2020/08/10 のログ
ご案内:「落第街大通り」に黒井結城さんが現れました。
黒井結城 > 今日は落第街の比較的表通りと呼べる場所を歩いています。
先日、ゲーム屋に行った時から落第街事態に興味が湧いたからです。

商店街や学生通りとは異なる独特の雰囲気は歩いているだけで刺激的です。
勿論、危ない場所であることは間違いないのでしょうが。
それでもスラム程の危険な空気は感じません。

「ん、おいしい。」

今は屋台で買ったジュースを飲んでいます。
タピオカなる不思議な物体が入ったミルクティーです。
しかしこのタピオカと言う物体は不思議ですね。
じっくり見るとまるでカエルの卵みたいです。

ご案内:「落第街大通り」にハルシャッハさんが現れました。
ハルシャッハ >  
裏の世界、表の世界、スラムの世界。
この世界は白なのかグレーなのか、時にわからない時がある。

気まぐれにぶらつくこの盗賊は、何の理由も考えること無く。
この辺りをただぶらついていた。
元の世界から比べれば、この落第街さえ治安は良い。
暗黒の近世というべき元の世界から比べれば、だが。

そんな中で、表の人間というものはよく目立つ。
服装がまず小綺麗だ。歩き方も少し違う。
そんな相手を視野に入れれば、男は声をかける事が多かった。

位置取りは相手から見て右手側。
通りの横からそっと体を出す構えになるだろうか。

「――んっ。 見ねぇ顔だな。」

ノリとしては、軽い。
隠れるつもりもない男の色は、平穏を表す白だ。

黒井結城 > 「うへえ!?」

僕は素っ頓狂な声を出してしまいました。
凄い格好の人が居たのです。
まずこの時期にローブ姿と言うのが凄いのですが、隙間から見える服…あれはレザーでしょうか。
服と言うよりもあれは装備品ですよね恐らく。
なんて言うか、ゲームで見た中世RPG的な格好です。
ひょっとして本当にそう言った世界から来た方なのでしょうか。

…などと言った事が一瞬の間で頭の中を駆け巡ります。

「あ、この辺りにお住いの方ですか?」

とりあえず、声を掛けられたようなので会釈します。

ハルシャッハ >  
「――落ち着け。 襲うんだったら声もかけねぇ。」

ツッコミは当然のごとく入るのであるが、
その中でローブ姿を暑くないかと言われれば、正直クソ暑い。
しかし、裏当てを薄くする調整ととともに、
この白は直射日光を避けるという意味では日向では涼しいタイミングも有る。
一番最悪なのは宵影の黒のローブだ。熱を吸う。

レザーアーマーは最低限の防具。
銃の発達したこの世界だとなかなかどうして役に立たないと思われるが、
近接戦闘が増えるこの地域では官憲以外なら対応が効いた。

「――住まいなんざ定まっちゃいねぇ。
 仮にあったとしても言う理由もねぇがな。 ――ざっとぶらついてただけだ。」

根無し草のように渡り歩き、そして風の如く現れ、名前など分かればいい。
男は何処か、そんな男だった。

黒井結城 > 「はぁ…。」

僕は瞬き、その間思考も体も静止します。
態々声を掛けてから襲われるとは思っても居ません。
大変言いにくいのですが、着ている格好が独特だったので驚いたのです。
…などとは言いにくいので、曖昧な返事になってしまいました。

恐らくローブの下には武器が1~2本くらいあるのでしょう。
初めてここが落第街ってことを意識させる方に出会いました。

「そうなんですか。
では何故僕に声を掛けてくれたのでしょうか。」

漂う雰囲気が凄いです。
これは恐らくお互い自己紹介とか軽々しくしてはいけない感じでしょうか。

ハルシャッハ >  
「まぁ、うん。 下手に騒がれる方が面倒なんでな。」

とりあえず落ち着いたなら何よりである。
変に騒がれる方が面倒であるのがこの街であるから。
良からぬ輩を引き寄せるのは騒音がまずは種であるのは言うまでもない。
あと、格好が独特なのは筆者からすれば一言で済む。 まぁ、許せ。

