2022/10/01 のログ
ご案内:「落第街-施療院」にマルレーネさんが現れました。
マルレーネ > シスター・マルレーネ。
こことは少し違う世界からやってきた修道女。
いろいろなんやかんやあって、物心ついた時から一人で旅をして、一人で働いて、一人で戦った女。
力が強く、タフであり、文句とボヤきはあれど不屈の精神を持つ女。
どのくらいかと言えば、異世界にも一人でやってきてしまったのだが、それはそれ、って言えるくらい。

「……よ、っと。」

そんな女は、今日も一人で小さな木造施設の窓を拭いていた。

マルレーネ > 「ふー………。しばらく来ないともう廃墟みたいになりますね。窓が割れてないのが救いですけど。」

雑巾をバケツに入れて、汗を拭う。
金色の髪はちょっと煤けて、修道服も汗だくだ。っていうかこの生地年中使う割に分厚いんですけど。
涼しくなってきたと思ったらとっても暑いのおかしくないですかね。
ええわかってますとも、これもまた試練と言うのでしょう。試練とか多すぎませんかね。

はー、とため息をつきながらバケツを持ち上げる。

彼女の信じる神は、この世界には概念すら存在しない。
でも、やっぱり彼女にはこれしかない。
それを手放してしまうと、自分であるという寄る辺すらなくなってしまいそうで、世界で一人の信徒であり続けることにした。特に何もしないし、祈りを捧げるくらいだけれども。

マルレーネ > この施療院は、彼女の自己満足。
此方の世界でも信心を失わぬように彼女が自分自身で考えたもの。
家を失った人や、医者にかかるお金が無い人、薬物から脱却しようとしている人を支援する小さな施設。
お金はそんなに豊かではないが、それはそれ。

「………盗む人はおおよそ怒ったから、まあ、……流石にもう大丈夫でしょうか。」

お金になりそうな高い薬はいつも持ち歩いているし、それ以外の時間帯の襲撃ではいくばくかの包帯しか手に入らない。
流石にもう盗みに入る人もいないだろう。

「今日はピークは終わりましたし、こんなところですかね。」

ん-、っと伸びをする。日はもうそろそろ暮れてしまいそうだ。

マルレーネ > ………ぽやん、と空を見る。
彼女は時々、こうやって何を考えているか分からない顔で空を見る。
その時に、どこに彼女の心があるのかを知る者はあんまりいない。

ご案内:「落第街-施療院」からマルレーネさんが去りました。