2020/09/21 のログ
■東雲 七生 > 「ああ、うん。そりゃ見ればわかるけど。」
見せなくて良いって、と目を逸らして手を振る。
別段少女の下着を見ても何とも思わないが、だからと言って平然としてるのは何か違うと思っての事だった。
「さっきも言ってたけど、ロベリアは何か悪さをしようとしてたわけ?
ならまあ、ほどほどにね?あんまり大ごとになると色々面倒だし。」
その場から立ち去ろうとするロベリアの後を追う様に歩き出す。
大したことはしないだろうとは思うが、さっきのように騒ぎに突っ込んでいくのではないかという心配もあって。
■ロベリア >
「大悪魔の道はいち日にしてならずというだろう。(※言いません)
ヤッカイなヤツがうごけない今こそ、ワレの力をしめすゼッコウのキカイなのだ」
歩き出し、次はどこで悪事を働いてやろうかと通りを眺める。
ごく自然に七生と会話していたが、ふとそちらを振り向いた。
「……なぜキサマもついてくるのだ?」
■東雲 七生 > 「初めて聞いたし、既に大悪魔なんじゃなかったのか……?」
半ば呆れつつも一応ツッコみは入れていく。
厄介な奴、というのは風紀委員の事だろう。
その辺りの情勢は特に詳しくは無い七生だが、多少勢力図が変わったらしいということは聞き及んでいる。
ある意味特級の厄ネタが同居人として傍に居る身としては、風紀委員や公安委員がどうあろうと大して生活に変化は無いのだが。
「え?……そりゃあ君がまた騒ぎに突っ込んでいかないか見張る為?
というのは建前で、行く宛ても無いから暇潰しも兼ねて。」
心配は心配なのだが、さっきの様子からするに一人での戦闘は問題無いだろう。
なので完全に物見遊山である。心配はしてるが。見た目は年下な少女なわけだし。
■ロベリア >
「……ええい、こまかいことはどうでもいい!」
鬱陶しそうに言い放ち、再び地を蹴って跳躍。今度は道端の塀の上によじ登った。
「ワレはココウの大悪魔、さっきのニンゲンどものようにむれたりしないのだ。
キサマのヒマつぶしに付きあってやるギリなどないわっ」
先刻は成り行きで共闘してしまったが、慣れ合うつもりはないらしい。
そのまま塀の向こうへ逃げていこうとする。
■東雲 七生 > 「まあ、付き合って貰わなくとも勝手にこっちで済ませる気だけど……ああほら、危ないって。」
塀の上に登ったロベリアを見て、心配そうに声を掛ける。
せめて怪我はしない様にと告げるが、流石に塀を乗り越えて後を追うつもりは無い。
どうしても追わなければならない理由も無いので、黙って見送る七生。
「あんまり大騒ぎしないでくれよ。
こわーい狼のお姉さんとかに見つかったら、流石に俺もフォロー出来ないからー。」
塀の向こう側へ逃げたロベリアへと塀越しに注意を促して。
そして自分はといえば、その怖いお姉さんの下へと帰って行くのだった。
■ロベリア >
「はん、オオカミていどにおくするワレではないわっ!」
注意喚起もなんのその。
身軽に着地し、どこかへと走り去っていった───
ご案内:「落第街大通り」からロベリアさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」から東雲 七生さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に小南 美奈子さんが現れました。
■小南 美奈子 > 衛生的な場所は、そのまま治安の良さを示すことになる。
治安が良い場所であればコンビニのトイレを貸し出し自由にしてくれるところもあるし、所謂民間の間でのひとつの知恵としてある指標のようなものである。
かの学園も学生街も、常日頃誰かが綺麗にしているから綺麗になっている。
