからない。

持流 童男 > 「それ・・・は・・・・」

言いつつもそうだ。某はそれすら、自分自身に嘘をついて

「某は思い描いてたことにすら嘘をつこうとしてたのでござるか・・・!!!!!!」

自分に腹を立てる。不甲斐なさに涙が溢れてしまう

「お主の言ってるとおりでござるよ・・・自分のエゴで、ヒーローになった・・某は某の為にヒーローになったでござる。・・・誰かの為に、なるかってかっこいいヒーローになりたく・・・・て」

なのにと付け加えて

「・・・自分自身の為に、自己満足で辛くて苦しいのを他人を救うことで、ごまかそうとした・・。自分を救えなくて・・他人を傷つけてたでござる。」

泣きながらもうなだれつつ嗚咽を漏らす

ラヴェータ > 「そうだ。貴様はエゴでヒーローになった。それを今更悔いたところで、恥じたところで何か変わるか?」

何を今更、と。
そもそも誰しもがエゴで動いているのだ。
他人を救いたい?ああそうか自己満足か、エゴだな。
しかし

「ところで貴様に問おう。人を救うのは悪いことか?救おうとすること自体に罪はあるか?
私は人を救うのは素晴らしいと思うがな。とても罪とは思えん」

それがどうかしたか?と。
別にエゴは悪いことであるなんて一言も言っていない。
普遍的に散らばるエゴ。それら全てが悪であれば、世界は悪で染まる。
大事なのはそのエゴで何を選択するか、だ。
折っていた腰を起こす。声も少し遠ざかるだろうが、持流の前へと移動し始めて。

「もう一つ問おう。貴様はやること為す事全て初めからを完璧にこなす者を見た事があるか?
私は無いな。どんな優れた者でも、どのような優れた志を持つ者でも、そんな者は一切いなかった。
無論、貴様も例外では無いだろうな」

泣く持流を慰めるような真似はしない。
淡々と事実を並べていく。

持流 童男 > 「人を救うのは・・・・悪いことではないでござる・・救おうとすることに・・・それ自体には罪はないでござる」

うなだれて言いつつも、しっかりと応じる。

泣きはらしながらも雨に濡れつつも

「・・・さ・・最初から、はじめから完璧にこなすものなんて・・みたことがないでござる・・・」

恐れていた目をそっとだけ勇気を持ちつつラヴェータさんの目をあわせる。

それでもまだ、どうしても心が怯えてしまう

ラヴェータ > 「ああそうだ。救おうとすることに罪はないし最初から完璧な者なんてのも当然居ない。」

やっとこちらを見た持流の瞳を見つめ返せば、小馬鹿にするように笑って。

「相手を見ることすら最初からできない貴様がヒーローなどという難題を完璧にこなす何ぞ到底無理だろうさ
さっさと諦めることだ。」

その言葉には厳しさも悪意もない。ただ、そんなものだと、冷ました鉄球を頬に押し付けるような、そんななんとも言えないが笑って誤魔化せるような言葉。

「2つめの過ちだ。
貴様は先程ヒーローは誰にも頼らないと言ったな?
貴様に聞こう。ヒーローは人間ではないのか?」

人間は誰かに頼って生きていく。
ならば誰にも頼らないヒーローというのは人間ではないのか。
怪しく紫に輝く双眸はただ見つめるだけ。

持流 童男 > 震えながらも涙を流しつつも

「・・・・ヒーローは・・・ヒーローは・・・」

声が震える裏返る。どうしても怖いだけど

「人間でござる・・・人間なんだよ・・・人間なんだ」

言いつつも紫に輝く双眸を震えながらも見つめる。

ラヴェータ > 「ならば別に誰かに頼ろうともいいではないか。
それともなんだ?大事な人には頼りたくないが名前も知らない私には頼っていいとでも言うのか?」

怒っている訳ではない。
誰に頼ろうと同じだ。
メイドに頼ろうが、想い人に頼ろうが、そこら辺の狐に頼ろうが。
全て同じだ。

「それにそうだな。貴様は今そうして自身を卑下している訳だが。
それが正しければ貴様に救われた誰かや貴様を応援する誰かはなんだというのだ?」

そんなヒーローには誰も救われたくないだろう。
それこそ、"カッコよくない"。ヒーロー足り得ないのではないだろうか。

「人間は、いや、この世に在るものどれも完璧ではないさ、だからこそ前を向き続けるのではないのか?
こんなところで下を向き続けて居ては誰も報われんぞ?」

持流 童男 > 「・・・・・頼りたいでござる・・!!!風菜殿やメイドさんに頼りたいでござる・・・!!!!」

涙を流しつつ、いつの間にか震えが止まっている。

「某を・・・・応援してくれる誰か・・・救われた・・・誰か・・・そうで・・ござるよね・・これじゃあ、まだ駄目でござるよね」

言いつつも立ち上がろうとするが、足に力が入らない
それでも足掻く

「うん・・・ちょっと元気もらえた。」

言いつつもまだ自分自身を救う手立てはわからない。だから頼ろうと思う、誰かに、想い人に メイドに。色んな人に

「・・・ありがとう、狐殿・・少しだけ立ち直れたでござる。まだ自分自身を救う手立てはわからないけど頼って見るでござる」

かすかに笑いながらも、立とうとする。