2020/09/02 のログ
ご案内:「落第街大通り」に水無月 沙羅さんが現れました。
■水無月 沙羅 > 本日も風紀員の仕事、警邏中である。
なんでもレイチェル先輩が病院から退院したという事で、快気祝いをしているらしい。
案外お祭り好きが多い風紀委員の主だったメンバーはおそらく大半が参加している事だろう。
所謂『二つ名』というものがついている、この落第街や、スラムにおいても一目置かれている彼らが居ない今、その代わりを誰かが務めないといけない、という義務感から、私は今この場所に足を運んでいる。
風紀委員の腕章をつけ、いつも通りに落第街を歩いてゆく。
今頃先輩たちは乾杯でもしている頃だろうか。
■水無月 沙羅 > 普段は書類仕事で本庁に在籍している自分は、言うほどこの街で名が通っているわけではない、と思う。
『殺し屋事件』の時には一時的にその名前が広がったかもしれないが、『鉄火の支配者』のように圧倒的な力を見せつけられるでもない私の噂など一過性のものだろう。
それも、『神代理央の女』という付属物的な物ともなればなおさら。
私の『脅威』自体が大きく広まった訳ではない。
風紀委員だから近づこうとしない、面倒ごとには関わり合いになりたくないという人物にとってこの警邏は一定の意味があるだろうが、たかが女一人、と侮られている様では大した効果もないのだろう。
実際、此方を見る目は『恐れ』よりも、『好奇』の目が多いように思われる。
前回の『鋼』との一戦も、報告書こそ提出はしたが、逮捕自体はしなかった。
何故なのか、と問われると言葉にしにくいが、そうしてはいけない気がしたからだ。
報告書には、警邏中の職務妨害による厳重注意という事にしてある。
私でなければ最初の一撃で死んでいたのだろうが。
おそらく誰にでもすることではないのだろう。
いや、やはり甘すぎるだろうか。
考え事をしながら落第街を歩いている。
それが危険なことだと気が付いて、頭にかかる靄を振り払った。
何か異常はないだろうか、そんな風に辺りを見渡す。
ご案内:「落第街大通り」に持流 童男さんが現れました。
■持流 童男 > カラオケから出てから、警邏をしようとして
ちょうど落第街を、警邏している沙羅さんを見つけて、
「沙羅殿、警邏でござるか?某は、今ちょうどカラオケから
出ていったでござるよ」
そう笑ってから、沙羅さんに言う。
そしてしっかりとした顔で
「沙羅殿、お主はカラオケ行かないでござるか?」
問いかけた。真剣な声で。
■水無月 沙羅 > ふいに声をかけられる、その声には聞こえ覚えがあった。
「持流さんですか……私は仕事をしに来たんです、今日は非番の予定提出もしていません。
遊んでいる暇はありませんよ。」
彼の言うカラオケとは、おそらくはレイチェル先輩の快気祝いの事だろう。
彼もまたその会場に居た様だ。
まだ始まって間もない筈なのだが、随分出てくるのが早いように思える。
今から快気祝いに駆けつけたのでは本末転倒もいいところだ。
このまま警邏を止める理由もない。
「貴方こそ、随分帰るには早い時間だと思いますが。」
足を止める事は無く、そのまま歩みを進めていく。
そもそも私はこの『持流 童男』という人物が苦手だった。
■持流 童男 > 「・・・・某ごときがあそこにいたらみんなを不快にさせるでござるからな。それに、誰も気に留めないでござろう」
そうしっかりと沙羅さんにいう
それもそうだ、こんなキモオタが一人いたところで、
抜けたところで誰も気にも留めないだろう。
だけど、彼女は違う。
「『遊んでる暇』はないでござるか。お主、何やってるんでござるか。お主はまだ、学生でござろうが。某もでござるが。
そういうのは大人の某に任せてさっさとカラオケに行くでござるよ。
学生は遊ぶのも本業でござるよ。」
その歩みを進めていく沙羅さんに後ろから声をかける。
■水無月 沙羅 > 私が彼が苦手な理由はいくつかあるが。
「貴方のそういう所、良くないと思います。
自分の価値を勝手に自分で下げているくせに、他の人が不快になると勝手に決めつけている。
貴方があの場所に居ると不快になると、あの場所に居る誰かがそう言ったのですか?」
ギロリ、といつもはしないような、不快感を抑えていない目つきで睨んだ。
こういう、勝手な決めつけを他人に押し付けるのが最も気に入らない。
この人の言葉は私を逐一不快にさせるのだ。
「説教は無用です。
何をやっているのか? 見ればわかるでしょう?
皆さんが楽しめる様に、空いた穴を埋めているんですよ。
大きく名の知れた実力者が表に出ていないのなら、その穴を埋める人物が必要なのは明らかです。
それに、私は昨日非番で十分に休養を挟みました。」
「貴方の価値観を押し付けないでほしいですね。」
と強い口調で言い放つ。
あの時の、時計塔の時もそうだった。
基本的に、彼は自分を落すことに他人を巻き込んでいる。
そこがどうにも、気にさわるのだ。