2020/09/06 のログ
ご案内:「カフェ「ホワイトツリー」」にファミリアさんが現れました。
ご案内:「カフェ「ホワイトツリー」」に神代理央さんが現れました。
ファミリア > 咲坂くるみ、として神代理央を招く。
当然昨今の情勢に色々と思うところがあるからだ。

正直、エインヘリヤルの下でいいように扱われるのは逆らえない上に、癪に障るのもある。
だがそれ以上に、神代とエインヘリヤルがくっついていると、落第街での活動が非常にやりづらいコトこの上ない。

カリスマという意味では規律として非常に強く、あぶり出しが出来るのはともかく、影の活動が非常に面倒になる。
光が強いと影が置くなるのはいいが、活動範囲は狭まるのだ。

……能力者狩りのためには相応の対応をしておく必要がある。

そのために呼んだ。


店内は小綺麗で、いかにもと言った、女子受けしそうなカフェスタイル。
ソファにクッションがあるような内装で、ゆっくりしてもらうタイプの高単価な店だ。

入り慣れていないと、男は入店さえもためらう感じはある。
そうした、よくあるスイーツ店。

神代理央 >  
公安委員会に所属する彼女に呼び出され、訪れたのは歓楽街でも有名なスイーツ店。歓楽街、という場所を考慮しても尚、女性客で溢れた店に足を踏み入れるのは躊躇われる様な店、ではあるのだが。

「――すまない、待たせたな」

何の気負いもなく、滑らかな足取りで店内に現れた少年は、店の床を革靴で鳴らしながら彼女の元へと歩み寄るだろうか。
豪胆、というよりは単にそういう店に慣れているという様な足取り。カッチリと風紀委員の制服を身に纏っている事が、若干この店においては異質かも知れないが。

兎も角、呼び出しに素直に応じた少年は、一体何用だろうかと内心首を傾げながら彼女に声をかけるのだろうか。

ファミリア >  
「ええ、わざわざどうも。お忙しいところをお越しいただいてすいません……少々思うところがあったので」

にこやかに、それでいて全く本心の見えない……正確には、人懐っこそうな優しげな美人の笑顔。
演技、という意味であれば、ほぼ完璧にこなせるということでもある。

「……それで、早速ですが。
 ああ、先に頼みましょうか、せっかくですものね。
 ささやかながら、ココはおごりなので何を頼まれてもいいですよ?」

メニューを開きつつ、冷やした石版の上に載せたパフェを頼みながら。

「それで……お時間を取らせるのもなんですし、単刀直入にお聞きしますとね。
 最近、落第街や組織編成について色々お考えとかで、その辺のことについて色々お聞きしたいと以前から思ってたので。
 ふふ……色々とお噂は聞き及んでおりますので。

 ええ、ええ、それはもう」

注文が終われば、愉しげに恋話をするかのような気軽さで話を切り出した。

神代理央 >  
「構わないさ。公安との親睦を深めるのも、大事な"仕事"だからな」

多くの男性が振り返る様な美貌の彼女に向けるのは、社交的で穏やかな笑み。作り慣れた社交的な笑みが、相対する彼女に向けられるだろうか。

「おや、すまないな。
だが、君の様な見目麗しい女性に奢られるのは、男として思う所もある。此処の支払いくらいは、持たせて欲しいものだがな」

メニューに視線を落として此方が注文するのは、シフォンケーキとココア。

「…風紀委員会の組織構成について、かね?決定事項で無い事を余り言う事も出来ぬ。落第街については、私個人の考えに過ぎぬ事も多々ある。私の私見を聞いたところで、何がどうなるとは思えぬが。
噂、かね。どうせ悪評の類だろう。恨みつらみは、買い込み過ぎて在庫過剰になってしまっているからな」

