2021/02/20 のログ
ご案内:「落第街大通り」に園刃華霧さんが現れました。
園刃華霧 >  
「……チ」

どうにも嫌な感じがする。
なにが、どう、とはいえない。ただ、かつて此処で生きていた時に研ぎ澄まされた感覚が警鐘を鳴らしている。

なにか、ある


「……アー……ったク……アタシは、関わンなイって言いタいけド。
 さテ、ドーなっかネ……」


仕方ないので、顔見知りくらいには忠告して回ることにする。
まあ、そんなこと自分がするまでもなく、彼らの方がわかっているだろうけれど。


「ヨー、おヒさ。元気シてっかー? アー、わかッテんよナ。
 アレだ、アレ。多分、アレがアレしてソーなリそーダし。
 行動気をつケろヨ?」

ものすごくふわふわしてるが、それで十分だろう。

園刃華霧 >  
「……正直、アっちの話、どーにも胡散臭いンだよナぁ……?」

一応、委員の方に流れている噂も拾うは拾った。
しかし、どうにもできすぎているような気もする。

杞憂であればいいのだけれど。


「ッテも、アタシなんゾにできルことナんてナー。
 相変わらズの溝さラいくらいダもンなァ」


さて、どう立ち回るか。
それとも、いつもどおりのらりくらりと躱すか。

問題は
話が大きそうなことだ

園刃華霧 >  
「マ、とりアえず……」

大通りを練り歩きつつも、あちこちに目をやる。
やっぱり、どこか空気が違う感じがする。

そりゃ緊張感だのなんだのは、どこぞの鉄火巻のせいで
最近、この街にバラマキ放題なのはそうなんだけど。

「よォ、おっちゃン。これ、売っテくンない?」


目についた露店で買い物なんかもしてみる。

ご案内:「落第街大通り」に迦具楽さんが現れました。
園刃華霧 >  
「アん?鉄火巻をドーにかシて欲しいッテ?
 ァー……そりゃ、チと難しいナ……」

頭をかく。
できることとできないことはあるのだ。


「アタシにできンのは、こーシて買い物シたりとカ。
 お土産持ってキたりトか。あとハ、例のアレ。
 そンなんガせいぜい、かナ……」

ただまあ、今更二級学生を引き上げますよ、なんて話信じられるかねえってのはある。
下手すりゃ、広報部入りさせられるんじゃないの?なんて思われてるフシがある。

あーもー、めんどくさいったら

迦具楽 >  
 浜辺に向かった足は、海岸の光景を目にすると、すぐに踵を返してしまっていた。
 大好きだった光景が、今はトゲを指すように胸の奥に刺さるようで。

 そのまま家に帰るつもりだったのだが、足が向いたのは古巣の街。
 ピリピリとした剣呑な気配と、雑然とした空気。
 今はそれが少し落ち着くようだった。

「――あれ」

 通りを歩いているのは、見覚えのある形式の制服姿。
 最近この街で見かけるのと言えば、あの物騒な連中――いつかのバケモノの部下たちばかりだった気がするが。
 一人で歩いているのをみても、威圧感がないのを見ても、それらしくはない。

「こんにちは、風紀のおねーさん。
 なになに、なにか景気のいい話でもあるの?」

 話している横から、小柄な影が顔をだす。
 どうも様子からすれば、あの過激派気どりのバケモノと違うのは明らかだ。
 

園刃華霧 >  
「アん?」

正直、最近だとこの制服姿は微妙に居心地が悪い。
そこそこの時間をかけて顔を繋いでいる分、知り合いもいるので
助かってはいるが。

……割と昔の知り合いだとこれまた別の意味で嫌われてるが。
其の辺は、違反部活関連が多いから気にしないことにする。

しかし、さてじゃあこの声の相手は?


「ン―……景気かー。まァ、普通……ッテとこ?」


いくら適当な自分でも、流石に初対面で無警戒に色々ぶっ放すのは不味いとわかってる。
そんなわけで、割と雑に返答。


「そうイうネ―さんは、サてドナたダい?」


へらっと笑って聞き返す。

迦具楽 >  
「あら」

 適当にはぐらかすような返事。
 うっかり口を滑らせてくれるかと思ったけれど、それほどいい加減な人間ではないらしい。

「んー、私はカグラ。
 この街だとそうだなー、路地裏の影だとか言った方が通りがいいかもね」

 落第街の事情に詳しければ、耳にしたことはあるだろう。
 路地裏で違法な取引を潰して歩いていたり、違反部活を叩いていた少女の話。

「そういうお姉さんは、風紀委員みたいだけど、お名前は?」

 しかしそれも、数年前――かつてロストサインやフェニーチェと言われる連中が活動していたころの話。
 今はたまに、不愉快な連中を懲らしめる程度の大人しい通りすがりにすぎない。
 向けられる表情は、剣呑でもなく、どこか人懐っこさのあるものだろう。
 

園刃華霧 >  
「うワ、マジ? マジで? マジで『路地裏の影』?」


わーお、みたいな顔をする。
どちらかというと、自分に近い側の存在だし多少の親近感は在る。
      サークルクラッシャー
まあ……『違反部活荒らし』なんて古い異名を今更名乗るつもりは流石にないが……


「やー、こンな可愛いネーさんダったとハなー……
 ワからンもんダわ」

けらけらと愉快そうに笑う。
なにしろ、こっちが風紀ってわかって堂々とそんな名乗りを上げてくるんだ。
仮に嘘でもクソ度胸が面白すぎる。

「ん、アタシ? アタシは、園刃華霧。
 ッテか、良いノかい。そンな堂々とアタシに名乗ってサ?」

そんなわけで好奇心で問いかけてみる。


「一応、路地裏の影、なンて言っタらアタシらの警戒対象ダってワかってンだろ?」


自分も同じようなことをシていたからこそ、よくわかる。
いくら違反部活やら違法取引やらでも、自警団じみたことをすると印象はまあ、よくはない。
アタシは、人のことは言えた義理じゃないしどうでもいいと思ってるけど。