2020/12/30 のログ
■神代理央 >
「それが仕事故な。当然の務めだ。"わるいひと"を捕まえて、特段悪い事がある訳もなかろう?」
少女の言葉に、幾分愉快そうな声色で言葉を返す。
余計な事をする、という言葉には、肩を竦めてみせるだろうか。
さて、次いで少女がどんな言葉を続けるのか、と興味と警戒を抱いていたが――投げかけられた言葉に向けるのは、きょとんとした様な表情。
「……ばんごはん?」
暫しの間、何を言っているのか分からないと言う様な表情を浮かべた後。
呆れた様な溜息と共に、咥え直した煙草から紫煙を吐き出す。
「……いや、まあ。それくらいなら別に構わんがね。
お前が大人しくしているのなら。再び面倒事を起こさぬのなら。
夕食くらい、軽いものではあるが」
■比良坂 冥 >
「……わるいひとでも、私にお金をくれる人でもあったんだけど…」
「……つまり、私から見れば君のほうが私から晩御飯代を奪ったわるいひと」
じ…っと湿った視線
あまりにも主観的な意見を少年へと投げかけていた
けれど、少年から返ってきた言葉はやや意外だったのか
昏い瞳を丸くして、同じくきょとんとした表情を見せる
「……奢ってくれるの?」
「……私、君に何もしてあげていないけど」
対価の基準がおかしくない?と首を傾げるのだった
■神代理央 >
「資金を得る為の手段が違法であれば、それは"わるいひと"でしかあるまい。…それに、この組織で金を得ていたという事は、客を取っていた、ということなのだろう?
我が身を大事にする、というのは蓄財の第一歩だと思うがね」
小さな溜息で、彼女の視線と言葉を受け止める。
好意的な意見や同意の言葉が返ってくるとは思っていなかったのか、彼女の言葉にも気を悪くする様子は無い。
寧ろ、彼女が己と同じ様な表情を浮かべた事に、更にぱちくりとした瞳を向ける事になるだろうか。
「……そんなに驚く様な事かね。夕食代なぞ、たかが知れているし」
「別に対価を求める様な事でも無し…ああ、強いて言えば、監視対象らしく大人しくしていて欲しい、という思いはあるがね」
甘ったるい紫煙を再び吐き出した後、懐から取り出した携帯灰皿に煙草を捻じ込む。
「大体、私がお前に何か求める、と思っているのかね。此れでも一応、風紀委員の立場にあるのだがな」
と、尊大な態度と笑みで、言葉を締め括るだろうか。
■比良坂 冥 >
「……ん…。そういうのいいから」
理屈や倫理観を説いてもどこ吹く風
自分がそう思ったからそう、という態度を崩さない少女だった、が
「……あー……お金持ち、なんだね。夕飯代を稼ぐ大変さをご存知でない…」
夕食代をたかが知れている、と断言する少年に一歩、近づく
普段、その日のホテルの代金であるとか、夕食代であるとか
あまりにも雑な基準でその身を売り歩いている少女からしてみれば、少年はやや変なことを言っているように見えるのだろう
「……それで、大人しくしてればいいって、マグロでいいってこと?
別に、風紀委員でも女の子と寝たい日くらいあるでしょ」
どうすればこの流れでそんな答えに行き着くのか
まともな一般人とは随分ズレている少女の返答は少年にはどう捉えられるのか…
■神代理央 >
そういうの、で一蹴されれば思わず浮かべるのは小さな苦笑い。
まあ、暴力だの何だので抵抗されないだけ大分マシ、ではあるのだが。
「…ふむ?まあ、そうだな。世間一般の基準で言えば私は金持ちの部類に入るだろうさ。
夕食代を稼ぐ、という概念を理解はしているが、其処に苦労する立場では無いのは否定はせぬよ」
と、小さく頷きながら此方に一歩近付く彼女を見返す。
"お金持ち"であることに違いは無いし、金の使い方に関する価値観が、彼女のみならず一般的な感性から少しずれている事は自覚していることだし。
「マグロ……ああ、そういう事か。
私は別に、此の娼館の新しい主になった覚えは無いのだがね」
一瞬、彼女の言葉の意味を理解しかねるという様な表情の後、理解を得た様な表情は、呆れた様なものへと直ぐに変化する。
「別に聖人君子を気取る訳でも無し。そういう事を否定はしない。
しかし、夕食代を対価に女を抱くのはつまらない。
それだけの事だ。私は、興が乗らなければ手は出さないさ」
フン、と肩を竦めて。
夕食を奢る代わりに抱かれようとする彼女の言葉を、否定する。
「義務感で抱かれる女など、抱いていて最もつまらぬからな。
お前も、自らを安売りする事など止めることだ。身を売るな、とは言わないが、多少は吹っ掛けるくらいはすべきだと思うがね」
■比良坂 冥 >
「……え」
投げかけられる数々の言葉に再び意外そうな顔をする
