2023/12/30 のログ
ご案内:「歓楽街」にホロウさんが現れました。
ホロウ > 年末というイベントは、以前いた世界にもあった。
年末にかけて変わりゆく人々の様子を観測する分には、此方も彼方も大きな差異は無いように感じた。
世界が変わった程度では人間という生き物は大きく変わる事はないらしい。

歓楽街の適当な屋上に降り立ち、年末感に包まれているであろう人々を見下ろしながら適当な室外機に腰掛けエネルギー吸引を開始する。

「随分と多くの物を観測した一年でした。
…特に何か思う所がある訳ではない筈ですが、どこか感慨深いような気がします」

これは感情というものなのか、はたまた感化されているだけなのか。
白い息交じりに呟いた。

ホロウ > 本当に、この半年程度は多くのモノを観測出来た時間となった。
同時に多くの変化を齎され、齎した年になった。

「振り返りには少し早い気がしますね。今年はまだ一日あるというのに」

そこはかとなく見上げた空は黒いが、地上の光でどこか明るく照らされている。
夜空によく目立つ赫耀が長く晒されるこの季節においても、人々に全く警戒されているように感じなくなった。
それは、己がこの世界の一部として認められたということなのか、馴染んだということなのか。
己の存在意義を見つける上で憶測ではあるとはいえ、それらは前進を感じた。
この世界で生きる存在として確かに形づくられてきているのだろう。

ホロウ > 「そろそろ次の観測ポイントに移動しましょうか」

呟きながら立ち上がれば、そのまま夜空へと飛び去って行った。

ご案内:「歓楽街」からホロウさんが去りました。