2021/03/07 のログ
ご案内:「落第街大通り」に狭間在処さんが現れました。
■狭間在処 > 最近、物資の取り締まりが厳しくなっているらしい。
普段は落第街の奥――スラムで寝泊りしているので、己個人に限れば影響は少ない。
だが、落第街全体で、という括りならそうは行かないだろう。
フードを目深に被りながら、落第街の大通りを一人歩く。
「………。」
聞こえてくる住人達の会話は、矢張り物資の検閲などについての話題が多い。
特に最近は風紀の【特務広報部】という部署の活動が活発だという。
(……確かあの有名な《鉄火の支配者》の率いる部隊…だっただろうか?)
面識は勿論無いが、自分のような者でもその異名と異形の兵団の威圧感は聞き及んでいる。その被害も。
とはいえ、己の目的に邪魔になる事も無さそうだ――むしろ利用出来るかもしれない。
(……まぁ、単独で後ろ盾も無い以上、興味本位や下手な打算で関わるべきではない、か)
現時点で切羽詰っている訳ではない。例の物資の検閲も――結局抜け道は幾らでもある。
滞りはしても止まりはしない。そういうものだ。表と裏は切っても切れない。
ご案内:「落第街大通り」に狭間在処さんが現れました。
■狭間在処 > 大通り沿いにあるとある店に入る。店主はフードの男を見るなり小さく笑う。
『よぅ、無口な兄ちゃん。例の薬かい?』
「………。(頷く)」
無口ではなく、声帯を損傷しており喋れないだけ、なのだが指摘するのも面倒になってきたのでそういう事にしている。
ここは贔屓にしている店だ。表向きは雑貨屋だが、独自ルートで優れた薬も仕入れている。
とある理由により、慢性的な頭痛と貧血に悩まされている身の上だ。それに効く薬は生活に欠かせない。
店主に金を払いつつ、紙袋を受け取り中身を確認する。大体1か月分くらいだ。
『つっても、最近はホラ、例の風紀の連中の取り締まりが厳しくなってなぁ。流通ルートも変動が激しくて困るぜ。』
「………(そうか、という感じで頷く)。」
例の検閲の話だろう。まぁこの辺りは影響はすぐさま出るだろうな、と思いながら紙袋をコートの内ポケットに収める。
そのまま、軽く店主に会釈を緩くしてから外に出ればまた大通りを歩く。
(……さて、他に買っておく物は何かあったか?)
薬を除けば取り急ぎ必要な物資の類は無かった筈だ。
■狭間在処 > ここ最近は落第街の情勢はまた何とも曖昧なバランスになっている気がする。
あくまでこの男の所感でしかなく、気のせいや間違いと言えばそれまでだが。
そんな中、自身の目的はただ一点――人体実験や人身売買に手を染めている組織・部活を潰す事。
(…故に、『それ以外』の連中と事を構える気はないし、下手をすれば――)
『御伽噺の怪物』が悪を裁く悪として忠しに来る、という事もあるやもしれない。
目的の為に歩みを止める気はさらさら無いが、出来るだけ目立たぬようには努めている。
街の賑わいに意識を向ければ、表面上は何時もと変わらぬそれだ。見慣れた景色、見慣れた連中、見慣れた空気。
それに微かに違和感を感じる程度には、ややバランスが崩れ掛けているようにも感じる。
あるいは、嵐の前の静けさ――と、いうのはそれこそ誇大妄想か考え過ぎだろうか。
■狭間在処 > 「………。」
しかし、矢張り喋れないというのは後遺症と並んで厄介だ。コミュニケーション、というものが難しい。
誤解を招く事もあるし、ジェスチャーは伝えられる情報量が少ない。
筆談は会話の空白が生じてしまうし、緊急時には暢気に書いている暇も無い。
ならば手話――も、己は習得しているがこれも相手が意味を理解できないと駄目だろう。
(…会話、というより意志の疎通を円滑に行える手段が矢張り欲しい所だが…)
機械でも道具でも魔術の類でも良い。単独行動を前提とする以上、会話は何時も最小限だ。
だから、喋れなくても案外上手くはやれている――のだが、時と場合ではそうも行かぬもの。
(…特に、他の連中との交渉や取引では顕著だな。)
先程の店主みたいに、無口と勘違いしている例も幾らかあるが…。吐息を漏らす。
そちらの情報も折を見てそろそろ集めるべきか?最優先は人体実験や人身売買の組織の情報と根絶だが。
■狭間在処 > この後の危急の予定も無い事だし、ちょっと幾つかそれっぽい物がありそうな店でも巡ってみようか。
このまま、スラムにある寝床に一直線に戻るのも良いが方針を転換。
そのまま、暫くは大通りを中心に幾つか心当たりのある店などを巡ったが、結局この日は成果が無かったという。
ご案内:「落第街大通り」から狭間在処さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 落第街の大通りに、バイト明けの雨見風菜。
「最近の落第街、争いが起こったり検問がはられたりと物騒ですねぇ……」
困ったかのように独りごちてるがそもそも治安が悪い地区だということを忘れている。
まだこの近辺は治安はマシなものの……とはいえ、手酷い目にあってないので理解していない面はある。
「……うーん。
なんというか、素直に帰る気にはなれませんねぇ」
こんな場所に無縁そうな清楚な風体で、そんなことを独りごちる。
■雨見風菜 > 「……中古品のS-Wingを置いてるお店、ないでしょうか」
言って、大通りの店を当たり始める。
■雨見風菜 > 無論、そう簡単に見つかるものではない。
そもそも、ここで探すこと自体が無謀か。
違法改造や不良品といった代物すら並びかねないと言うのに。
「……なかなかないですねぇ」
ここが落第街だということを理解してないのか忘れたのか、マイペースに振る舞っている。
■雨見風菜 > 結局の所。
幸か不幸かS-Wingを取り扱う店には行き当たらず。
空腹の腹の音で落第街をあとにする風菜であった。
ご案内:「落第街大通り」から雨見風菜さんが去りました。