2021/03/21 のログ
ご案内:「落第街大通り」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
落第街の物流を統制してから、貧困層にはちらほらと影響が出る様になったらしい。
医薬品や食料品を此の街で買うには、今迄以上の鐘が必要になる。
果てしなく高額になったり、手の届かない値段になったという訳では無い。
ただ、そう。貧しい者の命が維持されにくくなるには十分。

「……浮浪者の姿は増えても行き倒れの死体が激増した訳でも無い。
死ぬまでに何らかの支援が間に合っているのか。
死体を持ち去る様な連中がいるのか。
前者であってくれれば、気が楽ではあるが…」

そんな落第街を視察する様に闊歩する少年。
異形を引き連れていないとはいえ、風紀委員――特務広報部である事を示す腕章をつけた少年に
手を出そうとする住民はいないのだろう。
今のところは、であるが。

神代理央 >  
栄養失調かそれとも病気か。
そこいらの軒下に座り込む者の数は増えた様な気はするが、死体が多いというわけでもない。
商店らしきものも営業はしている様子。まあ、完全に物流を止めた訳でも無いので
こんなものかな、と思わなくもない。

「かといって、此れ以上締め上げてもな…」

統制を良い事に物資を集めて荒稼ぎしようとする違反部活は順調に『処理』が進んでいる。
しかし、鞭の後には飴も必要だろう。また住民に支援物資を配る段取りも取らなければならない。

(…貧すれば鈍する、とは言うが…)

其処は、落第街も表も大差無いのだろう。
怨嗟の視線を浴びながら、涼し気な顔で散歩じみた視察は続く。

神代理央 >  
「…まあ、おいおい考えれば良い事か」

小さく溜息を吐き出して、少年は落第街からのんびりと立ち去るのだろう。

ご案内:「落第街大通り」から神代理央さんが去りました。