2021/12/14 のログ
ご案内:「落第街大通り」に紅龍さんが現れました。
■紅龍 > 【前回までの紅龍おじさん!】
違反部活『蟠桃会』の用心棒、元軍人の紅龍は。
『斬奪怪盗ダスクスレイ』の情報を集めるために探偵の『ノア』に仕事を依頼する。
『怪盗』との遭遇を警戒する中、懐かしさを抱かせる少女『マヤ』と出会った。
『生きててよかったね』
少女の言葉が耳から離れない。
自分の命の見積もりは、殊更に誤りやすいもの。
風紀委員『芥子風菖蒲』の戦い方に眉を顰めつつ。
『生きててよかった』と思えるように、今日も過ごすのだった。
■紅龍 >
北風が吹き抜ける。
本格的な冬が近づき、冷え込み始めたって所か。
まあ、この島は大分南方だからな。
それでもだいぶ過ごしやすい冬ではあるが。
「かー、流石に何も被らねえと耳がいてえな!」
冷たい風にやられて、耳がジンジンと痛みやがる。
体はスーツの機能で寒暖に困る事はねえが、頭は意外と困るとこだ。
ヘッドギアを被ればいいんだが、この装備で顔まで隠れたら不審極まりない。
いや、ゴーグルとマスクだけ着けないってのもアリなんだが。
「でもなあ、やっぱごつい被り物になると、威圧感すげえだろうしなあ」
ナイーブなおじさんとしちゃあ、店で怖がられたり、引かれたりすんの、地味にショックなわけよ。
だから、わざわざ通りの出店で、耳を覆える少しはマシそうな被りもんを探してるわけだ。
■紅龍 >
耳当てかイヤーウォーマーでも、なんかありゃあいいんだが。
「んなしゃれたもん、この辺にゃ売ってねえか?」
薄汚れた露店を眺めてみるが、さて。
表通りなだけあって、見るからに危ないもんは売ってねえが。
ちょっとした小物から、缶詰やインスタントの食料品、後は日ごろ使うような雑貨の類まで。
なんだかんだと揃っちゃいるから、逞しいもんだ。