2022/04/07 のログ
ご案内:「落第街大通り」に八坂 良彦さんが現れました。
■八坂 良彦 > 色々とあって、ふらふらと歩いていて、気づいたら普段歩いている道と違う場所。
周りを見渡して、首を傾げた後で、あぁ、と納得する。
「此処落第街の大通りか…見覚えない訳だ」
風紀委員の活動で近くに来たことも、踏み込んだ事もあるが、ゆっくり歩くのは恐らく初めてで。
周りの気配や空気から落第街とあたりを付ける。
「まぁ、いいか今は活動中じゃないし」
とはいえ、ぱっと見でいえば10歳くらいの子供が歩いているような状況、風紀として踏み込むときとは違う意味で目立っている気がする。
それを気にして縮こまるほどの精神構造はしておらず、そのま周りを見ながら歩いていく。
ご案内:「落第街大通り」にロベリアさんが現れました。
■八坂 良彦 > あまり来ないけど、色々あるんだな、とそんな事を考えながら、すたすたと歩く。
歩幅が小さいので、歩く動きは軽い駆け足の様な時もあり。
その分人によっては記憶に残るかもしれず。
「普段は、違う方から見てるからこう歩くのは新鮮だな」
そうして、途中適当に見つけた怪しげな商店の前にあったベンチへと腰かけて。
脚をふらふらさせながら、リュックサックを腕に持ち、水筒を取り出すと。
付属している小さなコップで、中身を飲んで。
はぁ、と息を吐いてぼー、と上を見上げる。
■ロベリア > 商店の横、細い路地の方からガタゴトと物音がした。
野良猫が残飯でも漁っているのかと思いきや……次の瞬間、
そこから飛び出してきたのは、たい焼きを咥えた少女。
「よっ、ふぉ……ここまで来れば大丈夫だろう」
歩道に着地し、咥えていたたい焼きを手に持って一息ついた少女の外見は、一目で異邦人と分かる風貌をしている。
少女はさっと周囲を見回し、手頃なベンチを認めると、先客がいるのも構わず隣にどかりと腰掛けた。
並んでみると背丈は大差無い───むしろ、少女の方がさらに小さい。
■八坂 良彦 > 路地からのガタゴトという音に、一瞬警戒した様子を見せ、直ぐに動けるように体が緊張を見せる。
そうして、視線を路地に送っていると。
飛び出ししてきたのは、少女…たい焼きを咥えており、独特な瞳の色を持っている所迄しっかりと見て。
「おおっと、いきなり誰だってか…此処までくればって、何かに追われてたのか?」
少女の言葉に、首を傾げ、思わず聞くように呟いて。
そして、隣に腰掛ける少女の方を見て、あ、異邦人なのかと、瞳の色などにも納得し。
そして、さっと頭の先から足先まで目測して、自分より小さいのでは、と思いながら。
この島では数少ない、そんな相手に会えた事に少し、喜びの感情を見せる。
■ロベリア > 「今しがた、たい焼き屋の店主をまいてきたところだ。
ククク……この落第街に店をかまえることの意味を知らんらしい」
あなたの問いかけに対し、戦利品を眼前に掲げて悪そうな笑みを浮かべた。
「ワレはロベリア、いずれ魔界をすべるものだ。
きたるべき時のため、今はこうして力をたくわえている……はむっ」
まだ温かさの残るそれを再び口へ運び、頭から齧り付く。
外側はサクサク、中はモチッとした生地の中身は王道の粒あん。
「んふ~♪」
大きく一口頬張って、ご満悦だ。
座ると地面につかない両脚や、羽根と尻尾を上機嫌に揺らしながら食べ進める。
途中、あなたの視線に気付いて目だけをそちらへ向けた。
「……なんだ? やらんぞ?」
これはワレのだからな、と食べかけのたい焼きを庇いながら。
■八坂 良彦 > 「要するにたい焼きを強奪してた、と?