その推察は明察であろう。
武装もなしにうろつけるほど、実際はこの辺りは穏やかではない地域だ。
パンピーが何もなしに歩く場所ではないのだ。比較的ここはマシだが。

「――特段理由もねぇな。見ねぇ顔だったってだけだが。
 あと、アレだ。『ここはデンジャーだぜ』ってやつだ。」

お決まりに近い言葉である。
宵闇の案内人たる男からすれば、表の人間がいればまずは注意を喚起する。
それは相手の安全のためでも合った。

黒井結城 > 「すいませんでした。」

周囲を見渡します。
今の所は特段人の注目を集める程ではなかったようです。
影に潜んでこちらを見ているような相手が居るのなら別ですが。

どうやらこの人が言うにはここは物騒なエリアで間違いないようです。
だからと言って僕が何の用意もなしに来ているわけではないのですが。

「態々ありがとうございます。
でも、一応僕も戦えますし。
ここには物見遊山だけで来ているわけじゃないから大丈夫ですよ。」

瞳を細め、笑みを浮かべます。

ハルシャッハ >  
「HAHAHA。 まぁ、謝るってレベルでもねぇ。」

このくらいならまだいい。
やれ盗賊だ、泥棒だとうるさく騒ぎ出すレベルのほうが勘弁だ。
幸い、大通りならば『来客』も多い。風紀や公安の見回りもあって、
違法な連中の動きは抑制されている。
男もまた、そういう存在の友でありながら、濃い悪に対する敵である。

用意がされているのか居ないのか、男からすれば判別がつかない。
外部の装備何もなしにうろつくなど、常識的に考えつかないのだ。

「――なら、何よりってもんか。

 俺からすれば装備無しでうろつく連中にしか見えねぇ。
 特殊な力も何もねぇが、だからこそ気にするってもんでもあるかも知れねぇがな。」

ニヤリ。 魔術も日常レベル、異能もない男は、
そういう中では技能だけで今を生きる存在だった。

黒井結城 > 「う~~ん、そうですね。」

このノリなら言ってもいいかな。
僕はそう判断し、口を開きます。

「僕が驚いたのはその見た目です。
襲われるなんてことは思わなかったんですが。
中世風~近世の格好だったので。
ローブの下はやっぱり刃物なんですか?
銃は流石に入手が難しそうですし。」

僕は瞳を輝かせて思った事を尋ねます。
こういう方と出会えるのもこの島ならではでしょうか。

「と言うことは、特段異能とかはお持ちでない?」

意外な発言だったのでまた瞬き。
ひょっとしたら初対面の相手なので本当は違うのかも知れませんが。

ハルシャッハ >  
「――ああ。 俺の生まれがそのくらいなもんでな。
 この辺りやスラムを歩くときは剣と防具くらいは着るし持つ。

 あと、最近だと救急キットか。少し前まで血生臭かったもんでな。
 何かと役に立つから持つようにしてる。」

そんな緩いノリで、軽く装備を相手に見せよう。
普通博覧するようなものではない。
だから、少しだけバックステップして建物で通りからの視線だけ切って。
全身きっちりと整えられたレザーアーマー、バックラーは良い防具だ。
コートオブプレートを着るときはよほどの修羅場だが、
今ならばこれくらいでも相応に防御が効く。

「ああ。 ――俺からすれば正直、バケモノしか居ない世界だ。
 不安しかねぇけどな。」

ポツリ。 普通、自身の弱点など晒しはしない。
しかし、男も軽く打ち解けていた状態だった。
だからこそ、言えることも有る。言い知れない不安。
置いていかれているような、苦さを。

黒井結城 > 「ああ、やっぱり。」

僕は納得して手を叩きそうになりました。
音がすることに気づいたので、直前で控えましたが。

着こなし方がこなれて居る感じがしました。
所謂コスプレとかとはまるで違います。
バックステップをした際の身のこなしも身軽です。
ちらりと見せて貰った剣も使い込まれた感じがします。

