2020/10/10 のログ
ご案内:「違反部活群/拠点」に日下 葵さんが現れました。
日下 葵 > 落第街からさほど遠くない場所。
違法な組織や部活動が立ち並ぶ区域。

半分ほどに欠けた月がほとんど直上に浮かぶ時間。
そんな場所を堂々と、迷うことなく歩いていた。
向かう先は違法に武器を製造して流通させている組織の拠点。
なんだかそれっぽい組織名があった気がするが、覚えてはいなかった。

「日下葵、現場に到着。
 現時刻より状況開始。
 次回定時連絡は60分後を予定。以上」

耳に差し込んだインカムから連絡を入れると、
太もものホルダーに収めた二本のコンバットナイフを抜く。
そろそろ建物の入り口。
その入り口の両脇に構える二人の見張りが、
こちらに気付いて制止を呼びかける。

『おい、それ以上はだめだ。
 痛い目に遭いたくなかったらさっさと帰――』

彼が言葉を終える前に、コンバットナイフの柄が彼の顎を下から叩くと、
脳みそを揺らされた彼は視界を揺らしてその場に倒れる。
一瞬出遅れて拳銃を構えたもう一人。
銃の射線がこちらを捉える前に距離を詰めると、
握りこんだ拳を腹に力いっぱいねじ込む。

音にならない声が胃液を伴って漏れた>

日下 葵 > 見張りの二人を黙らせると、堂々と正面から建物に入っていく。
2人とも大きな声は出していないから、
まだ建物の中の人間には気付かれていないはず。
――はずだったが、バレてしまったようだ。

「あれでバレるならどこから入って誰を黙らせてもバレますねえ」

入ってすぐ、
通路の奥からわちゃわちゃと違反組織のメンバーが武器をもって出てきた。
響く怒号の中、黙々とその襲い掛かってくる人間を黙らせていく。
一人、また一人。両手にナイフを握っているのに、
伏していく人間はみな気を失っているか痛みに悶えているかのどちらかで、
死人も流血も見当たらなかった。
器用に一人一人を黙らせていくと、奥へ奥へ。

事前の情報では多くても人は20人ほどだったはず。
今黙らせたこの男で何人目だっただろう。
もうすぐ目標の部屋につくころだ>

日下 葵 > 「こんなところでしょうか。
 さてさて、目的の押収物は……」

奥から人が出てこなくなると、ナイフをホルダーにしまう。
そして鍵のかけられた扉を前に、ヒップホルスターから拳銃を抜くと、
鍵に向かって数発打ち込む。

少し乱暴に鍵を壊して扉を開けると、そこにあったのは大量の銃器。
主に旧式のアサルトライフルのコピーが多かったが、
見たところ工作制度はなかなかのようで、普通に使う分には問題なさそうだった。

それよりも問題だったのは、コピー品じゃない武器だ。
製造番号が削られて出処がわからないようになっている銃がチラホラ。

「日下です。
 ええ、制圧しました。押収品もしっかり。
 現場で待機するので、回収のために人をよこしてください。
 はい、お願いします」

インカム越しに本部へ連絡すると、
通路で伸びているごろつきを一人一人縛っていく。

一段落したところで、煙草を咥えると火をつけて一息。
そのまま別動隊が来るまで、その場で紫煙を吹かすのであった>

ご案内:「違反部活群/拠点」から日下 葵さんが去りました。