話を切り出した彼女には、変わらず穏やかな笑みと口調で。
少々尊大な所はあっても、丁寧に接しようとしている様は、彼女に伝わるだろうか。

風紀の少年と、公安の少女の邂逅。
一見、穏やかに始まった二人の出会いは、互いの腹の内を見せぬ儘にスタートする。

ファミリア >  
「いえ、聞きたいのはその私見ですし。ぜひお聞かせ願えたらと。
 ……だってそうでしょう、あなたの私見で落第街を動かしているのだもの。

 世間はすっかり神代理央の一挙手一投足に大騒ぎ。
 落第街の視察だけで、どう見たって示威行動じゃないですか。
 あれが私見だっていうんですから、それは十分にたっぷりお聞かせ願えませんと。

 噂に関しては悪評というより、アレですね。
 女にかまけてカリスマを失いつつあるので、抑えが利かずにややこしいことになり始めてるというやつなら。
 それもこれも、ついうっかり半分死んだりしてからこっち、無様を晒しっぱなしじゃないですか。

 なので……せっかくなのでどういうつもりなのか、確かめられれば嬉しいなと、そう思ってます」

マイナス18℃に冷やされた石版の上に乗ったアイスと冷凍フルーツの山を嬉しそうに喜びつつ
あくまでも、話自体は世間話のような口調でもある。

ああ、どこまでどうなるのか楽しみでもある。

神代理央 >  
「私の私見で落第街を、かね。それは些か過大評価というものだよ。私は所詮、一風紀委員に過ぎない。私程度で揺らぐ様な場所であれば、とうに滅ぼしてしまっているさ。
落第街の視察はまあ…実際に示威行動を兼ねているからな。それについては、さもありなんというところか」

運ばれて来たシフォンケーキとココア。シンプルながら、上品な味わいの二品。先ずはココアで喉を潤しながら、一息。

「…女性問題については、まあ。最近は自覚するところではある。
とはいえ、カリスマだのと大仰な事ではあるまい。無様を晒しているのは事実なので、反論出来ぬがね」

カップをテーブルに置いて、静かに彼女の瞳を見つめる。

「どういうつもりか、とは抽象的な質問だな。
具体的には何を聞きたい?風紀委員としての活動方針かね。私の女性問題への対応についてかね。答えられる事であれば、答えるとも」

既に切り分けられているシフォンケーキに、さくりとフォークを突き刺して口に運ぶ。
上品な甘みを堪能した後、相も変わらず穏やかな笑みと共に首を傾げてみせるだろうか。

ファミリア > 「いえ、まあ有り体に言うと。
 女性に優しいのはいいんです、別に。

 ただ、そこだけが甘すぎるとなると、また別じゃないです?

 別に恨みを買おうとなんだろうと構わないのですけども。
 さすがに女難の相が出るくらいになるというのは、そういうところも大きいのではないかと。

 なので。
 現在も、ほぼその辺を放置している、というのはどういうつもりかと思いまして」

要は。
あまりにも脇が甘すぎたのが露呈している現在、その辺をどうするつもりなのか、ということで。
あきらかに派手に女遊びにうつつを抜かしているように見える現在、影響が大きいままそれを放置しているのはどういうことか、と。
そういう話だ。

アイスを口に運びつつ、石版のおかげで溶けないパフェというのはなかなかに便利な食べものでもある。

神代理央 >  
「…女難の相が出ているとは、中々の言われ様だな。
とはいえ、私自身は恋人を持つ身。距離感については反省の念こそあるが、他の異性にアプローチをかけた覚えもなければ、そういう関係に至った事も無い。好意を持たれているとも、思っていない」

再び、湯気を立てるカップに口を付けて濃厚なココアを一口。
空調の良く効いた店内では、ホットココアもおつなもの。

「まあそれでも。私の周囲を嗅ぎまわる者からすれば、ゴシップネタは実にあげつらいやすいネタである事は理解している。
それを払拭する為に、夏季休暇も含めて精力的に活動しているつもりだ。実績があれば、多少のゴシップなど問題にならぬ」

