2022/03/02 のログ
アルサス・マリタイムス > 巨女はぐいと腕を伸ばし、すっかり小さくなった相手を見る。
怯えた表情でこちらを見る元チンピラは、身長140センチ程度の愛らしい少女に変わり果てていた。

「服が可愛くない~!」
つい数分前までチンピラだった男なので、当たり前である。
相手を掴んだまま、魔力を相手の服に伝播させる。
これ以上何をされるのかと、チンピラの…少女の顔が恐怖に歪んだ。

全身をするすると這う魔力の腕が、衣服を構成する布をほどき、編み直し、染め上げていく。
チンピラがかっこよく着こなしていた衣装はあっという間に再構築され、人生で一生着ないであろう衣装へと作り直されていく。
真っ白いタイツに赤い革靴、フリルをたっぷりとあしらった柔らか桃色のワンピースと、その内側にはふんわりさを演出するためのパニエ。
レースの手袋に、頭にはヘッドドレス…。  リアルタイムに自分の姿が、衣装が強制的に書き換えられていく恐怖に、チンピラはただ怯えることしかできなかった。

巨女は魔法の維持を終え、素敵な人形のような衣装を着せられた少女を持ち上げて出来栄えを確認する。
「うーーーーーん……可愛い!!」
そのまま再度胸元にぎゅっと抱き寄せられても、ぐったりと脱力したままチンピラは答えなかった。
肉体を変えられ、衣装を変えられ、膂力でも巨女にかなわず…すっかり心が折れてしまったのだ。

「やっぱりちっちゃくて可愛いのはすごーくいいねー。 じゃあ、お家でもっともっと”可愛く”してあげるねー。」
少女は声を上げようとするも、巨大な胸に押し付けられているせいで、くぐもった声にしかならなかった。
巨女は小脇に処女を抱え、満足げな表情でそのまま落第街の裏路地へと消えていくのであった。

ご案内:「落第街大通り」からアルサス・マリタイムスさんが去りました。