その店主さんが少し気の毒だなぁ」
とはいえ、今は風紀委員として活動中でもなく、今その店主も来る様子もない。
現行犯でもないので、軽くはぁ、と息を吐いて、店主の不幸に対し、苦笑して。
「ロベリアね…魔界って、そういう世界から来たのか。
あ、俺は八坂良彦、名前はよしひこのほうな」
少女の言葉に、ふむと腕を組みながら頷いて、名乗られたので自分も名乗って。
少女が口へ運ぶ、たい焼きに視線を移す。
機嫌良さそうに、ぱくつく少女の様子。
自分と同じように地面につかない脚をを揺らし、自分にはない羽と尻尾を揺らす様子に。
嬉しいとあんな感じになるのか、と何処か的外れな考えを浮かべ。
「あぁ、いや流石に女の子の食べてるものをくれとは言わないぞ、あと。
自分の食う物くらいは、持ちあるってるし」
持っていたリュックサックを開けると、甘い匂いが薄っすらと漂って。
少年の手が中から取り出すのは、紙袋、その中から出したのはシンプルなオールドファッションドーナツ。
「むしろ、たらなければ、たべるか?」
紙袋にはドーナツが数個入っている様子で、そんな風に聞いてくる。
■ロベリア > 「こんなこと、落第街ではよくあることだろう。
売り上げごともって行かなかっただけありがたいと思ってほしいくらいだ」
悪びれる様子もなく言ってのける。
これでも弁えてますと言わんばかりの開き直りっぷりだ。
彼女による食い逃げの被害に遭った店も一軒や二軒ではないのだろう。
「む……うまそうだな。たい焼きといい勝負だ。
もらえる物はエンリョなくもらう主義だからな」
本当に無遠慮に紙袋へと手を突っ込んでドーナツを一つ手に取りながら、
今度は少女の方からあなたの容姿を観察してくる。
「ヨシヒコこそ、こんな場所でなにをしていたのだ?
ここはキサマのような子供が来るようなところじゃないぞ」
容姿に関しては完全にブーメランであり、
何より見た目相応の年齢と勘違いしたがゆえの発言である。
■八坂 良彦 > 「まぁ、良く聞く話の一個なんだろうな。
其処迄したら、店主も何処までも追ってきそうだけど」
確かに色々と問題もあり、突っ込みどころも満載の発言ではあるが。
少なくとも今あったばかりの少女がこれまで何度も食い逃げをしていそうだと思えても。
今の自分はここで散歩する一人の人間であり、この区画ではそれがある意味で普通なのだろうと、その位の柔軟性は持ち合わせており。
「あぁ、原価で考えるとかなり安いし、遠慮はしなくて良いぞ。
というか、たい焼きはプロの人が売ってたんだろう、それといい勝負と言われると、少し嬉しいな」
少女が取った後で、自分もドーナツをとって口へ含んで、うむ、と頷く。
売り物と比べて貰えることには、嬉しそうに微笑んで。
「…んっ、んー…………あぁ、いや俺は17歳で学園の二年、なんだけど、な。
まぁ、あんまりそうは見られないんだけども」
少女の子供という言葉に、一瞬固まり、何かを暫く考え、大きく息を吐いた後で。
すこし口元をひくつかせながら、自分の年齢を告げてみる。
「それでいったら今ロベリアが言った言葉を、まんま返したいんだが」
そういって、少女をみて、苦笑して言い返す。
■ロベリア > 「大きな悪事ほどエネルギーはたまりやすいが、
あまりコトを大きくすると厄介なものに目をつけられてしまうからな。
小さなことからコツコツとつみ重ねていくのだ」
学園は無断欠席の常習犯だぞ、と自慢にならない自慢をする彼女は、
どうも重ねた悪行に応じて悪魔としての力が高まるようだ。
このペースでは脅威と化すまでに何年かかるか分からないが……
「んむ? なぜキサマがうれしそうなのだ?」
ドーナツを食みながら首を傾げた。
このドーナツもどこかの店で売っているもので、自分と違って馬鹿正直に金を払って買ったんだろうと思っている。
味に関しては、あまり拘らないということを抜きにしても、全く違和感を覚えなかった。
「なんだ、ワレより年上だったのか。
よく公園で遊んでやっている子供たちくらいの歳かと思ったぞ」
公園───というのは、常世公園のことだ。
主に幼稚園~小学校低学年の親子連れが利用することが多い。
つまり、そのくらいに見えていたということである。
「だからって、キサマら人間と同じにするな!
ワレが本気をだせば、キサマらなんぞちょちょいのちょいだぞ。
身体も大きくなるし……ぼん、きゅっ、ぼんだ!」
食べカスがこぼれるのも憚らずに声を張り上げ、
両手を使ってこのくらい、と胸の前でスイカ大の球を描いてみせた。
■八坂 良彦 > 「ん、てことは学園生なのか!?