「……それに、女遊びが過ぎるというのであれば。今こうして私と向かい合う君にも、不利益な噂が飛び交ってしまうのではないかね?」

クスリ、と笑って首を傾げる。
再び手を付けたシフォンケーキを咀嚼し、飲み込んで、その甘さを堪能しながら。

ファミリア >  
「まあほら、今回ですね、その辺のことを色々確かめたいと思ったんですよ。
 私としては非常に不本意なのですが、こちらにも事情というものがありまして」

うん、コレは聞いていたよりもだいぶあぶないしあぶないのであぶない。

好意もへったくれもない。
恋人を持っているだけの八方美人浮気青年だということをわかってないにもほどがある。

「こういうとき、どうするのか。
 非常に興味があったんですよ……ほら、こんなときです」

にこやかに微笑むと、隣の席へとテーブルを蹴り上げるようにしながら、彼を庇いつつ空席のテーブルを盾にしようとして。
体制を崩した隣の女性客から、サブマシンガンの銃撃が的外れに響く。

神代理央 >  
「事情、ね。深くは聞かぬが、公安の君に一体どんな事情が――」

何か彼女の業務に関わる様な事があっただろうか、と首を傾げかけて。
突然行動を開始した彼女と、断続的に響く銃声。
素直に庇われつつ、この店では異形が展開しにくいな、と腰の拳銃を引き抜いて。

「……襲われた時にどうするか、などと。素直に抵抗するしかないんじゃないかね」

肉体強化の魔術で防御力を底上げすれば、テーブルの陰から身を乗り出して襲撃者へ拳銃を発砲。
念の為、何時でも異能を発動出来る様に準備しながら、此方を庇ってくれた彼女にチラ、と視線を向ける。

ファミリア >  
一瞬の妙な間のあと、悲鳴の上がる店内。
まともな行動もとれないまま、ガタガタと震えている客と店員。
断続的に発砲する襲撃者。
互いに決め手に欠けるまま。

「抵抗はいいんですけど。
 ……他の人はどうするんです?」

まあ正直それほど余裕はない状況なのだが。
どちらにしても、この頼りないテーブルからは各々が別々に移動するしかない。

「あまり迷ってる暇はないので、あっちの姉妹かそっちの店員、どっちか選んでください。
 裏口もどうなってるかわかりませんが、厨房のほうが隠れる場所があると思うので、そちらへ誘導を」

神代理央 >  
他の人はどうするのか、と問われれば苦い顔。
今迄の己の戦いは『己自身の事だけ』考えておけば良かった。
こういう戦いは、正直慣れていない。

「………そうだな、と言いたいところだが。私は、得てして守るのが苦手な性質でな。
すまないが、誘導と避難は任せた。ゴロツキ共は――まあ、頑張って何とかしてみよう」

すくり、と立ち上がると其の侭銃弾飛び交う店内へ身を躍らせる。
銃弾が至近距離を掠めようと。弾けたテーブルの破片が飛び散ろうと。一切気にする事も無く、唯只管に襲撃者の元へ。

時折命中する流れ弾には――痛そうな顔をしながらも、その足を止める事は無い。魔術の効力が解けるまで、持てば良いのだから。

ファミリア >  
「あ、ちょっ……!」

いうが早いか、駆け出していってしまわれては援護しか出来ない。

襲撃者の女性 >  
接敵強襲を試みられては、じっとしている方が危険。
店員よりかは、より「使命感も仕事への練度」も低い「姉妹」を盾に取りつつ理央の接敵に応じる。

そのまま強引に近づこうものなら……というやつだ。

神代理央 >  
さて、人質を取る所までは想定内。
銃弾の雨の中を強引に接近すれば、自然そういう対応になるだろう、とは思っていた。

――以前の己なら、此の侭人質毎吹き飛ばしていただろう。いや、店ごと異形で押し潰していたかもしれない。
だが、今はそうではない。その方法も必要であれば無論行うが――そうではない方法を常に模索する様な出会いを、経ているのだから。

