2021/01/12 のログ
■刀々斬 鈴音 > 「……なるほど。」
……もう、個人であるとは全く思っていない。
やはり、影響力の少なく無い組織の人間であることは間違いないだろう。
「……うーん、鈴音たちとおんなじくらいまでしか分かってないね。ありがとね!」
特務広報部での認識もその程度。
鈴音や末端の部員でなければもう少し知ってるかもしれないが。
「えっ、別にいつも通りだと思うけど?」
いつも通り、普段通り、根こそぎ綺麗に片づける。
その末端から幹に至るまで全て焼き尽くす。
その炎が燃え移っても知った事ではないし、その木を失った空洞がどうなろうと知った事ではない。
違反部活を片付ける、それも出来るだけ目立つようにそれが特務広報部の仕事だ。
「ちょっと部長にも聞いてみる?」
スマホ、恐らく私物であるそれを取り出すとどこかに電話をかけ始める。
■【虚無】 >
「お礼を言われるというのも変な気分だが……何?」
いつも通りと言う所に言葉を返す前にその後に聞こえた言葉に思わず少し素が出かける。
こいつ今何を言ったと頭の中で言葉を反芻。
部長にかける。広報部の部長は鉄火の支配者。ここでかける。即ち……
頭の中で方程式が追い付いて。
「いや、必要ない。というより……一度俺は奴とあっている。しかもあまりいい意味ではなくてな……ここで会話をするのは俺とお前にとってお互い不味い事になる可能性がある」
と彼女の電話を制するように言葉を投げる。
威嚇もかね手に紫電を帯びる。
「さっきのビビッていないに追加の理由だが……実力にも相応に自信がある。今回の戦いでも少人数とはいえ負傷者が出たはずだ……ここでお前以外の全隊員がここで負傷するのはまずいはずだが?」
それくらいの戦力は単独で有しているぞ。そういわんばかりに言い放つ。
ある意味で脅し。だがそれからフッと能力を解除。
「まぁ俺としても無事では済まないだろうからそれはごめんだ。それよりは何か情報が入った時にこうして裏でやりとりをする……その方がお互いにとって好都合だろう」
■刀々斬 鈴音 > 「……そう?」
かけかけていた電話を途中で止める。
部長が電話に出る前だったのでセーフ…!
「……そうだね。
部長と会っててそれでもこんなところでウロウロしてるんだもんね。」
……鉄火の支配者と戦闘して五体満足で残っているだけの実力者。
鈴音と周囲にいる部員たちだけでは確かに無傷で勝てる可能性は高くない。
……そして、あまり電気を使う相手にはいい思い出がない。
「……顔も見えない相手を信用して情報交換しろっていう事?
鈴音、アナタの事全く何も知らないのに信じられないよ。」
顔も名前も所属組織も知らない相手と裏でやり取りするのはあまり現実的ではない。
「顔くらいみせたら?」
■【虚無】 >
「そういうことだ、あの時は痛み分けといった所だったがな」
戦略的には勝利だが戦闘としては大敗も良いところだった。というより戦略的にもイレギュラーが入ったおかげで、イレギュラーがなければ間違いなく戦略的にも負けていただろう。
そして彼女の言い分には少しだけ笑う。
「ごもっともな意見だが……そうはいかない。俺にも表の顔があるからな」
スッと手を前に突き出す。
「だから交換するといっても、こうして偶然出会った時に程度の話。連絡手段も何もつなげるつもりはないさ……さて、そろそろ時間だな」
隊員も複数いる。あまり長居しすぎれば他の違反組織を刺激することになる。そうなればいよいよ全面戦争だろう。
だからこそそろそろ引き時なのだ。
前に突き出した手が再び紫電を帯びる。
「一つだけ警告しておく……いつも通りの介入。それだけはやめておけ。むしろ余計な反発を受けて遅延する。少数に絞り破壊は最小限にした方が良い。この世界に住む人間からの助言だ。またいつか、生きていれば会おう」
事実であり、こちらが避けたい事。それを助言と警告という二つの文字を加えて相手に投げかけておく。
そうして突き出した手を一気に地面へ振り下ろす。甲高い音と同時に衝撃波が地面を襲い。煙幕と見まごうばかりの砂ぼこりが舞いあがる。
その中を上へと飛び上がり、そのまま空を移動するように闇の中へと消えていった。
■刀々斬 鈴音 > 「表の顔があるならのんびり表で暮らしてればいいのに……。」
……それでも危険な裏で暗躍しているのは金銭の為だろうか?
言動からしてそんな感じではないようだけども。
「あーそういう感じのやつ?それなら鈴音もいいよ。」
積極的ではない協力者のようなものだろう。
……でも、こうして情報を交換してくれるという事はあの組織は落第街の他の勢力からあまり良く思われていないという事?
