2021/11/10 のログ
ご案内:「落第街大通り」にセレネさんが現れました。
セレネ > 『あぁ…。』

先日の騒動の被害はどうやら甚大らしい。
以前訪れた時より大分瓦礫が増えているし、大通りを歩く人影も少ない気がする。
尤も己は詳しくはないので気のせいと言われれば異を唱えることは出来ないが。

建物の壁に背を預け、腕を組んで寄り掛かりながら疎らに通りゆく人々を眺める。
己に声を掛けてきたり、因縁をつけるような人物が居ないのは多少なり人避けの魔術を使っているから。
とはいえ本当に多少の効力、人によっては効力なぞ関係ない可能性もある。
何かに怯えているのか、やや急ぎ足にも見えるかもしれない人々を、フードの奥の蒼は静かに細められて。

セレネ > 此方側は比較的建物の被害は少ないように見える。
”人”の被害については、そも視えるものが多くて判別のつけようもないけれど。
己は表側で過ごす立場だ。こういった裏の立場がどうなろうと知った事ではないのだが。
表にまで聞こえる被害の音まで無視出来るほど無関心でもない。

『どうせやるならもっと静かにやってほしいものね。』

溜息を吐き、呟く言語は異国の言葉。
こうして来たのも、ただ被害の状況が気になっただけに過ぎない。

セレネ > 小さく咳をする。そこまで長居出来ないのがこの身体の不便な所の一つだ。
内臓が痛む。身体の節々が痛む。淀みが体内に溜まっている。
フードの下で眉を顰めるが、それは他者には分からない。

何処かから、嘆くような声が”聴こえた”気がして小さく唸り声を上げ。

『…趣味の悪い願いを届けるなんて、”私”には出来ないわね。』

他の神仏はどうか分からないが、少なくとも己はそうとは思わない。
捨てる神あれば拾う神あり、だが。
拾う神は物好きの神仏か邪神の類かもしれない。

ふるふる、と頭を数度振ってはその場から離れ、表へと戻って行くだろう。
淀みを吐き出す為、聖域に向かって歩きながら。

ご案内:「落第街大通り」からセレネさんが去りました。