「……人質を取らねば、怖くて私と接する事も出来ぬか?溝鼠らしいとは思うが、そんな事で、私に勝てるとでも思ったのかね?」

襲撃者の女性の前に立てば、尊大な態度と口調で言葉を投げかける。拳銃は向けた儘。

「だが生憎、私は射撃の腕が其処まで良くは無いのでな。コイツで決着はつけられまいよ」

ぽい、と。拳銃を彼女の足元に放り投げる。

「さて、これで私は丸腰。好きにしたまえよ。此方に近付いても良し。私が怖ければ、其処から動かず私を撃てば良かろう?」

にこり、と浮かべる笑みは襲撃者に向ける者では無いのかもしれない。お前など最初から眼中にない、と言わんばかりの余裕と傲慢さが、静かに向けられているのだろうか。


――背後で援護の態勢を取る公安の少女に、一瞬だけ視線を向ける。それは彼女を信頼している様な。或いは、その実力を見定めている様な、そんな視線。

ファミリア >  
……たたたん。

神代が銃を捨てたその瞬間。
相手の意識が彼に集中し、行動の選択に迷うその一瞬を見逃さず、襲撃者に3発。

頭と胴体を揺らし、人質から剥がすには十分な威力。

そのまま後ろに倒れる襲撃者。
身動きの取れない姉妹。

>  
「あ……ぁ」

ただ震えるしか出来ないまま、理央を見据えている
姉はといえばやはり同様で、それどころではない様子で、声も出せない。

神代理央 >  
「……やるじゃないか。公安ではなく、風紀に来ないか?優秀な人材なら、何時でも歓迎なんだが」

ゆっくりと振り返り、正確な狙撃を行った彼女に向ける尊大な笑み。
しかし、その目は笑っていない。寧ろ、僅かに示した視線は未だ彼女の援護を望む様な色。
残ったのは姉妹だけだが、此の姉妹が敵ではない――可能性は捨てきれない。

「……さてと。怖い思いをさせたな。大丈夫だったか?」

それでも、此の姉妹が救助すべき人質で有る事には変わりない。
優しい声色と笑顔で、ゆっくりと二人に近付いていくだろう。

>  
「あ……あぅ…………ごめんなさいごめんなさい……」

震えながら。泣きながら。
銃を構えた。

狙いの定まらない様子で。

驚く姉。
だが、姉の目に浮かぶのは怯えの色だけ。
行動できるような状態ではなさそうだ。

神代理央 >  
此方に銃を向ける少女。まるで何時ぞやの孤児院の様だな、と思考の片隅で苦笑い。

「……そうする様に命じられたのだろう?であれば、謝る事は無い。私だって、仕事であれば君達を撃ち殺す。命じられれば、君達を殺す。其処に何の違いも無い」

ゆっくりと少女に歩み寄ると、其の侭少女の拳銃をそっと掌から引き抜こうとする。
少女が引き金を引けば、容易に命中する。幾ら少女が震え、怯え、泣いていても。この距離では外さないだろう。

>  
ぱん!

少女に握られた銃から小気味よい音がする。

理央の額に、吸盤付きの玩具の弾が吸い付くだろうか。
とはいえ、おもちゃであってもこの距離はそれなりにいたい。

何より……銃そのものは、玩具ではないので。
撃たれた、そう思ってしまえば、結構な精神的ダメージはあるかもしれない

神代理央 >  
ぱちくり。
銃声に思わず身構え、肉体強化の魔術を最大限発動しようとして――額の感触に、瞳を瞬かせるばかり。
ちょっと後退ってしまったのが悲しくなってしまう様な、額に吸い付いた吸盤。

