2021/01/05 のログ
■【虚無】 >
「正義感はないか……まぁとやかく言うつもりはないさ」
そんな組織に攻撃を受けるというのはどこかむなしくもあるが。仕方がない事だから。
そこまでを聞けばその錠剤をポケットに押し込む。
「巻き込むとしても、お前たちよりは普通隊員を巻き込む。お前たちの権限が強くなったら困るのは俺達だ」
彼らの部署はこの街と徹底的に相反する理念。
その組織が力が増すというのはこちらとしても良い点ではない。
だが利用してやろうと思ったのは事実なのだが。
「最近この薬の関連の出来事が頻発している……一応警戒しておけ」
だからこそ最低限の情報を投げかける。
大きく暴れだす組織が風紀に押さえつけられる。それはこの街のある意味で自然の摂理。
どちらかが滅ばない程度に戦争が続く世界。それが悲しいが今のこの街なのだ。
「もしかしたらその時協力することになるかもしれないな。広報部……できればもう敵対しない事を願っている。お前たちは強いから相手にしたくない」
それだけ告げると何度目かの金属音。はるか上空へと飛び上がるとそのまま雲を突き抜け、どこかへと飛び去って行くだろう。
■雪景勇成 > 「他の連中はしらねーよ。俺個人がそういうスタンスってだけだ。」
別に、他の風紀の連中を貶めたい訳じゃあない。彼らは仲間である事に変わりは無い。
そして、仲間意識くらいはこの男にもあるのだ――まぁ、それ以上は全く無いのだが。
むしろ、自分のように正義感だ何だと建前でも本音でも動いてないのは少ない方だろう、おそらくは。
「――よりによって、俺を巻き込むんじゃねーよ…仕事が増えんだろうが。」
とはいえ、いずれはうちのボスの所にも件の薬の一件は届くだろう…いや、既に届いている可能性も高い。
そうなれば、今回の自分の報告でそっちの摘発や殲滅にも部隊が動く可能性も大いにある。
最低限の情報とはいえ、こうして聞いてしまったからには報告書に挙げないといけない。
仕事”だけ”はきっちり妥協しないこの男の性質が、こういう時は自分の首を締める事になる。
(――どのみち、潰し合いに変わりはねぇんだろうがな。)
遅かれ早かれ、うちらや他の風紀の連中、あるいはもう公安辺りが探っているかもしれない。
「どうせなら、そういうのはうちのボスに言ってくれ…俺はただの”駒”でしかねーんだから。」
自分はただ上からの指令に従って仕事をこなすのみ。機械じみたその方針は変わらない。
そもそも、勝手に人を強い扱いしないでほしい。これでも特別攻撃課では”下”から数えた方が早い強さなのだ。
彼が去るのを、追撃も不意打ちもせずに面倒臭そうに見送りながら…あぁ、と思い出したように溜息。
「…今の俺は特務広報部なんだった。…さて。」
無線を入れて状況報告と作戦終了を他の隊員たちとやり取りをしておく。
ボスの死体、というか肉塊は面倒だから他の連中に回収して貰おうか、と思いながら。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から【虚無】さんが去りました。
■雪景勇成 > 「…さて、帰って報告書纏めてさっさと飯と風呂済ませて寝よう…。」
作戦終了。もうやる事はないしさっさと引き上げよう。
先ほどの派手な建物破壊の文句が無線越しに同僚たちから聞こえてくるが。
「あーー聞こえない聞こえない」と、わざとらしくそう口にして無線を切れば、さっさとこの場から撤収するのであった。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から雪景勇成さんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 >
さて、特務広報部の戦闘跡。
細かな報告書は後で上がってくるだろうが、折角だから現場を見ておきたいという思いがあった。
全員撤収した後に訪れたのは、不要な気遣いをして欲しくなかったというものもあるのだが――
「…随分と派手に暴れた様だな。これは……例の出向者か」
倒壊した廃ビル。
僅かに残る戦闘の後。もっとも、戦闘は大きく行われていないようだが。
「……何にせよ、戦闘力が高いというのは頼りになる。
是非今度話をしてみたいものだが」
ふむ、と考え込みながら懐から取り出した煙草を咥えて一服。
最近喫煙の本数増えたかな、と反省しないでもない。
■神代理央 >
煙草を燻らせながら、周囲を散策する。
"仕事"は完璧に達成されている。
小競り合いの様な戦闘があったとの一報を受けているが、其処は詳細な報告を待つしかないだろう。
「……此れだけの力を示し続けていれば、違反部活の連中も多少は大人しくなって欲しいものだが…」
そうはいかないのだろうな、と溜息。
力で抑え込む、という行為には限界がある。
それでも、無為無策な儘でいるよりは、一定の圧制を敷かなければならないだろう、との思いもある。
「……今日明日で出来る事でも無い。今は、風紀委員会が落第街に対して手をこまねいている訳では無い事を示さなければならないのだろうし…」
戦闘跡に戻ろうとしていた住民達が、己の姿を見て回れ右していく。
異形は出していないのだが、どうにも嫌われているらしい。
