2021/01/14 のログ
ご案内:「とあるバー」に照月奏詩さんが現れました。
照月奏詩 >  
「いやいや、そんなお金ないですって」

 嫌だなぁと言いながら女性からの誘いを断っていたのは一人の青年。手にはモップを持っている。
 似つかわしくないほどの空気が軽い。それもそのはず、今日ここにいるのはバイトである。
 クリーンダスターズ。そこの仕事に危険な代わりに報酬が良いとしてここの掃除をしてほしいというバイトがあったのだ。
 現在絶賛情報収集中。願ってもない機会だからとここに飛び込んだというわけである。
 だが結果は御覧のあり様。表の空気を纏った自分は良いカモ兼弄り相手であった。

「まぁ、役得だけどさ」

 そう、ここは闇の交差点。ありとあらゆる物が通る店の一つ。
 とにかく情報が集まるのだ。今も掃除をしながらも客の会話に聞き耳を立てていた。

照月奏詩 > 「まぁ、予想通りと言えば予想通りだけどさ」

 例の組織の他にもいくつかが今回の騒動を切欠に台頭を始めているらしい。という情報が入る。
 もっともそれらが背後でつながっているか否か。そんなことはわからないが。

「……ひとつだけ追ってる場合じゃないなぁこれは」

 モップにもたれかかるようにボヤく。
 派手だから目立っていたが水面下の組織も怖い。気が付いた時には手が付けられないということもあり得る。
 だが問題は……やはり風紀委員だ。あの災害のような連中がまたやってくるとなるとこの街の状況が一変する。
 とりあえず出会えれば最小限の情報を流して必要以上の破壊は抑えるつもりではあるが。
 
「そううまくいくわけもなし。厄介だな本当に」

 自身の今の立場として1番近いものがWスパイ。風紀からの被害を最小限にするために風紀に時折情報を流しながら、風紀より早く情報を手に入れ、いくつかを誤魔化しこの街は守るという物。
 だが今では物量に押し負け情報戦は完全に負けている状態だ。

照月奏詩 >  
 話を聞きながらやっていると奥からこっちもやれ! とマスターに言われる。

「おっと、はーい」

 呼ばれればとりあえず今まで聞こえた会話を頭の片隅に置いて。
 部屋の奥へと引っ込んでいくのであった。

ご案内:「とあるバー」から照月奏詩さんが去りました。