少女の様子が明らかに変わったのは、その一番最後の言葉…
「…………」
安売りをするな、という理央の言葉に、暗く濁っていた瞳に小さな光が灯る
「……もしかして、私のことを心配してるの?」
胸元で手をぎゅっと握り、急にキラキラとした視線を向け始めた
「……それに、そんなに高く、売れると思ってる…?」
……場の空気がおかしな方向に流れ始めたことが、少年にも伝わるだろうか
■神代理央 >
「……む?」
彼女の瞳に、小さな光が灯る。
はて、何か良い事でもあったか。それとも、安くで夕食にありつけそうな事を察したからなのか。
理由に思いを巡らせながらも、取り敢えずこくり、と小さく頷くだろう。
「…まあ、心配くらいはするとも。躰を売るという事は、決して推奨される事ではない。
お前の身を案ずるのなら、それを止めようとするのも当然だろう」
当然だ、と言わんばかりの態度と口調。
一体何が彼女の態度を変える切っ掛けになったのか、内心首を傾げている儘だが。
「……まあ、それも否定はしない。お前は、見てくれはまあ…十二分に整っているのだし。
夕食程度で抱かれる様な女ではないと、思いはするが…」
はて…はて?と場の空気に違和感を覚えながらも。
彼女の言葉には全面的に同意する。そもそも、そのつもりで告げた言葉なのだし。
■比良坂 冥 >
「………」
急にもじもじとしはじめる少女
頬を赤らめ、明らかに様子がおかしい
「……あの…お名前…」
自分は知られていても、少年の名前を聞いていない
問いかけるように、熱の籠もった視線を向けられる
自分の身を案じてくれている
自分の愚かな行為を止めようとしてくれている
それが当然だと言い切る男らしい態度…
その上、自分のことを高く評価してくれているなんて
…傍から見れば、異形の砲身を向けられながらもじもじしている変な女でしかないのだが
■神代理央 >
「………名前?風紀委員、2年の神代。神代理央だ。
ああ、此方は名を名乗っていなかったな。すまない」
此方は彼女の名前を知っているのに、彼方が知らないというのは確かに少し無礼だっただろう。
微妙に頬を赤らめているのは、少し怒っているからだろうか。
「……少し頬が赤い様だが。体調が悪いなら、早く帰って休んだ方が良いのではないかね?」
何だかんだ、微妙に人の心の機微を読めないのは此方も同じ事。
様子がおかしいこと。頬を赤らめている事。
それが、体調不良なのかと思い至れば、数歩彼女に近付いて様子を伺おうとするだろうか。
■比良坂 冥 >
「……神代、理央…」
名乗られた名前を噛みしめるように口にしながら、胸元においた手の握りを緩め
同じ学年であることに、嬉しそうに唇を微笑みの形へと歪める
「……理央くん、理央さん?神代くん、神代さん……」
どう呼ぼう、なんて色々と口に出してみて…しっくりきたのは
「……理央」
呼び捨てだったらしい
「……ううん、体は大丈夫……あ…」
歩み寄られ、思わずその身体を強張らせていた
「……あ、あの…」
様子を伺われれば更にもじもじとしはじめ……視線を向け直せば
「……理央」
「……す、好きです。付き合ってください…」
突然だった
■神代理央 >
突然、己の名を連呼する少女。
色々な呼び方の後、最終的に落ち着いたのは呼び捨てだったらしい。
その呼び捨てが、風紀委員に対する侮蔑の意思では無い事は流石に理解出来た。
其処までしか、理解出来なかったのだが。
「……そうか。問題ないのなら良かったが、何方にせよ此処は長居する様な場所ではない。早く家に――」
と、近付けば身体を強張らせる少女。
やはり風紀委員に対しては警戒心を抱いているのだろうか、と首を傾げかけたその時――
「………な、に?」
好きです。付き合って下さい。
何か聞き間違えただろうか。
「………すまない。少し聞き取れなかった部分があった様だ。
もう一度……いや、良い。言わなくても良い。
比良坂。お前はやはり疲労が溜まっているか熱でもあるのだろう。
早く家に帰れ。帰った方がいい」
余りにも突然の告白。
やはり此の少女は疲れているのじゃないか、と結構本気で心配しながら、困った様な表情で言葉を投げかける。
■比良坂 冥 >
「……もしかして既に彼女とかいたり…する?」
もう一度同じ告白の言葉を言おうとした矢先に窘められ、続いた言葉がこれである
「……そうじゃないなら…私、何でもするよ?」
見るからに胸の高鳴っていそうな少女
惚れっぽいというレベルですらない、どこか、病的な豹変──
「……おうちには帰れないの、家出してて…。
理央の家に、泊まりたいな……お夕飯も食べさせてくれるって言ってくれたんだもん…
