2021/01/08 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
「……ああ、私だ。全て予定通りだ。残敵の掃討に移行しろ。
組織的な抵抗は既に無い、とは思うが……油断はするな。
窮鼠猫を噛む、と言うからな」

今宵、己の仕事は既に完了している。
最近落第街で出回っているという違法薬物。
未だその流通元や組織の足取りは掴めていない。
刑事課の捜査も難航している様子。

であれば、根こそぎ刈り取れば良い。
『落第街で違法な薬物』を取り扱う違反組織の情報を収集し、その拠点と目される場所を調査。
違反部活であれば、其の侭殲滅、である。

今も、刑事課との共同捜査で発見した『異能強化薬』なる偽の薬物を販売していた組織の拠点へ――砲弾を叩きこんだところだった。

神代理央 >  
雨霰と降らせた砲弾の山は、元々脆弱だった敵の拠点を文字通り粉砕。
後に残った燃え盛る瓦礫の山が消火完了次第、部下達が突入し生き残りを確保する予定だ。

背後に控えた鋼鉄の異形達の砲身から硝煙が燻る音と匂いを感じながら、ポケットから取り出した缶コーヒーの蓋を開ける。

「……冷たいな…。もう少し厚着してくるべきだった、かな…」

真冬の気温は缶コーヒーの温かさを奪い去っており、温いを通りこえてアイスコーヒーとなったソレをちびちびと口に含む。
甘ったるい缶コーヒーは本来は好物であるのだが…今は、その冷たさが恨めしい。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」に羅刹さんが現れました。
羅刹 > (ここを更地にでもする気か。…面倒な事しやがる)

現場の『梟』から通信を受ける、蜥蜴の頭。
彼は今、離れた蜥蜴のアジトから落第街の惨状の報告を聞いている。
今、鉄火の支配者が潰した拠点は…彼らとはあまり関係のない組織だ。

しかし、このままでは無差別に…『蜘蛛』の拠点まで潰されかねない。
…ただ、今の鉄火は油断しているとは言い難い。
彼の姿は、この落第街では死神と同義だ。
その死神に、直接喧嘩を売るなどまだ早い。

ならば狙うは…それ以外の人的資源、だ。
そうなった時の鉄火の支配者の性格も、見ておきたい。

(狙いは伝えた通りだ。
撃ったらすぐ撤退しろ。酷ェ応射が来ると思え。
まだ撃つなよ。梟からの連絡を待て。ステイ、だ)

倒壊し、燃える建物の周囲の建物…その屋上に散開し始める、『蛇』達。
二人一組で六隊…十二人で行動する蛇たちがそれぞれ抱えるのは、大筒、と表現するのがしっくり来る物体だ。
筒の側面にはスカウターのような機械がついているもの。

…それは、ロケット弾発射機。ロケットランチャー、などと呼ばれる純粋な兵器だ。
常世島ができた後も、SMAWと呼ばれていたそれが技術躍進を続けたもの。
追尾性能、威力共に申し分なく。
連発はできないものの、弾薬を一人が抱えれば次弾を放つことも可能だ。

崩落現場を囲み、その大筒の射程内に収める蛇。
狙うは、建物の消火終了後だ。
梟が観察した鉄火のやり方は、酷く徹底的。
反抗勢力は徹底的に根絶やしにする過激派。
だからこそ、この後やることはわかる。

場合によっては…鉄火本人が掃討戦、捕虜の確保に動くこともあるが、今回、鉄火は離れた場所で何かを呑んでいる。
消火が終わり次第動く可能性も考えられるため、じっくりと、顛末を待つ。

そして消化が終わり…鉄火の支配者ではなく、その部下が掃討戦を始めた、と報告を受ければ。
これは幸運だ、と蜥蜴の頭は口角を歪める。

(梟。タイミングは任せる。標的が多く入ったところで蛇に指示を出せ)

梟と蛇もまた、互いに通信できる電波的手段を所有している。
そして、梟は判断する。
鉄火の支配者の部下が、『いつも通り』、掃討を始めたところで合図を出し…

次の瞬間、噴射音が六つ、重なって大きく鳴り響く。
それは、宣戦布告だ。
姿を現さず、ただ『いつでも牙を剥ける』と知らしめるための、攻撃。

噴射音を引き連れた六発の多目的ロケット榴弾が、既に崩落した建物へと突き刺さり、その役目を果たす大爆発を起こそうとする。
防げなければ…鉄火の支配者の部下は痛手を負うことになるだろう。
防御されたとしても、それはそれで鉄火の手の内をまた知ることができる。

そして、打った瞬間から命令通り、成果を見ずに蛇は各々が居た屋上から、撤退を始める。
こちらの資源を失わず、相手の資源を狙う作戦である。
どう動くのか、夜闇から梟がその動向を観察している。

神代理央 >  
 
 

着弾音が、此方迄響いた。


 

特務広報部隊員 >  
「……ぶ、部長!何者かの攻撃を…攻撃を、受けました!
魔術反応無し、恐らく通常兵器によるものだろ…です!」

「井坂の……ポーン1の部隊がやられた…やられました!
此方も、数名が負傷!」

「此方ルーク1。攻撃は此方を囲む様に行われ……ああ、くそ!そこ、崩れるぞ!退避しろ退避!」