2021/10/18 のログ
ご案内:「落第街」にモノ・クロさんが現れました。
モノ・クロ > ここは、以前怪異の大騒動があった場所の一区画。

救護活動があったものの立地的に手が入っていない場所。

そこにある違反部活の拠点『であった』場所に、一つの影が蠢いていた。

「やりすぎた…モノの、バカタレ…」

ぐったりと、疲れたように椅子に座り込むような所作をしている。左の異形の目も心なしかどんよりしている。

モノ・クロ > 「…取り敢えず、ここに辿り着けただけで、僥倖、というべきなんだろうな…」
モノとクロは、呪術、つまりは呪いを駆使して活動している。

意志の力さえあれば無限の力を引き出せるが…当然、呪いは呪いなのだ。

人を呪わば穴二つ。その呪いによってクロは今縛られたような状態なのであった。

「ああなった、モノ、止めるの…難しいんだよな…全く…」

ため息をつきながら、愚痴を零す。モノは意志の力が強くはあるが、反動を気にしない…というより無視している所がある。

呪いの対価を呪いで押さえつけているようなものだ。

つまるところ、彼女が暴れまわった後は大抵クロが苦労することになる。
「解くの手間なんだよこれ…あいつ解りやすいから解けないってことはないけどさ…」

モノ・クロ > 「…今襲われたら、って思うとゾッとするな…」
各種呪詛は聞くとしても、攻撃や回避は全くできない。
さらに言えば視界も酷い有様な為『悪魔の瞳』が機能するかどうかも怪しい。

怪異といえどそれと共生しているモノは人間だ。つまり人間程度の耐久力しかなく、呪紋による損傷修復を含めても、モノ自身の都合で『唯の人間よりも脆い』のだ。

とは言え彼女の意志の強さは折り紙付きなので手放したくはない。自分をモノ以上に扱えるやつは居ないだろう。

「…にしたって動けなくなるまで、とは。やりすぎだろう…」

彼女の精神は兎も角、肉体にダメージが入っていないか心配になる。

モノ・クロ > 兎も角、まず足から呪いの解除にかかる。動けなければ避けようも防ぎようも、逃げようもないのだ。

呪いの構造は単純ではあるが幾重にも幾重にも重なってしまっており、単純に時間がかかってしまう。
これが呪いの解析が遅れたり不明瞭になる原因であった。

「毎回思うが、面倒くさい…」

呪いの権化であるクロがそういうのだ。意志が強い分反動も強く、周囲に影響を及ぼさないよう解くのがかなり手間なようだ。

モノ・クロ > 「…頼むから、誰も来てくれるなよ…?」
呪いを解除している間は、そちらに意識を持っていかれるため、周囲への注意が疎かになる。

正直なことを言えば、こんなところでこんなことをやっているのは想定外なのだ。

本当なら人気の無い場所でやるのが良いのだが…今回ばかりは『体が動いてくれない』。

動くために、リスクを減らすために。
リスクを負わねばならなかった。

モノ・クロ > 「………………」
めしめし、ぺきぺきと。

複雑に絡んだ呪紋が解かれていく。

集中している。油断をすればモノが吹き飛びかねない。

にしても…多い。

いつもなら終わっている解除が、終わらない。幾重にも絡んだ呪紋が、鎮座している。
いっそ切断して新しく組んだ方が早い…気がしたがどちらにせよ時間はかかるしその間は動けない。

「…全く、静かに暮らしたいもんだ…」

怪異とは思えない愚痴を零しながら、解呪に務める。

フィーナ > 「あらあら、随分な格好ですね」
コツコツと。入ってくる影が一つ。

モノと似たような出で立ちで…そして、根本的に違うもの。

「落第街で騒ぎを起こしたと思えば…こんなところにいるとは」

白髪のエルフの格好をしたスライムが、そこにいた。

モノ・クロ > 「………げ。」
会いたくない怪異上位に入る奴が、よりにもよってこんな時に。

「何の用だ。悪いが構ってはやれんぞ」
単純な火力としては無比の力を持ち…耐久力もスライム譲りの彼女だ。知恵も働くし、呪いをかけたとて呪われた部位を切り捨てられておしまいになる。

正直、今会うのは一番困る。襲われたら手も足も出ない。

フィーナ > 「いえ。貴方とやり合うのが御免被りますよ。薫が世話になったと聞きましてね…いくつか聞きたいことがあるぐらいですよ。」
フィーナとしても、彼女らと戦うことは避けるべきものだった。物理的な障壁が利かない呪いである以上、消耗戦は避けられず…単純に彼女らの呪紋は厄介極まる。触れれば魔術の制御を奪いかねないし、触れられれば体の大半を持っていかれることになる。

「薫を助けてあげたいんです。協力してくれますか?」

モノ・クロ > 「…………は?」
あれだけ利己的であった彼女が、『助けてあげたい』とのたまった。
自分以外の犠牲を厭わない彼女が。

「どういう心変わりだよ?教えるにしたって今取り込み中だ。それが終わったらで構わないか?」

フィーナ > 「そう思ったから、そう行動する。モノちゃん…でしたっけ?彼女の在り様に倣ったまでですよ」
その根源たる感情は、自分でもわからない。
それでも、そう思ったから、そう行動しようと思っただけなのだ。

「勿論待ちます。やり方を教えてくれるならそれの手伝いをしたっていいですよ?」

モノ・クロ > 「…ま、俺らはそういうもんだよな。」
怪異であるが故に。何事にも縛られず、自分の思ったことを成す。
そう思えば、彼女のかつてもそうだったのだろう。

「手伝いは御免被る。だれが手の内を明かすかってんだ」

モノ・クロ > 「はいはい、分かりました。待たせてもらいますよ」
そう言って別の椅子に腰掛け、待つこととする。

そうして、フィーナに護衛してもらいながら解呪を終えたクロから、フィーナは薫の情報を受け取ることになるだろう。

ご案内:「落第街」からモノ・クロさんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
ぷかり。

何時もの香りとは異なる、紫煙が漂う。
前評判の通りだ。随分と"物"が良い。

ぷかり。

リラックス、というよりも脱力感に近いのだろうか。
吸って、吐いて。吸って、吐いて。
それを繰り返した後は、色々と捗るのだ。
依存性がある訳でもない。無ければ苛々する、と言う事も…今のところは、ない。
ただ、吸い終わって頭が冴え渡る瞬間よりも。
こうしてくたりと脱力している間の方が、何となく好きだった。

ぷかり。

既に違反部活は業火の中。
これで今日何個目だっただろうか……とは、流石に言わない。
まだ3つ目だ。
それも、小粒なものばかり。
テロリストを戦車で引き潰すかの様に、異形の群れで押し潰しただけだ。

ぷかり。

煙草を吹かしている間だけは、血も硝煙も。嫌な臭いは全部消えてしまう。

神代理央 >  
後始末は、部下に任せよう。
この香りで、暫く仕事に集中する事が出来る。
早めに本庁に戻って、事務仕事でも進めるとしようか。

ご案内:「落第街大通り」から神代理央さんが去りました。