2020/12/15 のログ
ご案内:「歓楽街」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 >
今日は、ツイていない――
午前中の内に、特務広報部活動再開の書類を提出。
来週には活動再開となる運びとなった。
其処までは、良かった。
その後、警邏の手が足りていないから、と歓楽街の警邏を引き受けた先で、大雨とも小雨とも判別つかぬ冬雨に見舞われた。
傘も持たず、制服を濡らすのも嫌なので取り敢えず雨宿りしたまでは良かったのだが。
「……異形を傘代わりに使うのもなあ…」
雨宿りした先は、シャッターの閉じたビルの軒先。
けばけばしい歓楽街に似合わぬ寂寥感のある場所で、一人雨の中佇んでいた。
■神代理央 >
そもそも歓楽街は治安が悪いとはいえ、一応学園の――というより、風紀委員会の芽が行き届く場所だ。
完全、とは言い難いが法と治安が此の街のルールであり、学生が此の街を訪れる事も推奨はされないが禁止もされていない。
だから、警邏程度なら兎も角、本来戦闘向けの異能を持つ己が力を振るうには些か平和過ぎる場所ではあるのだ。
言い換えれば退屈、というところだろうか。
「……まあ、此の程度の治安の悪さで済んでくれれば、特務広報部も必要無いのやも知れないが」
肩にかかる水滴を払いながら、誰ともなしに一人呟く。
懐から取り出した煙草に火を付ければ、霧雨に混じって甘ったるい紫煙が夜の闇に漂う。
■神代理央 >
とはいえ、何時までもこうしてはいられない。
溜息を吐き出すと、少年の姿は雨の中に消えていくのだろう――
ご案内:「歓楽街」から神代理央さんが去りました。