2020/06/26 のログ
神代理央 > 「演習程度なら相手に事欠く事は無かろうが、それで貴様が満足するか否か、という所だろうな。満足してくれるのなら、それに越した事は無いのだが」

実際、風紀委員会はその性質上戦闘向けの異能を持つ者が多い。
勿論、後方支援。事務方に適した異能や魔術。元々の才能を活かして活躍する無能力者も多く在籍するが、本来の役目は治安維持。戦闘行動なのだから。
それ故に、彼女の欲求を果たすに相応しい人員が揃っているのだろう、と深い溜息を一つ。

「物量を叩き付けるだけの異能に過ぎん。それすらも、下手に範囲を広げれば生徒の居住区域に被害が出るからと釘を刺される始末故な。
私個人としては、次に貴様と再会するのは風紀委員会の地下牢で、貴様が捕らえられている時が望ましいのだがな」

教師の様な口調で言葉を向ける彼女には、やれやれと言った諦観と、僅かな。ほんの僅かな不満が燻る様な口調。
結局は己も、全力を出して戦えない事に。或いは、前衛の護衛もつけられず、常に不利な状況で戦いを強いられている事に不満は覚えているのだ。委員会で口にしたことは無いが。
ともあれ彼女には、まるで全力で戦えない事を不満がっている様な言葉にも捉えられてしまうだろうか。

「何を楽しみ、何処に楽しみ方を覚えるかは人それぞれ。それが戦闘であっても別に問題はないさ。それを咎める様な事はせぬ。
貴様はただ単に、ルールを守る者を傷付けた。それ故に、私の敵であり、風紀委員会の敵である。それだけの事だ」

あと一歩、という所まで歩み寄れば其処で停止する。
其処で徐に腰の拳銃を引き抜いた。既に銃弾が装填された拳銃のスライドを引き、弾丸を装填する。安全装置がかかっている事を確認すると――

「ほら、くれてやる」

くるり、と手の中で拳銃を回し、グリップを彼女に向けて拳銃を渡そうとするだろうか。

アーヴァリティ > 「やっぱりさー本気でやるのが楽しいからなあ...
難しいかもしれないね」

演習、となればやっぱり普段の命をかけたような、とか
破壊を気にせずに戦う、と言うのは難しいんだろうな。
まあ僕の満足には及ばない気がするよ、と神代の溜息に苦笑で応えて。

「じゃあ次やるときは転移広野にでも行ってやってみる?ほら、あそこなら自由に撃ち放題だと思うよ
それに、僕はそんな簡単に捕まらないし、地下牢なんてすぐ出ちゃうよ!」

まあ風紀の地下牢なんてどんなものかなど一切知らないから...出られないかもしれないけどね。
ともあれ、あれで全力を出しきれていないって言うんだったら、広いところでやりあえばいいなんて、全力の神代君と戦えると、嬉しそうに、安直にそう提案して。

「まあ言いたいことは分からなくもないけど
僕がそうしたかったからそうして、その結果君たちの敵なんて言う美味しい立場をもらえて僕は満足かな」

なんて、冗談でもなくそう告げる。
実際、風紀の敵に回りたくて暴れたわけでもない。その結果が戦闘集団との敵対基戦う機会を得れたなら。
 それはラッキーでしかない。

「んー...
どう言うこと?」

その不可解な行動に小首を傾げ訝しげな表情を神代に向けるが、戸惑いながらもそのグリップを握って拳銃を受け取る。

神代理央 > 「だろうな。そんな気はしていたよ。所詮戦い、闘争等、命を懸けてこそ燃え滾るものもあろうからな」

彼女の苦笑いに小さく肩を竦める。
実際、彼女の言い分も分からなくはない。己は戦闘狂では無いが、闘争に重きをおく内面を持つ事は自分自身が良く理解している。
それ故に、彼女の言葉を否定する事はなく、寧ろ穏やかな迄の口調で頷くのだろうか。

「……再戦を望んでいる訳では無いんだがな。だがまあ、制約無しで戦えるというのは魅力的な提案だな。気が向けば。興が乗れば付き合ってやろう。
簡単に貴様を捕まえられるとは思わぬが、同時に簡単に逃がしたりもせぬ。本庁の地下牢にもなれば、怪異程度の収容など他愛も無いぞ?」

