2020/09/09 のログ
ご案内:「とある『神』の死」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 > 雑多な人種、雑多な民族、雑多な種族。
多くの多様性を内包した此の島では、様々な宗教も乱立している。
基本的に此の島では宗教を取り締まったり、当局――風紀や公安――が弾圧することはない。
一般生徒に害を及ぼさなければ、ではあるのだが。
落第街の一角。古びた廃工場を改造した違反部活『アムリタ』の拠点。
『この世界を生きる事そのものが神から与えられた試練であり、人類が試練を乗り越える為に、人々を導く真なる信徒には不死が与えられる』
という教義を持っている。
拠点の外壁は小綺麗に塗装され、多くの人々を迎え入れる為に内装も綺麗に整えられている。元廃工場、という事を知らなければ少し無機質な造りの教会と言っても過言では無いだろう。
しかし、その『教会』は半分崩れ落ち、部屋と部屋とを隔てていた壁は吹き飛ばされている。
元は信者達が集まる大広間だったであろうその場所は、無数の金属の異形が蠢き、其処居らに死体が転がる地獄絵図と化していた。
そんな異様な空間で対峙するのは、二人の男。
一人は、小綺麗な風紀の制服に身を包んだ小柄な金髪の少年。。
一人は、淡い群青色のローブに身を包み、不可思議な文様が描かれたマフラーを無数に巻きつけた壮年の男。
男は既に息も絶え絶え。肩に刻まれた銃痕からは、真っ赤な血が流れ出している。
それでも、強い意志を持った瞳を此方に向ける男に、小さく首を傾げながら、少年は声を投げかける。
「散々祈る時間は与えたと思うのだが…どうかな?奇跡やら、神の降臨とやらは起きたのかね?」
■神代理央 >
この『アムリタ』は、所謂『麻薬』と呼ばれる類の原料となる植物を栽培し、信者達に配布していた。痛覚を著しく遮断し、多幸感を与え、薬の効果が切れた後には脱力感に襲われる様な、何の変哲もない麻薬。
尤も、法外な金を取っていた訳でも、中毒者を乱造していた訳でもない。『この世に生きる試練を乗り越える為の手助け』と称して、貧しい人々に少しでも救いを与えようとしていた…らしい。
だが、麻薬の原料の栽培となれば風紀委員会に目が付けられぬ訳も無い。まして、とある小太りの風紀委員のお気に入りの嬢にその薬を配っていた、ともなれば殲滅の命が下るのは時間の問題だったのだろう。
まあ、そんな事は『どうでもいい』
「……一つ、聞きたい事が有る。最近、貴様達の様な溝鼠の仲間達の中に、異邦人の誘拐を多発する様なモノはあったかね?」
「より具体的に聞こうか。此の写真のシスターに、見覚えはあるか?」
血を流しながら此方を睨みつける『教祖』に、端末に表示されたとあるシスターの写真を見せる。
暫くその写真を睨み付けていた教祖は、力無く首を振るだろう。
■『教祖』 >
「…我々は、力無き者を救う信徒だ。例え信じる神が違えど、神に仕え、迷える人々に手を差し伸べる同胞を、手にかける事などしない」
「それに、そのシスターの事は良く知っている。シスター・マルレーネに手を出すなど、我等『アムリタ』がするものか…!」
「風紀委員!貴様には必ず天罰が下るだろう!我々が一体何をしたというのだ。我々は唯――!」
■神代理央 >
「『見覚えが無い』という7文字が、どうしてそう長くなるのかな」
■神代理央 >
渇いた銃声と共に、教祖の男は倒れ伏した。
少年の右手に握られた拳銃の銃口から棚引く細い硝煙が、ゆらゆらと夜風に乗って消えていく。
後に残るものは何も無い。文字通り『アムリタ』の構成員は全滅した。
火炎放射器を背中に生やした異形達が、歪な金属音と共に部屋の奥へ。建物のあちらこちらへと散らばっていく。
この違反部活を取り調べる事も無ければ、後日調査が行われる事も無い。
『麻薬を生産していた違反部活が、風紀委員会によって壊滅させられた』
という事実だけが流布する事になるのだろう。
拳銃を腰のホルスターに収めながら、ぼんやりと散らばる死体を眺める。信者の大半は不法入島者か、何処から連れてこられたか分からない者達ばかり。投降は呼びかけたものの、それに応じる者は一切いなかった。
彼等は、激しく抵抗した。
其処らに転がる角材で。石礫で。棒切れで。錆び付いたナイフで。
重火器の類を一切持たず、無数の砲身を生やした異形達に、抵抗し続けていた。
ご案内:「とある『神』の死」に持流 童男さんが現れました。
■持流 童男 > 落第街を歩いていたら、警邏の途中、別の道に歩いていこうと思い
別の道を警邏をしていたところ、廃工場にでた。
そこで、何やら聞こえてそちらを見てみる
そしてふと足元を見ると
人が、死んでいた。残骸が、人のだったものが落ちている。
それをみて思わず、ぐっとする。動揺した。
そして思わず、
「何やってるんでござるか!!!!!!!!!!」
そうすさまじい大声で、そう叫んでいた。
■神代理央 >
か細い抵抗の果て。それは何の意味もない抵抗であった。
木の棒や石礫で、己の異形に敵う筈もない。
極論を言えば、一体だけでも制圧出来た。砲撃し、銃撃し、踏み潰すだけで、制圧出来た。
「……それでも、彼等に神は降臨しなかった。不死は与えられず、神は私を罰しなかった」
「貴様らの神は死んだ。そして、私は生き残った。……それだけの事だ」
信仰を頂く違反組織であれば、もしかしたらシスターの居場所なり手掛かりなりがあるのかと思っていたのだが、どうやら空振りだったらしい。
