2023/02/04 のログ
シェン・トゥアール > 「まあそういうことさ。 ここは治安がいい……。 俺は好きだよ。
 食いっぷりがいいヤツのことも好きだね。 セットをもう2つ追加だ! お茶もな!」
元気よく食べてくれる相手に満足げに頷いてから、店員に声をかける。

驚いた様子の相手を見て、にやにやと笑いながらチャイナドレスの裾をそっとつまみ上げた。
「いや、これは別に探偵の必須スキルではない。 意地悪をしたつもりはないが、
 男はだいたいこれに反応するんでな。 風紀委員でも男子ってことで助かるよ。」
わざとらしくぱっと裾から手を離して、改めてお箸を持ち直した。
「着ぐるみ、乗り物…そうだな。 そういった感じに近いと思う。 んで、だ。
 この身体は『ガラテア再現部』制作の逸品なんだ。 
 この世界に来てボロボロの義体を使ってできる限り直してくれたとはいうが、
 まあ…見た目は9割彼らの趣味だよ。 ただ、悪い義体じゃあない。」
ガラテア…神話におけるピグマリオンの、妻、”人形だったもの”の名。
その名を冠する部活に拾われたからには、こういった外見になるのもむべなるかなである。

「組織に属しているとそういうところは不便だよな。 フリーはフリーで楽じゃあないけども…。
 おお、協力! なんて素晴らしい言葉だ! 恩人に協力できるなんて千載一遇、やらいでかよ!」
まかせてくれと言わんばかりにどんと自分の胸を叩く。
「俺が提供できる情報はなんでもするよ。 盟友の頼みとあらば、たとえ火の中水の中だ!」
協力できるのが誇らしいと言わんばかりの嬉しそうな顔で答え、ぐっと拳を握ってみせた。

飛鷹与一 > 「俺としては、風紀という立場もあるのでこういう事を表立って言うのはアレですけど…この街は好きです。
まぁ、結構取り締まり等をする側なんでどの口がほざいてるんだ?みたいに聞こえるかもしれませんけど。」

苦笑いと共に肩を竦める。例え、少年自身はこの街を好きでいても、風紀という立場などはそうはいかない。
勿論、臨機応変に立ち回るのは大事であり大前提ではあるとはいえ、だ。
あと、ニヤニヤ笑ってチャイナドレスの裾を摘み上げる仕草に慌てて視線を逸らす。
別にチェリーボーイではないし、そういう経験もそれなりに積んでいるが、かといって慣れるかどうかは別だ。

「…まぁ、俺も一応は健全男子ですし、その手の”経験”が無い訳でもないですしね…って、すみません食事の席で。」

ハッ!?と、我に返りつつ。むしろ、彼女は精神は男性なのだから、欲情したら性癖的にあかんと彼自身は思っている。
そういう倒錯したような趣味は少年は無い…と、思いたいが実際は未知数だ。

「……ガラテア再現部…何か、名前だけはちらっと聞いた事があるような、無いような…。
…成程、人形だったもの―ーそれの再現。つまり、如何に”人に近づけるか”…とか、そんな研究テーマがありそうだなぁ。」

成程、と頷きつつもこちらからの提案に即答と言うか快諾されて、思わずきょとんとした表情で。

「そ、即答ですね…唐突な提案でしたから、もうちょっと悩んだり断ってくれても良かったんですが…。
えーと、じゃああくまで個人的な協力関係という感じで。あと、友人としてもよろしくお願いします。」

と、律儀にぺこりと頭を下げて。ただ、火の中水の中には苦笑を浮かべて。

「シェンさんが手練れなのは何となく分かりますけど、あまり無茶しすぎないで下さいよ。
逆に、俺からもシェンさんが欲しい情報がもしあったら可能な範囲で提供します。」

と、そこまで口にしてから思い出したように取り出したのは携帯端末だ。

「えーと、シェンさん端末か、もしくはその義体にそういう機能あったりしますか?
一応、連絡先を互いに交換しておいたほうがいいかな、と。」

シェン・トゥアール > 「清流に住む魚もいれば、沼に住む魚もいる。 生息地ってのがあるんだよ。
 特に俺みたいな異邦人は、この世界の社会なりに慣れない場合もある。
 そうなると、やっぱり学生区よりも…こっちのほうがいい。」
髪を手で抑えつつ、もう片方の手でレンゲを持ち、小籠包を噛み破ってスープを啜る。
ちろりと唇を舐めてから、相手の言葉にぐっと親指を立てた。
「なに、俺も男だ。 気にすることはない。 それに最初に仕掛けたのは俺だからな。」

部活についての言及に、うむ、としっかりと頷いてみせた。
「そうだ。 ガラテア再現部は、”機械を人間にする”…人間と同等なレベルにまで、
 ソフト・ハード面を磨き上げるということを目標にしている。それも女の子の形でな。
 情念がこもってるだけに腕だけはある連中だよ。 この義体が証拠だ。
 …まあ、変な奴らなのは間違いないが。」

「水臭いことを言うなよ! 同じ敵を相手にした相手を朋友と呼ばずになんと呼ぶんだ?
 ぜひよろしく頼む! なに、無茶もしないさ、俺だって自分が大事だからな。」

もう一度お茶を掲げて乾杯したところで、相手の問いかけに小首を傾げた。
「義体に? ああ、そりゃあえっちな機能はついてるが……。 、連絡先の話か。
 うん。 端末ならこれがある。 連絡先交換だな、よしよし。」
えいえい、と端末を捜査して、お互いの連絡先を共有する。