落第街やスラムで突然襲われるよりはまだマシだろう、と彼女の言葉に今度は此方が苦笑い。やれやれと言わんばかりの口調で、仕方なさそうに頷くのだろう。
地下牢についてはそうだと良いな、というはったりではあるが。風紀委員として自分達の警備体制を貶める訳にはいかない。

「そういう言葉を、普通の人間は謂わぬのだよ」

と、呆れ交じりの口調で答えれば彼女が拳銃を受け取った事を確認して一歩身を引き

「護身用だ。貴様ほどの怪異ならば必要は無かろうが、本調子で無いのなら、雑魚相手に使っても良かろう。不要であれば捨てて構わん。私の気紛れだ」

フン、と吐息を零すと訝し気な表情の彼女に何時もの様な。高慢さの交じったむすっとした様な表情を浮かべて答えるだろう。
別に不機嫌、という訳では無い。要するに、何時も通りの表情を見せても良い、程度には交流を深めたという事なのだろう。

アーヴァリティ > 「わかってるじゃん
そうだよ、そんな相手を気遣ってする練習なんて戦いらしくないでしょ
そんなのなしで戦うのが楽しいんだよ」

わかっているじゃないか、とその言葉通り、普段ほど大きくはないが、喜びの感情を露わにする。
目蓋は重たくて上がらないが、それでも口元は愉快そうに歪んでいる。

「君が望まなくても僕が望めば...ね?あんまり被害を出せないんでしょ?だったら一緒にやるしかない、ってことだよ」

神代の意見なぞ関係ないようだ。
あくまでも自己中に、それでいてその選択肢しかない、と。
そして、捕まったら捕まったで脱走するのは楽しそうだな、なんて。
最悪死ななければいい。
強気にそう出るだろう。

「だったら僕は普通じゃなかった、それだけなんじゃないかな
でもその方が遠慮なく砲弾撃ち込んでくれるんじゃない?」

普通の人間相手よりも、異常な怪異相手の方がきっと神代君も本気を出してくれる。
なんて、迷惑な思考であるが、
楽しい戦いをこの怪異は求めいるのだから、そうもなるだろう。

「ふーん。じゃあありがたく持っておくよ」

なんて、受け取ればひとまずスカートのポケットにでもねじ込んで。
貰い物の扱いとしては雑だが、魔術など使えなくなったときの手段として使うだろうし、そうなればこの辺りが良いだろう。
...なんて銃の扱いについて考える頭はあっても、神代の考えには気づかない。
そんな怪異である。
ただ、戦ったときの神代君だななんて思ってはいるようだ。

神代理央 > 「その通り。だが、怪異である貴様と意見を同じくするとはな。我ながら不覚極まりないな、本当に」

と、不満げな言葉だがその声色は僅かな愉悦を滲ませている。
風紀委員としての堅物な言葉とは裏腹に、喜色の感情を露わにする彼女に同意する様な、そんな声色。

「……腹立たしい事だ。一番腹立たしいのは、こうして被害を抑えなければならない現状だ。此の落第街であれば、二級学生の住む地であれば、幾らでも灰塵にしてしまっても構わぬというのに」

彼女の挑発めいた言葉に、僅かな怒りを覗かせる。
しかしそれは、彼女に向けられたものではない。己を縛る不愉快な規則。人情や融和と言った堕落の鎖。それらが纏わりつく事への、不満。
ミシリ、と空気が歪む様に、己の纏う雰囲気は僅かに濁る。ほんの僅かに、ではあるのだが。

「違いない…と言いたいところだが私は平等主義者故な。普通の人間だろうが、怪異だろうが、目的の為なら遠慮なく異形は火を噴くさ」

彼女の様な強大な怪異であっても。未だ親の庇護が必要な子供であっても。己に取っては変わらない。理想と目的の為ならば、平等に引き金を引くだけ。

「…どうせ本調子になれば使う事もあるまい。貴様の重たそうな瞼が開き切る迄のお守り代わりだ。つまらん相手に騒ぎを起こして、掴まって貰ってはつまらぬからな」

実際、今の彼女にすら拳銃程度の武器は必要無いだろう。
それでも彼女にそれを渡したのは、本当に気紛れの様なもの。他の者に彼女が捕まってしまうのはつまらない、と思ってしまった己の気紛れ。