神宮寺からの命令という事もあり、些か勇んで任務に当たったは良いが――
「……本当に、空振りだったな」
深く溜息を吐き出して、懐から取り出した煙草に火を付けた。
■持流 童男 > 「神代殿・・・何してるんでござるか・・」
そう、動揺して。神代殿に、思わず問いかけてしまう。
人を殺した経験は自分でもある。
何人も殺して殺して、殺してた。
だけど、『仲間』が・・・・殺しをしてるのを見てしまったのが
辛かったのだ。だが、それを表に出さない、風紀委員だから、
だが、
「なに・・・してるんだ・・よ」
そう思わず。声が震えながらも言ってしまった。
■神代理央 >
「……持流か。余り喚くな。そうそう大声で叫ばずとも、聞こえているさ」
投げかけられた声に、小さく肩を竦めながら振り返る。
さて、何をしているのかと問い掛けられれば。心底不思議そうな顔と共に首を傾げる事に成る。
「何…とは不思議な事を聞くものだ。与えられた任務に従い、敵を撃滅した。それだけだ」
「歯ごたえの無い連中だった。もう少し抵抗してくれても良かったのだがな」
廃工場の中に響く金属音。異形の足音。
あちらこちらで火焔を噴き始めた異形達の仕事振りを観察しながら、何を言っているのかと言いたげな声色で言葉を返す。
■持流 童男 > 風紀委員だ、だから感情を殺そうだけど、だけど
苦渋に満ちた顔をする。彼らが何かしてこの状況になったのは
分かってるけど、だけど、それでも、だけど、だが、苦しい
彼が、神代殿がそれを背負う覚悟も、あるんだろう。それを思いながらも
飲み込んで
「・・・お勤め、ご苦労様です。」
やりきれない表情で、それを言った。
そしてふと先ほど聞いた言葉で気になることを聞いたので
心を落ち着けながらも聞いてみる。
「そういえば・・お主、先ほど空振りと聞いたのでござるが。
ほかに何を、していたのでござるか。」
そうしっかりと神代さんの目を見ていった。
■神代理央 >
「……けったいな顔をしているが、風紀委員会の一面として受け入れなければならない部分だ。綺麗事だけで済む様な仕事なら、それで良かったのだがな」
僅かに溜息を吐き出せば、次いで投げかけられた言葉に少し考え込む様な仕草。
「………一つだけ、質問に質問を返そう。一昨日の早朝。修道院で司祭の様な男と親し気に話していたな。
あれは誰だ?そして、お前は一体あの場所で何をしていた?」
■持流 童男 > 「・・・・そうでござるな、本当にきれいごとなら、よかったんでござるけどな」
少しだけ、苦笑いをしつつも
なんだ、神代殿も分かってるんでござるな。
彼は、いい子だな。そう思いながらも
ん?昨日の早朝?・・・・・
「えーっと、司祭のような男ってオダ殿でござるな。某の友人でござるよ、なんか代わりに神父やってるとか言ってたでござる。んで、あの場所でっていうと・・こういうのは恥ずかしいんでござるが。」
そうほほを掻いてから、
「モテル方法を神父殿に聞いたでござるよ」
そう言った。
■神代理央 >
「……オダ?…成程、お前の友人だったのか。フルネームや、そのオダについての情報を、知っていれば教えて欲しいのだが」
友人。風紀委員である持流の友人。
つまりは――そのオダとやらが犯人である、という可能性も大幅に低くなる。
学籍情報を検索する為に念の為本名などを聞き出そうとするが、きっと無駄足だろう。
「…何をしているんだ、とは言わぬさ。風紀委員としての職務外であれば、友人とどんな話をしていても構わない」
深い溜息を吐き出した後、小さく首を振って彼に答えるだろうか。
■持流 童男 > 「オダ・エルネストでござるな。いい男で、ミステリアスな男でござるな。某の友達でござる。」
「あ、ちなみに、その修道院の主はマルレーネ殿と聞き及んでるでござる。なんだかオダ殿の戦友だとかなんとか。」
それだけで不法侵入してるじゃないでござるか
そう思わずハッとする。あれ?やばいな捕まえるべきだったのでは?
そう思いながらも、昨日のことを思い出す。
「昨日早朝3時に珍しく早く起きて30分ごろに、早朝4時くらいに、修道院のほうにランニングしに行ってたら、なんだか気になる看板があったんでござるよね。
それで扉が開いてて、中に入ったでござる。」
そう考えながら言った。
■神代理央 >
「オダ・エルネストか。有難う」
名前を聞けば、記憶に留めつつ彼に礼を言うだろう。
後は、学籍情報を検索するだけ。情報の精査は、神樹にでも頼んでおけば、より詳しい情報も上がってくるだろう。
そんな情報があれば、の話であるが。
「……別に、何をしていても良いと言っているんだから、そんなに事細かに報告する必要は無いぞ」
彼のプライベートに迄一々口出しするつもりも無いし。
後は、このオダという男に話が聞ければ良し。聞けずとも、状況証拠だけ見ればまあ――そのオダという男と持流は、恐らくマリーの件とは無関係なのだろう。
■持流 童男 > 「うおっとそうでござったな。悪いでござるな。」
そう少しだけヒーローの仮面を脱いでからかすかに笑う。
そして神代殿に、すこしだけ気になったので聞いてみる
「理央殿、よくわからないでござるが。
その修道院が、お主にどう関係するか、どうかは、分からないでござるが。
その事柄、がんばるでござるよ。某もできることがあったら協力するでござるから」
そうしっかりと理央さんに目を合わせて言った。