2022/01/09 のログ
ご案内:「違法パブ「地獄の門」」に羅刹さんが現れました。
■羅刹 > 表裏問わず、組織の役割として頭が積極的に動くのはあまり推奨されない
そう持論を持っている男は一人、地獄の門と呼ばれる店のカウンターで一人、酒を煽っている
ようやく、根城としている地域の最低限のインフラが戻り始めたことで少しの間休息できる時間が出来た
ただし、アジトで飲んでいてはようやく一作業終えた組織員達の士気を削ぎかねない
命令はしっかりと。そして、休息させる時は心身ともに休ませる
それで個々の気力を回復させなければ、勢力で負けている相手に対抗することなどできない
「テキーラ。マタドール」
カウンターに付けば、短く注文を告げる
少し考え事もあったため、長く飲めるロングカクテル
酒に極端に弱いわけではないが、気分だ
軽く頷くだけであり、声を発さない店主と…雰囲気を邪魔しない程度のBGM
それらがあれば、十分だ
摘発だの、敵対組織に絡まれる可能性も無くは無いが
それでも、この場所は殺人禁止という法を置くことで争いが起きにくくなっている
少しでも考えが及ぶ者なら、酒の勢いで相手を殺してしまった…などという事故が起きるリスクが理解できるだろう
酒が全く効かない存在など居れば、また別ではあるだろうが
「………………………」
出された氷入りのカクテルのグラスを静かに傾け
サングラスを外し、カウンターに腕をつき、ボトルを眺めながら
男は、ゆるりと思考を回している
■羅刹 > グラスが半分ほど空いた
バーテンダーは何も言わずにドライフルーツをカウンターに置く
様子を見て、口の中に入れるものを出してきたのだろう
「――――………………………」
武器は問題なかった
だが、その武器が問題なかったからこそ利用された
吸収能力とでも言うべきか
兵器を堕とす火力を出そうとすればそれを奪われる
ならば、どれだけ奪えるのかを知るべきだ
情報を得て、またその対策を考えればいい
問題はその度にこちらの力がもまた削がれることだが…情報を得、動くためには傷もある程度は許容が必要だろう
人員を潜り込ませるのにもリスクが高い
懐柔されればそのまま敵にもなる
さて、どうしたものか、と
甘さと辛さが合わさった酒を飲む
■羅刹 > グラスが空になった頃
思案がまとまったか、支払いをして
歓楽街ではなく、落第街へと、男は消えていった
ご案内:「違法パブ「地獄の門」」から羅刹さんが去りました。