2020/11/19 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」にF.U.R.Yさんが現れました。
■F.U.R.Y >
「―――――」
違法部活郡の一角。
おんぼろのビルの中、ゴミと瓦礫にまみれた室内にある革のソファに寛ぐ男。
ボロボロの、血と泥が乾いて衣類というにはあまりにも固くなっている上着は脱ぎ捨てられ、生傷の残る上半身を晒しているだろう。
「ん……
ァーーー……あ”ァ……ッ
――――ペッ」
喉奥に何か異物感を感じ、喉を鳴らして口まで押し上げ、吐き出す。
血と痰がまとわりついたそれは、この間受けた銃弾の一つだった。
「なんだ、まだ残ってたのかよ…」
目立つ所に受けた銃弾は自力で抜き取ったが、体内に幾つかのこっているらしく時折ポロッと出てくる。
我ながらバケモノらしくなってきたなと思うが、あれだけ暴れてぴんぴんして居られる事に関しては何ら不満はなかった。
「――――――服、取り換えねェとだな」
度重なる戦闘で、流石に穴だらけになり着れるものではなくなってしまった。
これまでも適当に補修していたが、それも限界そうだ。
服を着ていなかろうと風邪をひく気配はないが、流石にこの状態で外を出歩きたくはない。
■F.U.R.Y >
――――ここは、撤退した違法部活が使っていたアジトだ。
ここ最近の騒動で随分とこの辺りも人が減った。
少なくとも、殺される覚悟のない……小悪党の集まりは概ね、被害を被る前に蜘蛛の子を散らすように逃げていったらしい。
どうせカス共だ、どうでもいいが。
そうして空いた場所の中の一部は、スラムからの難民の隠れ家等になっていた。
とはいえ、違法部活が居座る区域。
力のない者は、遅かれ早かれ搾取されるのみ。
ここもそうして難民が逃げ込み、他の違法部活に狙われかけていた。
とはいえ、もう難民を狙った違法部活は男の手によって、居なくなったが。
「――――ふぁぁ……」
今は難民の拠り所兼、男の寝床へと変貌していた。
■F.U.R.Y >
別に男にとっては何処だろうと構いもしなかったが……
使ってくれ、と言われれば断る理由もなかった。
構うなとだけは言ってはおいたが、時折野次馬でガキが外れたドアの隙間からちらちら見てくんのはイライラしやがる。
大体は、ひと睨みすりゃ一目散に逃げていくが。
「…‥妙な事に、なっちまったなァ」
少し眠い眼で、ぼんやりと天井を眺めながら呟く。
獣のように暴れる普段の姿からは想像がつかないほど、その姿は気だるげだった。
■F.U.R.Y >
とはいえ……
「……ボチボチ出ていくか」
ここに定住するつもりは、ない。
風紀委員と正面切ってケンカしてるのだ。
ここに居る、と悟られればそれこそ下の階の難民どもに被害が及ぶ。
どちらにしても自分が居る事で良い事などないのだ。
…‥‥問題は、それ以外の阿呆共がまたここに来る可能性。
出ていってすぐにここが落第街の悪党共に襲われる、なんて事があれば夢見も悪い。
ケツモチでもいりゃ、話は変わるが。
生憎スラムの難民にケツモチを頼むようなカネもコネもねェ。
そんな奴らを助けるようなオヒトヨシは、いねェ。
「信用できるヤツでもいりゃ楽なんだがなァ」
■F.U.R.Y >
どちらにせよ口開けて待ってりゃ手に入るモンでもねェ。
ここらに居る奴はそもそもが戦えねェ雑魚ばっかな上、スラム出身でそんな腕に覚えのあるヤツのツテもねェ。
何もねェ、住処を追われた時点でとっくに詰んでる奴らだ。
だから俺なんぞに頼ってきやがる。
助けてくれるヒーローか何かと勘違いして。
馬鹿言え。
弱い奴が、ここで生き残れる訳がねェだろうが。
人に頼るな。自分でつかみ取れ。
それができねェなら、勝手に死ね。
俺は助けたくて助けたんじゃねェ。
気に入らねェ相手が偶々ヤツらを襲ってただけだ。
そこをはき違えやがって。
イライラしやがる。
だから、ここに居座るつもりはねェ。
が………せめて筋位は通す。
腹立たしいがな。
■F.U.R.Y >
「……あのタフなオンナァ…
今ごろ何処にいんだろォな」
記憶の中で、せめて何か使えそうなものがないかと頭を回してみる。
『なにか、しりたければ、落第街の闇に問いかけるといい。
応える者がいることもあるだろう。』
そう言っていたオンナが一人、いた。
確か…‥‥…
「…ン」
■F.U.R.Y >
「名前、聞いてなかったじゃねェか」
忘れてた。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」からF.U.R.Yさんが去りました。