悪事、悪事ねぇ…魔界って所がそういう所なのか、ロベリアの種族的になのか?
コツコツ積み重ねるのは賛成だけど」
無断欠席の常習犯と聞いて、学園生だったのかと驚き。
エネルギーがと言われて、世界的な問題か種族的なのか、首を傾げて。
地道にコツコツは、自分も同じ考えなので、賛同しつつ、悪事でってのはどうなんだ、と肩を竦める。
「ん…あぁ、それ俺が作ったドーナツだからな、売り物に勘違いされるなら、上出来だろう、ってな」
少女が食べるドーナツは、少年が手作りしたもので。
基本自炊をしている中、菓子作りは趣味が高じて、そこそこの腕前らしく。
少なくとも、売り物のたい焼きとそん色がないと言われれば、それは嬉しく。
「というかロベリアが何歳か判らないけどな、俺には。
あー…私服で通ると偶に遊びに誘われるけど、さぁ。
んで、さっきのに繋がるけど、俺的にはその誘ってくる子達と同じくらいの年齢かと思った」
異邦人の年齢は外見で判別できず、今の状態でいうなら10代前半にしか見えず。
少年から見れば、少女も公園の子達と同じくらいに見え。
「はぁ、いや、とりあえずだな」
少女をもう一度頭から、足先まで見て、苦笑しながら。
「本気をと言われても、それをはいそうですかと信じられるかといえば。
すまないんだが、微妙かな」
食べかすが飛んでくるのを、片手で庇いながら。
胸の前で描く、少女の手を見て、首を傾げ、微妙かなという、声には疑惑が含まれて聞こえる。
■ロベリア > 「そうだぞ。なんなら家は異邦人街だ」
意外にも正規の手続きを経て、生徒として所属しているらしい。
これも軽犯罪を繰り返すのと同じで、不法入島の方が悪事としては大きいが生活に支障を来すためだ。
実際のところは話がややこしくて面倒だったので担当者に丸投げした結果なのだが。
異邦人という立場上、無断欠席に関しては仕方なく目を瞑ってもらっている現状である。
「ワレはかつて魔界を統べた大悪魔の末えいでな。
魔界では悪こそが正義、つまり悪いことをするものほどエラい!
そして、悪のエネルギーを消費することでワレは一時的に大悪魔の血をカイホウすることができるのだ!」
半信半疑といった様子のあなたにムッとして。
証拠を見せてやる、と勢いよくベンチから降りて立ち上がった。
「キサマのドーナツ作りのウデにめんじて、特別に見せてやろう。
一瞬しかやらんからな。目をはなすんじゃないぞ!」
そこに関しては素直に感心したのもあり、建前として述べつつ───
(続きます)
■ロベリア > 「───大悪魔・限定解除(ディアボロス・オーバーロード)ッ!」
■ロベリア > そう高らかに叫んだ直後、少女の足下から噴き出した闇が全身を覆う。
道行く人々が何事かと足を止め視線を向ける中、闇は膨れ上がり、
ふた回りほど大きくなったところで霧散した。
ぶわっ、と一瞬の風圧が通りを駆け抜け、その中心……
先程まで少女がいた場所では、ドレス姿の女悪魔が腕組みをしながら不敵な笑みを浮かべている。
■八坂 良彦 > 「異邦人街てことは此処にいるのは、出かけてきてる感じか」
性器の手続きで入学している事は驚きではあるが他にもいる訳で。
無断欠席という所に、うーむと、首を捻りながら。
風紀に相談もないという事は、何らかの理由があるのだろうと、納得し。
「大、悪魔……所謂、人間をそそのかして、的な?