「それなら学園側にお住まいにならないのですか?
商店街なら人手が足りない店もたくさんありますよ。」

声の感じからすると僕より年上で、恐らく成人されているでしょう。
異能が使えないのなら尚の事、ここらに居るよりはマシに思えるのですが。

ハルシャッハ >  
「――納得行ったならいい。
 ここらは本当に治安悪いんでな。 元いたところからすりゃ良いが。」

静かなる戦いが軸の男は、叩きそうになっていた手を軽く静止しつつ、
そんな言葉を紡ぐのだった。 実際マシである、このレベルでさえ。

着こなしがこなれるのはそれはそう。
実際使っている装備の類である。 使い慣れているならば当然、
体にも馴染む類であることは言うまでもない。
剣もメンテナンスだけはしておけば仕事には便利な道具だ。
それは言うまでもない。

「――そっちで暮らせるだけの甲斐性あれば、な……。
 あったら盗賊なんなかったしやってねぇ。」

そう言われると遠い目せざるを得ない男だ。
実際クズ気質の男は商店街で仕事を探してもクビになるのが目に見えていた。
だからこうしてクズでも生きられる場所で生きている。

黒井結城 > 「そうなんですか?
この間来た時はビルのテナントでゲームショップありましたよ?
ポイントカードまで貰いましたからあと9本くらいソフトを買わないといけないんですが。」

目の前の人の言う落第街と、先日の落第街は別のエリアなのでしょうか。
それくらい空気感が違います。

それはそうと、いい加減喉が渇いてきました。
僕は手にしているミルクティーを飲み干します。

「働くの苦手なんですか?」

思わずそんな言葉が飛び出してしまいます。
と言うか、やっぱり盗賊なんですね。

ハルシャッハ >  
「比較的表通りならそうなんだが……。スラム寄りの場所だとな。」

男が歩くのは比較的危険な領域だ。
血が流れるのがザラな領域で生きている側と、そうでない側の差であろう。
羅生門の如き、黒陶々たる闇の入り口である、この街は。

飲み物……後で買うか、などと男も何処か片隅に。
フル装備でないと安心がない場所で生きすぎている。
喉も渇くのは否定しない。

「――残念ながらな。」

元世界でも盗賊の男からすれば残当といえる質問と回答であった。
遅刻常習犯かつ基礎的な社会的マナー壊滅である。
社会不適合者の典型であった。

黒井結城 > 「なら、ここはまだ大丈夫じゃないですか?
大通りでしょう?」

相手の視線に気づいた僕は一声掛けてからいったんその場を離れます。
歩いて1~2分の距離にある先ほどの屋台でレモンスカッシュを購入し、直ぐに戻ります。

「暑そうですし、まずはこれでも飲みますか?」

コップの中でシュワシュワと泡が弾けるレモンスカッシュを差し出しました。
喉が渇いているのならミルクティーよりこちらの方がいいでしょう。

「そうなんですか。
でも盗賊活動ってこの島で続けられるものなんですか?
転移荒野とかでトレジャーハントするのならいけるのかな?」

そのうち風紀に見つかりそうな気もするのですが。

ハルシャッハ >  
「一理ある。 しかし、裏返せば何時でもこの辺りも血が流れんだよ。
 何がタイミングになるかなんざ、知ったことでもねぇ。」

裏通りの揉め事が表に漏れ出せばあっという間のことだ。
それはトリガーとなる出来事もなにもない。
突然の出来事であり、テロ攻撃のようなものだ。前兆などあってない。
だから、気を配れと言うのである。

そして、相手の飲み物は受け取って。

「――ああ、すまんね。 頂く。」

コインを投げ渡す。100円玉二枚だが、まぁこんなものだろう、と。
カネがなければ働くだけのことだ。

「盗賊といっても千差万別でな。
 俺は特段ヤバイ犯罪者を突き出す仕事したりするのさ。
 風紀や公安の下働きだったりもやるし、トレジャーハントも仕事の一つだ。」

スタンスなどいくらでもある。
男は善悪のちょうど境目で踊る存在だった。
ハッキングの世界で言えばブラックハットであり、ホワイトハットでもあるというべき存在である。