アーヴァリティ > 「普通じゃない僕と同じなんてもしかして神代理央君も普通じゃない...かもね」

これがツンデレとか言うやつだろうか?なんて半ばふざけつつ、概ね理解してもらえていることを示すような神代の反応に、仲間意識を若干示しつつ...揶揄う。

「でもそうやってしてるとほら、今の僕みたいになるから。
君には立場があるんだしきっと目的もあるんだから。仕方ないよ」

僕は目的も過程も同じで、きっと君は違うのだろう。
同じであれば、ここにいないか、僕のように、それか僕と一緒に暴れているだろうから。
怒りを露わにした彼に対して、自由でないのだから、仕方ないと。
自由に見える僕に出現した敵が君にもできてしまうよと、肩を竦めるだろう。

「じゃあ僕は等しく君に戦いをお届けした方がいいかな。
強者には平等にね」

敗北もお届けしよう、とは言わないが。
君がそうするのであれば、僕もそうしよう、と。

「ちゃんと休んだらすぐに元気になるから
そうじゃなくても多分使うときはあるかもしれないから
それに、僕はそんなつまらないことはしないから安心してまた僕と戦おうよ」

君が何を心配しているかは分からないけど、ちゃんと君とはまた戦うから。
つまらないことで居なくなったりしないから安心して、なんて柄でもないが、暗にそう伝えて。

神代理央 > 「…何をつまらぬ事を。私は唯の人間。唯の子供だ。自分自身を特別だ等と奢った事は無い。私が慢心するのは己の力と努力によって立つもので、私自身の存在にではない」

揶揄う様な言葉を向けられれば、むすっとした表情で彼女に視線を向ける。それは彼女の言葉を否定するものでもあり、同時に本心でもある。
所詮は、未だ16歳の子供に過ぎない。どんなに力を求めても、その途上でしかない子供なのだと。

「……そうだな。ああ、そうだ。しかし、まさか貴様に諫められるとは。最早風紀委員の風上にも置けぬな。全く」

ぱちくりと。彼女の言葉を紅の瞳を開いて聞き入った後、クスクスと可笑しそうに。しかし何処か自嘲する様に笑う。
自分を律する事が出来ていないのだろう、と内心嘆息しながら、肩を竦める彼女に小さく頷いてみせた。

「…それは勘弁願いたいものだ……と言っても、聞き入れてはくれぬのだろうな。せめて事前に連絡は寄越せ。転移荒野は、思い付いて行くには些か遠い場所だからな」

勝てるかどうかは大分怪しいが、負けてやるつもりもない。
浮かべた笑みは彼女のみ慣れた、傲慢で高慢な笑みだったのだろう。

「……別に、貴様の心配などしておらぬ。つまらぬことはするなと言っているだけだ」

しかし、穏やかな彼女の言葉が耳を打てば。
らしくない事を彼女にしてしまった、と言わんばかりにフイとそっぽを向くのだろう。

アーヴァリティ > 「何も普通じゃないことは特別って言うわけじゃないと思うよ?
うまく説明できないけどね」

これは本心。
別に普通じゃないことは特別と言うわけではないし、むしろ普通でしかない人間なんて、それこそ特別なのではないだろうか?
ただ、この怪異にとってこれは、口にできるほど考えるような興味がある話ではない。
故に、自分の言葉では紡がない。

「そんなの生きてれば誰にでもあるものだと思うよ?
ほら僕なんて君の10倍は生きてるだろうしなんなら100倍生きてるかもしれないのに君たちに指名手配なんてされてるわけだし」

自嘲している彼に、そう気にすることでもない、と。
それこそ「普通」であると。普通じゃない自分を例にあげても参考にならないけどね、なんて思いながら。

「連絡手段がないから僕が運んで行ってあげるか、風紀の窓口に忘れ物でこの拳銃でも届けるよ」

見慣れた表情をこちらに向ける神代に、こちらも見慣れたであろう狂ったような愉悦の笑みを返す。その笑みは戦闘中ずっと浮かべているあの笑みだ。

「照れてるのかな?可愛いね
また女装してみたら?もっと可愛いと思うよ!」

揶揄い率100%。
小さな後悔を見せる神代に対して小さな追撃を仕掛ける。
当人が気にしていることは当然知っている様子で。

神代理央 > 「……ふむ。成程。そもそも普通、という言葉の意味と概念、定義からして難しいものであろうからな」

上手く説明できないのは、此方とて同じ事。故に、考え込む様な素振りを見せながらもそれ以上話題を広げる事は無い。
もう少し大人になれば、その答えも見つかるのだろうかと内心溜息。