「………この場合、私が被害届を出さなければ彼女達は無事に済むものなのかな?」

毒気の抜かれた様な声色と共に、己を援護してくれていた女に視線を向けて首を傾げるだろうか。

全員 >  
そして。
姉も、店員も、厨房の女性も、撃たれたはずの襲撃者も。

全員が。

そんな理央に銃を取り出して向け。
そのあと。

理央から銃口を外して空中に向かって撃つ。
クラッカーのような、派手な飾りが飛び散って。

彼の前には、文字が書かれた布が落ちてくる。

【ドッキリ大成功】

ファミリア >  
「9月ですし、そろそろ防災訓練の時期ではないですかね、と。
 そう思ったのですが、どうです?
 落第街の流儀的には、だいたいこうすると手詰まりになりやすいシチュを想像してみたのですけども?」

全く悪びれることなく。
公安の女はいけしゃあしゃあとにこやかに告げた。

「ああ、たぶん言わなくても、すでにお気づきでしょうけども。
 彼女たちは全員私の部下なので」

神代理央 >  
「………趣味の悪い、とは言わないが。君の様な綺麗な女性とお茶を楽しむ時間は、ゆっくりと取りたかったものだが」

深い溜息と共に首を振る。
にこやかに告げる彼女に、こつこつと歩み寄れば。

「有用なシチュエーションである事は認めるよ。私の異能では、こういった事案に対処する事は難しいしな。
けれども、風紀委員に何も告げずに行うにはやはり悪趣味だ、と文句も言いたくなる」

彼女の前まで辿り着けば。
幾分げんなりした様な視線を彼女に向けるだろうか。

ファミリア >  
「ああ、その。
 私たちはこういう系統の仕事なものでして、正直、結構迷惑してる嫌味は多分に入ってますんで。

 最近の中途半端な示威行動のおかげで、変に活発化したり余計な騒動も裏では多いんですよ。
 今みたいな活動、誰も彼もが考えるわけで。
 つい先日も、それで恋人巻き込んで、ひと悶着あったばかりでしょう?」

神代の胸を人差し指で押しつつ、笑顔で文句をいう。
だいたい、最近影でどう言われてるかも半ばわかってない気さえする。

「今回のコレが悪趣味なのはそのせいというか。

 八方美人にいい顔しているせいで、自分も周りもこうなるかもしれないんだから当然でしょう。
 それに端的に言って。
 あなたの周りの女達が全員が好意を持っていると考えたら、コレくらいのことには発展しかねませんよ

 ……たらし男理央さん?」

周りの女性殆どをそういう色恋沙汰に半ば巻き込んでいるのをわかっているのだろうか。

神代理央 >  
「……成程?風紀委員会への当て擦りも過分に含まれているなら、此方も強くは言えぬ。ひと悶着あった、というのも否定出来ぬこと故な」

軽く胸を押されれば、文句を告げる彼女に苦笑い。
とはいえ、次いで投げかけられた言葉には流石に怪訝な表情を浮かべるだろうか。

「……敵対組織がこういった手段を取るという可能性はあるだろう。
しかし、その…私の周囲の女性問題が、こういった問題に発展するというのは想像し難いのだが。
それに。たらし男、と言うならば今頃は君を口説いている事だろう。君の様な可愛らしい女性なら、早々他の男が放っておくこともあるまいに」

今一つ理解していない、と見て取れる様な素振りと共に。
彼女に向けて、小さく肩を竦めて見せる。

ファミリア >  
「神代さんは中途半端にその気がない割に親切なので、女性が警戒しなくなるんですよ。
 それに、あなたのような中性的な顔立ちかつ適度に距離感を保とうとするスタンスは女性が好むものです。
 なので、周りの女性たちに放って置かれてないんですよ。

 私は、そもそもこの姿も性格も仮のモノですし、男性ウケするための外見なので」

ああもう、やれやれ……という感じのジェスチャーをしつつ。

「なんにしても。
 そちらとしては初対面でしょうけれども、こちらとしては、あの件とあの件とあの件で非常に微妙な思いをしてますので。
 次やったらそこの妹ちゃんを刺客として10月に送り込みますからね?
 トリックオアトリート!」

無意識に美形はコレだから困る。

神代理央 >  
「…そ、そんなものか。其処まで言われる程とは思わなかったが。
女性に好まれようとして行動している訳ではなかったのだが…。
何より、それが其処まで問題になるとは、流石に思っていなかったが…」