黒井結城 > 「でもまあ、大丈夫ですよ。
僕もこう見えて戦えないこともないですし。」

う~~ん、仰ることは分かるのですが。
なんだか話が前に進んでいないような。
どうすればいいのでしょうか。
実際に戦えるところを見せればいいのかな?
腕試し?
僕はちらりと、相手の目を覗きます。

「あ、別にいいのに。」

投げられたコインを両の手で受け取ります。

「ああ、時代劇で見る様な奴ですね。
凄いですね。
それなら立派な生業じゃないですか。
所で、風紀や公安の人ってどんな感じですか?」

予想外の答えに僕は納得しました。
わざわざ親切に声を掛けてくれるのもそういうことなのでしょう。
時代劇で言えば密偵と言う存在でしょうか。

ハルシャッハ >  
「――知ってる。 さっき聞いてるしな。
 気だけ置いててくれってやつだ。」

前進はしている、しているのだが気は置いてくれというそこにつきる。
意識をおいている置いていないで天と地の差があるのだ。
その点を分かっているからこそ、であった。

ちらりと見た目はやはり竜の眼である。
縦に開く瞳孔と、盗賊独特のスレた瞳が重なって、少し威圧感を持つ。
しかし、それはそれである。戦うつもりもない。

「いや。 悪いんでな。」

クズでもそれなりの礼節くらいはあるというものだ。
その中で、カネは一番シンプルな礼節の形でもあった。

「そこまででもねぇよ。
 仕事があれば受けるし、そうでなければ居ないだけのことだ。
 なんつーか……ドライか。」

そんな男である。 どうでも緩くやればいい。
そうでなければ生きられなかった男なりのゆるさであった。

黒井結城 > 「まあ、本当に大丈夫ですよ。
こう見えて刺客に追われている身なので。」

そろそろこの辺の話も伝えていいだろうか。
僕は胸元に手をやりながら、自らの事情を少しだけお伝えしました。
つまり、どこに居ても襲われる可能性はあるからそれなりの備えはしているのです。

見上げた先は人間ではなく独特の瞳でした。
瞳孔の形からして爬虫類を思わせます。
それが何の種族であるかはぱっと見では分かりませんでしたが。

「これ位大したことないですよ。
それより早く飲んで涼しくなってください。」

受け取ったコインを財布にしまいます。
この時期はどこも蒸し暑いです。

「なるほど。」

お話を聞くに、それほど風紀や公安と密にやりとりしているわけではないのでしょうか?

ハルシャッハ >  
「――なんとまぁ……。
 事情は詮索しねぇが、無事を願うだけだ。」

刺客など穏やかでない話だ。男からすれば尚更。
最も、刺す側に立ちがちの男であるが。それでも、尚。
追われる側なら尚更である。

爬虫類に近いのは事実。竜の眼というものはそういうものだ。
種族などさえも、所詮はそういうものだとしか言いようがないのだから。

「――ああ、すまんね。」

そして、その催促にレモンスカッシュを軽く飲み。
体に水分がしみれば、汗が一気に出る。 やはり、暑い。

「ま、下請けだしな。んなもんだろ。」

密にやり取りなどしようがない。
案内人なんてそんなものだ。宮努めなど到底向かない。

黒井結城 > 「今の所全部返り討ちにしているのでまあ、大丈夫です。」

僕は口の端が吊り上がります。
多少得意げな表情を見せていることでしょう。

中世風のお兄さんは種族も独特なようです。
僕も純粋な人間とは言えないのでお互い様ですが。

「ですね、僕もそろそろ涼しい場所に向かいます。
御忠告ありがとうございました。」

汗ばんでいるお兄さんに対し、一礼します。

「また今度楽しいことがあったら教えてくださいね。」

機会があれば実際に風紀や公安にあった時の話なども聞いてみたいですが、
ずっと立ち話もいい加減目立ちそうです。
僕は最後にもう一度会釈してから更に奥へと向かいました。