「……ふっ…はは。ああ、そうだな。つまらぬ事で悩み過ぎた。礼を言おう、アーバリティ。此の礼は、再戦の際に砲弾で返してやるとも」

気にするな、と告げる様な彼女に思わず吹き出してしまう。
彼女を揶揄ったり、馬鹿にしている訳では無い。色々と吹っ切れたという方が正しいだろうか。
怪異である彼女に気を遣われるなど、己の精神状態が怪異である。より強く。理想と目的の為に。そうあれかし、と舞い戻った自分自身の理性の身勝手さに、吹き出してしまうのだろう。

「忘れ物は勘弁願いたいものだな。私の評定が下がる。……まあ、また何処ぞで会う事もあるだろう。その際は、貴様のしやすい様にすると良い」

互いに浮かび慣れた笑み。その光景を遠巻きに見守っていた落第街の住民達はそそくさと逃げ出していくのだろう。
二人にとっては何時も通り。普段通りの事でも、周囲は空恐ろしい風景が見えていた様だ。

「……今すぐ此処で。貴様が魔術を行使する前に異能を呼び出し、飽和攻撃を慣行しても良いのだがな」

僅かに瞳を細め、所謂ジト目の表情で彼女を睨む。
女装の件については、意地でも触れたくない様子。

そんな会話を続けていれば、突然鳴り響く端末のアラーム。中身を確認すれば、歓楽街で起こった暴力事件への増援求む、とのこと。

「さて、私は仕事が出来た。今宵は此の辺りで暇するとしよう。次出会う時も、こうして平和に終わる事を祈っているよ、アーバリティ」

端末を仕舞いこみ、小さく溜息を吐き出すと事務的な口調で淡々と言葉を紡ぎ、ゆっくりと歩きだす。
彼女を追い抜き、雑踏に消える間際。くるり、と彼女の方に振り向いて――

「それじゃあな。何時か貴様を屈服させる日を、楽しみにしているよ」

穏やかに。彼女へ向けて初めて見せる純粋な少年らしい笑み。
直ぐにそれは仏頂面へと戻ったものの、一瞬浮かべた彼女への奇妙な信頼を見せる様な笑みは、果たして彼女に届いただろうか。
その結末を見る事なく、彼女に背を向けて雑踏の中へと消えていくのだろう。

アーヴァリティ > 「そうそう、だから変なこと言っちゃえばみんな普通じゃない、なんて言えるかもね」

所謂極論の類であるが、あながち間違って居ないだろう、なんて思っている。
普通なんてものは定義し難く、なんなら意識の数だけ普通があるとも言えるだろう。

「一発も受け取らないで代わりに勝利をもらうからね!
覚悟しておいてね!」

なんて、話始めの調子はどこへやら。
見知った顔と話して随分と元気を取り戻した怪異が次は勝つと、そう告げて。

「じゃあ次また会ったら、かな?
それまでにはちゃんと何か仕上げてきてね!」

怪異と風紀なんて言う、この街の住民にとって死の象徴とも言える二人が恐ろしい表情を浮かべていれば、それはまあなんと恐ろしい...
なんて、当人は思っておらず。
ただ、楽しんでいるだけだ。この空間を。

「そしたらこの拳銃で君を撃ち抜いてあげるよ。渡したことを後悔することになっちゃうよ」

ニヤニヤと、女装のことに触れただけで望んだ通りの反応を示す神代に満足そうな揶揄うような笑みを向けて。
次勝ったら女装させてからどっか行こう、なんて考えていたり

「お?風紀のお仕事かな?頑張ってね!
君こそつまらないことで怪我したりしたら許さないからね!」

大事な強者が、愛すべき敵が自分の知らないところでいなくなってしまうなど、到底許せないことだ。
心配も含んだエゴを指差しとともに突きつけて。

「僕も楽しみにしてるから。
それをそのまま君に返したいからね」

負けて、勝つ。それをさせてくれと。僕を楽しませてくれと。
一瞬見えた君らしくない、それでいて年相応の笑みに応えよう。
その君らしくない感情に応えてみせよう。
神代が見えなくなるまで、その場でじっとしていれば、あとは自分の住処へと帰って行った。
....しばらく歩いて疲れを思い出して気分と体の疲労の違いに大いに困惑したのはまた別の話...