飛鷹与一 > 「まぁ、誰も彼もが学園生活とか平和な生活に適応できる訳ではないですし、そういうのより刺激的な生活を好む人も多いですからね。」

風紀と言う職業柄、その手のニンゲンはそれなりに見て来たので何となく分かる。
点心は全て平らげつつ、お茶もちびちびと飲みながら「…あぁ、男性の心理は同じ男性が一番分かるって奴ですね…。」と、苦笑い。
まぁ、実際男子の方が同じ男子がグッと来る仕草とかそういうのは詳しい気がする。

「…機械で人体を再現するのと、その再現が女子である事、というのが至上命題という感じですかね。
情念が篭っていて、更に技術に裏打ちされているのが末恐ろしいと言いますか…あ、やっぱり変人多いんですね…。」

うん、むしろ真っ当な人は少ない気がしていたから。
その代わり、今、目の前にあるガラテア製幼女ボディはかなりの再現度と言えるだろう。
勿論、人に近づけるならまだまだ質感や機能など、色々調整も必要なのだろうが。

「あ、ハイこちらこそよろしくお願いしま――エッチな機能…!?」

連絡先を交換しようとしつつも、そこは反応してしまう健全男子であった。仕方ないね。
ともあれ、我に返ってごほん!と咳払いをしつつ連絡先を交換しておこう。ぽちっと。

「…よし、これで気軽に情報交換したり待ち合わせ等が出来ますね。……シェンさんはこの後は?」

ふと、店内にあった時計に視線を向けつつ。そろそろ一度戻るべきかなぁ、と思いつつ。
まぁ、もうちょっと少女探偵と語らいをしたい気持ちもあるのだが、あまり長話に付き合わせる訳にもいかない。

(…流石にマンションの部屋に連れ込む…違う!言い方!!…兎も角、それはいかんし)

シェン・トゥアール > 「まあそれもある。 それに人間、住み慣れた環境が一番いいのさ。
 …男の心理は男がよくわかる。それに身体のこともな。」
いたずらっぽい笑みを浮かべてから、すました表情でお茶を飲む。

「そういうことだな。 機械に”女”としての機能をすべてもたせるのも難しいし、
 その上で人間に並ばせるってのも難しい。 どんな執念を持ってやってるのかわからんよ。
 変なやつは多いよ。 メンテナンスに行くたびに、知らない武装と衣装を揃えて待ってるんだから…」
軽く目を閉じ、”いつもの光景”を思い浮かべてなんともいえない表情担った。
色々あるのだ。メンテナンスのたびに。

「エッチな機能ぐらいあるさ。 ”ガラテア再現部”のお墨付きのボディだからな!
 連絡先はこれでよし、と…。 このあとは、そうだなあ、どうするかな…。
 河岸を変えるか、それともデートでもするか? この辺の案内もできるし、
 探偵事務所で休んでいってもいいぞ。」
お茶も点心も全部なくなったことを確認すると、お金をテーブルに置いて立ち上がる。
ぐっと身体を伸ばしてから身震いして、相手に問いかけた。

飛鷹与一 > 「…冷静に考えたら、体が女子で精神が男子って、その逆もそうかもですけどある意味で最強なんでは…?」

究極の”エンジョイ勢”の一種な気がしてきた。
まぁ、彼女が自然体でありのままの今の自分を肯定しているのも大きいが。

「…武装はまだいいとして、衣装もですか…その布面積が際どいチャイナ服も製作者の趣味なんですね…。」

思わずボソリ。いや、シェンさんの趣味ではない…のか?多分違うかもしれないが、そうだとしてもそれはそれ。
製作者がそもそも衣装を用意しているなら、矢張り製作者のフェチ的なアレだろう。
「…と、いうかそのウサギの耳も高性能そうですけど、半ば趣味入ってますよね製作者の…」と、追加でぼそり。

「…そっち方面にも抜かりなし…と。これでいずれ子供とか作れるようになってしまったらヤバいですね…。
…そうですね、じゃあちょっとブラついてから軽くシェンさんの探偵事務所にお邪魔してから帰ります。」

少し気分転換したいのもあるし、彼女の職場を見ておきたい気持ちもあるので。
お勘定は結局、彼女の奢りになってしまったのが申し訳ないなぁ、と。

「じゃあ、取り敢えず軽くブラつきつつ、事務所まで案内お願いします、シェンさん。」

と、笑顔でそう述べてから二人でブラリと歩き出そう。

シェン・トゥアール > 「イェーイイェイイェイ」
”最強”のダブルピースである。 ご満悦の表情だった。

「武装なり衣装なり、全部そこ製なんだ。 このコートもね。
 この耳だって、見てくれは普通だけど複合センサになってるんだ。
 …兎モチーフなのは、まあなんか理由があるんだろう。
 よし、じゃあちょっとぶらっと行こっか、おにーさん♡ そんじゃあデートにしゅっぱーつ♡」
立ち上がってから、相手の腕に抱きつくようにして身体をぐりぐり押し付ける。
そのまま二人でお店を出て、落第街の案内ついでに事務所に向かうのでありました。

ご案内:「落第街大通り」から飛鷹与一さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」からシェン・トゥアールさんが去りました。