やれやれ、と言わんばかりの彼女に、困った様な表情で肩を落とす。
其処まで問題になることかな、と溜息を一つ。

「…そ、そんなにあるのか。君とは初対面の筈なんだが…。だがまあ、迷惑をかけたのなら謝罪しよう。申し訳ない。
刺客としてその子を送られるのは、流石に勘弁願いたいな。子供相手に、引き金を引きたくはない」

其の侭困った様な笑みを浮かべて。
勘弁してくれと言わんばかりに、肩を竦めてみせるだろうか。

ファミリア >  
「まあ、聞き分けのいい相手のうちはそれで済むでしょうけれど。
 今回みたいに、わかっていながらよしとするような感じで、手詰まりになることはあると思いますので」

正直、裏の活動にまで手が回っては困るのもある。
まあそれ以前に可能性に未だに思い当たっていないのも気になるし。

「まあわかりやすくいえば。
 あなたがその弱点をどうにかしない限り、年端も行かない少女は利用されやすくなるので」

もちろん暴論だ。
そんなことで全体量がそれほど変わるわけではない。

それでも、任務の質が変わることは大いにある。
そして、恋人を悲しませることになる可能性も。

「とりあえず。
 今わかりやすく示せるのはこれだけですので」

あと最大に厄介事が、コレだ……。

「……以上、神代に思い知らせてこいというのがエインヘリヤルからの指示です。
 【女遊びをわかっていないようなので。遊びでない対応をするから本気にされる】とのことです。
 それと【店ごと潰す気概がないなら、どこか順序が違う】とも。

 私からはあなたともども等しく滅べと思いますので、コレにて失礼させていただきます」

彼女は笑顔で好き放題言ったあと。
そのまま敬礼をして去っていく。

なお。
現場の他の子は、地道にクラッカーの残骸やガチャガチャになった店内を丁寧にかたしていた。
帰っていいということでもあるらしい。

塩対応なのは、彼女自身はどうにも不服だからだろう。

神代理央 >  
「…耳が痛いな。忠言は、しかと聞き入れよう。実際、今回の件も私一人では対処できなかった可能性だってあった」

「…女を弱点にされる、というのは些か業腹ではあるが。
それも可能性の一つとして認めよう。以前の私なら、だからどうしたと一笑に伏したのだろうが…」

彼女の言葉も尤もであるが故に。
幾分真面目な表情で頷くと、制服の埃を掃おうとして――

「……エインの?アイツも何というか…人が良いのか悪いのか。
女遊びなどと高尚な事が私には出来ぬと、前から言っているが…そう言う事ではないのだろうな」

「忠告、しかと受け取ったと伝えて欲しい。
………等しく滅べ、か。口の悪さは、エインには似なかった様だな」

小さく苦笑いを浮かべて、立ち去る彼女を見送って。
何だかんだと後片付けを手伝った後、店を立ち去るのだろうか。

ご案内:「カフェ「ホワイトツリー」」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「カフェ「ホワイトツリー」」からファミリアさんが去りました。
ご案内:「歓楽街(夕方)」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
ゆっくりと歓楽街を歩きます。
年齢から、あまり遅くまで風紀活動をすることはあまりないのですが。
定期的に見まわる必要はあるのです――見かけられることによる予防もあります。

「・・えと・・こっち?」

こういうところに来る機会もなく、道不如意でちょっとだけ・・半分・・よりもう少し。迷子な美奈穂。
本人はがんとしてそれは認めませんが。
予定されていた巡回路からは大幅にずれてしまっているのです。

「たぶん、こっち?」

勘だけで、風紀の分署に戻ろうとしているのでした。

幣美奈穂 >  
なにせよ、長期休暇すぐの休日。
なにかと羽目を外しやすい学生のために、今日は風紀の応援にきたのです。
長期休暇中は帰省していたので、委員会活動もしていなかった穴埋めでもあるのです。

