2019/02/04 のログ
■蛭谷エル > 「屋上からの侵入は想定外だった。確かに...いい考えだな、合理的だ。」
若干関心した様子を見せれば、所々に十字架の小さな装飾がされた白いガスマスクを着用すれば、左手に銃、右手にマチェットを持てば、通路へ向かった。
「...対象の武装を確認。鎮圧する。」
丁度通路に入ったところでロッドを持った対象を確認したその瞬間、間髪入れずに彼女に接近。
殺害は...この世界ではあまり推奨されていないと聞いた。
となれば...。
「...少し眠ってもらう。」
手慣れた動きでマチェットを逆手に持てば、その柄で相手の頭部を殴打しようと。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「数は…1?罠にしては人数が少ない」
もとより、罠にかけられるような貴重な情報なんかは持ち合わせていないわけだが。
物騒な区域だ。どんな理由で絡まれるかわからない。
「ッ!?」
おそらくすでにお互いにお互いを認識しているだろう。そう予想して通路に入ると、
その瞬間に頭部への殴打が繰り出される。
前腕を相手の手首に当てるようにして力を外側へ逃がすと、一度一歩引いて距離をとる。
予想していただけあって、受け止めたものの、その十分すぎるほどの衝撃に驚く。
「っと、風紀委員ですか……
これはタイミングが悪い。知り合いとかなら都合がよかったのですが。」
この辺をうろつく風紀委員を自身は一人しか知らないが、どうにも違う人らしい。
はてさて、この状況で誤解を解いてもらうにはどうしたものか。
ひとまずはこちらから手出しはせず、相手の出方を伺うことにした>
■蛭谷エル > 「なるほど...怪しい人影がいるという噂は本当だったか。
雑兵程度かと思っていたが...なかなかやるようだ、いい動きをする。」
逆手に持ったマチェットを見つめれば、自分の攻撃が流されたことに驚愕する。
自分の世界と比べて遥かに平和なこの世界にこれ程の手練れがいるとは思いもしなかった。
「初撃で特に効果は無し...。さっさと鎮圧するに限るか。」
ガスマスクを強く被りなおせば拳銃を相手の方に向ける。
それとほぼ同時に彼を中心に灰色の霧が生成され始め、次第に室内を満たしていき、彼の姿もそれに溶け込んでいくだろう。
上手く効果がでるか期待はできないが、目晦ましには十分か。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「誤解を解く暇も与えてくれそうにありませんね。
といっても、単機でこんな場所に来るんです。風紀委員の中でも並以上の戦闘能力でしょう」
油断は許されない。そして相手を中心に霧が出始めると、とっさに口をふさいだ。
化学兵器や生物兵器は戦闘においてタブーだが、”異能はその限りではない”のだ。
彼が身に着けているガスマスク。おそらくただの仮面ではあるまい。
それこそ、見た目こそ愉快な装飾を施されているが、
あの初撃、間違いなく戦闘において訓練を受けている。
拳銃からの射線を遮る様に背中に担いだギターケースを身体の前に出しながら、自分が来た通路を戻る。
まずは角まで移動して体制を立て直さなければ。屋上からの逃走も視野に状況の分析をする。
無論、相手がそんな暇を与えてくれればの話だが>
■蛭谷エル > 「ふむ...行動が早いな。それに勘もいいらしい。」
自分の異能は恐怖により他人の戦意をそぎ取る異能。
相手が何も考えずに攻撃を仕掛けてくれればこちらの有利が取れていたのだが、そう簡単にはいかないらしい。
それに情報を引き出す為にもなるべく傷は負わせたくない、となれば銃は撃てない、使えて脅し程度か。
とまぁ考えている暇はない、先手必勝だ。
「逃走経路は屋上あたりか...。それまでに片を付けるとしようか。」
銃とマチェットを両手に持ち、体制を立て直そうとする対象へ接近し。
そのままマチェットの腹でギターケースを弾き飛ばそうと薙ぎ払おう。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > やっぱり、余裕を与えてくれるほどに甘くはないらしい。
後退するこちらに向けてギターケースへの打撃。
こちらの得物を一つでも減らしたいらしい。
が、彼が殴ったケースは、およそギターケースとしてふさわしくない質量であると気付くだろう。
それもそのはず、ケースの中に入っているのはM2機関銃。本体だけで40kg弱あるのだ。
ケースと弾薬を合わせればその重量は60kgを超える。
「ストップ、ストップ。私は別に風紀委員にしつこく追い回されるような人間じゃありません。
確かにここでの行動はあまり褒められたものではありませんが……
とかく、あなたと戦うつもりもありませんし、極悪非道な大悪党でもありません。
ここにいたのだって偶然ですし…!」
相手からの打撃をケースで逃がしながら、言い訳。
ケースを弾き飛ばされないように軽々と振り回し衝撃を逃がす様子に、
そろそろ相手は何か気付くかもしれない。
「見逃してくれるならある程度あなたの目的にも協力しましょう。
ただ、ここで見逃してくれないというのならこちらとしても抵抗せざるを得ません」>
■蛭谷エル > 「...っ!」
右腕に伝ってくる痺れ。ギターケースにしては重すぎる。
中身はなんだ?鉛の塊でも入っているのか?