ハルシャッハ >  
「ほう。 そりゃぁ何よりと言ったところか。
 お節介かもしれんが、救急キットだけ忘れんなよ。」

相手の得意げな顔に安心を。しかし、用心は忘れるなよと一つ添えて。
最後の最後に輝くのは入念な下準備だ。
それを忘れない心は常に持っておくべきであろう。

種族の詮索などするつもりもなし、
最も、互いに生きていればまずはそれでいい。
そんな、ゆるいつながりを大切にしたい。

「ああ。 俺もそろそろ休むかね……。クソ暑い。」

相手の一礼に軽く会釈だけ返せば――。

「そうさせてもらうぜ。
 ――最も、次は安全な場所で会いたいもんだが。」

話自体は嫌いではない男だ。
なかなかどうして話しづらいこともあるが、表ならそれなりに、
というところもある。 緩く話すには、場が場であると言うだけで。

――奥へと向かう相手をそっと見送る、その目線はどこか、保護者めいていて。
男も、宵影へと緩やかに、消えるだろう。

ご案内:「落第街大通り」からハルシャッハさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から黒井結城さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > (とりあえずのヒーロー像は手に入れれた。だけど、自分自身が、未だ取り戻せていない。
・・本当は誰にも傷ついてほしくない、だけど・・友達を害するものは敵だと、敵が何かを知らないと)

そう思いつつもよくコンビニで売っているコーヒーを飲む

「・・・うん味覚は未だ取り戻せてる。ちょっとだけ苦いって思えた。」

そう笑って言う。

持流 童男 > 「・・・?」

とある露天を見る。様々なものが売られていたが、そこに気になる本を見かけた。題名は

『心象』

「・・・・某を呼んだのでござるか・・?」

そう言いつつも店員さんにこの本をくださいと言って買った。
中は自分の心象風景を具現化する。という魔法が使えるが体に負担がかかる。ものらしいが

「知ってみたい僕の心象を」

そう言って、大通りの端で本をめくった

投影の映像 > その瞬間、持流の脳裏に投影された、見えたものは

空は黄昏の雲に満ちて、鉛の歯車が軋んでいる。


辺りには崩れ落ちた城塞の瓦礫や、朽ち果てた破城槌や剣、投石機や
様々な武器が突き刺さっていた。
そこに薄ら寒く嗤う未来の自分を見た

持流 童男 > 「・・・っはぁ・・はぁ・・・!」

そう言って、本を閉じる動機が止まらない。怖い、怖い、怖い

僕は、某は、俺は・・・僕の未来って・・・!!

呼吸を落ち着ける。深呼吸して本を見てから。

「・・・よし、未だ大丈夫。まだ取り戻せてないところがある。だから・・取り戻すんだ。未来を。守るんだ。守るべきものと友達を。知るんだ・・敵を」

震える声で、そう言う

持流 童男 > 「ーーー夜にいるのは僕だけでいい、彼らには幸せになってほしい。覚えてもらって、一緒にいられるだけで、僕は幸せなんだ。」

そう言ってから、その場を後にする

ご案内:「落第街大通り」から持流 童男さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
謹慎も終わり、此処に風紀委員として立つのも随分と久し振りな気がする。
だが、やる事は変わらない。醜く巨大な異形を率いて、落第街を凱旋するかの様に通りを歩く。
異形が一歩進む度に、周囲の建物からパラパラと粉が舞い落ちる。
掲げられた砲身を、忌々し気に見つめる住民達。

「…いつ来ても、此処は変わらんな。醜く、昏く、薄汚い。悪臭と汚泥が煮詰まった様な場所だ」

周囲に聞こえる様に堂々と。
敵対心を煽りながら、異形を従えて大通りを闊歩する。
今のところ、久し振りに現れたこの小柄な風紀委員に、手を出そうとする住民の姿は無いだろう。

神代理央 >  
何せ、落第街の住民からすれば疫病神の代名詞の様な風紀委員。
違反組織への摘発は苛烈で、一度その異能が火を噴けば関係の無い住民の住居や――時には住民諸共巻き込んで、任務を解決する様な風紀委員。
そんな己への風当たりはま、強いなんてもんじゃない。
投石されないのは、した後の面倒を彼等が一番よく分かっているから。