島に来て4年目。
だというのに、知らない場所も多く。
若くして来ただけに、余計に行く場所は大体決まっているのです。

「――随分、賑やかなのね・・」

どちらかというと、静かなところや自然の方が自分の感性にあう気がします。

幣美奈穂 > タンッ、タタンッ。

普通に歩いていても、鎮護の歩法。
一定の小幅で、つま先で地面をこするように。
くるりと足首を回すようにする独特な歩き方。
そして、時折、地面を抑えるように足裏で抑えるのです。

微弱な効果しかありませんが、日常から行うことが肝要なのです。

「さっき、右に曲がったから・・次は右?」

軽く首を傾げさせながら、すっと右に曲がります。
見る人には迷子になっていることを感じさせない、迷いのない歩み。

――感性で、よどみを感じる方を自然と選んでいるのです。

ご案内:「歓楽街(夕方)」に霧島 孝介さんが現れました。
霧島 孝介 > 夕方の歓楽街。
夜の帳は未だに落ち切っては居ないものの、人が多くなり、夜の活気が増え始める時間帯。
ビニール袋を持った少年が1人、少しルンルン気分で帰路についていた。

新作ゲームの発売日ということで歓楽街の家電量販店に足を運んだ少年。
歓楽街が悪い噂も多いため、あまり足を踏み入れてなかったが、なぜ今まで来なかったのかと思えるほどゲームセンターやらフィギュア・プラモデルの専門店やら…
所謂、オタク文化に溢れていた。

話題のゲームを手に入れて、今夜は徹夜だなぁ~と考えていれば
自分より一回りも二回りも小さい少女が歩いているのを発見し…

「あ、あの…そっち危ないですよ?」

背後からそう声を掛ける。
彼女のような感性はないし、こちらも方向音痴だが、歓楽街に行くにあたって
危険な場所はある程度抑えていて、彼女の進んだ先のことも偶然にも覚えていた。

幣美奈穂 >  
ふいっ、と更に曲がろうと・・より、闇の深いところに足を向けようとしまして。
ぴんっと姿勢の良い背中に掛けられます言葉。

「あっ・・」

リズムよく刻んでいた歩みがとまり、足元を見て。
ちょっとしょんもりした雰囲気を一瞬見せるのですけれど。

ふわりっ、と袖や裾を漂わせるようにしてゆったりと振り返ります。
どこかほんわかした雰囲気を漂わせ、優し気な表情の眉を少し下げてしまっているのです。

「あの、そうなのですか・・?」

どこかのんびりとした言葉使い。
片手に持つ扇子の先を口元に当てて、こてり、と首を傾げさせます。

「そしたら・・こっち?」

と、扇子の先で示すのは、またまた危ない場所の方向。
そっちに学生さんがいたら注意しないといけないお仕事ですから、と心の中で思うのですけど。

「あなたは・・こういうところで、遊んでられますの?
 あんまり遅くまで遊んだりしたらいけないわ?」

じっと、目の前の男子学生さんの眼をまっすぐに見るのです。

霧島 孝介 > 一瞬しょんもりした雰囲気を見るとやってしまったか?と考えつつも

「えっと、多分…?」

こっちも確証を持って引き留めたわけではないが
なんとなく、この地区の脇道は危ない。そんな気がした。
なにより巫女服を着た小学生がこれから夜になるって時間帯にうろつくのは危ない気がする。

「あ、そっちも夜になると…」

あくまで噂程度のものであるが、安全ではないことを伝える
しかし、なぜこんなところに巫女小学生が?扇子も持っちゃってるし…
この辺に神社ってあったっけか?

「えっと…今から帰ってゲームするところでしたんですけど…
 …小学生に遅くまで遊んじゃいけないって初めて注意されたな…」

じっとこっちを見つめる彼女にこちらは少しため息交じりに、視線を逸らす。
すると彼女の巫女服に風紀委員の腕章をしているのが見て取れた。

え?マジ?この子も??