2022/08/23 のログ
ご案内:「歓楽街」に蘇芳那由他さんが現れました。
■蘇芳那由他 > ふらり、と何時ものように「ちょっとそこまで…」と、いった感じで日課の島の散策。
ただし、少年は地理の把握が苦手な上に、方向感覚が微妙に狂っており。
気が付けば、何やら学生区や商店街、常世渋谷とも違った怪しげな店も多い街へと迷い込んでいた。
「……あれ、街の雰囲気が何か変わったかな…?」
たっぷり一時間近く歩き回ってから、漸くここが普段の生活で見知った街区とは違うと思い立った次第。
何せ、普通にホイホイと落第街へと迷い込んでしまう危なっかしい少年。前回、それで危険な目にも遭ったが。
その時の教訓は生かされていないのか、単純に少年が殊更に鈍いだけなのか…。
「……でも、時々風紀の見廻りの人もちらほら居るし…。」
そこまで危険な街ではないのだろうか?と、緩く不思議そうに茫洋とした表情の顔を傾けて。
少年には、根本的に恐怖心や危機感というものが欠けており、だからこそ危険性や脅威には異常に鈍い。
明らかに、初見の者でも気付く雰囲気の変化にさえ、何か変わった?くらいの疑問しか持たない。
■蘇芳那由他 > まぁ、島の施設や場所を知る為にも散策は欠かせないし…と、結局大して気にする事なく歩を進める。
道中、カモだと思われたのか怪しげな客引きに何度も声を掛けられるが…。
「……いえ、今は僕はお金の持ち合わせが無いんで…。」
と、茫洋とした表情でぼそり、とそう言い切ってナチュラルに交わしていく。
勿論、言い訳ではなく実際に今はそんなに金銭の持ち合わせは無かったりする。
「……あれが客引きって奴かな…何か凄い露出過多の女の人も居たけど…。」
不思議そうに呟く、それが風俗関連のお店だとは勿論少年に判る訳が無い。
そもそも、学生服姿の少年を堂々と客引きする方がおかしいと言えるのだが。
■蘇芳那由他 > 暫く歩きながら、ふと往来の何気ない会話を聞いていたのだが…そこで、初めてここが【歓楽街】であると知る。
一度足を止めつつ、改めて物珍しそうに周囲の店などを見渡して。
「……あぁ、ここが歓楽街…大人の街だったか何だったか…僕には縁が無さそうな街だとは思ってたけど…。」
縁が無い割には、半ば迷子とはいえこうして偶然にも訪れる事になった訳で。
まるで田舎から上京してきた学生 みたいな気分になる――記憶無いから知らんけど。
「……と、なると治安はやっぱりアレかな…落第街?よりはマシだけど、学生区に比べたら危険なのかなぁ。」
そもそも、危険というものが少年は判別出来ない。言葉で用いても実際にそう思っては居ない訳で。
何しろ、危機感が無さ過ぎて落第街では実戦する羽目になったりと色々あった。
裏の常世渋谷という変な空間に迷い込んだ事もあるが、その時も特に危機感は持たなかったのだ。
――だからこそ、少年は【喪失者】なのだが。