「………やれやれ。普段からこれくらい大人しくしていてくれれば、私も楽が出来るのだがね」

背後の異形が砲身を軋ませる。
武力の象徴。火力の誇示。
彼等を『抑圧する者』として堂々と。皺一つない風紀委員の制服をはためかせて。
少年は、落第街を『凱旋』する。

ご案内:「落第街大通り」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」に月ヶ杜 遍さんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」から月ヶ杜 遍さんが去りました。
刀々斬 鈴音 > 一人だけが通る大通り。
むすっとした表情でその端から小柄な風紀委員に声をかける。

「…最近、風紀委員の人落第街の方ににきすぎじゃない?
 夏休みで表の方で事件減ってて風紀委員暇なの??」

最近落第街の方で風紀委員の関係者を良く見かけてあまり人が切れてない。
その苛立ちが混じっている声…。

神代理央 >  
投げかけられた声。
ふ、と視線を向けると、其処に佇んでいるのは制服姿の少女。
一見すれば、何の変哲もない少女。
――此方にも分かるほど、血の匂いを漂わせていなければ。

「随分な物言いだな。風紀委員が此の地区の見回りを重視するのは当然だろう。他の地区より治安が悪ければ、かける人手も増えるというもの」

苛立った様な少女を眺めながら、愉快そうな声色で言葉を返す。
少年の背後に聳える異形は、今のところ何の動きも見せていない。

刀々斬 鈴音 > 「物好きな風紀委員多いね…。
 こんなとこ見回っても絶対キリないのに…。」

…先日、出会った鎧の人と言い目の前にいる彼といい。
もうちょっと普通の生徒がいるあたりにいてくれれば鈴音も動きやすいのに…。

「あと、どれぐらい見回りするの?5分くらい?鈴音がちょっとコンビニでアイスとか買ってる間に終わる?」

異形の方に近づけばその砲身はこちらを向くがそれを気にした様子もない。

神代理央 >  
「キリが無いからこそ、と捉えて欲しいものだな。平和な地区を何十回見回っても意味などあるまい」

何時の間にか、周囲に人の姿はない。
触らぬ神に祟りなし、と言ったところだろうが――
果たして、住民が恐れているのは、一体何方なのだろうか。

「…そんなインスタント感覚で見回りが終わる訳があるまい。周囲の地区を周る迄は終わらぬよ」

異形に近づく彼女に小さく溜息。
そして、その視線を彼女に向けた儘――

「……しかし。風紀委員が巡回していて、何か都合が悪い事でもあるのかね?後ろ暗い事でもなければ、風紀委員を煙たがる必要は無い筈だが」

と。小さく首を傾げて。穏やかな口調と声色で尋ねようか。

刀々斬 鈴音 > 「平和なとこ見回るのも意味あるよ…多分。
 鈴音はちょっと分からないけど…試しに今からでもやってみたら?」

えーと…こう…なんらかの意味はある…。
それは実際に体験してみるのが一番早い。

「都合の悪い事?血が足りないの!全然血が足りない!
 あの人に言われてるからなるべく風紀委員とかは斬らないようにしてるんだけど…あー!!もうちょっと限界!!」

『鈴音…待て…状況が不利すぎる。』

刀を鞘から抜けばその刀から声がする。

「ちーちゃんは黙ってて……風紀を守るためだと思ってちょっとだけ鈴音に斬られてみない?
 ここで鈴音に斬られれば可哀そうな一般人は斬られないよ?」

その穏やかな口調でむしろ増長してそんなことまで言う始末。

神代理央 >  
「確かに、治安の良い所を巡回する意味はある。意味はあるが、今夜の私の任務は此の地区であり『平和な場所』は別の風紀委員が巡回している。特段、試す意義は感じられないな」