拘束のことばかり考えていたせいでマチェットを赤熱化させなかった自分に苛立つ。
「ふむ...俺はここでよからぬことが行われていると上に聞いてここにいる。
お前のその言い訳には何一つの信憑性がない、何をもってそれを証明する?」
敵意を感じないのは薄々感じていた...がまさかこのタイミングで声を掛けてくるとは思いもしなかった。
だが、そのタイミングすら与えなかったのは自分のせい。
少し考える仕草をすれば、周囲から霧が消滅し、両手に持っている武器を納めれば、相手の返答を聞くことにした。
それにしてもあの重量のギターケースを軽々と扱うあの筋力はなんだ?興味深い。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「証明、もとい説明しろというのなら説明しましょう。
本来であれば風紀委員には隠しておきたいことを含め。
それに加えて学生証の提示と手荷物の検査が”今の私にできる”最大限です」
そう言ううちに打撃が止んだ。
それに応えるようにギターケースを地面に置く。
ゴツン、という音はそれだけで重量を物語るようだ。
手に持っていた警棒と、左の太ももに忍ばせていたもう一本の警棒、
そして体の随所に隠していた鉄球十数個をカラカラと音を立てて地面に落とす。
最後にそれらをギターケースとともに蹴れば、床を引きずるような音を立ててそれらは彼の足元に。
最後に財布をお尻のポケットから取り出すとそれを投げる。
中にはクレジットカードと保険証、学生証と、学生が持ち歩くには少々高額の現金。
「ケースのカギは開けてあります。財布の中身を含めてご自由に。
身体検査が必要であれば一時的に身体を拘束したうえでどうぞ」
そう言って両手を頭よりも高く挙げれば、両膝を地面について相手に背を向ける>
■蛭谷エル > 徹底している。
平和ボケした世界だと思っていたが、まさかこれ程まで徹底した人間がいるとは恐れ入った。
まだまだ自分はこの世界を知らないようだ。
「これ程までの重量を持ったままあの動き、ここで起こっていることよりもむしろお前に興味がでてくる。」
鉄球を拾いあげ、重量を確認すればそう口にする。
学生証にも偽りはない。そしてギターケースだが....。
機関銃、自分の世界では旧式にあたるものだが、火力面では現行の兵器を遥かに超える代物。
何がでてくるかと思ってみればとんでもないびっくり箱だ。
「なるほど。お前の身元は理解した、ユーティライネン。
俺は風紀委員の蛭谷エルと言う。こちらの確認不足による攻撃行動、謝罪する。」
ガスマスクをはずせば、無表情ともとれるその無機質な顔で頭を下げる。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「身分証明を見せた後で名乗るというのも手順が前後していますが、
元フィンランド国防陸軍軍曹、ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンです。
まぁ、何です。風紀委員のお世話になるのは初めてじゃありませんから。
話が通じる人で良かったです。
その機関銃に関しては学園側から認可を受けています。
必要であればデータベースで認可番号と機関銃のシリアルナンバーを確認してください。
身分に関しては学園側に問い合わせてもいいですし、
委員会の権限で軍から正式に書類を取り寄せることもできます。
この地域がどういった情勢なのかは個人としては把握し得ませんが、単刀直入に。
わたしは この建物で弾薬の売買をする予定でした」
彼がガスマスクを外せばこちらも両手を下げる。
状況としてはこちらに非があることは間違いないので、頭を上げるよう促しつつ、ここに来た経緯を説明していく。
平たく言えば、訓練で使う弾薬確保の為に、少々グレーなルートで弾薬を買い込むために来たのだった。
風紀委員に見つかるのは別に初めてではないし、この地域に足を踏み入れた段階でこういう事態は想定の内だった>
■蛭谷エル > 「フィンランド...。なるほど、やはり軍属だったか、通りでそこらの雑兵とは格の違う動きだったのか。
言い訳になってしまうが、まだこちらに転移してきて日が浅く、対話というものに慣れていなかった故の行為、改めて謝罪しよう。」
フィンランドという言葉を聞けば少し目を細めた。確か過去に消失した国の名、というよりも数える程しか国が無い自分の世界ではかなり不思議な気分だ。
目を伏せ、もう一度頭を下げる。言い訳にしかならないが、こちらも仕事だ、悪く思わないで欲しい。
「そちらの主張は信頼に値する。個人情報については問題ない。