それくらい、きっとしてくれる…よね?」
あの昏い瞳はどこへやら
きらきらと輝く瞳で、必死に少年へと寄りすがりはじめていた
■神代理央 >
「……いや、今はいない……というか、そういう問題では…」
どうやら、聞き間違いではなかったらしい。
というか、噛み合っている様で噛み合っていない様な気すらする。
彼女のパーソナルデータを必死に思い出しながらも、律義に彼女の言葉に答えてしまうのは性格故、だろうか。
「……家出、というのは感心せぬな。帰るべき家があるのなら、きちんと帰るべきだと思うが…」
困った様な表情の儘、やんわりと諫める様な言葉。
とはいえ、監視対象が不定住の儘、というのも頂けない。
どうしたものか、と思案顔。
「……とはいえ、どうしても帰れぬというのなら少しの間は寝床に使っても構わぬ。食事も準備しよう。
但し、その間は風紀委員の目に留まらぬ様に大人しくしておくこと。売春宿の様な場所で、身を売らぬ事。外泊する時は、きちんと連絡すること」
「それさえ守れるのなら…まあ、泊めてやっても構わないが…」
うーん、うーん、と悩んだ後。
細かい条件を告げ、それが守れるのなら泊めてやっても良い、と。
縋りつく少女に、手を差し伸べて――しまう。
■比良坂 冥 >
「……いないんだ」
ぱぁ、と安心したように顔が明るくなる
それは遠慮しなくてもいい、といった開放的なものではなく
余計な手間がかからなくて良い、といったような──
「……家にはそのうち帰るから。ね…」
──監視役の風紀委員さんにもご飯をあげないといけないし
心のなかで小さく呟いた胡乱な声は、少年には届かない
「……嬉しい、理央。うん、理央の言う通りにする…。
なんでも言うことも聞くし、言いつけもちゃんと守る、ね…?」
守れるのなら、という言葉にその全てを受け入れると言ったように嬉しげに頷いて…
敵意や悪意など一切感じさせない、無垢な笑顔を振りまく少女は人目も憚らず少年に抱きつこうとすらするのだ
もっとも見ているのは、物静かな異形達だけだったかもしれないが
■神代理央 >
一見、華やかに咲いた様に明るくなる彼女の表情。
しかし、その表情が決して正のもので満たされている訳で無い事には――気が付いてしまった。
寧ろ、己が敏感に察する事が出来るのはそういった感情ばかりだ。
彼女が浮かべた笑みが、明るい理由では無い事を察すれば、僅かに瞳を細めて、静かに彼女を見つめるだろうか。
「……"そのうち"という言葉が、なるべく早いものであることを願うよ。帰るべき家、住むべき家に落ち着くのは、真人間の第一歩だよ」
監視役は一体何をしているのか、と内心歯噛みする。
その監視役が、既に無力化している事には気付かぬ儘。
「……ああ、よしよし。それなら、暫くは置いてやるから。
だから、きちんと真面な生徒として行動する様に。
お前を預かるのが風紀委員であることを、忘れない様にな」
己よりも少し小柄な少女が抱き着こうとすれば、幼子をあやす様にその身体を受け止めるだろうか。
精神面において、不安定な様子を見せる少女。流石に、そんな少女を放っておくわけにもいかない。
どうしたものかな、と小さく溜息を吐き出しながら、少女の頭を撫でようとするだろうか。
■比良坂 冥 >
「……うん。理央、好き…」
言い聞かせるような言葉、そして頭を撫でられれば穏やかな表情すら見せる
けれど表現した少女は間違いなく一癖も二癖もある『要監視対象』である
「……暖かい。ずっとこうしてたいな……
でも、お仕事の邪魔になっちゃうよね…?」
とくんとくんと、高鳴る心音が伝わるくらいに身を寄せていたが、その言葉を最後にゆっくりと理央からは離れて…
「……それとも、理央の家まで一緒に帰ってくれる…?」
甘えた、猫撫で声でそう問いかけるのだった
■神代理央 >
好き、と告げられる言葉には同意の言葉を返すことは無い。
何せ、出会ったばかりの少女。保護対象としては認識している。或いは、不安定な少女に対して庇護欲を感じている部分が無いとは言わない。
しかし、それは異性に対しての好意ではない。だから、決して彼女の言葉に同意する事は無く、静かに頭を撫でているだけ。
『監視対象』と『風紀委員』の線引きは、きちんとしなければならないのだから。
「……理解して貰えたなら何よりだ。そういう聞き分けが良い事、理解がある事は、私も好ましく思うよ」
少女の鼓動が伝わる様な距離。
その鼓動だけは、確かに恋する少女のものであるのに――と、内心苦笑い。
とはいえ、意外と素直に離れた少女には、仕事中の身であった事を理解してくれた事をきちんと褒める様な言葉。