まあ、身に覚えが山ほどあるので苦笑いしか浮かべる事は出来ないが。
■神代理央 >
何にせよ、自分がいなくても任務が遂行出来る部隊にまで成長しつつあるのは僥倖だ。
此れ迄は『鉄火の支配者』というネームバリューに頼った者も多かったが、個人個人の戦闘力が高い隊員の活躍があれば、自ずとそれも薄まるだろう。
最終的には、個人の名ではなく組織の名が畏れられる様になって欲しいのだが――
「それはまあ…時期尚早というものか」
焦ってしても損するばかり。
今はまだ、機を伺いながら自分達の仕事を粛々と進めて実績を積めば良いのだろう。
■神代理央 >
「……さて、そろそろ報告書も上がっている頃だろうし」
一通り見て回ったが、仕事振りは満足のいく出来だった様子。
後で慰労金でも配るかな、なんて考えながら少年は立ち去っていくのだろう。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に羅刹さんが現れました。
■羅刹 > (おォ、よぉ我慢した。蜘蛛の足もがれたんは痛いが、襲い掛からんかったのは良い判断や。ツラは撮ってるか?……ようやった。)
違反部活群と呼ばれる一角。
昨日、壊された建物の近くを歩く男。
昨日現れた彼らの目論見は成功していた。
蜘蛛の足、と呼ばれる…ドラッグを広めるための足を1つ潰されたのだ。
しかし、その代わりに新たな戦力の情報を得ることができた。
『梟』による遠距離からの撮影は、気づかれてはいないだろう。
こいつらも、脅威対象だと判断する。そして…仕事ぶりを見るかのようにその後現れた人物の写真。
見た目などは、羅刹から見てみればどいつもこいつもガキだ。
特に『鉄火』は女と思えるほどの童顔で、無防備にタバコなどを吸っている。
しかし、ここで足を潰された腹いせに鉄火に無策に仕掛けていたなら、大規模な粛清の火種となっただろう。
まだ、その時ではない。
外部協力者によって、『蟻』の負担が非常に減ったことで力を蓄えやすくなっている。
『蟻』は『蜂』の店舗で使う生理用品や食料も運んでおり、少し前まではそれに加えて武器も運搬していた。
しかし、外部協力者の能力によって、重い、かさばる、高い、と三重苦揃った武器類が落第街で調達できるようになった。
そうするとどうなるか。
武器の買い付け、運搬に使っていた費用を他に回せるのだ。
具体的には蛇の増強、梟への高級機器の買い付け、新たなドラッグの仕入れ資金。
更に…表へのアプローチも可能になる。
自分の命令を待ち、短絡的に仕掛けなかった部下に労いの言葉を投げつつ、崩壊した建物を見る。
(…風紀は強い。まともにやりおうたら、3日も経たずに俺は死ぬ。それは間違いない)
ふー、と煙草をくわえ、紫煙をくゆらす。
肺に飛び込んでくる煙の気配が、思考を研ぎ澄まさせる。
(だが、あいつらも無敵っつうわけじゃねえ。……絶対に、その首嚙み切ってやる)
そう。
いくら強力な異能を持っていても、相手は人なのだ。
やりようはいくらでもある。
今は…蜥蜴と、その下部組織だけでも反抗を抑え、油断を誘い。
その背後から牙を突き立てる。
そんな思いを胸に、男は次に…相変わらず問題だらけの『蜂』の店舗の一つへと向かう。
■羅刹 > 『蜂』へ向かう道中は、警戒を密にする。
脳内で『蛇』に命令し、自分の周囲を見張らせているのだ。
風紀は、それを示すために腕章を付けている事が多いが、全く油断はできない。
そもそも、見つかっただけで難癖をつけられる可能性も高い故に、警戒をしないわけはない。
…風紀は、それを正義だと思っているのだろうが
「――――――――――――――……」
クソ喰らえ、と心中で吐き捨てる。
正義。羅刹がこの世で一番嫌いな言葉だ。
そんなものを掲げ、殺人を正当化するのは反吐がでる。
――脳裏に浮かぶ、とある笑顔を、煙草の煙で流し。
…心は逸るが、理性が抑えつける。
正面からは、今はまだ厳しい。
今は搦手を使い、確実に隙を狙う。
証拠を残さぬよう、相手の戦力を削ぎ、蜥蜴を大きく強くしていくのだ。
(蜂。梟と一緒にやってもらいたいことがある。
あの機器がありゃ、いけるだろう。…表に出るぞ。まずは足先だけだがな。うまくいきゃ、蜂の問題を解決できる)
そのための策は、常に巡らせる。
下部組織を使用し、表に干渉する策。それを伝えながら、蜥蜴の頭は夜闇を歩く。
■羅刹 > (蛇。…次、あいつらが隙見せたら、撤退前提で小突くだけ小突く。
このままじゃ、蜂や蜘蛛が潰され放題だ。…少しでも、蛇に注意を向ける)
もちろん、優秀な人材を死なせはしない。
逃げ道を普段より多く用意する…言ってしまえばゲリラ戦だ。
散発的な攻撃では脅威にはならないだろうが、目くらましにはなる。
そうなれば、更に隙もできるだろうと。
風紀からしてみれば、いつもの落第街と変わりないだろう。
だが、実力を直に見れる機会は、どこかで必要だ。
その頃になれば…蛇の武装は充実し、もう1つの案にもある程度反応があるだろうという考え。
■羅刹 > ――そのまま、また夜に蜥蜴は溶けていく。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から羅刹さんが去りました。