小さく肩を竦めて、ゆるゆると首を振る。

「……で、あろうな。刀々斬鈴音。人斬りの少女。貴様の噂を、私が知らぬとでも思っていたのかね?」

刀を抜いた少女に、愉快そうに笑いかける。
ぱちり、と指を鳴らせば周囲から湧き出る様に現れる異形の群れ。
遠くからも、瓦礫が崩れ落ちる様な音が響き始めるだろう。

「断る。此処で貴様を捕らえた方が、話が早そうだからな」

コツリ、コツリと。ゆっくりと歩みを進めて異形の群れの中に革靴の音と共に消えていく。
少女の周囲を取り囲むのは、無数の砲身。金属。醜い、異形。

「念の為に聞いておこう。降伏するつもりは――あるかね?」

異形達に護られる様に陣取った場所から。
揶揄う様な声色と共に、声が投げかけられる。

刀々斬 鈴音 > 「…やっぱり風紀委員皆知ってるね…鈴音有名人すぎない?」

今まであまりにも派手にやりすぎた。そりゃあ知られる。

最悪だ!結局あれから全然連絡来ないし何か風紀委員をやけに見かけるようになるし…
やっぱり、これ鈴音の位置を伝えるレーダーなのでは?
未だに未練がましくポケットに入った通信端末を思い出す。

「……降伏する気があるって言ったらどうするの?
 鈴音は血をちょっと貰って家に帰ってもいいの?」

構えた刀は赤黒く、てらてらと光っている。
強い血の匂いがする。

神代理央 >  
「私も、実物と邂逅したのは初めてではあるがね。思ったより小柄なんだな。ちゃんと食事を取っているか?」

己よりも小柄で、痩せている様にも見える少女を眺めながらクツリ、と笑みを零す。
実際『殺し屋』からの話を聞いた後、落第街の巡回を強化する嘆願書を出したり、警邏シフトを変更したりと、打てる手は打っていた…つもりだった。
まさか自分自身がこんな形で遭遇するとは思ってもみなかったが――

「……む?降伏するなら多少は融通するが。だがその場合は、本庁まで御同行頂きたいものだが。
輸血パックでも構わんのかね?それとも――私の生き血が御望みかな?」

ふむ、と血の匂いを浴びながら考える様な素振り。
実際、無益な戦闘をしなくても良いならそれなりに彼女の要求を受け入れるのは吝かでは無い。
戦闘狂、という訳では無いのだろうかと、一応条件を提示してみるが。

刀々斬 鈴音 > 「ちゃんとごはんは3食貰ってるよ!」

美味しい食事を一日3食与えられているしおやつもついている。
これでも、以前と比べると肉は付いてきた。

「……なんか思ったよりちゃんと降伏できそうで鈴音びっくりしてるよ。」

血の保証までしてくれる…。
もしかしていい風紀委員なのでは?
いや、悪い風紀委員てなんなんだ…?

「御同行したらどうなるの?鈴音捕まっちゃう?それはちょっと困るんだけど…。」

周囲の異形に目をやる。
…特にだまし討ちしてきそうな雰囲気もない。

神代理央 >  
「……貰ってる?貴様、誰かに雇われてでもいるのか?」

3食貰っている。つまり、彼女に食事を与えている『誰か』が存在する事になる。
どこかしらの組織に所属しているという噂を聞いた事は無いが――

「此処で争えば、周囲に被害が及ぶであろう。仕方の無い状況であれば私も砲火を振るう事を躊躇わぬが、多少の譲歩で無益な争いを止められるなら、その選択肢を取る事を選ぶよ」