日々誰某がごみのポイ捨てをしていなくとも、どこかで煙草の吸殻は発見されるし、ペットボトルの空き容器が散乱するということもざらにある。
ゴミがきちんと分別され、捨てられていようとゴミが溜まっていればいずれパンクするし、ニオイだってきつくなる。
見目良くし、小さな綻びも極力無くすことは生活委員・清掃員の役目だ。
事の発端は歓楽街を担当する清掃員が急に休んでしまったことから始まる。
こうして代理で上級生である彼女が掃除しに来たが、状況は芳しくなかった。
「めんど……」
骨をくみ上げて作ったラットで黒いゴミ袋を運ばせながら大通りの端に身をひそめる。辺りは暗いが、凄まじい剣幕でがなり声を上げる男達の声が響く。
掃除の最中、ガラの悪い連中に掴まって適当にあしらったらキレられて、現在鬼ごっこの真っ最中である。
ご案内:「落第街大通り」にニコラスさんが現れました。
■小南 美奈子 > 「ナンパなら他所で……ああでも、ここじゃアウェーか、私」
荒っぽい風紀委員やここに精通しているアウトローな人間であればアレらを倒すのは容易いことだろう。
だがアレとやりあった後の事後処理はどうする。今後の生活や進路への影響は? そもそも相手に勝てるかが未知数だ。負けたらどうなる。ヤられるだろう。
魔術への適性は兎も角、一般生徒程度の力量しか持たない自分にとってまずやることは逃げるか隠れるかしかない。
生憎とカタギで生きている手前、こうした裏の世界に足を踏み入れることはあまりやらないのだが。今回は状況が悪い。
ここでおめおめと何もせずに逃げたら、それは運が悪かったと同情はされるだろうが、感情論で何とかなるだけだ。何も進展はない。
その上で仕事をこなし、ここをとっとと逃げる。
下手に動けないからこうして使い魔代わりの骨を操作し、点在するゴミを回収して歓楽街の方向へと向かわせる。
人が見ればゴミ袋が勝手に動いている珍妙な光景がみられることになるやもしれない。
■ニコラス >
逃げる女生徒と追う男。
その間に上空からドガガガガッと多数の剣が突き立てられる。
次いで、その剣と女生徒の間に降りてくる男。
しゅるん、とワイヤーを器用に巻き取り、腰のポーチへ。
「無防備な女の子を寄って集って追い回すのはちょっと男らしくねーんじゃないの?」
フードの下から赤い眼で男たちを睨みつける。
地面に突き立った剣は、すぐに砂になって消えていくだろう。
■小南 美奈子 > 「…………っ」
流石に見慣れているわけではない。数多の剣が空から落ちて来るだけでも一般生徒に近しい自分には不慣れなものだ。
目を白黒させながら空を見ると、男が着地してきた。
『あン。テメなに言ってやがんだ。弱ェヤツを食うなら分け合ってこそだろ。
男の友情ってやつを大事にする男ってのも男らしいじゃねェか、なぁ?』
「え、なに急に……」
こっそりと身をひそめながら男の後姿を見据える。
■ニコラス >
背後の女生徒を守るように右手を真横へ広げて。
「弱いモン虐めするような連中と友情育むつもりもねーよ」
とはカッコつけてみたものの、対複数はちょっと厳しい。
二人ならばまぁどうにかなるかもしれないけれど、三人以上となると。
最悪彼女を連れて逃げることを視野に入れつつ、じり、とちょっとだけ距離を取る。
■小南 美奈子 > 『ノリが悪ィねェ。ここらのシマのルールってやつを教えにゃならねェなオイ』
数は三人。さっきから喋っている男を中心に、二人の男がニヤついた笑みで睨みを利かせていた。
取り囲むようにして三者が接近する。距離を取れば詰める。隠れている女生徒は体を強張らせながら、彼らの足元を見ていた。
「ラット三匹分……惜しいけど」
骨が走って来た。下卑た笑みを浮かべていた男達三人の足元に鼠と思わしき形をした骨がちょこまかと歩いている。