ご案内:「落第街大通り」からアーヴァリティさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に龍宮 鋼さんが現れました。
龍宮 鋼 >  
落第街大通り。
表ほどではないがそれなりに活気のあるそこの端の方、柱を背にビラを眺めている。
「話し合い」を知らせる紙っ切れ。
違反部活でもだれでも、とのことではあるが。

「……」

なんだか気に喰わない。
なんら情報がないのもそうだが、それよりも。

この落第街において徹頭徹尾「話し合い」で済ませようとするのが気に喰わない。

どちらにしても「鋼の両翼」がやることは変わらないので、行くつもりもあまりないのだけれど。

龍宮 鋼 >  
「ウチもなんかしらの宣伝ブチ上げた方がいいのかねぇ」

ひらひらとビラを揺らしながら。
どうも自身の組織が最近目立っていない気がする。
いや目立つ必要もないと言えばないのだけれど。

「アッチの方がわかりやすいからな……」

アッチ、とは裏切りの黒の事。
ここいらの流儀と言うか、とにかく派手でわかりやすいのは確かにあちらだ。
派手に動いて派手に潰す。
わかりやすい。
しかしそれでは。

ご案内:「落第街大通り」に日ノ岡 あかねさんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に持流 童男さんが現れました。
日ノ岡 あかね > 「アッチって何かしら?」

いつのまにか、その女は居た。
常世学園制服に身を包んだ……ウェーブのセミロングの女。
黒いチョーカー。風紀の腕章。
例の『話し合い』を提案した……張本人。
日ノ岡あかね。

「良かったら、詳しく教えてもらえる?」

答えは多分ある程度知っているのだろう。
それでも、その上で……あかねは笑いながら尋ねる。
興味深そうに。

持流 童男 > 「今日も今日とてパトロールでござる。」

と、言いつつ歩き回っている。

「おや・・・あそこにいるのは、おなごでゴザ~~~~~~~~」

そっと物陰に入る。

(なんであかね殿が・・?!?、流石に昨日の今日で、あったら何言われるかわからないでござる・・!気まずいってレベルじゃねーでござるよ!?!)

持流 童男 > 「(とりあえず話を聞いておくでござるか)」

と物陰に隠れながら。(そして、気づかぬでござろう・・!)

龍宮 鋼 >  
声のした方を見る。
目に入る風紀の腕章。

「――あ?」

一気に機嫌が悪くなった。

「わざわざこんなクソの掃きだめみてーな場所までいらして情報収集でございますかァ? 風紀委員サマも大変だなァ!?」

ずんと大きく一歩近付き、下から睨め上げるようにガンを飛ばす。
あからさまなヤンキースタイル。
「話し合い」の張本人とは思いもよらず、風紀と言うだけで一方的に敵視して見せて。

「俺がアッチやらコッチやら呟くのにいちいち風紀にあれこれ説明しなきゃいけないんですかァ!? 人にものォ尋ねるときゃそれなりの態度っつーもんがあるだろうがよ、あァ!?」

物陰に隠れているクラシカル・オタク・スタイルの男性には気付いても居ない。

持流 童男 > (割りかし、ゴミ集めはしてるでござるが。もっとゴミ集めを積極的にやったほうがいいでござるな・・)

と物陰に隠れながら。

(ヤンキーでござるな。かっこいいでござる)

日ノ岡 あかね > 「あら? 『これ』の事だったらあんまり気にしないでいいわよ?」

そういって、微笑みながら風紀の腕章を指さす。
特に気を悪くした様子はない。

「私も元は違反部活生だから、こっち側の人間だし」

こっち側。落第街の住民。
悪びれもなくそういって、あかねは後ろに回した手を組む。
そして、敵対的な視線を寄せてくる少女を見ながら。

「私はあかね。日ノ岡あかね。アナタは?」

そう、自己紹介をした。

持流 童男 > (しかし、一体「何が」あかね殿をそこまでにさせたのでござるかな。)