「……ふむ。ああ、まあ、そうだな。どのみち、私の家まで案内する必要はあるだろうし。
良いよ。一緒に帰ろうか。どのみち、此処での仕事はもう終わった様なものだ。お前を……比良坂を一人で帰す訳にもいかないし」
甘える様な声色の問い掛け。
その問い掛けには素直に応じて、少女の小さな願いを一つ叶えるだろうか。
取り敢えず、食事はデリバリーで良いのかな…なんて、胡乱な事を考えながら。
■比良坂 冥 >
「……うん」
一緒に帰ろうと言われ、嬉しげに頬を染める少女
好き、という言葉に返答がなくとも、まるでその様子を変えることがない
普通の人であれば、答えを待ち望んでやまないものであるというのに
どこかチグハグな少女は、言われたとおりにするのだと、理央の次の行動を待つ
…が、その前に
「……冥」
「……冥、って呼んでくれたら嬉しいな…」
再びもじもじ、気恥ずかしげに身体をくねらせながら、そう要求する
そうして、少女から夕飯の宛を奪った少年に夕飯を都合してもらうことになった少女、冥
傍目にはなんだかおかしなことになりつつも、これが少女…比良坂冥にとっての当たり前の日常だった
自分に興味を示す
自分に好意を表す
自分の評価が一般よりも高い
ただそれだけで、その相手への依存をはじめてしまう──
そこで終わるのならばむしろ何事もなく、なのだが…
「……じゃあ、行こう…?ここ、私もほんとは怖いから…理央さんと一緒なら、安心だね…」
そう言って、にこりと微笑みを見せた
■神代理央 >
「……分かったよ、冥。冥がそう望むなら、名前で呼んでやるとも」
先ず重要なのは、少女の精神面を安定させる事。
だから、叶えられるものは叶える。出来ない事は、きちんと理由をつけて説明する。
今の己に出来る事は、それくらいだ。
「…そうだな。それじゃあ、行こうか。
怖いのなら、ちゃんとついてくるように。置いていったりはしないから」
帰ろうか、とは言わない。
手を繋いだりすることもない。
唯、気に掛ける素振りは見せながら――少女と共に、帰路へつくのだろう。
少女に興味はある。
少女への評価は――監視対象である事も含めて、高い。
しかし、比良坂冥へ好意を抱いているのかと問われれば――。
少女との此れからの生活に、少しだけ頭を悩ませながら。
今は、無邪気に己に縋る少女を庇護するかのように、共に家路につくのだろう――
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から比良坂 冥さんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に【虚無】さんが現れました。
■【虚無】 >
「本当に馬鹿な奴らだ……今の情勢で攻撃を仕掛ける等愚かでしかないとなぜわからない」
どこかの事務所のような拠点、しかし部屋はボロボロになっている。だがそのほとんどはまるで爆風に襲われたかのようになぎ倒されている。
奥で震えていたリーダーと思われる男にそう声をかけていた。
手元に紙を持ちその男に近寄ると見えるように見せつける。
「……歓楽街爆破作戦。決行日は1月に入ってすぐ……正月早々元気な事だ。少し組織を大きくして息巻いたか? ……今やればもう一度奴らがこの街を攻撃する良い口実にしかならないとなぜわからない。聞きたい事は一つ。吐け、お前たちで全員だな?」
少なくともここをつぶせば作戦は行えないだろう。だがそれとこれとは話が別だ。
そう聞くが、男は最後の抵抗。銃を引き抜き一撃を加える……が。
「俺で探す。そこで寝てろ」
甲高い音と共にそれは反射。射撃した男に吸い込まれると物言わぬ躯となった。
はぁと青年は溜息。
「さて、どこかに資料があるはずだが」
衝撃等でボロボロになった事務所を漁る。
自身のせいだが書類などが散って探しにくいことこの上ない。
■【虚無】 >
「……パスワードか」
ノートパソコンを拾い上げ起動するもやはりパスワードがかかっている。
開けば情報に大きな進歩があるだろうが。
「流石にこれはお手上げだ」
パソコンに干渉してパスワードを拒絶。などという便利すぎる使い方は流石にできない。
となるとパスワードを探し出すしかないわけだが……流石にパスワードを紙に残しておくようなヘマはしないだろう。
となると予想を立てるしかないわけだが。その場合あまりに膨大過ぎる。
「まずは紙の資料をさがすか」
それしかない。棚や金庫を強引にこじ開け内部の資料に目を通す。
爆破作戦の資料はいくつか見つかるがメンバー等の詳細は流石に簡単には見つからない。