と肩を竦めて見せる。
少し前の自分なら、降伏など許さぬ、とばかりに戦闘を始めていたことだろう。

「……難しい所ではある。実際、貴様の罪状を正式に認めるものも、証拠もない故な。精々、風紀委員である私に武器を向けたという事くらいか」

「強いて言えば…そうさな。――…貴様、風紀の狗になるつもりはないか?」

彼女を取り囲む異形達は、不気味な程の沈黙を保っている。
出来損ないの現代アートかの如く、唯々、其処に鎮座しているだけ。

刀々斬 鈴音 > 「…言わない!!風紀委員には言わない!!」

言ってしまえば自分の主に迷惑をかけてしまう。
…つまり、暗に誰かに雇われていることを認めたという事だろう。

「……鈴音もあんまり、戦うの好きじゃないから。」

戦うのは好きじゃない一方的に斬るのが好きなのだ。
強い相手とはあんまり戦いたくない。

「風紀のイヌ…えー…風紀委員のペットになるって事?えー…。」

露骨に嫌な顔をする。
風紀委員のペット、良くない感じの響きである。

神代理央 >  
「……風紀委員には言わない?成程、雇われているのは否定せぬのだな」

この少女、落第街に住むには勿体無いくらい素直というか、嘘がつけない子なんじゃないだろうか。
何だかちょっと可哀相になってきたな、と思いながら、苦笑い。

「…そんな大層な得物を構えて、戦うのが好きじゃないとはな。
いや、好戦的でない事は良い事ではあるが」

何というか、身構えていた毒気が抜かれてしまった。
やれやれと言わんばかりに首を振って、呆れた様な視線を彼女に向ける。

「……ふむ?それでは、雇い主が違えば良いのかね。風紀委員ではなく、私に雇われてはみないか?働きに見合った報酬は、勿論提供するとも。それに、別に今の雇い主を裏切る必要は無い。…まあ、どういった条件で雇われているかにもよるが」

ペット云々は丁重に聞き流しつつ、風紀委員ではなく己個人に雇われてはみないかと首を傾げるだろう。

刀々斬 鈴音 > 「ぐぬ…。」

鈴音は大抵のことは刀と力で解決できる更に常に一人で行動していた故に嘘をつく必要はない…なかった…。

「それならいいのかな?どう思うちーちゃん?」

『…知らぬ。黙っててと言われたので喋らぬ。』

刀から無機質な声がする。
刀に裏切られてしまった悲しい…。

「……なるほどね。鈴音は何すればいいの?誰を斬って欲しいの?
 あと、お金は一人につきいくらぐらいもらえるの?」

まあ今までも誰かを斬ってお金をもらうみたいな依頼の紛いごとはやっていた。
それの延長線上にあるものただのアルバイトのようなもの。

神代理央 >  
「ぐぬ…て、中々愉快な奴だなお前。こう、もう少し。都市伝説さながらの恐怖の怪異くらいに思っていたんだが」

実際会ってみれば、欲望に忠実で残念なくらい素直な少女だった。
人斬りじゃなければ普通に学生でいられただろうに。

「……その刀喋るのか。しかも、お前より大分頭良さそうじゃないか。報酬や条件は、その刀と話を詰めた方がお前の為になるんじゃないか?」

至極尤もな感想。
彼女より刀の方が理性的に見える。
喋る刀については、ちょっと驚きはするが無暗に奪ったりしようとはしない。此の島なら喋る刀くらいあってもおかしくない。

「誰を、というよりも。斬るべき対象を違反組織――それも、それなりの役職にある者に絞って欲しい、という事くらいかな。
斬った相手の素性にもよるが……最低でも一人につき50と、十分な量の輸血パックを約束しよう。
……此れは私個人からの依頼と報酬だが、お前が望むなら風紀委員への参加も斡旋してやっても良いぞ?」

まあ、風紀委員への勧誘は一応、というものではある。
強い者を監視下に置きつつ、十分な飴で飼い慣らす。
戦力を増やし、脅威を減らす為に、勧誘はしておこう程度のもの。
無駄かも知れなくても、しないよりはマシだろう。

刀々斬 鈴音 > 「恐怖の怪異って…鈴音は普通に可愛い女の子だよ。」

…斬られた被害者からしてみれば完全に都市伝説のようなものだっただろう。
追いつめて、追いつめて、追いつめて弱らせたところをザクザク…。
危険人物である。

『ふむ…それは一理ある。鈴音。私に任せろ。』

「ちーちゃん大丈夫?輸血パックに釣られてない?」

無機質な中にもどこか高揚を感じる声。
褒められたことによるものか目の前の餌によるものか…。

「違反組織の幹部かあ…結構大変だね…。50…50…最低50だもんね…。」

違反部活なんていうのはあまりにもピンキリ。
…小さ目の組織の頭でも50ならありかもしれない…。

「…大丈夫?鈴音が風紀委員に入ったら前斬った風紀委員とかにいじめられたりしない?」

最近はめっきり斬らなくなったが以前は風紀委員でも関係なく斬っていたその恨みを買っていてもおかしくはない。