物陰から話を聞きながら

(うーむ、図書か禁書で事件を調べるのもまた悪くないでござるな)

龍宮 鋼 >  
「んなこたぁどうだっていいんだよバカにしてんのか」

元がどっちだろうが関係ない。
こちらからすれば、魂を権力に売り渡した風紀の犬でしかないのだから。

「名前だァ!? 「元違反部活生」の「現風紀委員」がこの俺に!?」

獰猛に険悪に、歯をむき出しにした笑顔を向ける。

「舐ァめんのかテメェは!? 風紀に首輪付けられてんなら龍宮鋼の名前と顔ぐらい覚えとけって飼い主に躾られなかったか!?」

名前を聞いたくらいで無茶苦茶な物言いである。
風紀ならば誰でも知っている、と言うわけでもないことぐらいはわかっているが、とにかく風紀の腕章を付けている以上牙をむかずにはいられない。

持流 童男 > (龍宮鋼ちゃ・・・さんでござるな。なるほど、実際にあってはいないでござるがかなり荒い性格でござるな、かっこいいでござる、だが、あかね殿はそれくらいじゃゆるがないでござる。)

と物陰から聞きながら、いつでも動けれる体制に物音を立てないように入る。

日ノ岡 あかね > 「ハガネちゃんって言うのね。よろしく。元気でいいわね」

嬉しそうにあかねは笑う。
鋼の悪態も、あまり気にしてはいないようだ。
『ここ』ではよくある事だからかもしれない。
気性の荒い生徒は良くも悪くも『ここ』では珍しくない。

「でも、凄く風紀を目の敵にしてるのね。どうしてかしら? 良くも悪くも落第街とは本来あんまり関係ない組織じゃない?」

そう、小首を傾げる。
実際、落第街は表向きには『存在しない街』だ。
二級学生は人権どころか存在もほぼ認められておらず、学園の治安を守る組織との接点は本来それほど多くない。
何故なら、二級学生や違反部活生が落第街から出なければ……お互いに対して本来ほぼ干渉しない間柄の筈なのだから。
まぁ、落第街で暴れ回る風紀委員も勿論いないでもないが……別にそれこそ風紀委員に限らない。
力を持った異能者が好き勝手暴れまわるのはそれこそ、組織関係なく『ここ』ではいつものことだ。
どちらかといえば、諜報も担う公安の方が風紀より距離が近く、横暴を振るう事も多い場所だろう。
そういう意味でも、特別風紀を目の敵にする理由はあまりない。

「個人的な恨みでもあるのかしら?」

鋼の目を見て、あかねは笑った。

持流 童男 > (拙者、この話が終わったら、ラーメン食いに行くんだ・・・チャーシューを乗せるのもいいかもしれぬでござるな)

と、フラグを立てるような言葉を思いつつ

(さすがあかね殿、全く異にも返さねぇでござる!ただ、危険なことはやめてほしいでござるがな・・!何かあったら止めに入るでござる。)
物陰から聞きつつ

龍宮 鋼 >  
「個人的な恨みィ!?」

赤い眼の瞳孔が切り裂かれたように細まる。

「テメェ本気で馬鹿にしてんのか!? ロクに手ェも入れねぇでさんざっぱら放置しやがったせいでゴミ虫共が住みついて、それを駆除するためとかもっともらしい理屈付けてそこら中バカスカバカスカまとめてぶち壊しやがってよ! かと思えば直し屋だかなんだか知らねぇが今更コッチの崩れたビルやらなんやら直して回ってやがる!! テメェらは一体なァにがしてェんだよ!!」

猛獣のような声で叫ぶ。
こめかみには青筋が浮かんでいて、辛うじて彼女に戦闘力はなさそうなので我慢してはいるが、もういつ手が出てもおかしくない、と言った様子。

「最近じゃ裏切りの黒だかなんだか言う邪魔っくさくて仕方ねェ意味のわからん連中まで出てくる始末だ!! テメェらこの始末どうつけるつもりでいやがる!! テメェらが方針あっちこっちゆらゆらゆらゆらはっきりしねぇからこんなクソめんどくせぇ事態になってんだろうが!! 挙句の果てにお散歩気分でこんなとこウロウロされちゃあ目障りでしょうがねぇよ!!」