ゴキブリやネズミとお友達になりがちな環境であっても、骨と友達になることはそうあるまい。
『ンだこれ。気持ち悪ィ……!」
死霊術死の女生徒が作った三匹のネズミが攪乱し、僅かに彼らに隙を作った。
■ニコラス >
どうしたものか、と間合いを計っていれば、足元を走ってくる何か。
そちらに目を向ければ、
「骨?」
骨ネズミが男たちに取り付く。
彼らがそれに気を取られて出来る隙。
「――っ、その隙いただきっ!」
しゃがみ込み、と地面に両掌を叩き付ける。
彼らを囲むように、地面から錬成した壁がせりあがる。
「逃げるぞ!」
そうして彼女の腕を掴み、一目散に逃げる。
■小南 美奈子 > 「わ、……う、うん……」
骨のネズミを相手にタップダンスを踊っていたら、地面が隆起するように壁に囲まれた。
男達のざっけんなクソが!という怒号が轟く前に、気付けば手を取られ走っていた。
実力の程度はともかく、壁を叩きつける音がしばし響いていたことからすぐ突破するのは困難を極める。逃げ切ることは容易に違いない。
そうして全速力で逃げて喧噪から離れたタイミングで、「ギブ」と声が上がる。
「……あ、ありがとう。助かった。こっちに仕事で来たらヘンなのに絡まれて……それで……」
■ニコラス >
ここまでくれば大丈夫だろう、と言うところまでしばらく走り続けて。
追いかけて来ないかな、と後ろを振り返ればギブアップの声。
「ん、あぁ。ここまでくればいいだろ」
立ち止まり、手を離す。
こちらはまだまだ余裕がある。
彼女が息を整えるであろう間に、近くにあった自販機でジュースを二本。
「ほい、どっちがいい? 仕事……あぁ、なるほど」
差し出すのはコーヒーとスポーツ飲料。
仕事、と言われてちょっと不思議そうな顔をするが、腕章を見て何となく察した。
落第街での仕事。
風紀にしては、と思ったが、なるほど生活委員か。
■小南 美奈子 > 元々運動は得手ではない。彼のように運動神経も良くなければあいつらのような声を張り上げることも苦手だ。
膝を手にして肩で息をし、ひび割れた地面を少し見つめて――ふと顔を上げると彼がジュースを見せびらかす。
「……スポーツドリンク」
清涼感あるラベルの貼られたそれを指さし、潤いを求めた。
力なく手を伸ばす。
「も……元々、歓楽街のゴミ処理が仕事だった。けどああやって追われてて……でも既定のルート上のゴミは全部回収したから、あとは持ち帰るだけで仕事は終わる。
……ここってああいうの多いの、やっぱり」
口振りからして、こんなところに来るような立場でもないのだろう。健全に生きた学生のそれだ。
■ニコラス >
「ほい」
伸ばされた手にスポーツドリンクのボトルを。
こちらは缶コーヒーのプルタブを開けて一口飲もう。
「歓楽街――歓楽街? そっからここまで?」
距離がある、という訳ではないが、近いというほどでもない。
少なくとも、むやみやたらに逃げて迷い込むような場所ではないはずだ。
「そりゃアレだ、追い込まれたってやつ」
彼らは元々こちらの住人なのだろう。
ガラも悪かったし、いかにも「慣れている」と言った感じだった。
割って入るのが間に合ってよかった。
■小南 美奈子 > ボトルを持たされて間髪入れずにキャップを開け、ぐいっと飲む。疲弊して熱で茹だるからだに染み渡る。
「うっそ……」
はぁ、と肩を落として項垂れる。これだからこういうことは関わり合いたくない。
あのまま適当にネズミを同じようにけしかけたところで相手の意表を突けるくらいで、逃げ切るのは至難の業だったかもしれない。
「あぁ、ラットはダメにするしチンピラに追われるし最悪……。
……だけど、助けてくれて本当にありがとう。あのままだったら何されるか分からなかったから」