2020/12/18 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に【虚無】さんが現れました。
【虚無】 >  
 廃工場のようなとある組織の拠点。そこに一人の青年がいた。
 全滅させたとかそういうわけではなく単純に侵入した。

「さっさと確認しないとな」

 全身から淡く放つ紫電。
 拒絶の能力、その応用。光を拒絶することでただの黒い人影にしかならない。そして明るい場所に怪しい施設など作るわけもなく、光を拒絶している以上カメラには映らない。結果こうしてあっさりと拠点に侵入出来た。
 いつまでも能力を放っているのも疲れるので安全地帯まで入り込めば能力を解除。
 箱を開くと中には様々な武器弾薬が詰まっている。

「見事にそろえた物だ……拳銃に自動小銃。ロケットランチャー。それに異能武器に廉価虚弾。他にも薬やらなにやら……本当にどこから回収したのやら」

 他にも武器が入れてあるにしては大きな箱や逆に小さな箱。様々な武器や密輸品が入っているのだろう。
 流石に人は入っていないだろうが……可能性もゼロではないし。確実に動物の類は持ち込んでいそうだ。

【虚無】 >  
「戦争でも始めるつもりか本当に……まぁ始めるつもりなんだろうな」

 自分で言ってその通りだろうなと少し息を吐き出す。
 いくつかは閉じていくつかは開いたまま。分けている基準は危険度。
 この場で無力化しておかないと大混乱をもたらすものやあまりにパワーバランスが崩壊する代物は空けたまま。それ以外は閉じたまま。
 
「こっちは……医薬品。こっちはスラムにでも持ち込んだ方がいいな。こっちは……金にダイヤ。ついでに私腹を肥やしたって所か」

 また新しい分類ができる。医薬品の類は軽くキズをつけてマーク。金やダイヤはどうせ今回の損害で吹っ飛ぶ程度の金額だ気にせず放置

【虚無】 >  
「……動物が混じってると思ったが。これか臭いの正体は。これがあるってことは組織内部には怪異でも飼ってるな」

 箱の中にはギュウギュウに詰められた大型のネズミ。だがただのペットの餌というにはあまりに多すぎる。
 ペットの餌として購入したのなら冷凍されていないといけない。
 なのに大きなこの箱にギュウギュウにはいっているのに冷凍もされていない。
 これだけの量を数日で消費してしまう何かを飼っているということ。少なくともそれはこの世界に元からいた生き物ではない。
 
「もしこれを放つなら動かないといけないかもな……」

【虚無】 >  
 一通り物色を終えて。確認を終えた。
 早急に手を打たないといけないのは極わずか。私用で持ち出すのがごくわずか。残りは別にどうでもいい代物である。
 怪異行きとおもわれるネズミに関してはそのまま。変に餌を奪って暴れだしたらそれこそ大問題だ。だからとりあえずは餌はそのままにしておいた。
 
「となるとこれか」

 無力化しないといけない類の代物。呪いや大量破壊を目的とした魔術を封じ込めた道具を見る。
 ただただ無差別に破壊と混乱を目的とした道具を見る。

「恐怖で抑え込んでその間に自分たちは武器を手に暴れるか。見え透いた作戦だな」

 手を振り上げる。手に走るのは紫電。

「呪いや魔術。本来は手順が色々といるらしい……が」

 その手を振り下ろす。光や音、大気それらを拒絶したそれはその場にすさまじい衝撃波を生み出す。本来ならばその結果、破壊や呪いが拡散するのだが。

「残念だったな、相手が悪かった」

 それらは自身に跳ね返る。しかしそれは拒絶され四散。完全に無力化される。
 実際の戦闘のように相手に反応して行う受動的な防御では完全な防御など不可能だろう。
 だがこうして能動的に行う防御ならば……自身に防げない物など存在しない。
 一部だけに残された破壊の跡と音。それに反応して外があわただしくなる。

「最終警告だ……わすれてくれるなよ」

 誰もいない空間にそう言い放つ。組織への最終警告。それを言うとバチバチと全身に紫電が走り、その姿は黒い影に。そのまま闇の中へと溶けていった。
 その後差出人不明の医薬品がスラムに届いた。着いていたメッセージカードはメリークリスマスだったという。私用品はこうして消費した。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」から【虚無】さんが去りました。
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