弾薬の売買...ふむ、こちらの得た情報によれば薬物の取引だと聞いたが...。」
ここまで上がってきたが火薬の臭いや痕跡に当たるものは何一つ見つからなかった。
やはりこの建物は気味が悪い。
「確かに...そう言えば銃火器の販売はこの世界ではしていなかったな。
やはりこの世界ではその手のものは支給...もとい販売はされていないのだな。」
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「まぁ、ここに来るまでは軍に居ましたし、種族的な要素で少々人間離れした部分はありますが…
兎角、この辺りは治安的にはあまりよくないのも事実、あなたがそこまで責任を感じる必要はありません。
薬物……さすがに薬物に手を出すほど落ちぶれてはいませんし、私の目的とは被りもしない話ではありますが…
ただ、今まで契約を破棄されたことのないルートで、今回初めて弾薬の売買が不成立だったことを考えると、
少々気になるといえば 気になりますね…。
さいきんでは 異能を制御できるという話でクスリのはなしを小耳にはさむことも間々ありましたし。」
薬物の取引。じぶんとは 関係のない話ではあったが、ここに取引相手が現れなかったことと何か関係があるかもしれないと思って>
■蛭谷エル > 「そう言ってもらえるとありがたい。
異能制御の薬...ふむ、扱いきれない異能を自身で抑制できるのは合理的だな。上手くいけば異能のない世の中さえ実現できる、なるほど、そんなものまであるのか。」
彼女が疑問に思うのも分かる。しかし気になるのはこの建物には誰もいなかった、いや、いたのは自分と彼女だけ。
こうして対話をしていなければ自分と彼女、どちらかは確実に無事では済まなかっただろう。
そう考えると...最初からそれが目当て?いや、それでは非合理的過ぎる、確実性が無い。
「何にせよこの場所はどうにも気味が悪い。
早い所退散した方がいいだろう。」
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「あくまでこの界隈で弾薬をやり取りする鵜家で聞いた噂程度の話です。
あまり間に受けないでください。
異能のない世の中……私にとってはあまり考えられませんが、
そこまで都合の良いものであるとも思えません。」
きっと、何かしら負の面も持ち合わせているのだろう。
長いこと暴力や陰謀の世界に身をひたしていれば そういうことが直感的にわかる。
だからこそ、今まで軍の命令でない限り一線を超えるようなものに手を出さないでいたわけだが。
「それに関しては同意見です。どうにも不可解な状況です。
私に対しての鳥しべは後程にして、今はここから離れましょう」>
■蛭谷エル > 「ふむ、やはりそう都合よくはいかないか。
ならば存在する価値はない。今度その件について調べてみるとするか。」
副作用があるのであれば話は別だ。
それに制御という言葉を逆に考えれば意図的に異能を増強させることも可能ということ。
それでは意味がない。
「では今日の所はこれで退散としよう。
後日取り調べにまた会うことになるやもしれないが、そこのところは許してほしい。
上に悪いようには説明しないでおく。」
そういって皺の付いた制服を払い、皺を伸ばせば、その場を立ち去っていく。
さて...帰ったら報告書を作らねば。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「何事もトレードオフ、私が見逃してもらえる代わりに、あなたに情報を提供するのと同じです。
異能や魔術のない世界というのは、なかなか退屈そうではありますし」
異能や魔術がなければ出会えなかった人というのもいる。
自分の場合は生きることができたかどうかも微妙だ。
「ええ、可能な限り協力しましょう。
風紀委員には知り合いもいますし」
その知り合いというのがまた、癖の強い輩ではあるのだが。
そうやって話がまとまれば、お互いにこの建物から抜け出すのであった>
ご案内:「違反組織拠点跡地」から蛭谷エルさんが去りました。
ご案内:「違反組織拠点跡地」からラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが去りました。
ご案内:「違反組織拠点跡地」に伊従のどかさんが現れました。
■伊従のどか > 「ん、と。
このぐらいの時間、かな」
人気のない暗闇の中。
スマホを片手に落第街のとある場所で、一人つぶやく女生徒。
見る人が見れば、ヤクでもやっているのではないかと虚空に手を伸ばしている。
その行動に意味があるのを見出せるのは、彼女ただ一人だが。
■伊従のどか > 「――ん、おっけおっけ!
