2020/10/22 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」にレオさんが現れました。
■レオ >
「――――」
職務復帰から数日。
再び、違法部活の武力鎮圧の任を言い渡された。
相手は十数人、前に鎮圧したところに比べれば小規模な組織。
今回も一人での任務だった。
上には「いざという時は殺傷も許可する」と言われた。
前回と同じだ。
余りにも目に余る犯罪行為を行う組織に対する、一種の粛清。
結果は、前回とはまるで違った。
傷こそあれど、死亡者は自分も含め存在せず。
全員生存を確認した上での鎮圧。
「―――――」
前までだったら、確実に”殺し”ていたであろう相手だった。
目立った実力者はいなかったものの、それなりに力を持つ者が複数名。
気を抜けばこっちが殺される可能性がある戦闘。
手加減は、出来ない。
だから、手加減はしていない。
”しなくても、殺さずに倒せる”ように、なってきただけの話だった。
勿論、もっと格上相手には通用しないだろうが……
着実に、風紀委員での鍛錬……レイチェル・ラムレイという先輩との特訓が成果として出ていた。
「……こちら、落第街××区××付近。
敵性組織の鎮圧完了しました。全員拘束してあるので、回収をお願いします」
端末で本部に連絡をし、一息つく。
命のやりとりの中で、自分の身が血で汚れないのは…変な感覚だった。
■四方 阿頼耶 >
「や、おつかれさん」
その様子を見ている者がひとり。
いつの間にいたのだろうか。そこにいるのに声をかけられるまで気が付かなかった。
流し気味の髪に、暗いのに外す事のないサングラス。
青いジャケットを着たその青年は……レオにとっては見知った顔だった。
「相変わらずだねぇ、結構なお手前だ事。
でも近くにいるのに殺気放ってないだけで注意が向かないのは悪い癖なんじゃない?
…や、久しぶりだね。レオ君
髪伸びてきたかい?」
公安委員会第四特別教室…そこの室長代理、四方 阿頼耶。
かつて数日間だけ、レオの上司だった男だ。
とはいえ、3日でレオをクビにした張本人でもあるが。 カードをリセットしました(残り枚数52枚)
■レオ >
「四方先輩……見ていたんですか?」
彼の気配は、どうにも掴みにくい。
飄々とした性格のせいなのか、それとも異能的に何か絡繰りがあるのかは知らないけれど、自分の比較的高い完治能力をもってしても気が付いたら近くにいる、という事はままあった。
勿論…公安にいた短い間での印象しかないけれど。
つかみどころのない先輩、という引用を抱くには十分な時間だった。
「お陰ささで、風紀委員の方でなんとかやっていけてます。
…四方先輩も、仕事で?}
風紀委員と公安委員の仲はそこまで良くはない。
公安委員の方針と風紀委員の方針がぶつかることもあれば、さらに上…明確に公安委員と風紀委員がぶつかる事もありえるからだ。
勿論、そうならないように互いの事は常に意識し合っている訳だが……
目の前の先輩に関して言えば、気を許していいという気持ち半分、何するのか分からないのが半分といった状態で相対する。
あまり、敵にはなりたくはないけれど…
■四方 阿頼耶 >
「俺達はいつも仕事だぜ?
ま、それはさっき済ませて、今は顔見知りの君んとこに会いに来たんだけどさ、
ふーん…」
そう言いながら、笑みを崩さずレオの周辺を観察する。
「…成程。子供はすくすく育つ、とはいうけどホントみたいだ」
■レオ >
「すくすく……ですか?」
そんなに変わっただろうか。まだ、常世島に来て1か月ちょっとだ。
環境は大きく変わったけれど。自分自身の変化については実感が薄かった。
「…そんなに変わった気、しないですけれど」
そもそも、目の前の先輩とまともにかかわったのは3日程度だ。
実際にはその前に会、ってはいるけど数年前の事だからあまり記憶はない。
そんな人が一目みただけで、それほどまで変化してるのだろうか?
■四方 阿頼耶 >
「腰。
剣だけじゃなくて刀も帯刀するようになったんだね。」
そう言いながら、ぶら下がる二本の剣を指さす。
通常の戦闘に用いる”剣”と、いざという場合用の”刀”
現在はそれらを同時に身につけるのが基本になっていた。
「あんなに『刀は自分の意志では降らない』って言ってたのに、びっくりしてさぁ。
刀、振るう気になったのかい? まぁ僕としてというか常世島の戦力としては、レオ君がそれ振ってくれるようになるのは色々、大助かりなんだけどねぇ」
■レオ >
「あぁ、これは…‥・」
指摘された二つの刃を見つつ、その言葉に応じた。
「……『お前が力を必要とするときは迷わず使ってほしい』って、言われてしまって。
もしそんな状況が生まれた時の為に、常に持っておこうと。
…とはいえ、基本は剣ですけれどね。
今回の戦闘も、剣でのものですし」
刀の方が、実力の全開近いものは出す事が出来るのだろう。
だが、刀はまさしく”殺し”に総てが詰まった代物だ。
それは”殺し会い”の場では最適かもしれないが…‥・レオの場合刀を持てばその時点で”スイッチ”が切りかわってしまう。
言ってしまえば、”殺しのスイッチ”だ。
今鍛え、道として手繰り寄せているものを用いるには……それは不相応な力になる。
今鍛えたいのは…別の方。”不殺”を目指す動き。
それに適しているのは、刀ではなく剣だった。
だからこそ、この二振りの刃は……今の自分としての向き合い方の形ともいえるものだった。
「…まぁ、意思表示とか、そういうものですよ」
■四方 阿頼耶 >
「そう」
青年の話を、いつも通りの笑顔で返す。
変わってるのは持ち物だけじゃない。
彼にとって色んな事が、ここ1か月で変わってきている。
「――――いやぁ、まさか風紀委員にいってここまで変わるとは思わなったなぁ。
最近はどう? おしも風紀に居づらいとかだったら第四の法に戻ってくるかい?
