2020/11/17 のログ
ご案内:「落第街大通り」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 秋の日は釣瓶落とし。
早い時間でもすっかり暗くなってしまう季節。
落第街は喫茶「デイドリーム」のバイトを終わらせた風菜は、一人歩いていた。

「『鉄火の支配者』……神代先輩が、スラムへの強制介入。
 もしかしたら、この一帯も対象にされるかも……と」

バイト前の店長の言葉が。
常連の淑女の言葉が、不安に感じられる。
そして今日は、常連の一人が来ていなかった。
落第街らしい、チンピラ然とした男性客だ。
少なくとも風菜がバイトする日には欠かさず来ていたが……

雨見風菜 > 「流石に、デイドリームが摘発されてしまうと困りますね」

趣味を兼ねたバイトは、とても居心地が良かった。
給料も表の喫茶店よりも良いらしいし、もっと続けたい……と思った矢先。

「……それに、落第街が全体的にピリピリとしてますし」

風紀の横暴に、憤る住民。
だが、戦い慣れぬ住民が徒党を組んだところで神代理央は、『鉄火の支配者』は揺るがないだろう。
彼の異能の詳細を知らずとも、戦闘向けの異能である以上はその程度の予測ならできる。

雨見風菜 > 「ま、どうしようもないですね私には」

この街に大事なものが有るわけではない。
この街がなくなったとして、いつかまた同じ街が形成されるだろうし。

「せめて、デイドリームが無くならないよう祈るくらいでしょうか」

雨見風菜 > 『物体収納』していた、自分用の冷えた麦茶を出す。
一口飲んで、一息。

「……」

ペットボトルの飲み口を呆、と眺めつつ歩みを進める。
その歩みは遅い。

雨見風菜 > 「……もう、帰って寝ましょうか」

言って。
『糸』で飛び上がり、寮へと一目散に帰っていくのであった。
それは、逃げ切ろうとするように……

ご案内:「落第街大通り」から雨見風菜さんが去りました。