いわれれば、翼と尻尾はそれっぽいけど。
悪のエネルギーが、悪事で溜まる、で、解放?」
少女の言葉に、首を傾げ、勢いよくベンチから降りて立ち上がる姿を目で追いかけて。
「あぁ、うん…特別にって言うなら見せて貰うけ、ど」
そうして、少女が大音声で叫び、闇が目の前の少女を覆い隠すのを、驚いて見つめ。
膨れ上がる気配に、ベンチを飛び降り、思わず構えを取りながら。
闇が霧散し、その後に現れる、ドレスを着た女性の姿を見て、目を見開く。
「はぁ?…いや、まてさっきまでと気配の感覚が…いやほぼ同じか、でも別人にしか見えないんだが。
ロベリア、であってるのか、別人とかじゃないのか?」
思わず、闇の中誰かに入れ替わってないか、と問いかける。
それほどまでに力の桁が変わっていると感じられるが、大元の気配は先ほどと変わっていない感じもして、別人では?、と疑問形で、問いかける。
見せつけるという意味では、大成功といえるだろう、少年はその気配に驚いて、一瞬とは言え戦闘態勢に入ってしまっているのし、そのドレスに包まれた肢体に見入ってしまっているのだから。
■ロベリア > 「ククク、驚いているな。まぁ無理もない───」
変わったのは姿だけではない。
声も艶を帯び、同時に形容しがたい威圧感を発している。
まるで別人のよう……そう思えたのも束の間。
「これが我の本気、大悪魔ロベリア様の姿だ!
ひれ伏してドーナツをもっと捧げるがいい人間よ!」
勝ち誇ったように牙を見せて笑う様は、紛れもなくロベリア本人だ。
大きくなっても中身の方はあまり変わっていないらしい。
ちなみに、胸は予告通りのスイカ級。
組んだ腕の上でこぼれ落ちそうになっている。
■八坂 良彦 > 「あぁ、いや…流石に予想外だった。
あと、すまん…無意識に構えてたわ」
艶のある声で、言われ、構えを解いて女性に対して答える。
力の桁も、この感覚も全く変わりどうするか、と思った所で。
「……いや、そこでそっちにいくのか。
力の格はあがったけど、性格はかわってない、んだな。
はぁ、まぁいいけど…ほら、せっかくだから、こっちもどうぞ」
紙袋に残ったドーナツを袋ごと渡しながら、リュックサックを探ると。
ラップに何重にもくるまれた、マフィンも数個差し出してくる、事情があってそうしてあったもので。
中身は、チョコチップの入ったマフィン、それが数個。
「…というか、その格好になると、そのままなのかロベリア?
周りの視線もなんだが、俺も視線何処にすればいいか、という状況なんだけど」
外見的には10歳程度にしか見えなくても、実際に思春期まっただ中の17歳、何度も大きな胸、布に覆われていない場所などに視線が吸い寄せられ、それをぐいっと横にずらすのを繰り返す。
悪事をではなく、欲望を力にだったなら、今この場でかなり力を得ていただろう。
■ロベリア > 「彼我の力量差を瞬時に見極め、身構える。
貴様も相当な鍛錬を積んできた証左だ。恥じ入ることはない」
性格はともかく、難しい言い回しができる程度には知能も上がっている。
悪魔らしく慢心しているが、見かけ以上に隙がない。
「当たり前だろう。我は我だからな。
もちろん、貰える物は貰える主義なのも変わらずだ」
差し出されたマフィンを受け取って、鋭い爪でラップを裂いた。
包装を外し、一個丸ごと口の中へと放り込む。
はしたない食べ方と艶やかな唇の対比が絶妙だ。
「むぐむぐ……いや、すぐに戻る。
この姿を維持するのは些か疲れるからな。
貴様のその反応が見られただけで我は満足だ」
視線の動きに気付いてくつくつと喉を鳴らし、愉悦の笑みを浮かべた。
マフィンを嚥下し、指先を軽く舐めたところで再び闇が彼女を包み込む。
今度はみるみる縮んでいき……
ぽん! と可愛げのある音を立てて元の小柄な姿に戻った。
■八坂 良彦 > 「そうか、そう言て貰えるとありがたい。
しかし、これ闇の魔力か、凄いな」
魔力にかんしては素養がない少年に感じさせるのだ、その力のほどはすさまじく。
そんななか、少女の言葉に、なるほどとうなずく。
「ロベリアは、ロベリアか、そうなんだろうな。
出したからには、遠慮しないでどうぞ」
女性の口へ消える、マフィンを見やり、何故か少し喉を鳴らしながら。少し頬を染める。
自分が作った物を食べて貰えるのはある意味で嬉しく、楽しくも感じる。
「そうなのか、俺の為にその姿見せてくれて。
そうだな、礼をいうよロベリア。
はは、凄くおどろいたからなぁ」
そうしているうちに、少女が闇に包まれて。
ポンという音とともに、元の姿に戻ると、思わず、手を伸ばして、赤い髪を撫でようと手を伸ばす。
礼とともに、外見にあわせ、頭を撫でようと自然と動いた様子だった。