どちらにしてもあまり信じすぎないほうがいいだろう。
「分かった!部長にも言っとくね!!」
砂埃とともにさっていた影と入れ替わりになるように音を聞いて特務広報部員が駆けこんでくる。
辺りを見渡したりするが当然影も形もない。
銃器を持った部員が追うかどうかを鈴音に尋ねるが……
「別にいいよ追わなくても……大した事も話してないし……。
それより、鈴音さむくなって来たからもう今日は終わりにしよ?けってーい!」
そういって本日の調査を終了する。
今回の調査ではあまり得るものは無かった。
……これから情報のやり取りを続けるかそれについてはもう少し考えて決めるとしよう。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から【虚無】さんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から刀々斬 鈴音さんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に雪景勇成さんが現れました。
■雪景勇成 > 「あーー…こちら雪景。取り敢えず一つ目の殲滅目標は達成。…いや、こっちに人員回すよりもう一方の方に駆け付けてやれ。報告書とかはこっちは俺が出すから、もう一方は任せる。んじゃ交信終了」
小型インカムでやり取りを終えれば、無表情で周囲を見渡す。ついさっきまで、ここにはちょっとしたデパートに近いくらいの建物があった―ー筈だが見事に今は瓦礫の山だ。
”単独で”その破壊を成した少年はといえば、無感動にそれを眺めてからやれやれと瓦礫の山に腰を下ろす。
この特務広報部の黒い装甲制服…と、いうのはまだまだ着慣れないものだ。
既にこの場には彼と周囲の索敵をしている少数の人員が散らばる程度。他の人員はもう一方の殲滅目標を開始している頃合だろう。
(あーー…面倒臭い)
仕事はきっちりやるが、それと感情や気分は別物だ。煙草を吸いたいが他の隊員が戻ってきたら煩く言われそうだ。
「…つーか、確かボスも喫煙者って話だし別にいいじゃねぇかよ。」
■雪景勇成 > 瓦礫の山には、所々人の手足のようなものが見えるが当然だ――建物ごと潰したのだからそうなる。
特別攻撃課時代と基本的なやり方は何も変わらないな、と思う。
『理不尽に忍耐するより理不尽に必勝せよ』――特別攻撃課の訓戒だ。
(この前なんか痛手喰らって人員不足――いや、人材不足が深刻っつーのがまた面倒だな。
それと、ボスが仮に倒れた場合に指揮系統がガタガタになる。”副官”ポジションの奴が必要だがそうそう見付かるとも思えねーが…)
彼個人が思う懸念は人材不足、副官的存在の不在、そして隊員の練度、この3つだ。
まぁ、臨時出向しているだけの自分がいちいちクソ真面目に考えてもしょうがないのだが。
――ただ、与えられた任務を機械的に淡々とこなすのみ。それ以上でも以下でも無い。
時々、半ば眠たげにも見える赤い視線を無造作にあちこちに緩く走らせる――正確な距離と位置までは流石に分からないが。
「2…3……4人くらいか。”こっち視てやがる”な。」
ぽそり、と呟きながらもこちらからは特にリアクションを起こさない。仮に攻撃しても距離と位置が正確に掴めないのなら、やるだけ無駄だ。
■雪景勇成 > (まぁ、特務広報部もいい感じにこっちでも目立ってきてるしな…つーか、8割方はボスの威光だろうが。)
恨まれ監視され襲撃されは当然で、むしろそれを”狙っている”のも把握している。
まぁ、外様みたいな己がそこにどうこう口を挟む気は無い。
瓦礫と死体の無味乾燥な墓標に座り込みながら、やっぱ煙草吸いてぇなぁ、と呟いて。
あの黄色い錠剤については、それこそ刑事部預かりになっているので、それ以上の情報はまだ分からない。
どうせ、あの”小太り”なら人脈やらツテで把握していそうだが、それはそれ。
「――ま、過剰な正義なんてのは恨みの温床にしかならねーし…。」
最近蠢いている連中も、虎視眈々とこっち側の首を狙って牙を研いでいるのだろう。
が、それはあちらの事情で別に己には関係ない。ただ潰し殲滅する。つまりはお仕事だ。
■雪景勇成 > 「…とはいえ、面倒臭いモンは面倒臭いな…ハバキリとか池垣に仕事押し付けたい…。」
同僚女子二人に仕事押し付けたい、というぶっちゃけを一人漏らすも、出向している以上はやる事はやらなければならない。
面倒臭がりにも一定のルール、線引きみたいなものは一応はある。
さて、”視ている”連中は本当に観察か監視か分からないが、様子見だけなのだろう。
ならば長居する理由も無い。ここでの仕事は完了――生存者は”一人も居ない”。
とはいえ、逃げ延びた奴も居るかもしれないし、既に情報だけ送られた可能性もあるが。
「――ま、給料分は働きますよ、ってやつだ。」
軽く、あらぬ方角にもう一度視線を向けれま右手の人差し指うをと親指で銃を象って撃つような真似をしてみせ。
(何処のどいつか知らんがお勤めご苦労さん。)
などと言葉にするまでもない事を淡々と心に浮かべながら、気だるそうに瓦礫の山を降りて歩き出そう。
――後には『暴嵐』が過ぎ去ったが如き惨状だけを残して。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から雪景勇成さんが去りました。