あたしってばラッキー!」
それは、まるで大荷物から探し物を探り当てたときのように。
嬉しそうな声を出しながら歩き出す。
「ハローアンサラー。
コネクトよろ~」
『ハロー、ソフィー。
コネクトカウントダウン。
3……2……1、コネクト』
「んぐぅっ!」
機会音声がカウントダウンをはじめ、宣言を始めた瞬間、バチン、とはじける音と苦痛の顔をするのどか。
そして一秒後にはその場所一体に青白い粒子が浮かび上がる。
■伊従のどか > 青白い光は周りの物体にくっつくように――いや、場所によっては物体にくっつくことは無く、しかし何かを形どるように集合している。
それを超常現象という者はここにはおらず。
ただ当たり前のようにのどかは頭を押さえている。
「あったたた……。
ふぅ……ふぅ……、よし落ち着いた。
アンサラー、適合率は?」
『現在90%。
一か月以内では平均値です』
「はーい、了解」
一人と一機(?)がそんな会話をしつつ、部屋内をゆっくり歩く。
粒子は、のどかが当たれば乱れるものの、すぐに形を取り戻す。
■伊従のどか > ゆっくり歩いては周りの状態を確かめる。
粒子が形作っているモノと、粒子をまとっているものを真剣にみつつ。
「――あら」
そうして歩いていれば、のどかより大きめに形作られた物体――人型に見える――を発見する。
「これかしら?再生、と」
その物体が存在していることが当たり前化のように、驚かず。
ただ虚空に指を当てる。
■伊従のどか > その瞬間、
『ここ……――。確かに――』
音のない部屋に、音が流れ出す。
それは明らかに人の声で、いるはずのないものの声だった。
しかしのどかは別の要因に首をかしげる。
「……あれ?
アンサラー、適合率は?」
『現在50%。
音声の再生に支障がでるレベルです。
何か問題がありましたか?』
機会から出る声は、のどかを心配するかのように質問をするが、のどか自信は首をかしげる。
「んー?別に調子は悪くないけれど……。
まぁいいわ、音声は付属品と考えましょ」
そういい、人気のない部屋を、人型をとった粒子の後を追いかけるように歩く。
■伊従のどか > 『――』
『――』
流石に人の顔がはっきりわかるほど輪郭は作られない。
ゆえにそこに出てくる人型が男なのか女なのかは背丈や体格で判別するしかないのだが。
「たまーにゴリラみたいな女もいれば、ゾンビみたいな男もいるしわからないけどねー」
一人、けらけら笑いながら情景を追っていく。
■伊従のどか > たまに再生される音声。
それは男と女の会話で、しかし色っぽい話ではなかったが。
「んー、なんか求めてた情報は無かったっぽいなぁ。
無駄足って感じ?」
近くの椅子に座り、男女の会話を眺める。
終わらない会話に飽きだしたのか、太ももにつけたホルスターから銃を抜き取り、マガジンを装填する。
弾は一発しか入れていないが、特に問題も起きる様子はないのでいいだろうと思いつつ。
■伊従のどか > 『――』
『――』
しかし数分もすれば、人型の粒子は溶けるように消えていく。
どうやら彼らの記録はそこで終わったのだろう。
残されたのは青白い粒子と、薄暗い、無音の部屋。
そして一人ぼっちののどかだった。
「んー……」
■伊従のどか > 「風紀委員はまぁ予想の範疇というか、わかってたけれど」
目の前の机においてある、あからさまにふけつなガラス瓶に狙いを定め――。
「元とはいえ、そういう人もいるっていうのは、気を付けないとな~」
発砲音とガラスの割れる音。
その音は夜中ゆえにか、想像以上に響く。
「喧嘩はしたくないし。
みんな仲良くいられればいーのになー」
そんな狩る愚痴を叩きながら椅子を立ちその場を去る。
ご案内:「違反組織拠点跡地」から伊従のどかさんが去りました。