今の君なら大歓迎だけど――――」
■レオ >
「‥‥お気持ち有難いのですが、今は…風紀委員に残ろうと思います:
四方の言葉に、できるだけ誠意を尽くしながら頭を下げる。
公安第四特別教室が苦手な訳ではない。
彼らもいい人たちだ。
もっと深くかかわっていったら、色々と見えてくるものもあったのだろう。
でも…
「…風紀に入って、色々な人と出会いました。
沢山の先輩と会って、その中で…いろいろ、僕の事を心配したり、励ましたりしてくれる人に会いました。
僕にとって今、風紀委員に所属しているという事はまぁ、まだ流された上の結果にしかないですが……
風紀委員に来てから出会った人たちとの縁は、大事にしたいもになっています。
彼らの力に、まだなっていたいので…今公安に行くのは、難しいです。」
深く頭を下げた。
誘いを断る。前なら、多分出来なかった事。
色々な人と出会って、それがすこしづつだけど出来るようになった事。
だけど我儘で迷惑を言っているのは分かる。だから、頭を下げた。
■四方 阿頼耶 >
「――――そーいうとこ、さ」
ふふ、と笑いながらレオの方を指さす.
第四を抜けてからの彼の詳しい動向を知っている訳ではない。
でお、思っていた事はある。
「やっぱ風紀の方に送って正解だったね。
始めて会った時の見る影もないくらい、良い顔になってきてるぜ?君」
そう、これが。
これが考えだった。
第四特別教室でもレオの能力は十分通用するという事は分かっていた。
だけど、それだけだった。
自分が一応仕切っている組織に属するには、目の前の少年はあまりにも”からっぽ”だったから。
その穴を埋めるものがないといけないと思った。
だけど、公安、まして第四特別教室は影で色々するための組織。
穴を埋める為の”出会い”という奴には恵まれない。
そんなとこにいては、清涼呑み込みがあれど、成長などできる筈もない。
「そ。色々大事な人が出来たって訳ね。
じゃ、しっかり大事にしてあげなさいよ?
僕が風紀に投げたのだって、そういう意味も多少はあるんだから」
■レオ >
「…すみません、わがまま言ってしまって」
頭を下げる青年。
でも、相手も思う所があって自分を風紀委員へと送り込んだのは、予感はしたが事実だったらしい。
移動を聞いた時は何故、とも思わなくもなかったが…今ならなんとなく、その意図が分かる。
でも、一つ……気になる事が。
「…どうして、態々風紀に?」
■四方 阿頼耶 >
「色々候補はあったけどね。
君の能力は戦闘に特化しすぎてて、他で使えるイメージが思いつかなかったし。
何より…‥あそこは人、多いからね。
色々な事情で風紀委員に所属してる奴が山ほどいて、それと関わる人も多い。
刺激を与えるには、一番かなってね?
それに……
若者の青春は、尊重されるべきなのよ」
心がからっぽだった少年。
力だけ残って、やる事も分からず、どう生きるかを”迷いすらしない”少年。
それが変わるなら、変わろうとするなら。
”他人との関わり”の中で変わってゆくしかないのだ。
「ま…だから。
青春しなよ、少年。
それは君の持つ立派な”権利”なんだからさ」
■レオ >
「―――――」
このこ人の考えは、よくわからない。
対極を見ているようにも見えるし、近くの事も見ている気がする。
まるで空の上から物事を俯瞰しているような、そんな感覚。
でも…今僕に向けられた言葉は、間違いなく僕を思っての言葉だ。
それだけは、分かる。
「――――ありがとう、ございます」
■四方 阿頼耶 >
「ま、今回は偶然見かけたから声かけただけだよ。
とはいえうん…後輩の成長が見えて僕としては大収穫かな。
あぁ、そうだ。
これ、持っときなよ」
そう言って、1枚のカードを投げ渡す。
公安委員の名刺。滅多に他人に渡さない代物だ。
「僕らの力が要るときはそこに連絡するといい。
可愛い後輩の頼みだ、精一杯手伝ってやるよ、
あぁ、それと……」
そう言いながら、一つ言い忘れたというように言葉を止める。
「―――これから落第街に入る時は、注意しなよ。
風紀委員相手にケンカ売ってくる奴が出て来たからさ。
――――結構、強いよ。
■レオ > 「…ありがとうございます。
‥…落第街に、危険人物ですか?」
いつの間にそんな情報を掴んでいるんだろう。
公安にいた期間が短いから、そういうノウハウは殆ど学んではいない。
でも、風紀委員に比べて柔軟性の高い公安委員なら、知っていても不思議ではないのかもしれない。
「…その、相手の名前なんかは?」
■四方 阿頼耶 >
「本名は不明、性別は男、その他パーソナルデータは不明
だけど…今俺らの間じゃ”F.U.R.Y”…ヒューリィ、って呼んでる。
落第街で風紀委員を見かけたら、場所とわず殴りかかってくるみたいだから、他の人らにも注意するように言っといてちょーだいねっと
さて……伝える事は伝えたし、それじゃ僕はさっさと退散するかな。
君も常世島、楽みなよ」
そう言い残すと、青年は入ってきただろう窓から跳躍し、姿を消すだろう……
「…んじゃ、任せるぜ?レオ」
■レオ >
「”F.U.R.Y”…」
危険人物。落第街が生息地。
今後、厄介な相手としてぶつかる可能性もある……他の先輩達にも連絡を入れておかないとな。
そう思いながら、その場を後にするだろう‥‥‥
ご案内:「違反部活群/違反組織群」からレオさんが去りました。